「どう、一夏?少しは楽になってきた?」  
「はい。帰ってきた時よりは大分ましになってきました」  
 その日の夜、私、橘一夏は夜もまだ浅いうちからベッドに横たわっていました。別に熱が出たとか、  
頭が痛いとか、そういう訳では無いのですが…とある事情により体調不良を来たしていた私は早々に  
床についていたのです。  
「はい、これ。新しい氷ね」  
「ありがとうございます、お母さん」  
 お母さんはそう言うと、薄いタオルに包んだ氷袋を手渡してくれました。それを受け取った私は、  
もう氷が溶けて水になってしまっている、さっきまで使っていた氷袋をお母さんに渡します。  
「とにかく…そこは女の子には大事なところなんだから。しっかり冷やしておくのよ」  
「そ、それは分かってますけど…」  
「それと、あまり熱が篭るのもいけないでしょうから…今日はパジャマの下は脱いでおきなさいね」  
「…はい」  
 お母さんに言われるまでもなく、そこが…女の子には一番大事なところだなんて、私にだって分かって  
ます。でも、改めて口に出して指摘されるとどうしても頬の火照りを止められません。それに、下半身は  
パジャマの下も着けずにショーツ一枚だけ…という状況も、いくら布団に入っているとはいえ、  
恥ずかしさが減るわけではありません。  
「まあ明日は休日だから…ゆっくり休みなさい、一夏」  
「はい。分かりました」  
 お母さんが部屋から出て行くのを見た私は、受け取った氷袋を布団の中に入れると…両脚の付け根の  
部分、いわゆる女の子の大切な所を冷やし始めました。  
「はう…」  
 かなり楽になって来たとはいえ、いまだジンジンという疼きを発しているその部分には、氷の冷気が  
何よりの快感で…思わず恍惚の声を挙げてしまう私でした。  
「はあ…こんな事になっちゃうなんて…ついてないですね…」  
 氷袋をオマタで挟み続けながら、私はそもそもの発端のことを思い返していました。  
 
 今日の最後の授業は体育でした。そして課題は体育館での平均台運動。  
 それほど運動神経の良い訳ではない私ですけれど、出来る限りは頑張ろうと与えられた課題に挑んでいました。  
課題と言っても、平均台の上をバランスよく歩いて往復するだけの事でしたが。でも、意外に高い平均台の上を  
歩くというのは、慣れない私にはそれなりに大変なことです。  
 そして、それは丁度私が平均台の上にいる時に起こりました。  
『はーい!皆、こっちにちゅうもーく!!』  
 体育の先生の声に、クラスの皆さんの視線はそちらに集中しました。勿論、私も平均台の上から私も先生の  
姿を探しましたが…それが間違いだったのです。  
 先に平均台から降りて、それから先生の姿を探せば良かったのですが…運動がさして得意な訳でもない私が  
平均台の上でそんな事をすれば、バランスを崩してしまうのは当然の事でした。  
「ちょ、ちょっと…あっと…!」  
 悲劇はその直後に起こりました。バランスを立て直そうとした私でしたがそれも無駄な努力。そのまま  
平均台から落下…したのなら、まだましだったのですが。最悪な事に、私は平均台を跨ぐような格好で落下  
してしまったのでした。  
『ガツン!!!』  
「!!!」  
 その結果、私は木製の平均台にオマタを打ちつけてしまったのでした。それも咄嗟に手で平均台を支える  
ことも出来なかったために全体重を乗せて…。打ちつけられた恥骨から全身に広がる激しい痛みに、私は  
悲鳴を挙げることすら適わなかったのです…。  
「あうあうあ…」  
 私は平均台に跨ったままの態勢で悶絶してしまいました。幸か不幸か、クラスの皆さんは先生に注目して  
いたために、この惨劇を目撃されることは無かったのですが…女の子の大事なところに響き渡る痛みの  
ために直ぐには動けそうにもありませんでした。  
 それでも…皆さんの注目が先生に向いている間に、私は這いずる様にして何とか平均台から降りたの  
ですが、それが限界でした。  
 
