: 160%">  
「GURENN」  
 
  黒い。  
 
  深い。  
 
  ………どこまで堕ちれば、底があるのか……  
 
  意識と記憶の闇の中を延々と落ちながら、私は小さく吐息を落とす。  
 
 
  ――オナカ―――スイタ、ナァ――――  
 
 
  ヒトとして生きていた頃も、そして妖(バケモノ)として彷徨っていた頃も……  
 
  私の腹はいつも蛇のように貪欲に食い物を求め、口からは汚い涎があふれ続けていた  
 
 
  貧しい生活の中で私は他人からモノを奪う事を覚え、そのために自分の全てを利用した  
 
  顔も、声も、肉体とそれが生み出すものの全て――――そして獲物の感情を弄び、陥れる術も身につけた  
 
  劣情、怒情、慈愛、ありとあらゆるヒトの感情  
 
  それを引き出し食い散らかすうち、私は人間の最もマシな感情を抱く事が出来なくなっていた  
 
 
  だから、あの女は私を選んだ  
 
  私と同じ臭いのする、ぞっとするほどキレイな………『白面の者』……  
 
  「…………………」  
 
  不意に暗転していた意識がどこかに落ち着き、視界に『無』とは違う闇が現れた。  
 
  鼻先に突き刺さった霊刀の束が冷たい……私は、生きているのか?  
 
  「…………暗い、だろ?」  
 
  「!?」  
 
  闇の中から放たれた声に、背筋の全神経が総毛立つ。  
 
  何かが居る………  
 
  私は腰を落とし腕を構えようとして、そこで初めて自分が何かに身体を固定されている事に気付いた。  
 
  手足を痺れるような鈍い痛みが覆い、そこからぎりぎりと荒縄で何かを締め上げるような音が聞こえてくる。  
 
  私は柄にも無く慌ててしまって、闇の中の誰かに向かって口を裂けんばかりに開いて炎を吐こうとした。  
 
  「………じたばた……」  
 
  バギっ!!と酷い音がして、私の霊刀を砕いて誰かの拳が口内に叩き込まれた。  
  痛みに思わず短い悲鳴を上げた瞬間、周囲でぼ、ぼ、と音がして灯火が浮かび上がる……  
 
  明るくなった空間の中……目の前には、見覚えのある獣の姿が在った。  
 
 
  「…するなってんだよ、糞紅蓮」  
 
  「……がッ…がひゅ……」  
 
  ずぼ、と引き抜かれた拳が切り裂かれているのも構わず、その字伏は口元に笑みを浮かべ、卵形の顔を微かに傾けてみせる。  
 
  折れた刃のせいで顔を傷つけ、話すことも出来ず俯く私に、そいつは金色の髪を伸ばしながら笑いかけてきた。  
 
  「飼い主が呼んでたのに現れねぇからよ、どこに雲隠れしたかと思ったら……メシに気を取られてやられちまってたとは、とんだお笑い種だな?」  
 
  「ぅ……ぅっ」  
 
  金糸が首から下顎にかけてからみつき、無理やり私の顔を上げさせる。  
 
  間近で腕を組むそいつの顔は相変らず私にそっくりで、色さえ同じなら双子のようだった。  
 
  その顔が更に接近し、開かれた淡白く薄い唇が、折れた霊刀の切っ先をがっちりと挟む。  
 
  「……ひぃィ…!!」  
 
  ずず、と音を立てて引き抜かれてゆく刀の感触に、喉から出した事のないような情けない声がほとばしる。  
  あの符呪師に倒されたせいだろうか……以前のような絶対の自信は、もはや胸のどこにも転がってはいなかった。  
 
  カラン、かしゃん、と、霊刀が一本ずつ口から引き抜かれ、床に落とされる。  
 
  そして最後の一本を指で摘んで引き抜くと、そいつは私の口の傷を舌で舐めながら楽しげに言った。  
 
  「よぅ、、、いつかはずいぶんとコケにしてくれたよな………うしおの野郎め、てめぇはヒョウの物だなんて言いやがって………  
   わしを雑魚呼ばわりしたヤツは、わし自身の手でブッ殺さなきゃ気がすまねぇ」  
 
  「………ぁ…まだ……………」  
 
  痛みが引いて口を開く私に、『とら』は小さく片眉を上げる。  
  こいつの生意気な台詞に、やっと意識の底から自分が戻り始めてきた。  
 
  「……まだ、潰れてなかったのか………?雑魚犬野郎…」  
 
  一瞬の間もなかった。  
 
  頬に叩きつけられた鉄のような拳が牙を軋ませ、目の前に赤い火花がスパークする。  
  符呪師の炎で焼かれて短くなった髪を掴み、とらは私の顔を無理やりに引き回した。  
  手足を拘束した何かがぎしぎしと悲鳴を上げ、同時に深く骨まで食い込む。  
 
  「や゛……めろ!この……小便臭い糞餓鬼がァア!!」  
  「口は達者だなぁ、紅蓮よ………良い事を教えてやろうか…?  
   ……お前の可愛い黒炎どもと白面はな、、、、、わしが、ブッちめてやったぞ」  
 
  ……白面が、やられた?  
 
