ブラックファンドから天使の涙を奪取した如月は、
歓喜に奮えていた。
「ふははは…!」
「すべて俺の思い通りだ!
これがあれば、あの長月だってブラックトレーダーだって
俺に手出しは出来ないはず。
俺に悪意を持つことは出来ないのだからな」
「既に手ごめにしているのが、以下の4人
−新聞やよい−
こいつのパパラッチ能力は使える。
これからも活躍してくれそうだ。
(ちなみに戸持のスカートの中を盗撮したのもこいつだ)
−戸持娘−
こいつはペットみたいなもんだ。
まあ、あの二人を落とす餌にも使えるか
−テスラ・ナイン−
こいつらはやっかいだと思っていたが
やよいに頼んで保健室にカメラを仕掛けたのが
ラッキーだった…
」
「じゃあ、やはり次は神無月葵だな
今までは長月がいたから手を出し辛かったが
今の俺に怖いものなどない!
あのけしからんおっぱいを俺の好きなように嬲ってやる!
バインバイン♪」
如月は調子にのりバインバインとつぶやきながら
手の平で揉むような仕草をする。
「あ、それ♪
バイン、バインッ♪」
しかし如月はやがて後悔することになる。
やっかいだったのはテスラ・ナイン
なんかではなかったことを…
(あっ、先輩だ…♪)
遥は如月を見つけ、駆け寄ろうとするが、
途中で立ち止まってしまう。
如月は何やら隠れながら何かを見ている。
遥は如月の視線の先を探ってみた。
(あれは…娘ちゃん…)
遥が見たニャンは苦悶の表情をしている。
「どうしました?遥さん」
遥は気配なく忍び寄られ、声をかけられた為、
びくっと飛びあがってしまう。
「うわぁ〜!びっくりしたぁ…
葵ちゃん…驚かせないでよ。」
「す、すみません…そんなつもりは
なかったのですが…」
「別に謝ることないよ
それより、葵ちゃん一緒に帰ろう♪」
「はい♪」
遥と葵はいつものように一緒に帰ることになった。
「あれっ…そういえばクルミちゃんは?」
「遥さんを探しているときに見かけたのですが
クルミさんは殿方と一緒に帰られたみたいです。」
「はは〜ん、さてはクルミちゃん
昨日私が言ったこと真に受けたのかな?」
「な、何を言ったのですか…?」
葵に何か嫌な予感が走る。
「んとね…クルミちゃんって葵ちゃんに
憧れてるでしょ?
だから、葵ちゃんみたいになるには
まず、おっぱいを大きくしないと…
それには男の人に揉んでもらうのが一番だって」
葵は嫌な予感が的中し、頭の血の気が引いていく
「ふぅぅ…」
葵は貧血を起こし倒れこんだ。
「あわわ…葵ちゃん…大丈夫!?」
「遥さん!もうそういうこと言っては駄目ですよ!
クルミさんは純粋なんですから…」
遥は葵に叱られシュンとする。
「うう…ごめん、葵ちゃん…」
「もういいですよ、遥さん…」
「でも葵ちゃんのおっぱいは、男の人の視線を釘付けだよね。
あたしなんてクルミちゃんとどっこいどっこいだし…
うらやましいなぁ〜」
「そんなジロジロ見ないでもらえるでしょうか…
恥ずかしいです…」
「先輩もでっかい方がいいのかな…?」
「え?なんですか?遥さん」
「いやいや…なんでもないよ♪」
その日の夜
ニャンは以下の指令を出される。
『放課後に何か理由をつけて神無月葵を連れて来い。』
ニャンは普段と違う指令に少し戸惑う。
「何か理由って…どうしよう…
そんなに神無月さんとそんなに仲良い訳でもないし…
でも、なんで神無月さんを…?」
ニャンは、理由をいろいろと考えてみるが、
いい案が見つからない。
「まぁ、いいや。明日考えよ」
ニャンは楽観的に寝ることにする。
明日、同級生を陥れる行為をすることになるのを知らずに…