翌日の夜に帰宅すると、夕食に赤飯が出た。何かの祝いかと思って火凛に尋ねると、凛音に初潮が来たのだと言う。  
自席に座って照れ笑いしながら、当人は赤く頬を染めていた。笑い掛けながら頭を撫でてやると、凛音は甘えた声で問い掛けてきた。  
「私、これで兄ぃ兄ぃの赤ちゃん、産めるんだよね?」  
 その言葉に俺は思わず仰け反りそうになった。いくらヤエから妊娠させる許可をもらってはいても、即孕ませる気などはない。  
「……まあ、いずれはそうしてやってもいいけどな。まだ早いだろ?」  
 宥めるようにそう言うと、雫が拗ねた顔で口を挟んできた。  
「凪君、ズルいです。私も凪君の赤ちゃん産みたいです」  
「私も産みたい。龍神の望む数だけ産むから、私も妊娠させてくれ」  
「私も私も〜っ。ナギの赤ちゃんだったら幾らでも産むよ? それに私たちだったら、まだ早いなんてことはないよね、ナギ?」  
 そよぎと火凛にも続けて言われ、俺はしばし考え込んだ。確かに年若くしてボテ腹にさせた四人を犯すのは楽しそうではある。  
赤子を養育していくのも、ヤエの金銭的援助があれば可能だろう。が、俺はまだ十六歳だ。父親になるには早過ぎる。  
「別に急いで子供を産む必要はねえだろ? その内、全員に妊娠してもらうから」  
 なんとかこの場を穏便に済まそうとそう告げると、四人は揃って頭を振った。  
「歳が近い方が、親子関係が上手くいく思います。凪君も家庭円満の方がいいですよね?」  
 雫の言葉を受けて他の三人が頷くのを見ながら、ふと疑問が湧いた。  
「ちょっと待て。男の子が生まれたらどうなんだ? その子がすぐに龍神になるのか? そんで、その子の誕生日がいずれ俺の命日になんのかよ? それって怖いぞ?」  
「心配は無用だ。仮に男児が生まれようとも、代替わりなどする必要はない。次代の龍神となるのは、現龍神が崩御した後、巫女であった女人の系統より同日付に生まれし者だからな。  
しかし、私たちの子が女ならば先々巫女になる可能性はあるな。現に雫と私の母親は元巫女だ。もちろん、外部の者も含めての選考を通過出来ればの話だが……」  
「あれ? 火凛のお母さんは巫女じゃなかったのか?」  
 そよぎの話に多少安堵はしたものの、新たな不審点を得て、俺は火凛に尋ねてみた。  
「私のお母さんは、今の凛音みたいに補佐役だったみたい。でも不思議だよね。ナギと雫、それにそよぎのお母さんが先代の巫女で、私のお母さんが補佐で、その子供たちが今こうしてるんだよ?   
いつかは私たちの子供もこういう風になるのかなぁ?」  
「姉ぇ姉ぇ、それはないよ。全員が兄ぃ兄ぃの赤ちゃん産んだら、その子たちは血が繋がることになるんだもん。そうだよね、そよぎ姉ぇ?」  
「ん、そうだな。凛音の言う通りだ。私たち全員が元巫女の子であるというのは、先代において龍神が現れなかった為だ。例え私たちの子が巫女を志しても、選ばれるのは多くて二人までだろう。  
血の繋がらない者を入れさせるが故に、次代の龍神は即座に現れないのかもしれん」  
 そよぎの話に俺は相槌を打った。確かにそれならば血縁者と交わることはなくなるだろう。  
「だから、凪君は安心して私たちに赤ちゃんを授けてください。もしも生まれたのが娘で、凪君がしたいなら、私、親子同時に寵愛を頂いてもいいですよ?」  
「む、雫、それは問題があるのではないか? まあ、龍神が望むのならば、私も娘と一緒でも構わぬが。それにはまず、子種を植え付けてもらわねばな」  
「うひゃあ、親子でとか、ナギって鬼畜ぅ。でも、ま、いっか。それも楽しそうだし、私も頑張って女の子産ませてもらおうっと」  
「……私、子供と一緒に兄ぃ兄ぃにご奉仕する時、おっぱい負けてたら嫌だな」  
 どうやら全員が孕む気満々のようで、何を言っても無駄な気がする。困惑しながらも頭を働かせてみたが、解決策は浮かばない。仕方なく俺は四人に向かって言った。  
「判ったよ、お前ら全員妊娠させるように努力する。但し、夏休みが終わってからだ。言っとくが、もし妊娠しなくても恨むなよ? 努力したからってどうなるかは判んねえかんな?」  
 四人の少女たちが嬌声を上げ、次いで産み分けについて話し始めたのを眺めながら、俺は赤飯へと箸を伸ばした。まあ、どうにかなるだろう。  
 
