ある夏の夜。光希はバスタブの中、一人鼻の下まで湯に浸り、温もりの中で波打つ心臓を持て余していた。  
両親達は、ただメモの1枚を残して旅行に出掛けてしまい(光希は「信じられない!」と怒り狂ったが)、  
今日から3日間、それぞれの子供たちだけが残される事になった。  
そして、測ったかのように、半年前に遊と交わした賭けの結果がもたらされたのだった。  
「小石川か?今日産まれたよ。うん、男のコだった」  
はにかむような、元担任の表情が浮かぶ。同時に光希は、辛い痛みと苦しみを、  
慣れぬ広島の土地で耐え抜いた、大切な親友を想った。  
「秋月、産まれたって?」  
「あ、遊!うん、男のコだって。茗子も元気だって…本当に良かった…」  
電話を切り、涙ぐみながら喜ぶ光希を、遊は穏やかな瞳で見つめる。…でも。  
「男が産まれたなら、賭けは俺の勝ちだな」  
優しく毒を盛る、いつもの口調。え…?という言葉を発して、光希が凍りついた。  
 
そして今、光希は風呂にいる。もうすぐ、遊が入って来る筈だ。  
「遊って変態!罰ゲームは一緒に風呂に入る事だなんて…。まだ何にも遊に…見せた事ないのに、こんなのって…」  
「何ブツブツ言ってるんだ?」  
声と共に扉が開いて、裸の遊が現れた。下半身にタオルを巻いただけの姿…  
光希には刺激が強過ぎて、慌てて顔を背けると、自分の身体に巻き付けたタオルを押さえた。  
そんな様子を見て見ぬ振りしながら、遊はシャワーを捻って軽く全身を流す。  
湯船に入るべく屈むと、濡れ髪の滴が光希の肩や指先に当たり、弾けた。  
(えっ!そんな何でもない様子で…!)  
動揺を隠せない光希は、思わず身を屈めながら、バスタブの端に寄る。  
相変わらずそれに気付かない風の遊は、余裕で光希の正面に陣取り、湯船に足を拡げて浸った。  
「あ〜、やっぱ風呂はいいよなあ〜」  
鼻唄まで混じるご機嫌っぷりに、光希は緊張以上の苛立ちを感じた。  
 
(何なの…この余裕!?)  
まるで、自分を女とも思ってない風で。  
「…な、何で罰ゲームがお風呂な訳?」  
「ん?いーじゃん。裸の付き合いってやつ」  
「何それ!そ、それじゃまるで男同士みたいじゃ―」  
「…だって光希、胸ないし。男同士みたいなもんだし?」  
「遊、ホント失礼!あたしだって女なんだから!」  
「…じゃ、証拠見せてよ」  
「え…?」  
言うが早いか、遊の指先が、光希の戒めを解く。水を含んだタオルは  
ゆっくりと重たげに、湯の中でヴェールのようになびき、光希の白い裸体を露にした。  
あまりの衝撃に、光希は声も出せない。ただ呆然と遊の顔を見ていた。  
「思った通り、綺麗な肌だな。…あ、でもちょっと日焼けしてる」  
腕を掴んで見比べて、クスクス笑う遊。掴まれたままの腕は  
引き寄せられて、その口元へ。指先に口づけられて、びくりとする。  
「賭けに負けたんだから、俺の自由にしていいだろ?」  
美しい悪魔の笑顔が、絶対逆らえない宣告を下した。  
遊の両手が伸びて来て、何の躊躇いもなく胸に触る。  
 
生まれて初めて、普段隠している部分を他人に触れられた光希は固まってしまい、抵抗の声すら出せない。  
「小さいけど柔らかいな、光希のおっぱいって」  
直接的な単語に、頬が赤らむ。そんな間にも、遊の手は確実に左胸をまさぐっていた。  
ぴしゃぴしゃと、小さく湯が撥ねる。中指と親指が、小さな乳首を捕えた。  
「ぁっ…」  
「ん?」  
一瞬反応を見せた光希に、遊は軽くのしかかった。  
「これ、いいの?じゃあこれは?」  
今度は胸全体を包みながら、突起を親指で潰すように愛撫して行く。  
チリチリと痛むような甘やかな感覚を、光希は吐息を吐き出して逃がすしかなかった。  
「ふ…ぅん、あぅ…」  
すかさずキスをして、光希の感覚の流出を止めさせる遊。  
ぴちゃぴちゃと音がする程に舌を絡めて、口内を貪る。  
「あっ…ん、ふ、あ…」  
顔を真っ赤に染めて、初めての刺激に耐える光希が愛おしい。  
両胸を寄せたり、バラバラに乳首を回転させたり、強く摘んだり…様々な愛撫を施す。  
 
