「ひっ?、くっ…」
投げやりになって触手のなすがままになっていた白絹の喉の奥でしゃっくりに似た奇妙な音がした。
丸い尻肉の谷間から経験のした事のない感覚がこみあげてくる。
膣口や陰核の周りが満員状態になり、あぶれた触手が玩弄の対象を尻丘の割れ目に隠された排泄器官に求め、集まってきたのだ。
トイレで用を足した後にペーパーで触れる以外は、下着くらいしか何かと接触する事のない場所に、
太くてぶよぶよ、ぬるぬるした物体が身をすりよせてくる。
「いや、いやぁっ! 気持ち悪い! そ、そんな所、触らないでぇ!」
我先にと先を争う触手が6、7本菊門をこじ開けようとして、うごめく。
もう少し触手に硬度があれば、強引に押し広げられて、今ごろ白絹の尻穴からは潜り込んだ触手が何本も垂れ下がっていた事だろう。
肛門の上で巨大なナメクジがのたうつ様なおぞましい感触は、潔癖な年頃の少女をパニックに追いやるには充分すぎる拷問だった。
自分で触れることさえためらわれる、もっとも恥ずかしい部分でのたくる触手の気色悪さで少女の精神は狂乱を極めた。
「ふあ?」
尻の穴をまさぐる触手の中に妙に固い物が一本、ある事に気がついた。
混乱した意識の中で、通常より何倍も時間をかけながら情報が検討される。
「触手…? じゃない…、これ、指?」
白絹が出した答えの通り、排泄器官を揉みほぐしているのは宇宙人の指だった。
触手の分泌する粘液を小穴に塗りつけては、しつこい位にマッサージする。
「あぁ、ダメ…、そこ、汚い…」
アルティメットガールとしての白絹はもちろん、その小穴を排泄に使った事はない。
超人であるUGが使うかどうかもわからない。
しかし人間の時にそこを使って行う行為を思えば、そこに触れられる事は耐え難い辱めだった。
「う、ぐぅ……」
男の指先にぐっと力が込められる。すると揉みほぐされた尻穴がその分、押し込まれる。
白絹はその部分の筋肉に力を入れて侵入しようとする異物を押し返そうとするが、宇宙人はたっぷりと時間をかけて指を沈めていく。
淫らにあえいでいる淫裂を触手が愛撫するのと並行して、後ろの穴をまさぐられると腰がとろけた様になり、
指先を押し返そうとする筋肉から力が抜けてしまう。
「うう、いやぁ、指、入れないでぇ……」
触手の粘液の助けを借りて男の指が尻穴の内部に侵入してきた。
「柔軟性のある、いい感触だ。これなら念入りにほぐせば初めてでも楽しめそうだな」
宇宙人はさらなる快楽を期待してほくそ笑んだ。
第一関節まで埋め込んだ指を静かに第二間接まで進めてみる。
次にゆっくりと引き抜いて、再び第一関節だけが入っている状態に戻す。
また慎重に指を押し込む。
また戻す。
男は飽きる事なく、それを繰り返した。
「あ、あうっ……」
外部からの侵入を想定していない器官に異物を押し込まれる痛みに白絹はうめき声を漏らす。
しかしその痛みが徐々にやわらいでいった。
指が出入りするたびに内ももの筋肉が痙攣し、ぱっくりと開いた秘裂からたらたらと愛液があふれて流れ落ちた。
白絹のウェストに巻き付いた触手が形のいい臀部を持ち上げて、宇宙人の正面へ持っていく。
尻穴、女陰、隠しておきたい部分のすべてが凌辱者の目にさらされるという恥辱に白絹はむずかるようにもがいたが、
クリトリスにくくりつけられたロープを触手に引かれると、ヒィッと引きつったような悲鳴をあげて動けなくなってしまう。
宇宙人は自分の股間にそそり立つ物を白絹の菊門に押し当てた。
両手の親指をその小穴の左右に置くと、指先に力をこめてすぼまった入り口を広げる。
そして穴の中に男根を沈めていった。
「ヒィッ! そ、そこっ! 違う! 違います!」
「ここでいいんだ。クッ、さすがにキツいな」
「い、いやあっ! そこはいやあぁっ!」
「力を抜けっ! 肛門の筋肉が裂けてしまうぞ!」
男が脅し文句を口にするが、肛姦の恐怖に錯乱した少女の抵抗は止まらない。
宇宙人が面倒な、と思った所で最適な脅迫の言葉を思いついた。
「あまり筋肉に力を入れると尻の穴の中でコアがつぶれてしまうかも知れんぞ。そうなると人質の男の命もなくなるな」
「そ、そんな、ああ……」
男の言葉に真の存在を思い出し、白絹の動きが止まった。
「男の命が惜しければ、力を抜いて従順に私のモノを受け入れろ」
尻の穴を犯されるという恐怖に怯えながら、それでも白絹は真のために体から力を抜いて肛虐を受け入れようとした。
