【ケンコー全裸系水泳部ウミショー マガジン41号 Another Side】  
 
素肌にぴったりと張り付く競泳用水着に股間を覆い隠すだけの小さな前掛けをかけた姿で、  
――現役の女子高生が割烹料理屋で接待を行う。  
 
一体何処の風俗だ、と言わんばかりの水着割烹「いかりや」が2日で廃業に追い込まれた翌日。  
 
海猫商業水泳部2年、大企業「SIZUグループ」の創始者を祖父に持つ深窓の令嬢、静岡みれいは悩んでいた。  
準備体操で身体を動かすたび、その大きな胸がたぷんたぷんと揺れる。  
 
毎日のようにその様を金網の外から覗きに来る他部の生徒の視線をその身に受けていても、  
――いつもなら恥ずかしさに真っ赤になってしまうのに――  
今日は上の空であった。  
 
考えていた事は、昨日まで目にしていた男性のペニスが膨らむ姿。  
自分のカラダを見られることには人一倍の羞恥心を覚えるみれいであったが、男性の恥ずかしい姿を見たいという並々ならぬ欲望をその内側に抱えていた。  
先日の「水着割烹」を提案したことも、自分を視姦する男性のペニスがムクムクと勃起する姿を見たいがため。  
 
 
(ああ…まだ、したかった……かも)  
 
 
一応の目的は果たされたのであったが、それはたった二日で終わってしまった。  
みれいの欲望に留まりはいまだ効かず。  
はぁ……、と熱い息を漏らしながら、きょときょとと視線を泳がせた。  
 
――ふと、その目に止まったのは、泳げない水泳部マネージャー・沖浦要の姿。  
 
プールサイドで塞ぎこむ部長・碇矢を苦笑しながら見つめる姿に、ずくん…とみれいの胸の内で猛るものがあった。  
(み、見られるのは…に、苦手だけど……)  
ごくん、と唾を飲み込んで、周囲に気付かれないようにぷるぷると震える手でさりげなく自分の胸に触れる。  
 
むにゅうっ――……。  
 
競泳用水着を内側から押し上げる巨乳が、掌の圧力で柔らかくたわむ。  
「ん……っ」  
思わず嬌声をあげてしまう。  
――その手に伝わる、張り裂けそうな鼓動。  
 
(……でも、沖浦君になら……)  
 
形のいい唇から赤い舌をぺろりと出し、無意識に舌なめずりをするみれい。  
これからしようとすることを想像しただけで、カラダの内にこみ上げる熱い感覚。  
巨乳の突端もそれに呼応するようにしこり勃ち、大きな胸をより卑猥に彩る。  
 
要を見つめる目の光は、完全な淫楽の色に染まっていた。  
 
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そして、水泳部の練習が終わった放課後。  
頬を赤くしたみれいに耳元でそっと、  
 
「用事がありますので、放課後に……プールに来ていただけますか……?」  
 
――と訪ねられた要に、断るという選択肢があろうはずもなかった。  
 
あむろとマキオを言いくるめて先に帰し、プールサイドで金網に背を預ける要。  
既に日は傾き、夕焼けが眩しい。  
遠く響く声は、野球部のものだろうか。  
練習中はギャラリーでごったがえすプールも、一旦練習が終わってしまえば人っ子一人いなくなる。  
 
――密会には、最適の場所と言えた。  
 
(……ま、まさかな。静岡さんが……オレに……なんてっ…)  
 
先日から垣間見続けているみれいの「本当の姿」の一端が何度も頭の中でリフレインする。  
 
――『異性を剃るのは興味ある…かも』  
――『見るのはちょっと……好きですけど……』  
――風でまくれあがったスカートの下の、純白のガーターベルトと、Tバック。  
 
(で、でもでも…まさか…!)  
告白されて人気のないこんなところで×××…………――――。  
そんな風に、うぶな少年は妄想逞しく心臓を高鳴らせていた。  
 
 
――そんな要の姿を、こっそりとみれいは女子更衣室の窓から覗き込んでいた。  
実際は、要が来るよりかなり前からずっといたのだが、恥ずかしさに駆られて出るタイミングを計りかねていたのであった。  
要以上にトクントクンと心臓は跳ね上がっている。  
視線を落として自分の姿を確認すると、ようやく決心をつけた。  
(見られるのは苦手だ……けど……、これで――――なら……)  
 
ガチャリ――。  
ドアノブを握り、ゆっくりと扉を開ける。  
「ご、ごめんなさい、沖浦君――。待たせちゃって……」  
 
「い、いやっ、オレも今来たとこ――――ろ――……」  
鈴を転がすような声音に、がばっと顔を上げてその方向を向く要。  
――そして、同時に。  
自分の見ているモノがあまりにも信じられず、いつかの様に石化して硬直してしまった。  
 
――普段着ている競泳用水着とは違う格好のみれい。  
顔を真っ赤に染めて、両手で胸と股間を隠しながら要に向けて歩み出る。  
目に映る肌色の面積は、競泳用水着と比べ物にならないほどに――多かった。  
 