「うう…ううう…」  
「あれ?一夏ちゃん、どうしたの?」  
「うん、顔色が悪いよ?」  
「い、いえ…べ、別に…何でもありませんので…」  
 オマタを襲う激痛を蹲ったまま耐えている私に、ようやく気付いた皐月ちゃんと蛍子ちゃんが声を  
掛けて来てくれますが…さすがに事実を話すわけにはいきません。必死で作り笑いを浮かべて、  
誤魔化すのが精一杯でした。  
「ふーん…体調悪いなら休んでた方が良いよ」  
「うん、無理すること無いよー」  
「そ、そうですね…す、少し休憩しますので…」  
 そう言うと、私は体育館の床を這いながら、隅の方に移動しました。強打した直後の激痛こそ少し  
ましになってきたものの…未だオマタの奥に燻ぶる鈍痛が私を苦しめます。だからと言って、その部分を  
手で押さえたりするわけにもいかず…私は内股になってひたすら痛みに耐えることしか出来なかったのです。  
「…一夏ちゃん…大丈夫でしたか?」  
「み、未知留ちゃん。は、はい、だ、大丈夫ですよ…」  
「その…女の子の大事なところですので…御自愛くださいね…」  
「!!!」  
 未知留ちゃんに突然声を掛けられたのも驚きでしたが、それ以上に…私の身に何が起こったかを  
知っているかのような言葉に更に驚いたのでした。  
「そ…その…見てたんですか?」  
「…」  
 私の問い掛けには答えず、ペコリとお辞儀すると未知留ちゃんは授業に戻って行ってしまいました。  
「や、やっぱり…未知留ちゃんに…見られていたんでしょうか…」  
 女の子の大切なところを強打して悶えているところを見られていたとしたらと思うと…恥ずかしくて、  
穴があったら入りたい私でした。もしかしたら、勘の良い未知留ちゃんの事です。その瞬間を見ては  
いなかったのかもしれませんが…その後の私の姿を見て、何か気付いたのかもしれません。それでも…  
私の恥ずかしさが減るわけではありませんでしたが。  
 
 実際に、その推測があながち間違いではなかったことは、直ぐに証明されました。皐月ちゃんや  
蛍子ちゃんのお誘いを断って、早々に帰宅した私でしたが…。  
「…一夏、あなた歩き方が変じゃない?」  
「え?」  
 お母さんは一目見るだけで、内股になって痛みに耐えて歩く私をあっさりと見破ったのでした。  
お父さんがイタリアに単身赴任中の今、お母さんに余計な心配を掛けたくなかった私は、今日の出来事を  
黙っているつもりだったのですが…。  
「馬鹿!そんな大変な事を黙ってるつもりだったなんて…」  
「ご、ごめんなさい…」  
 授業中の出来事を洗いざらい白状させられ、更にこってりとお説教された私は、ただ謝ることしか  
出来ませんでした。そんな私に、お母さんは氷袋を用意すると、ベッドで休むように促したのでした。  
 
「はあ…お母さんに心配かけちゃいましたね…」  
 今思い出してみても、今日の出来事には…恥ずかしさで頬が真っ赤になってしまう私でした。女の子の  
大事なところを打ったこともそうですが…お母さんや未知留ちゃんに、その事を知られてしまった事に  
対する恥ずかしさも大きかったのです。随分と痛みはましになっていましたが、当分の間、オマタの  
疼きは収まりそうにはありません。その部分が疼くたびに…私は恥ずかしい気持ちで胸が締め付けられ  
そうになります。それでも…火照りを抑えてくれる氷の冷気の心地よさに身を委ねながら…私は次第に  
深い眠りについていったのでした…。  
 
 
「……ちか。…ちか!一夏ってば!!」  
「う…ん……だ、誰ですか…?」  
「もう!一夏ってば!!早く起きろー!!!」  
「ひゃあ!」  
 未だまどろみの中にいた私を叩き起こしたのは、聞きなれた女の子の声でした。その声の主は遠慮なく  
私の布団を引き剥がすと、元気な声で挨拶をしてきました。  
「も、もう…一体、何なんですか?」  
「おはよう!一夏!お寝坊なんて一夏らしくないぞー」  
「お、おはようございます…って…ま、舞夏ちゃん!!」  
「そうだよー。グッモーニン、一夏!」  
 ようやく頭のはっきりしてきた私が見たのは…ベッドサイドに立ち、にっこりと微笑む黒城舞夏ちゃんの  
姿でした。でも…舞夏ちゃんは…今年の夏の後…消えてしまったはずでは……。  
「何々?そんな不思議そうな顔しちゃって?」  
「ほ、本当に舞夏ちゃんなんですか?」  
「へ?一夏ったらまだ寝惚けてるの?」  
「ね、寝惚けてなんていません!」  
「…もしかして熱でもある?」  
 そう言うと舞夏ちゃんは額を私の額に押し付けてきました。舞夏ちゃんの暖かい肌の感触に触れて、漸く  
私は状況を受け入れることができました。  
「…別に熱は無いみたいだけど…」  
「良かった!本当に本当の舞夏ちゃんなんですね!!」  
「うわっぷ!」  
 まだ怪訝そうな表情の舞夏ちゃんでしたが…私は喜びのあまり、そんな事もお構い無しに抱きついて  
しまっていました。今年の夏の『試し』と呼ばれる不思議な体験…それを共にし、そして消え去ってしまった…  
私の分身とも言うべき女の子にもう一度出会えた嬉しさは、到底言葉で言い表せるようなものでありません。  
「舞夏ちゃん!二度と会えないと思っていたのに…」  
「ちょ、ちょっと!一夏ってばストップストップ!」  
 興奮状態だった私は、舞夏ちゃんに押し留められると、あらためてベッドの上に腰を下ろしました。初めて  
出会った時と同じ、白と赤を貴重としたスカートドレスに身を包んだ舞夏ちゃんも同じようにベッドに腰を下ろします。  
 