「光希、どぅ…?」  
「んはっ…わか…ないけど…。何か…気持ち、いいっ…」  
「どこがいいの?」  
「ん…今、触ってるトコ…が…っ」  
「初めてなのに、おっぱいだけでそんなに感じちゃうの?」  
「も…言わないで。恥ずかしいから…」  
光希が、本当に恥ずかしそうに、顔を手で覆う。遊はその指にキスをして、  
「ごめん。…じゃあ、お詫びにこっち触ってあげるから…」  
遊は素早く、光希の大切な部分に手を伸ばす。慌てて太股を閉じたが、  
間一髪の所で、その侵入を許してしまった。遊の余裕は、普段通りに光希を慌てさせる。  
閉じた割れ目をそっと拡げて、自身の中指を潜り込ませる。  
「うわ…」  
思わず感嘆の声が出る程に、光希のそこは潤い、とろけていた。  
「光希、濡れてる…」  
「やだ、言わないでってば…」  
溢れ出る源泉に触れずとも、光希のそこは既にどの部分にも均等にシロップが行き渡っていた。  
早速、先程からの愛撫でひくついている、敏感な突起を転がす。  
「あ…ふ。や…あぁん…あっ…」  
 
初めて聞く、鼻声がかった、可愛い光希のあえぎ声。好きな女の子からこんな声を引き出せて、  
嬉しくない男はいない。勿論、遊もそうだ。中指にゆっくり回転を付けて、擦り上げる。  
「ぃやっ…遊、嫌だよ…ぅうん、あはぁっ…」  
熱に浮かされたような光希の吐息は、天井へと溶けて行く。  
その目は強く閉じられ、眉根は寄せられている。遊は堪らなくなって、顔中にキスの雨を降らせた。  
「やんっ、遊、嫌だってば…あぁん…」  
「そっか」  
突然遊の手が止まり、身体が離れた。  
「え…?」  
いきなり現実引き戻された光希には、訳が分からない。  
「よく考えたら、初めてを罰ゲームでするなんて、ひどい話だよな…」  
しゅんとする遊に、光希は戸惑った。あんなに強気だったのに、急にどうしたんだろう…?  
「ゆ、遊?あの…」  
「本当にごめんな。続きは、光希の心の準備が出来てからにしよう」  
水中からタオルを拾い上げて、ぎこちなく光希の膝に載せた。  
そのまま湯から出て、バスタブを跨ごうとした所で…  
「待って遊!」  
光希が立ち上がり、遊に抱きついた。タオルは落ちて、二人は全裸の姿に。  
 
「いいの!遊のえっちな所も、好きだから…。あたし、遊と、したいの…」  
「光希…」  
一瞬驚いた表情を見せた遊だが、次の瞬間、いつもの余裕ある笑顔を見せた。  
そしてそれは、あるどんでん返しを生む。  
「じゃあ、まずバスタブから上がって♪」  
一転した、楽し気な声。光希は目を点にして、問う。  
「…嘘、だったの?」  
「嘘じゃないさ」  
光希をタイルの上に座らせながら、機嫌良さ気に答える。  
「光希が嫌な事は、勿論したくないから。でも、やっぱり俺は…」  
裸のままの小さな身体を、強く抱きしめる。  
「したいんだ、光希と。もう限界だよ…」  
「ゆ、遊…」  
自分の胸が潰れそうな程強く抱かれて、光希の気持ちはほぐれて行く。耳元で、囁いた。  
「優しく、してよね…」  
二人は唇を重ね、さっきよりも激しくお互いを求め合う。  
止められない情熱が背中を駆け上がり、遊は光希を膝で立たせると、その股間に手を伸ばした。  
「あ…」  
「光希のここ、ヌルヌルしてる…」  
「あっ!あん…ん…。はあ、あぁ!」  
 