眼前まで歩み寄ったみれいが、ゆっくりと両手を下ろして気をつけの姿勢をとる。  
要の視線は、縫い付けられたようにそこから動けなくなってしまった。  
 
――真っ白な肌が、夕日に照らされて幻想的にライトアップされる。  
そこにいたのは、産まれたままの姿――ハダカのみれいだった。  
 
はぁはぁと息を荒げるみれい。そのたびに、大きな胸はふるふると震える。  
頂点で息づくサーモンピンクの乳首は、要が戯れに想像してしまったそれよりも大きめだった。  
ウエストはきゅっとくびれていて、中央でくぼんだおへそが可愛らしい。  
むっちりとした太腿に挟まれるようにして、股間には柔らかそうな陰毛が生え揃っていた。  
水着を着るためにしっかりと手入れされており、綺麗な形に整えられている。  
 
時折何かに耐えるように太腿を擦りあわせる仕草に、要の股間ははちきれんばかりになっていた。  
 
びく、びくっ――!!  
制服のズボンを突き上げて勃起する若々しいペニス。  
「あぁ……」  
それを見て、うっすらと笑みを浮かべて感嘆の声をあげるみれい。  
そして、あまりの衝撃に微動だに出来ずにいる要のペニスを凝視したまま、チラチラと表情を伺いながら告げた。  
 
「そ、その……。前にも沖浦君には言ったと思うんですけど……。  
 私……男の人の――は、恥ずかしいところ、見てみたいなって…思ってて……」  
 
一旦言葉を切ると、次の言葉を言いよどむ。  
だが、やがて欲望に押される様にして口を開いた。  
 
「だ、だから……、沖浦君のお、ぉ……おちん…ちん、見せて、くれませんか……?」  
 
羞恥心で焼き切れそうな心を繋ぎとめながら、そう言い切る。  
ハダカで男の前に立ちながら恥じらいを見せるその姿に、要は視線だけでなく心ごと、奪われてしまった。  
 
 
かちゃ、かちゃかちゃ…。  
ジィィィ……。  
ベルトを外し、股間のチャックを開く音がやけに大きくプールに響く。  
「……っ」  
要は、トランクスごと一息にズボンを引き下ろした。  
 
――ぶるんっ!  
 
「わぁ……」  
トランクスのゴムに弾かれて、勢いよく外気に晒される要のペニス。  
仮性包茎ではあるが、勃起しきった男性自身を初めて目にしたみれいは歓びの声をあげた。  
 
(思ってたより……可愛い…………)  
そのまま引き寄せられるようにしてしゃがみ込み、要のペニスに指を触れさせる。  
妄想してはいたものの、それは要にとって全くの予想外だった。  
憧れの対象である清楚なお嬢様の全裸を見ているというだけでも十分に浮世離れしたコトだというのに、  
そのお嬢様が臆せずに――手を伸ばしてきたのである。  
 
(まさか、静岡さんがチンチンに触るなんて、そんなっ――!?)  
 
「っ! だ、だめっ、静岡さ――――っっ!?」  
更に性質の悪いことに、しゃがみ込んだ瞬間、みれいの巨乳が釣鐘のように重力に引かれて形を変えながら揺れた。  
そのコケティッシュな魅力に惹かれた刹那に――要の亀頭に、白く細い指が触れられたのである。  
――はじめての少年が(もちろん少女もそうであるが)、暴発してしまうのも無理はないことであった。  
 
びゅるっ、びゅくんっ、びゅっっ――!!  
 
「――きゃっ!?」  
すさまじい量の精液が放たれて、みれいの顔面から胸元にかけてをべったりと汚していく。  
二度、三度とびゅくびゅく精液を放つペニス。  
最初は驚きしかなかったみれいの顔は、すぐに悦楽の満ちた笑顔になる。  
降り注ぐ精液の奔流を、口さえも開けて受け止めていった。  
「ぁ、あぁ…………!!」」  
そして当の要は射精感に忘我の状態となり、ただ腰を震わせてみれいの指先に亀頭を擦り付けるだけであった――。  
 
 
「ん…っ…。いっぱい、出ちゃいましたね……」  
頬についた精液を指にとり、ねちゃねちゃと弄びながら呆けたようにみれいが笑いかける。  
 
「……ご、ごめん、静岡さん……」  
がっくりと肩を落として、要が嘆く。  
視線は、自分のちぢこまったペニスに向けられている。  
――そう、長い長い射精をしたは良いが、それで満足してしまったのかそれ以上勃たなくなってしまったのだった。  
(…せ、折角の機会なのにっ、オレの馬鹿――!!)  
自分自身に怒りを向けるが、反応する気配もない。  
白濁にまみれたみれいの姿を見ても、復活する予兆すら現れなかった。  
 
「も、もう少し経てば……」  
慌てて言い繕おうとする要を、やんわりと押し留めるみれい。  
コトが終わって羞恥心が新たに湧き出てきたのか、片手で胸を隠そうとしていた。  
――だが、大きな胸は片腕で隠れてくれるものではなかった。乳肉が押しつぶされて上下にはみ出てしまっている。  
「慌てなくても、いいんですよ……」  
「で、でもっ……」  
 
この場をお開きにしてしまうのがあまりにも惜しく、尚も食い下がろうとする要。  
そんな要に、みれいが見せた笑顔は――本性の欠片。  
流し目を送るように要を見つめて、ポツリと呟く。  
 
 
「――また、今度。沖浦君の恥ずかしいトコロ……見せてください、ね……」  
 
 
――そして、ちょっと妙なカンケイの二人が誕生した。  
(…………そ、剃られちゃうのかな、今度って……)  
要はその光景を想像して冷や汗を垂らしつつも、期待を隠し切れない自分にうっすらと気付いていた。  
 
二人が、普通に恋人になるのはいつの日か。……誰も、知らない。  
 
 
おわり  
 
 
 

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