透き通った混じり気のない石。
それは髑髏の形をしていて親指を顎に、人差し指を頭部にあてて動かすとガチガチと動いた。
「ふふ‥」
右にひとつ、左にもひとつ。二つの髑髏をあわせて遊ぶのがヤーヤは好きだった。
その轆轤の名はイツトリとチャルッチという金星人にして豹の戦士、だったものだ。
戦いに敗れ、命を散らせばこんな塊になってしまう運命をもつもの。
はたして命の器は人としての身体なのか、この透明な石なのか―――花の戦争の進行役ではあったがその真意を少女は知らなかった。
暇にまかせて髑髏をいじり、他愛のない会話などをくつけて遊ぶのがいつもの事ではあったのだが、余りにも退屈すぎた。
だからつい、こんなことをしてしまう。
「‥‥ん‥んふ‥」
チュバ。
全体的に丸みのある髑髏――イツトリ――を口に含み、唾液で濡らす。
もう一つのほっそりとした骨格をした――チャルッチ――は先に唾にまみれ、今まさに彼女のミニスカートの奥、肉の秘裂にあてがわれていた。
下着は汚さないように片足に引っかけてある。下肢をわずかに覆う漆黒と青白い肌に映えるような真っ白なショーツは幼くもあり。
だが、ふくよかな太ももに引っかかっているのがまた艶めかしく思えた。
「う‥‥くっ、あぁ‥」
秘裂の先にある突起に髑髏を擦りつけ、ヤーヤは目を閉じて自分にとって好い箇所を探る。
コリコリと硬くなってきて痺れるような心地良さが割れ目をしっとりと濡らして、まるで花びらの様に開いていく。
唇では深く髑髏を転がしながら声を漏らした。
「はっん‥イイですわ‥‥っあ、あ‥‥」
花芯をまさぐる髑髏がつるりと滑って秘裂にもぐり込み、指がグチグチと頭部を動かした。
透明な歯列に指を噛ませて髑髏を完全に入れてしまわない様にしながらピッチを早め、身体を震わせる。
「ああッ‥‥! ‥ぁ‥‥」
悦楽にひたり頬を緩ませたヤーヤの表情が一瞬、人形のそれに変わった。
口から唾液にまみれた髑髏を吐き出して淫蕩に、だが何処かすねた様子で最愛の兄をみつめる。
「ヒドイですわ、お兄様‥黙って見てるなんて」
「いや、続けてくれてかまわないよ?」
ニッコリと妹に微笑みかけ、兄テスカは壁に背をつけた。
自分を慰めるヤーヤを気にしない風に腰までとどく真っ直ぐな緑髪の肩にかかる部分を指に巻きつけて遊ぶ。
「つづける‥‥?」
じっと見つめ、目を細めるとうっすら紅ののった唇を開いた。
「ヤーヤは‥悪い子ですのよ? 戦士たちの散華した魂の結晶で‥‥んふ。こんなコトをしてしまうんだもの」
兄が見ている前でほっそりとした脚をひらく。
今やパックリと開いて濡れた肉襞にそってその魂の髑髏を擦り合わせていく。
「ふ‥‥ぅ‥っ」
プチュ、グチュ、と音がこぼれるくらい少女のそこは湿りをおびて、直で入れてしまいたい衝動を抑えながら強く、弱く、兄テスカの心を揺らすように押しつける。
「んんっ‥‥ッ‥怒ってらして? お兄様ぁ‥っ」
開脚された内腿がにおいたつ。
自分を誘っている妹の甘い声とその幼くも成熟されていく身体を舐めるように見てテスカは笑った。
「あ、くぅ‥っん‥‥‥お兄様‥?」
まだ自分に触れようとしないテスカに焦れて、先程まで口に含んでいたもう一つの髑髏を震える手でつかんだ。
唾液でよく濡れたイツトリの髑髏はグプッという音と共にお尻の穴に入ってしまう。
「ふ‥んあぁ‥‥っ! ヤ、ヤーヤは‥ヤーヤは戦士の魂を不浄な場所にも入れてしまう悪い子なの‥ぉ」
「ではその淫乱な妹にお仕置きをしなければならないね、ヤーヤ」
さして興奮するでもなく、冷静に言葉をつむぎ側までやって来た兄の声に妹はゾクゾクしながら微笑んだ。
「‥‥うん‥‥してぇ。‥ヤーヤにお仕置き‥‥して‥ください」