僅かに残った身体の強ばりをほぐすように、ひくつく突起に、  
光希自身の甘い液体を揉み込んで行く。くちゅくちゅと、風呂場中に嫌らしい音が反響し、益々煽られる。  
溢れ過ぎたシロップに滑るように、遊の指は自然に、口を開き始めた奥へと侵入して行った。  
痛みはない。が、生暖かい異物感を感じた光希は、先程のハッキリした快感とは違うそれに、少々戸惑った。  
…が、それも遊がその指を動かすまでの、ほんの一瞬だけの事。  
「あんっ!遊ぅ…あ…」  
遊は中指をたっぷり伸ばして、指先に全神経を集中させる。  
暖かい光希の中を、柔らかい肉壁を傷付けないよう、くるくると動かした。  
くすぐったいような、下腹の中から崩されるような感覚に、光希は耐えきれず遊に抱きつく。  
「あぁん…!も…やめてぇっ…。あっ!あっ、あぁ…」  
「光希の中、濡れててあったかいよ。気持ちいいんだな…」  
「んっ、いい…いいよぉ…。おかしく、なっちゃうぅ…」  
遊も堪らない。さっきから、小刻みに震える光希の太股が、自身を擦り上げているから。  
指を動かす度に、自分のモノが入れているような錯覚を起こす。  
ハイリタイ。ミキノナカニハイリタイ…。  
 
「ゆ…うは?どこが気持ち…いい…の…?」  
「え…?」  
どこか遠くの方から聞こえた声を理解するより先に、光希の細い指先が、  
自分自身を強く握った時には、遊はあまりの快感に、達してしまいそうになった程だった。  
「み、光希…うわっ…」  
光希の手が、既に限界な程にいきり立った自身を擦り上げる。  
初めてで拙いながらも、きちんと先端を包むその動きは、遊に快い感覚をもたらす。  
「ねぇ、遊…。気持ちいい?」  
「あっ…凄くいいよ…はぁっ…」  
いつの間にか、立場は逆転していた。光希に、こんな一面があったとは…。  
快感で回らぬ頭で、嬉しそうな光希の顔を見た。とても可愛い、俺の光希。  
「ねぇ…いいかな…?」  
ビクつくように動きを止めたが、ついに光希は、覚悟を決めるように頷いた。  
 
「い、痛い…かな…」  
やっぱり不安なのか、消え入りそうな光希の声。遊の胸が、少し痛む。  
自分は欲望と期待にまみれて、光希を置いて行きはしないだろうか…。  
それは、いやだ。意志は固まった。  
風呂場の微熱と、体内でうごめく生き物のような感覚の狭間で、  
やがて遊は足を崩し、光希を太股の上に乗せ、ゆっくり自身を進めて行く。  
「んっ、痛…い」  
小さな声。しばらくそのまま侵入を試みたが、己に感じる手応えが予想以上に強いこともあり、声をかけた。  
「やっぱり、痛い…?」  
聞いてから、後悔する。光希は自分に心配をかけないよう、否定するだろうと思ったから。  
案の定、苦悶に満ちた表情で首を振り、笑顔すら見せる光希。  
遊は何とかその負担を減らせないかと、視線を宙にさまよわせ…  
「あ」  
ある物を発見して、取り上げた。光希の膝を開くと、小さな悲鳴とともに、  
その手を伸ばし隠そうとするが、それを静かに遮って、遊は露になった秘所に、  
視線を這わせた。光希自身でさえ恐らく見た事がないであろう、  
初々しいベビーピンク。遊はうっとりしながら、そこに先程見つけ物を垂らし、塗り付ける。  
 