 食事を終えて自室に戻ると、俺はパソコンで通販サイトの閲覧を始めた。目的は凛音の初潮祝いだ。とは言っても好みが判らない。  
当たり障りのないよう、服か縫いぐるみにでもしようかと思っていると、ノックの音と共に当人がドアの向こうから話し掛けてきた。  
「兄ぃ兄ぃ、雫姉ぇが、お風呂の準備出来ましたって」  
「丁度いいや、入ってこいよ」  
 そう声を掛けると凛音はドアを開けて姿を現わし、俺の手招きを見て嬉しそうに近付いてきた。その小さな身体を抱き上げて膝の上に載せると、俺は凛音に問い掛けた。  
「初潮祝いのプレゼント選んでたんだけどな、凛音は何が欲しい?」  
「兄ぃ兄ぃの赤ちゃん」  
「夏休みが終わったらって言ったろ? 他にねえのか? 何でもいいぞ?」  
「……ほんとに何でもいいの?」  
 その迷ったような口調から察するに、言い出し難いことらしい。だが、愛らしい凛音の為なら、可能な限り願いを叶えてやりたいところだ。  
果たしてどんな難題を出されるのかと怯みながらも、俺は優しく言ってやった。  
「俺に出来ることならな。まずは言ってみろよ?」  
「……私、物じゃなくて、見てみたい物があるの。それでもいい?」  
 そう言って、凛音は背中を胸に押し付けながら横顔を向けてきた。俺は穏やかに微笑んで、頬に口付けをしてやってから頷いてみせた。  
「あのね、私、雪が見てみたい。一度も見たことないから……」  
 その言葉に俺は納得した。確かに南の離島で生まれ育ったならば、雪など見る機会はないだろう。しかし、すぐに用意するのは無理だ。そのこともあって、凛音は言い出すのを迷っていたのかもしれない。  
「……今すぐは無理だけど、冬になったら雪が見られる場所に旅行にでも行くか? 皆と一緒でもいいし、凛音だけ連れてってやってもいいぞ? それでいいか?」  
 俺がそう言うと、凛音は膝の上で身体の向きを変え、正面から抱き付いてきた。  
「うんっ。私、姉ぇ姉ぇたちみんなと行きたい。雪合戦とかしてみたい」  
「何だ? 雪玉ぶつけてえ相手でもいんのか? 火凛か?」  
 尋ねながら腋の下を擽ってやると、火凛は身を捩りながら無邪気に笑った。  
「やんっ、そんな相手いないよおっ、やあっ、くすぐったいっ、ひゃんっ、もう兄ぃ兄ぃっ」  
俺の背に回していた手を戻し、腋をガードして悪戯から逃れようとする凛音は可愛い。適当なところで擽るのを止め、隙を見て唇に一瞬だけ口付けをしてやると、凛音は蕩けた顔で俺の頬に何度もキスをし始めた  
「教えてくれよ、凛音。誰にぶつけてえんだ? 一人ぐれえ、そんな相手いんだろ?」  
「んちゅ、んっ、もう兄ぃ兄ぃってばぁ、そんなこと言ってると、兄ぃ兄ぃにぶつけちゃうから。でも、旅行楽しみ。ありがとう兄ぃ兄ぃ。大好き」  
 満足そうに言って再度しがみ付いてきた凛音の背中を、俺はそっと撫で上げてやった。  
 
 
 それから数日間は何事もなく過ぎていった。学校と自宅の往復だけだ  
。気が向けば日替わりの相手と用務員室や自室で交わってはいたものの、既に俺の意識の中では性行為は当たり前のこととなっていた。  
雫を辱め、そよぎには奉仕させ、火凛に虐められて、凛音に喜びを教え込む。  
東京に住んでいた時も当時の彼女と性交していたが、島に来てからは精力が増しているようで、あるいはこれが龍神としての異能力なのかもしれない。  
 そしてその週末、俺は朝一番の本島行きの船に雫と共に乗り込んだ。雫が希望したのは別荘への宿泊だ。  
ヤエの話では件の別荘は近所に住む人間に管理させているとのことで、事前に泊まりに行く旨は連絡してもらってある。一旦下見をした後に食材を買い込めば、不便もなく過ごせるだろう。  
「凪君、島に着くまで、ご奉仕してちゃダメですか?」  
 船の個室に入るとすぐに、雫はそう言って物欲しそうな視線を向けてきた。俺は椅子に座ったまま自分のジーンズとパンツを下ろし、陰茎を見せて許可を与えてやった。  
「いいぞ、メスブタ、マンコで扱け。どうせ、もう濡らしてんだろ?」  
「はいっ。だって、初めて凪君と二人っきりでお泊まり旅行に行けるんですから。嬉しくて、今朝起きてからずっとオマンコ汁溢れちゃってます。それじゃ失礼しますね? んしょっと」  
 恥じ入る素振りもなくそう言うと、雫は俺の膝を跨ぎ、一物を手にして濡れた膣口へと押し当てた。  
