多くの人々が行き交う夕暮れ時のブリテインの街。  
その中でもっとも人の集まる銀行前は、冒険の戦利品を売る行商人や自ら創り出  
した武器を売るもの等で相変わらずの喧噪に包まれており、まさに商人の街という  
様相を呈していた。  
その人混みから少し離れたところで、鎧を着込んだ戦士風の二人の男が、銀行  
の前で戦利品を分け合っていた。  
「今日の狩りはきつかったなぁ」  
「ああ、あんな化け物がでるとは思わなかったぜ。ま、そのおかげで貴重なお宝が手に入ったからいいじゃねぇか」  
「そうだな。こいつはきっと高く売れるぜ」  
男の一人がバックパックから小さな指輪を取り出す。  
魔法の知識がないものでもはっきりとわかるような強い魔力を放っているそれを、男は大事そうに銀行の金庫に預けようとしたときだった。  
男の手の中にあった指輪がフッとかき消える。  
「き、消えた・・・!?」  
「あいだ!!俺達の宝をずっと狙って付けてやがったんだ!!」  
もう一人の男が人混みの中に紛れこもうとする、フードの付いたローブを着た小柄な人影を指し示す。慌てて二人はその後を追いかけるが、盗賊は人混みの中を器用にすり抜け走っていく。  
「くそっ、なんてすばしっこいやつだ。俺が先回りして回り込む」  
「よし。頼んだぜ」  
 
「ふぅ、ここまで来れば大丈夫かな」  
後ろを振り返って誰も追いかけて来ないのを確認すると、盗賊は小さく安堵の息をつく。  
もし追いつかれていたら相手は歴戦の強者、とても太刀打ちできないであろう。  
 
はやる気持ちを抑え人気のない路地に入ると、邪魔なローブを脱ぎ捨て身軽な恰好になる。  
深くかぶったフードをとると、美しい金髪がふわっと広がる。  
丈の短いスカートはカモシカのような健康な脚を惜しげもなく晒しており、いかにもすばしっこそうな印象を与える。  
体つきは薄く、微かに膨らんだ胸はわずかにシャツを押し上げて控えめな自己主張をしていた。  
 
少女はあたりをうかがって早速獲物を取り出す。  
今までに見たことのないようなお宝に、思わず顔がほころんでしまう。  
「これを売ったら当分は遊んで暮らせそう。もしかしたら小さな家だったら買えるかも」  
大事そうに指輪をしまい、沸きあがる期待に胸を膨らませながら、寝床に帰ろうとしたときだった。  
指輪の前の持ち主が、路地の奥から近づいてくる。  
驚いた少女が逃げようと振り返ると、入ってきた方からも男が駆けよってきた。  
逃げ場を失った少女は壁際に追いつめられ、男達はじわりじわりと近づいてくる。  
「とうとう追いつめたぞ。大人しく指輪を返してもらおうか」  
二人は逃げようとする小さな少女を指輪を取り返そうと取り押さえる。  
少女も男の指にかみついて必死に暴れささやかな抵抗を試みる。  
「このガキ、大人しくしろ!!」  
「何よ!!盗まれる方が間抜けなんでしょ!?や、変なとこ触らないでよ!!」  
男達は少女を押さえつけると両手を後ろで縛って地面に転がす。  
そして、腰の袋をあさって指輪を取り返す。  
「ちょっと悪戯が過ぎたようだな。衛兵に引き渡してもいいが、どうするかな・・・」  
 