「も、もう…そんな何年も会ってなかったみたいに大袈裟に喜ばなくてもさあ」  
「え?だ、だって…私は舞夏ちゃんが消えてしまったとばかり…」  
「へ?消える?私が?」  
「え?え?」  
 不思議そうな顔で私に聞き返す舞夏ちゃんを見ていると…何となく私も自分の言っている事に自信が  
持てなくなってきました。舞夏ちゃんが消えてしまった…なんて本当にあった事なんでしょうか…。  
「あ、あれ?私も記憶が混乱してるんでしょうか…」  
「まあ、まだ寝起きだしね。それよりさ、一夏に一つ聞きたい事あるんだけど?」  
「は、はい。何でしょうか?」  
「…なんで、今日はパンツ一丁で寝てたわけ?」  
「え?」  
 舞夏ちゃんの問い掛けに、私は始めて自分の格好の事を思い出したのでした。確かに昨日の夜、私は  
パジャマの下を着けずに布団に入っていたわけでして…下半身に視線を向けると、そこには白いショーツが…。  
「きゃ、きゃあああ!」  
 思わず両手でショーツを隠す私でした。いくら女の子同士とはいえ…あまりに恥ずかしい格好です。  
「…それにさ。この水の入った袋。一体何なの?」  
「そ、それは…」  
 舞夏ちゃんが手にしていたのは…元々は氷の入っていた袋。つい先程まで、私の女の子の部分に押し当てられて  
いた物です。そんな所に押し当てていた物を舞夏ちゃんが弄んでいるのを見て、私の恥ずかしさは更に増幅されるのでした。  
「ねえ?一体何がどうなってるわけ?」  
「えっと…話すと長くなるのですが…要するに、ですね…」  
「要するに?」  
「昨日の体育で、平均台で…オマタを打ってしまいまして…それで…火照らないように…下着一枚で、ですね…」  
「…それじゃ、この水袋も…もしかして…」  
「…その…アソコを冷やすのに…」  
「…使ってたわけなんだ?」  
「そ、そういうことです…」  
「……」  
「……」  
「……ぷっ」  
 私の恥ずかしい告白が終わった後、気まずい沈黙が続きましたが…それを破ったのは舞夏ちゃんの  
吹き出す声でした。  
 
