午前中の授業が終わり、お昼の時間。  
いつものように中庭へ向かう。  
私は葉月クルミ、今日も葵お姉様と一緒にお弁当。  
遥も一緒にたけど、ついでのついで。  
あくまで、オマケのオマケ。  
まぁ、今日は特別に唐揚げを作ってきたから絶対私に感謝するはず。  
 
先に中庭へ行ったお姉様を追ってお弁当を持ち、中庭へ向かう。  
今日も楽しくお弁当。  
そう思った次の瞬間、私のお弁当は廊下に落ち、中身が散乱してしまった。  
何かが私にぶつかった。  
「びぇーーーっ!」  
聞き慣れた泣き声。  
そう、戸持娘がぶつかってきた。  
「ちょ、ちょっとアンタ、気をつけなさいよっ!」  
しかし、泣くだけで謝ろうともしない馬鹿娘に私はだんだんイライラしてきた。  
お姉様が喜んでくださると思って焼いた卵焼き。  
美味しそうに焼けたウィンナーとハンバーグ。  
遥の為に揚げた唐揚げ。  
打ち手の期待を煽るだけ煽ってど真ん中頂けないお寿司。  
それらが全て廊下に散乱した。  
周囲の視線、煩い泣き声、鯖の跳ねる音。  
色んな物が私の頭の中をグルグルと回った。  
 
「ちょっと、アンタ!なんのつもりっ!?」  
私はドジっ娘の胸倉を掴む。  
「あ、う、、、あう、、、」  
怯えるだけのドジっ娘。  
「ちゃんと片付けなさいよねっ!」  
私はドジっ娘の顔を鯖に押し付けた。  
再び泣きじゃくるドジっ娘。  
「泣いて終わると思ってるのっ?」  
今度はお寿司に押し付ける。  
「ちゃんと食べなさいよねっ!!ほらっ!ほらっ!!」  
シャリが崩れ、ドジっ娘の顔が酢飯だらけになる。  
「く、クルミちゃん?」  
聞き慣れた声。  
遥が私に声をかける。  
「もう辞めようよ。  
娘ちゃんもわざとじゃないし、可哀相だよ」  
「でも、この馬鹿が、、、」  
「葵ちゃんが心配してたよ。ね?」  
とりあえず、ここは引き下がることにした。  
でも、私はドジっ娘を許すわけにはいかなかった。  
 
放課後、私はテニス部に行かず、手芸部の部室へ向かう。  
予想通りドジっ娘が一人で編物をしている。  
手芸部は毎年入部希望者が少なく、活躍行事も学園祭で演劇をやる際の衣装作成くらいの零細部だ。  
ドジっ娘は私に気づいていない。  
私は後ろからドジっ娘の頭に水をかけた。  
慌てるドジっ娘。  
自慢の帽子も濡らしてやった。  
「ひ、ひどい、、、」  
ドジっ娘が呟く。  
「アンタみたいなゴミは消えた方が学院のため。  
半チャンコロが調子に乗ってんじゃないわよ!!」  
私はドジっ娘の帽子を奪いごみ箱へ投げた。  
「だ、大事な帽子、、」  
ドジっ娘は帽子を拾いに行く。  
「そんなに大事なら返してあげるわよっ!  
でも、全裸になりなさいっ!!」  
脱ぐわけがない、私はそう考えていた。  
しかし、ドジっ娘は涙目になりながら制服を脱ぎ始めた。  
「か、か、返して」  
ドジっ娘はそう言って手を伸ばす。  
ツルツルオマンコにペチャパイ。  
私は危機感を覚えた。  
キャラが被ってる。  
ツルペタツルマンは私だけで十分。  
私は咄嗟に帽子を窓から放り投げた。  
すると、ドジっ娘は全裸で部室を出ていった。  
「わ、私は関係ないんだからっ!」  
私は逃げるように手芸部の部室を出た。  
 
「ぶ、ぶひぃ。  
今日はレッドエンジェルのパンチラ盗撮写真の発売日なの忘れてた、ぶひぃ」  
脂ぎった巨体を揺らしながら超低速全力疾走する一年椿組の肝汚太 肉男。(きもおた・にくお)  
「ぶひいっ!?」  
肉男は出会い頭に何かとぶつかった。  
「僕のシマシマパンツ写真を奪おうという極悪人は誰でぶひ、、、ぶひいっっ!」  
肉男は仰天した。  
目の前に同じクラスのドジっ娘が倒れている。  
股を全開に開き、小さなツルツルワレメを曝している。  
肉男は妹の入浴覗きと従姉妹と一緒に風呂に入ったとき以外は女の全裸を見たことがない。  
肉男は不潔で脂の乗ったチンポを勃起させた。  
「ぼ、帽子、、、」  
「ぼ、帽子ならさっき第三資料室で見たぶひよ。  
一緒に行くぶひ」  
肉男は大嘘をつく。  
因みに第一資料室は特別授業で使う資料が保管されており、第二資料室は行事などの映像が保管されている。  
第三資料室はどちらにも属さない、使用頻度の極めて低い資料が保管されている。  
第三資料室には人はほとんどこない。  
肉男は娘の手を取り、人の来ない第三資料室へと向かった。  
 

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