(ああ、真さん、せめて、私のお尻の穴の中なんて見ないで……)
ズッ、ズズッ……
ナクール星人のペニスが腸腔の中に侵入してきた。
「うう、痛い、痛いよ……」
一度も排泄に使った事のない器官の中を真を入れたカプセルが進んでいく。
男根の長さの3分の2くらいが体内に埋め込まれた所で男はいったん侵入を止めた。
そして今度は反対に肉茎を引き抜いていく。
「あ、あああ……」
白絹がかすれた声を漏らす。
ペニスが尻穴に押し入ってくる――異物が逆行する際には小さな穴が引き裂かれる様な痛みが走る。
しかし男根が抜け出ていく、順行する際には痛み以外の感覚が湧きあがってきた。
元々排泄は基本的に動物にとって快感をともなう行為だ。
入ってくる時に、できるだけそこの筋肉が広がるようにしてこらえれば、出ていく時には
背筋が痺れるような悦楽を与えてくれる。
痛みをできるだけ小さく、快感をできるだけ大きくするコツを自然につかんだのか、
苦痛に脂汗をにじませていた白絹の顔に陶酔の表情が浮かんできた。
先端部分だけ内側に残してペニスを引き抜いた宇宙人は再び時間をかけて肛腔をえぐっていく。
「ああ、また…、入って、くる……」
宇宙人はそうやってゆっくり、静かに、抜き差しをくりかえした。
まるでコップに満たされた水をこぼすまいとする時のように、ゆっくりと、静かに、男は動く。
(ああ、真さん…、きっと見てる。あたしの…、お尻の穴の、中……)
好きな少年に人としてもっとも恥ずかしい部分をクローズアップして見られている。
感受性の強い年頃の少女にとって、死にたくなるほどの羞恥。
しかしその意識が次第に被虐的な恍惚感に変わっていった。
何度目かの抜き差しの後、宇宙人が腰を動かすのをやめる。
すると白絹は前のめりになっていた体を反らせて、異星人に体重を預けてきた。
「あ、ああ……」
少女の裸身からは力が抜けて、ぐにゃりとしている。
体が弛緩しているという事は、痛みによる筋肉の緊張も解けているということだ。
少女の肉体が肛姦になじんできたと判断した宇宙人は、触手に吊り下げられていた白絹の太ももに手をまわし、
少女のきゃしゃな体を胸の前に抱き上げた。
そして再び腰を前後に動かし始める。
再開した時は先程よりもやや早い程度のペースで。
そして少しずつ尻穴をえぐるスピードを早めていく。
「あ、あ……、こんな、いや…、あたし、お尻で……」
ギュウギュウに狭い尻穴を犯す男の動きはすでに容赦ない物になっていた。
下からの激しい突き上げによって、抱え上げられた白絹の体がバウンドするように上下に揺れる。
「あうっ、あ、あたしの…、お尻の、穴…、目一杯、広がってるぅ…、ああ、イイ……」
宇宙人は片手を白絹の股間に移動させると、人差し指を少女のとろけきった膣孔の中へ差し入れる。
「ひうっ!」
溶けただれた甘美な肉層へ指が分け入ってくる感触に白絹の体がビクビクッと震えた。
その反応とシンクロして、ぱっくりと開いた秘裂から愛液がほとばしる。
男がたわむれに指を引き抜こうとすると、白絹の肉ヒダは男を悦ばせる訓練をしたわけでもないのに、
自然と収縮して、すがりつく様に指にからみついてきた。
「フフッ、いいモノを持っている。生まれつき才能があるということか」
「ああ…、いやあ……」
そそぎこまれた精液と、湧き出してくる愛液に濡れた肉と指がこすれあって卑猥な水音を立てる。
「ハハハ、おまえの尻の中で私のペニスが出たり入ったりをくりかえしているのが、膣の中の指に伝わってくるわ」
侵略者は肉洞深くをかきまわしていた指をいったん抜くと、指を二本に増やして再び挿入してきた。
「あぐぅっ!」
指がもぐり込んできた瞬間、反射的に白絹の口から短い悲鳴が上がり、男根をくわえこんだ尻穴の筋肉が
ひときわ強くしまる。
そんな反応が返ってくるのが気に入ったらしく、男は指技と肛虐をますますヒートアップしていった。
白絹はアナルの筋肉を引き締めることで少しでもペニスの抽送にブレーキをかけようと計ったが、
それは男と彼女自身にさらなる快感を与える結果にしかならなかった。
やがて男の激しい腰使いと息を合わせるように、白絹の下半身が淫らにうねり始めた。
「あぁ、ウソ、こんなのって……」
少女はあえぎながら、とまどいの声をもらした。
「ククク、どうした? イキそうなのか? 尻の穴を犯され、前の穴を二本の指でかき回されてイクのか?