「悪いな、嬢ちゃん。運の尽きだと思ってあきらめてくれ」  
男はそう言うと予備の短剣を取り出し、少女の服を切り裂いていく。  
静かな路地裏に『びり・・・びり・・・』と少しずつ布が引き裂かれる音だけが響く。  
「あ、あなた達・・・こんなことしてただですむと思ってるの・・・!?」  
突然の出来事に我を失っていた少女が、絞り出すような声で男達に尋ねる。  
元は服であった布の切れ端を取り除くと、すっと引き締まった身体が男達の目に晒される。  
少女は着痩せするタイプなのか、体付きは服を着ているときよりは豊かに見える。  
それでも同じ年頃の娘に比べたら、発達していない方なのだが。  
「衛兵にかわって俺達がお前にお仕置きをしてやろうっていうわけだ」  
「ふ、ふざけないでよ!!そんな自分勝手な・・・ん!?」  
さらに何か言おうとする少女の唇を男は自らの唇で強引に塞ぐ。  
少女は目を見開いて驚き、すぐに望まぬキスから逃れようとするが、手を縛られているためにうまく抵抗できない。  
その隙をついた男の舌は少女の唇を割って口腔にたどり着き、舌を絡ませながらほのかに甘い彼女の唾液を味わいつくす。  
(こんなやつにファーストキスを奪われるなんて・・・)  
男が満足して口を放したとき、少女はただ呆然としているだけであった。  
「なにぼーっとしてるんだ?まさかそんなに俺とのキスがよかったのか?」  
その言葉が一気に少女を現実に引き戻し、涙を浮かべた目で男をキッと睨み付ける。  
「そうこなくっちゃ。俺はあんたみたいな気の強い女が折れるのを見るのが大好きでね」  
少女の顎を持ち上げていやらしい笑みを浮かべる男をみて、相棒の男はやれやれといった感じで肩をすくめた。  
 
男は懐からピンク色をしたポーションを取り出し、少女の目の前に突きつける。  
「これがなんだかわかるか?」  
少女は訝しげな顔でそのポーションを見る。  
「こいつはな、伝説のアルケミストのみが作れる特別なポーションだ。  
効果はそのうちに嫌でも思い知るから心配するな」  
そう言いながら男はポーションの中身を、下着の上から少女の胸や秘所に丹念に塗りこんでいく。  
「どこ触ってるのよ!!変態!!スケベ!!」  
少女は身体をよじって男の手から逃れようとするが、あっさりと男に押さえつけられてしまう。  
揮発性が強いのか薬はすぐに蒸発してしまい辺りに甘い匂いが立ちこめる。  
薬を塗りおえると男はナイフで少女のブラを切り裂いて、微かに膨らんだ胸の真ん中にあるピンク色をした突起を口に含み軽く歯を立てる。  
「ひゃうっ!?」  
その瞬間、少女の身体に電撃が走る。  
思わず漏れてしまった声と自分の身体が感じた感覚に少女は戸惑う。  
男はそんな少女を見ながら、次第に勃起してくる少女の乳首を舌で転がしたり強く吸ったりしながら手を無防備な少女の股に伸ばす。  
「結構感度がいいじゃないか。もう下着が湿ってるぜ」  
「う、嘘よ・・・!!誰がこんなことで感じるものか・・・!」  
「へっ、乳首を立ててるやつの言うことかよ。さっさとみとめちまえば楽になるぜ」  
男の言うとおり、少女は自分の身体に起きている変化に気が付き困惑していた。  
身体がだんだん燃えるように熱くなってきて、気を抜くと口からはしたない声が漏れてしまいそうである。  
 
男は執拗に少女の胸を責め続けた。手に吸い付くような感触の肌を楽しみながら、少女の小さい胸をゆっくりとしたペースで優しく愛撫する。  
少女は歯を食いしばって声を上げないように必死に耐えていた。  
しばらくすると男の手がゆっくりと移動を始める。  
男の手は少女の股を目指し、そのままゆっくりと下がっていく。  
(ダメ・・・!今触られたら・・・!)  
すでに少女の下着はぐちゃぐちゃに濡れており、地面に小さな水たまりができている。  
少女は男の目からそれを隠そうと脚をすり寄せるが、それすらも快感となり少女の官能を燃え上がらせる。  
男の手が近づいて来る。思わず少女はぎゅっと目を閉じ、襲い来る快楽に耐えようとする。  
だが下腹部まで来たとき、男の手は動きを止める。  
「えっ・・・?」  
少女がもらした疑問の声。声を上げた後で少女は気がつく。  
これから起こることに期待していた自分に。  
男の手が止まったことに落胆した自分に。  
そして男と目が合う。  
男は下卑た笑みを浮かべて少女を見ていた。  
まるでお前の考えていることなんてお見通しだと言わんばかりに・・・。  
 