先週のそよぎと同じく、穴あきのブラとショーツを身に着けさせているので即挿入が可能だ。  
もちろん、下着は使い回しなどではなく各人用に複数取り揃えてあり、火凛に頼んで凛音の分も既にサイズを手直ししてある。  
「んふあっ……凪君のオチンポ今日も太くて硬くて素敵ですうっ……ふはうっ……入れるだけで便器オマンコがどんどん涎垂らしちゃうっ……  
くはあっ……カリ太オチンポとっても気持ちいいっ……はんあっ……凪君もどうかメスブタのオマンコ楽しんでくださいねえっ……」  
 感触を味わうように雫は陰茎をゆっくりと膣内に取り入れ、やがて根元まで呑み込むと、間を置かずして腰を使い始めた。  
初めて出会った時と同じ白のワンピースを着てはいるが、あの日の可憐さは陰も見当たらない。その変貌振りはある意味辟易しそうな程だが、同時に愛おしくもある。  
自ら座位で性交を始めた少女は、今では全てを俺に委ねているのだ。普段は清純を装いながらも俺の言葉一つで本性を曝け出して発情し、子を産むことさえ厭わない。  
こんな美少女にそこまでの事をさせておいて、愛情を感じない方がどうかしている。はっきり言えば俺は雫を、そして他の三人をも愛している。  
生まれてから今日まで、未だ誰にも愛していると言った覚えはないが、いずれ同居の四人にはそう告げてやってもいい。  
「はくふあっ……オチンポ子宮に当たって気持ちいいっ……ふはうあっ……凪君と繋がってるの幸せえっ……くはんあっ……便器オマンコ幸せでグチョグチョですうっ……」  
「はしゃいで腰振るのもいいけどな、明日まで体力残しとけよ?」  
「あふはあっ……判ってますうっ……んくふうっ……明日まで二人っきりいっ……かはうあっ……このオチンポ独り占めですうっ……ひうはあっ……肉便器にしてもらえて幸せえっ……」  
 
 船着き場から一時間程タクシーに乗り、周囲にあまり人気のない別荘に着くと、すぐに若い女性が俺と雫を出迎えてくれた。  
聞けば、神楽ア雅と名乗ったその女性が別荘の管理をしているとのことで、管理人として老夫婦などを勝手に想像していただけに、俺は多少呆気に取られた。  
装飾の少ないスーツを着込んだ雅の姿はまるで秘書のようで、すぐ隣の敷地に事務所を兼ねた住居を持ち、ヤエの資産運用、及び管理の手伝いをしているとのことだった。  
残念ながら年齢は教えてくれなかったが、外見から察するに二十歳過ぎぐらいなものだろう。顔つきは多少きついが知的に見え、腰まで伸ばしたストレートの黒髪と併せ、ある種の気品のようなものさえ感じられる。  
あるいはどこかの令嬢なのかもしれない。  
 気後れしつつも俺は丁寧に挨拶をし、雫も続いて頭を下げると、雅は建物の中を案内すると言ってきた。後に続いて別荘の玄関を通り抜け、中に入って俺は再び驚いた。  
外面は多少朽ちた洋館だが、室内には各種設備が整っていたからだ。  
 広いリビングには豪奢なソファやテーブルなどの他、大型テレビやブルーレイレコーダー、パソコンなどの家電も置かれ、ネットへの接続も可能らしい。  
隅には小さな冷蔵庫まであり、扉を開けてみると、既にジュースやアルコール類などが冷やされていた。  
 キッチンも広く、電子レンジは当たり前として、銀色に輝く大きな調理テーブル、巨大な冷蔵庫、製氷機、大型のシンクやフライヤーまでもが設置されており、レストランの厨房そのものだ。  
これらは新宅にも必要かもしれないと思い、俺は慌ててメモを取った。  
 二階の客室は全部で十室あり、その内の六部屋がすぐに使用できるようになっていた。設備としてはベッド、机、ローテーブルと小さな本棚、それとクローゼットと言ったところだ。  
 何より俺が一番驚いたのは風呂場だった。大理石の床の中央に円形の浴槽が埋め込まれており、その大きさは十人以上が同時に湯に浸かれる程のものだ。  
広かったと火凛から聞いてはいたものの、装飾も含めてハーレムの風呂場と言っても過言ではなく、口から湯を吐くマーライオン像を取り付けても違和感はないだろう。  
湯を溜めるのには時間が掛かりそうだが、雅の説明によると追い焚きも出来るとのことで、慣れれば使い勝手も良くなるに違いない。無論、シャワーや風呂椅子なども完備されていた。  
 更に一部屋丸ごとベッドのような主寝室、トイレや倉庫、庭などを案内してもらった後、俺は雅に尋ねてみた。  
「電気製品とかって、俺たちの為にわざわざ揃えてくれたんですか?」  