  私が驚愕に一瞬動きを止めた途端、とらは私の首を掴み、一気に酷い馬鹿力で引き倒した。  
 
  ぶちぶちと手足の何かが引きちぎれ、うつ伏せに体が床にたたきつけられる。  
  痛みと息苦しさにむせ返った私の尻の辺りを、とらの獣の足がどすっ、と踏みつけた。  
 
  「ぐれえええん!!……ってな………哀れなモンだったぜ。  
   実際てめぇがあの場所に来たら少しは話も違っただろうに、まさか主の声も聞こえねぇ程夢中でメシをがっついてたたぁ……」  
  「ッ……汚い足をどけろ……糞雑魚めッ!!!」  
 
  雷鳴のような音を立てて私の毛皮からとらめがけ、黒い稲妻が放たれる。  
 
  だがとらを電圧で吹き飛ばしてやろうとした瞬間、突然尻の中央辺りに鋭い痛みを感じ……稲妻が、大きく脇へと反れた。  
  状況を把握できずに首を振り曲げると、稲妻が壁に炸裂したのとほぼ同時に、排泄器官を抉られるおぞましい感触が背筋を走ってきた。  
 
  「ひぎっ!……!」  
 
  「…糞が何だって?え、紅蓮よ」  
 
  本来何かを受け入れるように出来ていない『孔』に、とらの鋭い足爪の生えた指がずぶずぶと差し込まれてゆく。  
 
  常日頃とは全く逆の運動に、全身の神経が嫌悪に震え上がった。  
 
  「ああ゛あ゛ッ…!やめろ、抜け……!痛い!!」  
  「『痛い』…?……まだてめぇの立場ってもんがよく分からねぇと見えるな」  
 
  とらが片足で私の尻を貫いたまま、うつぶせになった私の背に抱きついてきた。  
  背中に柔らかい平らな胸が押し付けられ、同時に自分の乳房を容赦なくねじ上げられる。  
  思わずうわずった声を上げると、とらが嬉しそうに背後から黒い耳を噛んだ。  
 
  「お〜、でっけぇな。邪魔ったい乳ぶら下げて目立ってたもんなぁ………何食ったらこんなに膨れ上がるんだ?『はんばっか』か?」  
  「いっ…………!…クソが……乳も膨れてない餓鬼が調子に乗りやがって………!」  
  「……可愛くねぇな。全く…………どれ…こっちはどんなあんばいか?」  
 
  右手を腰の前面に伸ばして股間をさするとらに、流石にカッ、と頭に血が上る。  
  戒めを解かれた右腕を振るい、とらの顔面めがけて肘を突き出した。  
 
  「!!」  
 
  ガツッ、、、と音を立ててぶつかった肘が、そのままとらの眉間を弾く事無く受け止められた。  
  微動だにせず微笑を浮かべたとらの手が、指先からずぶりと渇いた膣の内部に侵入する。  
 
  「ギャッ!………」  
 
  「………んー…?なんでぇ、こっちはユルユルじゃねぇか!締まりも何もありゃしねぇ、、、遊びすぎじゃねぇのか、ああん!?!」  
 
  勝手に手を突っ込んでおいて文句を言うとら。  
  彼女の手首までが膣に埋まると、腹を底から突付かれるような不快感と異物感が容赦なくのど元にせりあがってくる……  
 
  私は両手でとらの腕を掴みながら、泣きそうな声で怒鳴った。  
 
  「…っいい加減にしろ!この畜生野郎!!雌のクセに女のまたぐらいじくってんじゃねぇ!!!」  
  「アァ?誰が畜生だ……こんなにやらしい体してよ。  
   …………まぁいいや、このままじゃ『楽しめねぇ』からな」  
 
  粘着質の音を立てて2つの孔から異物が抜き去られ、神経がぞくぞくと総毛立つ。  
 
  とらは火照った私を仰向けに転がすと、私が拘束されていた辺りに腕を伸ばして何かを引きずり出してきた。  
 
  「………実際どうなのよ、紅蓮?」  
  「……?」  
  「そんなにユルくなるまで『誰』と抱き合ってたのかって聞いてんだよ。やっぱ白面か?色っぽかったからな」  
 