もっとして欲しい。わたしがわたしじゃなくなっちゃうくらいに・・・)  
自分のものではなくなった身体が、折れる寸前の心に甘い誘惑を投げかけてくる。  
いつの間にか手の拘束は解かれていたが、少女はそのことにまったく気付いている様子はない。  
「それくらいにしたらどうかな?その子も随分懲りたと思うし、誰も来ないからと言って犯罪を犯すこともないじゃないか」  
手を出さずにじっと見ていたもう一人の男の声に、少女の下着に手をかけていた男の手が止まる。  
「おいおい。ここまで来てやめちまったらこいつが可哀想だろ?それともまさか、臆病風に吹かれちまったのか?」  
男はそう言いながらびしょ濡れになった下着を脱がせる。  
なんの抵抗もないまま少女の裸身が男達のまえに晒される。  
「どうやら天国にいる気分らしいな。でもそれじゃあ罰にならないんでね」  
男は少女の腰を引き寄せると、まだ毛も生え揃っていない少女の秘所に剛直をあてがった。  
 
その光景を少女は他人事のように呆然と見ていたが、次の瞬間には一気に現実に引き戻される。  
「う、うああぁぁぁぁ!?」  
お腹の中に熱い鉄をねじ込まれる。  
そんな錯覚を覚えるような熱さと痛みが少女を一気に現実に引き戻した。  
少女は声を出そうとするが、ただ口をぱくぱくするだけであった。  
「何だ?言いたいことがあるならはっきりと言えよ」  
男は残酷な笑みを浮かべると、奥まで突き立てた己の分身をゆっくりと引き戻す。  
少女の愛液に混じった破瓜の血が痛々しく地面にこぼれ落ちる。  
「や、やめ・・・ひぐっ!」  
ようやくしぼり出た声は、再び突き出された男の腰によって苦痛の声にかわる。  
少女の苦悶の表情は、男の加虐心をさらにあおり立て初めはゆっくりだった腰の動きは次第にエスカレートしていく。  
「お、おね、が・・・ああっ!も、もう・・・うくっ!ふぁっ!」  
涙を流しながら許しを請う少女を男は愉しげに汚していく。  
男の興奮はどんどん高まり、ついにクライマックスを迎えた。  
「おらっ、出すぞ!」  
男は少女の中で果てた。少女のお腹を男の欲望が汚していく。  
満足そうな男が己のものを引き抜くと、血と愛液と精液の混じったピンク色の陵辱の証が少女の秘所から流れ出す。  
ぐったりと地面に横たわったまま少女は動かなかった。  
 
「さてと、そろそろ行くか」  
少女を犯した男が相棒の方を振り返ろうとしたとき、彼の首が音も立てずに転げ落ちた。  
ハルバードを持っている一人の男は、死体を担ぐと嬉しそうに姿を消す。  
後には陵辱を受けた少女と、それをただ見ていた男だけが残された。  
「An Nox。In Vas Mani」  
少女の身体に魔法の活力が吹き込まれる。  
しばらくすると少女は意識を取り戻し、身体が動くのを確かめながらゆっくり身体を起こし、気力を振り絞って男を睨み付ける。  
「こんなことで償いになるとは思えない。止めなかった俺もあいつと同罪だからな・・・」  
「・・・あの男は?」  
少女の問いに男は目で地面に広がった血だまりを指し示す。  
「どうして・・・?仲間だったんでしょ」  
「いくら仲間でも許せることと許せないことがある。それだけさ」  
男は羽織っていたマントを少女に掛けると背を向けて歩き出す。  
少し考えこんだ後、少女は男を呼び止める。  
「ねぇ。面白いもの見せてあげる」  
振り返った男が見たものは、少女の指に輝く一つの指輪だった。  
「いつの間に?」  
「なんか身体が勝手に動いてたみたい。あんな目に遭ったせめてもの救いってやつかな」  
少女はくすっと微笑む。  
「あなた今相棒いないんでしょ?だったらわたしを雇わない?いい加減こそ泥を続けるのも飽きてきたとこなの。ダンジョンで本物の財宝を手に入れるなら本職の盗賊がいたほうがいいでしょ?」  
「随分とタフだな。ま、俺には断る理由はない。付いてきたいなら付いてきな」  
男は呆れた顔でため息を付いて歩き出す。少女は慌ててその後を追いかけていった。  
 

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