「はい。ヤエ様からそのように仰せつかっておりますので。今日明日分の食材も各種取り揃えてあります。後ほどキッチンの冷蔵庫内をご確認ください」  
 当たり前のように澄ました顔で言う雅を見て、俺は申し訳ない気持ちになった。恐らくは一人で品々を買い求めてくれたに違いない。とは言え、これで買い出しに行く手間が省けたことになる。  
その時間を何に使おうかと考えていると、何かを思いついたような顔で雅が言葉を掛けてきた。  
「忘れておりました。これを」  
 そう言って雅が差し出してきたの四本の鍵だった。受け取って見てみると、三本は同じ形状だが、残り一本は全く別の物だ。  
「これは?」  
「三本はこの屋敷の玄関の鍵です。もう一本は浜に小屋がありまして、そこの入り口のものになります。ここより歩いて数分の所ですので、時間のある時にでもご確認ください。  
中は畳敷きで休息が取れるようになっております。私は仕事がありまして、この後はご同行できないのですが……」  
 つまり、プライベートビーチには海の家のようなものまであるらしい。あまりの好待遇に俺が言葉を失っていると、雫が俺の服の袖を引っ張りながら口を開いた。  
「誰もいないビーチがあるんですよね? 凪君、私、行ってみたいです」  
 あどけない笑みを浮かべる雫に向かい、俺は黙って頷いてやった。  
 
 ご用の際には連絡を、と雅から携帯番号の書かれたメモ用紙を受け取り、去っていく背中を見送った後、オレと雫は持ってきた荷物を主寝室に運び入れた。  
海へ行く準備をする為だ。キングサイズのベッド四つが隙間なく並べられた室内には、他に小さなクローゼットしか置かれていない。と言うか、それだけのスペースしか余っていない。  
掛け布団や毛布はシーツの隅に畳まれてあり、その脇で海パンに着替える前に、俺は自分で持ってきた水着を雫に渡してやった。  
「こ、これを着るんですか?」  
 雫はシーツの上に座ったまま、顔を真っ赤にしながら俺を見上げてきた。その手に握られているのはブラジル水着と言われる細い紐だけのものだ。乳輪は隠れるかもしれないが、陰毛は多少見えてしまうだろう。  
「何だ? お前、俺に見て欲しくねえのか?」  
「いえっ、見て欲しいですけど、でも、誰か他の人がいたり、途中で会ったりしたら……」  
「プライベートビーチって言うんだから大丈夫だろ? 心配だったらパーカーでも羽織れよ」  
「そ、そうですよね、大丈夫ですよね。判りました、そうします」  
 そう言ってワンピースを脱ぎ始めた雫を見て、俺は不意に悪戯を思いついた。手早くバッグの中から目的の物を取り出し、雫の前へと放ってやる。  
「あと、それもな。マンコと尻マンコの中に自分で入れとけ」  
「えっ? ええっ?」  
 雫は投げられた淫具を手にして困惑の表情になった。改めて渡したのは共に遠隔操作可能な膣振動プラグとアナル振動プラグだ。  
普段ならば喜ぶ筈なのだが、矢張り他人に見られた時のことを考えて躊躇っているらしい。だが、こんな時の対応方法は充分に把握している。  
「文句言わずに入れろ、メスブタ」  
 言葉で嬲りながらパンツを下げて陰茎を見せてやった途端、予想通りに雫の目の色が変わった。  
「はあっ、はいぃ、淫乱オマンコとお尻オマンコぉ、両方にちゃんと入れときますうぅ」  
 雫は息を荒げながら服を脱ぎ捨てて立ち上がると、見せつけるように大きく脚を拡げ、蟹股となって二つのプラグを同時に挿入し始めた。それでいて視線は俺の股間に注いだままだ。  
「んくはぁ、太いぃ、ふはあぅ、どっちのオマンコも拡がってくうぅ」  
 痛むのか、雫は顔を歪めた。考えてみれば尻穴にはローションも塗ってやっていない。  
「ちょっと待ってろ、今、尻穴の周りヌルヌルにしてやっから」  
 俺がそう告げてバッグからローションの瓶を取り出そうとすると、雫は首を横に振った。  
「くふはぁ、平気ですぅ、はくふぅ、私マゾですからぁ、かはあぅ、この痛いのが気持ちよくてぇ、んんあぁ、もうオマンコ汁出てきちゃってますぅ、あふうぁ、痛いの気持ちいいぃ」  
 呆れたことにそう言いながら、雫は二つともプラグを体内に取り入れ、満足そうに微笑んできた。  

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