  恥知らずな問いに牙をむこうとした瞬間、とらが引きずり出したモノが私の身体に無造作に投げつけられ、体中が重圧にぐぅ、と唸る。  
  黒い毛、柔らかい触感………数秒して覆い被さってきたそれが何であるか悟ったとき、私は本格的に背筋を恐怖に跳ね上げた。  
 
  「こっ……黒炎…!」  
 
  そう、それは私の分身であるはずの黒炎………私の四肢を巻き取っていたのは、その髪だったのだ。  
 
  「…一匹攫ってきたんだ、あんまり『そそられた』からよ………うしおに感づかれねぇように飼うにゃ、苦労したぜ」  
 
  私の胸を潰すように顔をうずめながら、黒炎が大きな瞳をうるませて私を見る。  
  肉欲に任せ散々いいように弄ばれた形跡が、丸みを帯びた体の随所に表れていた。  
  とらがニヤつきながら黒炎の股間に手を伸ばし、そこに生えたモノをさする。  
 
  ……黒炎は私と白面の意向により、両性の肉体を持たされた妖だった。  
 
  「…指や舌だけじゃそんなに緩むわきゃねぇ………と、なると、夜通しこうやって楽しんでたとしか思えねぇんだよなぁ」  
 
  黒炎のそれが私の秘所にあてがわれる。  
  憎ったらしいコイツの前で交尾の光景を晒すと思うと一気に嫌悪と危機感が弾け、私は黒炎の体を押しのけようとしながら何度もとらに蹴りを放った。  
  秘所の表皮で温かい何かが擦れていたが、そんな事はどうでも良い。情けなく喘ぐ黒炎を無視して、とらの顔面を足底で蹴り上げる。  
 
 「クソッ、クソッ!!!雑魚の分際で、この紅蓮を弄ぶのかよッ!雑魚のクセに、雑魚のクセにィイイイ!!!!」  
 
 
  とらは私の悪態と蹴りに笑みを消しながら、それでもやはり蚊ほども感じぬように黒炎の柔らかい尻を自らの腰で押し進める。  
  太い桃色の肉が、私の急所を容赦なく抉り抜く。  
  嬌声を上げて背を仰け反らせる尻をとらの爪につかまれ、そしてまた、尻の孔を指で押し広げられる。  
 
  2,3度とらが腰を振って私たちの身体を揺るがすと、女の柔肌に挟まれた黒炎が全く堪えることも出来ず、肉棒から私の中に大量の精を放出した。  
 
  「はぁぁあ……ッ……」  
  「ア、ゥ…紅蓮、様……ゴメンナサイ……!」  
 
  高い娘の声で謝る黒炎が、次の瞬間にはヒイイィ!!と鋭い悲鳴を上げて全身を跳ねさせた。  
 
  膣の中で膨れ上がる肉棒に腰を悶えさせながら見た先には、とらが、全く容赦もなく、黒炎の紅い尻孔にも指をずぶりと挿入していた。  
 
  「ヤメロ……!ソコハ……違ウ………」  
  「騒ぐなよ、すぐに良くなるから」  
 
  私の孔から指を引き抜き、両手で黒炎を責めにかかるとら。  
  私はやっと秘所以上に屈辱的な部分を解放され、子宮に精が染み込むのを感じながら、目の前の黒炎の揺れる乳房をぼぅ、と眺めていた。  
  とらが両手で丸い尻肉を左右に割り、中央の窄まりを長い舌で捏ねまわすようにしゃぶり上げる。  
  私の胸に顔をうずめて悶える黒炎の肉棒が、相も変わらず肉壁のハザマで膨張し、溜まった精液を卑猥な音を立ててかき混ぜていた。  
 
  肉棒の動きで黒炎が何をされているのかが分かる……  
  とらが物陰から引き寄せた棒キレをそこにあてがった瞬間、黒炎ががちがちに固まった肉と頭を振りながら私に両腕で抱きついた。  
 
  黒い桃のような尻の、ひくひくと収縮を繰り返す花弁を………硬い無機質な道具が、冷酷に押し開く。  
 
  「あ・・・・・・ァア・・・・・・・・・」  
 
  肉の門を押し開き、木棒が更に温かく、柔らかい場所へ入ってゆく……  
 
  硬い棒が尻の内部を貫く感触が脳に伝わると、黒炎は声にならぬ叫びを上げ、乳房に顔を埋めたまま、更に濃い精液を肉棒の先から噴射した。  
 
  びくり、びくりと痙攣する様を狙うように、とらが木棒を一気に奥までずぶずぶと押し進める。  
 
  私と黒炎は、いまや完全に色の変わった悲鳴を上げながら、再び闇に落ちていった…………  
                                                      
                                          END  
 

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!