「あ…ぅんん…。な…に…?」  
それは、フェイスマッサージ用のオイル。光希の母、留美が勤務している  
化粧品会社の新製品で、母親達が好評の元に、毎晩使用している物だった。  
それが今や、自分達子供を結びつける為の、大切な道具になろうとしているなんて…。  
二人は同時に、少しの罪悪感と、言いようのない背徳感に酔いしれた。  
光希のそこは潤いを増し、てらてらと光るオイルが、なまめかしく遊を待ち受ける。  
艶っぽい表情を確認して、遊は少しずつ、その内部へと進み込んだ。  
多少引き攣れるような痛みを感じたが、我慢出来ると思っているうちに、  
熱い塊はすっぽりと、光希の中に収まる。  
「はぁっ…!」  
堪えきれずに先に吐息を洩らしたのは、遊の方だった。本能のまま、腰を動かす。  
「ぅんっ…」  
突然の膨張に、まだ慣れない入口のあたりが痛む光希が、悲鳴を上げる。  
遊はハッとなり、自戒の念を込め、深く口づけた。  
「ふっ…ん、ゆぅ…」  
何度もついばむように唇を、舌を味わい、その緊張をほぐして行く。  
 
「…光希、いい?」  
腰を打ち付けると、溢れ出た声が、遊と重ねた唇へと吸い込まれて行く。  
動く度に、光希の内部に満ちたオイルと愛液が、ごぷっと音を立てた。  
相変わらず入口に違和感はあれど、段々と光希から、艶を帯びた音色がこぼれる。  
「あっ…あんっ!あは…んんっ、ああぁ…」  
「あぁ…たまんないよ…」  
「んっ…遊のおちんちん、気持ちいいっ…」  
恐らく意識のないままに飛び出たのであろうその言葉に、遊は煽られる。  
光希が、こんないやらしい単語を口にするなんて…。  
もっともっと、言わせたくなる…。  
「何が入ってるんだっけ?」  
「んんっ…ゆぅ…の…」  
「何?言ってよ…」  
光希は夢中で、もう何も考えられない。ただ届く遊の声に、答える事しか出来なくて…  
「あ…ん…。おちんちん…が…入ってて……すごく、いいのぉっ…!」  
「凄いよ光希、グチュグチュ言ってる…」  
聞いてみて?と、遊は光希の口を塞ぐ。狭い浴室に、二人が一体となった事で溢れる  
いやらしい水音が、際限なく続いていた。  
遊はそっと光希の足を外すと、軽々と回転させ、四つん這いの姿勢を取らせる。  
 
息つく暇もなく、弾丸のように己自身を送り込む。  
「あ――!んっ、だ、だめぇっ…壊れちゃうぅ…」  
お腹の下に、鈍い痛みを感じる程奥まで突かれて、光希は内臓がひっくり返りそうな苦痛を感じた。  
だが段々と、それが快感のひとつであると気付く。  
(知らなかった…「気持ちイイ」って、いっぱいあるんだ…)  
知らず知らずのうちに、光希が足を閉じ、腰を振り始めた。  
遊のモノを感じる部分に、夢中で自分のスポットを擦りつける。  
快楽に貪欲になり始めた姿に、遊は目を閉じて、一気に駆け上がった。  
「ふぁっ…ん、あっ、あ、あ…っ」  
間断ないあえぎ声が、近くなったり遠くなったりする。  
「あ…んん…だめっ、…ゆぅぅぅ――!」  
強い悲鳴のような声を残して、光希は達した。一瞬のうちに突っ張りを無くした  
身体に目を細めると、遊も細い腰を強く引き、全身で己を叩き込んだ。  
吹き出す汗が、光希の背中や尻を濡らし続けて、  
ヌラヌラと柔らかく、暖かい水の中に、遊は楽園を見た。タイルに、一筋の白い液が伝い落ちていた。  
 
「もぅ、遊…!」  
照れ隠しか、赤い顔で抗議する光希。でも、その表情は満足に満ちていた。  
「発見だったなあ、光希があんなにエロいなんて。俺以上じゃない?」  
「そ、そんな事ない!…あたしは…」  
ついからかう遊の言葉に、光希の語尾が消え入る。  
「遊だから、あんなになっちゃうんだから…!」  
「え…」  
よく見ると、涙ぐんでいる。恥ずかしいのではなく、その言葉を伝えたいが為の涙であろう。  
「…光希、大好きだよ。ありがとう…」  
額に唇を落として、微笑んだ。次の瞬間弾けた、嬉しそうな光希の笑顔。  
「あたしも、大好き!遊…」  
こいつさえいれば、俺は何だって越えて行ける。もう怖い物なんて、何もない。  
遊はシャワーの蛇口を捻ると、光希を洗ってやるべく、スポンジを手に取った。  
【終】  
 

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