よし、今だけは特別に好きなだけイくことを許可してやる。何度でも昇りつめるがいい」
胸の前に抱き上げた白絹を下から激しく突き上げながら男は言った。
「ああ、そんな…、いや、あたし、お尻で…、お尻で……」
かすれた様な声で肛虐の果ての絶頂を拒絶する白絹。
しかしアナルセックスの快感は簡単に理性や羞恥心の防壁を乗り越えていく。
「あ、あたし、お尻でイく、イッちゃう、くうっ、ああああーーーっ!」
白絹の体がビク、ビクッとふるえて、この日何度目かの絶頂を極めた。
肉ヒダがキュ、キュウッと膣孔にもぐり込んだ二本の指を締め付ける。
同時に肛門の筋肉も緊縮し、異星人のペニスに少女が昇りつめた事を伝えた。
「あ…、あぁ……」
虚ろな瞳で宙を見つめながら、白絹はいつまでも肛姦の果てのエクスタシーに酔いしれていた。
「ああ……、アルティメットガール、あたし達が人質になっているばかりに…、ごめんなさい……」
怪獣の股間にあるコアの中から成り行きを見ていた小春野繭は、あまりにもむごい凌辱劇に口惜し涙を流していた。
その時……
チカッ、チカッ
何かの光が怪獣のコアの中に閉じこめられた繭の視界を横切った。
繭が不審に思って周りを見回すと、破壊された建物の影から妹の友人である諸星つぼみと鳳ヴィヴィアンが
手に持ったライトをこちらに向けている。
二人のいる位置がナクール星人の真後ろなので、宇宙人は気がついていないようだ。
しかし巨大な怪獣・宇宙人が遠慮なしに暴れているこんな危険な場所になぜ一般人の彼女たちがいるのだろう。
危険を冒すからには相応の理由があるはずだと考えた繭は二人に注目した。
繭の顔が自分たちの方を向いたのを見たつぼみたちは背後に置いてあった大きなベニヤ板をつかんで掲げた。
そこにはスプレー式のペンキで大きく「し」と一文字書かれていた。
「し?」
意味をはかりかねて繭が首を傾げる。
つぼみたちは文字が一つだけ書かれたベニヤ板を、紙芝居の要領で何枚も繭に見せていった。
書かれた文字を順番につなげていくとこうなる。
『し・た・ゃ・た・せ・た・い・た・の・た・し・た・ゅ・た・ん・た・か・た・ん・た・そ・た・と・た・に・た・で・た・ろ』
「暗号?」
そして最後に掲げられた板には狸のイラストが……
それを見て、すぐに意味を理解した繭が両手で大きく輪を作って、了解したというサインを返した。
宇宙人を真正面に向かえた今の位置関係で繭が大きなゼスチャーをする事は、ナクール星人に見られた場合、
テレパシーで考えを読まれてしまうという危険があったが、アルティメットガールを嬲る事に
気持ちが集中している宇宙人は、もはや繭のことなど意識にはないようだ。
「繭さんに意味は伝わったらしい」
ライト等と一緒に調達した双眼鏡で繭の姿を見ていたヴィヴィアンがつぼみに報告する。
「じゃ、次は兄貴ッス」
つぼみはポケットから携帯電話を取り出す。
「おい、さっき真さんの入っているカプセルは液体で一杯になっちゃっただろう。もう携帯なんて使えないんじゃないのか?」
「それはたぶん大丈夫。諸星家で使っている携帯は水の中に落ちようと、象に踏まれようと壊れない特注品ッス」
「マジかよ……」
「あ、うん、ボクッス。今から言うことをよく聞いて欲しいんッスが……」
電話に出た真に最低限の用件を伝えるとつぼみは電話を切った。
「さ、ボクたちは安全な場所まで後退ッス」
「あ、ああ……」
「ん? どうしたッスか?」
ヴィヴィアンは両手を大きく広げて、包み込むように小柄なつぼみを抱きしめた。
「つぼみ、ありがとう、本当にありがとう……」
「エヘヘ、お礼を言われるのは事件が解決してからッスよ」
(う〜ん、スールってのも悪くないッス。ヴィヴィアン、白絹からボクに乗り換えないッスかねぇ……)
「よし、つぼみ、後退だ」
「ラジャスッ」
【つづく】