「あ、あはははははは!そ、そうなんだ?い、一夏ったらアソコを打っちゃったんだ?」  
「ま、舞夏ちゃんったら酷いです!そ、そんなに笑わなくても良いじゃないですか!」  
「あ、あははは!わ、笑うなって言ったってー!」  
「も、もう!そんなに笑うけど…い、痛かったんですからね!」  
「あはあは…ご、ごめんごめん」  
 ベッドの上を転がりながら大笑いする舞夏ちゃんに、私もさすがに抗議の声を挙げてしまいました。  
この世の物とは思えないあの苦しみは…笑い話にしてもらいたいようなものではありません。おまけに、  
その後の恥ずかしさときたら…さすがに私だって怒ることもあるんです。  
「あはあは…で、でも、そんな大事なところ打って…ちゃんと病院で診てもらったの?」  
「え、えっと…実は…病院には行ってなくて…」  
「えー!なんで行ってないのよ?」  
「だ、だって…は、恥ずかしいじゃないですか…」  
 舞夏ちゃんのもっともな指摘にも、私は消え入りそうな声で答えるしか出来ませんでした。実は  
お母さんにも病院に行くように言われたのです。でも…お医者さまとはいえ、アソコを診られるということが  
あまりに恥ずかしくて…病院へ行くことを渋ったのでした。お母さんは少し困った顔をしていましたけど、  
同じ女同士、私の気持ちを察してくれたのか、一晩様子を見ようと言ってくれたのです。  
「そ…その…舞夏ちゃんだって…分かるでしょ?」  
「う…そりゃあ…一夏の気持ちは分かるけどね」  
 私の訴えかけるような視線に、同じ女の子同士、舞夏ちゃんも分かってくれたようでした。大事な部分を  
強打したという事実だけでも恥ずかしいのに…そこを診られるなんて恥ずかしさに、女の子なら耐えられる  
はずもないでしょう。  
 でも…その後の舞夏ちゃんの言葉は、私の予想を遥かに越えたものでした。  
「よし!それじゃ、不肖、黒城舞夏が橘一夏さんのアソコを診察することにしましょう!」  
「え?」  
「女の子同士だから、恥ずかしくなんて無いよね?」  
「ええー!!」  
 突然の舞夏ちゃんの言葉に私は驚きの声を挙げるのが精一杯でした。その間にも、舞夏ちゃんはベッドの  
上をにじり寄って来て、私のショーツに手を掛けようとしてきます。必死でショーツを手で隠して抵抗する私でした。  
 
「こらー。先生の言う事はちゃんと聞かないといけないんだぞー!」  
「な、何の先生なんですか!」  
「むう、抵抗するってわけね?」  
「て、抵抗します!」  
「そんな悪い娘はこうだー!えい!!」  
「きゃあ!」  
 私の抵抗に業を煮やしたのでしょうか、舞夏ちゃんはいきなり私をベッドに押し倒すと、そのまま私の足元へと  
座り込み…投げ出された状態の私の両脚を掴むのでした。  
「え?え?ま、舞夏ちゃん?何を?」  
「悪い娘にはやっぱりお仕置きが必要だよね。えい!」  
「はう!!」  
 両の足首を掴まれてうろたえる私をよそに、舞夏ちゃんはそのまま自分の右脚を伸ばして…私の女の子のところに  
押し当ててきたのでした。ショーツ越しに感じる舞夏ちゃんのタイツに包まれた足底の感触に、思わず私は悲鳴を  
挙げてしまうのでした。  
 そうです…私は「対女の子専用の必殺技」である電気あんまの態勢に捕らわれてしまったのです。  
「ふっふっふ…もう逃げられないからねー」  
「ま、舞夏ちゃん…これって…もしかして…電気あんま、ですか?」  
「電気あんま?この技ってそんな名前が付いてたんだ?」  
「し、知らなかったんですか?」  
「うん、全然。でもまあ名前はともかく…悪い娘のお仕置きに、これ以上最適な技はないだろうしね。えい!」  
「きゃああああああ!!!」  
 そう言って私のショーツに押し当てた右脚を激しく振動させ始める舞夏ちゃん。オマタから広がり始めた蠱惑の  
振動に私はハシタナイ声を挙げてしまうのでした。  
「それそれ!一夏をよがらせちゃえー!」  
「あ、ああああ!や、止めて…く、ください!」  
「駄目だよー。ここで止めたらお仕置きにならないじゃん。うりゃ!」  
「はあああああん!!!」  
 
 私の必死のお願いも無視するかのように、舞夏ちゃんは更に右脚の振動を激しくしたのでした。更に甘美な  
感覚が私の中に広がり、体の力が抜けていきます。そんな中、少しでも振動を弱めようと私は舞夏ちゃんの脚を掴むのでしたが…。  
「まーだ抵抗するわけね。そりゃああああ!!」  
「あああああ!だ、だめー!!!」  
 所詮、腕の力では脚の力に適うはずもありません。舞夏ちゃんの脚を掴んでいるだけで精一杯で、振動を  
弱めることなんて出来ませんでした。むしろ、まだ私に抵抗の意が残っていると見た舞夏ちゃんが、更に更に  
振動を激しくするだけの結果に終わりました。  
「あ…あ…も、もう…げ、限界…です…」  
「ふっふっふ…さすがにもう抵抗できないみたいね…」  
「あ…あう…」  
「とりあえず…一回、逝かせてあげるね、一夏。えい!!」  
「!!!」  
 その後、十分近くもオマタを揺らされ続けた私に、もはや抵抗する気力も体力も残っていませんでした。  
舞夏ちゃんの送りこんでくる甘い振動に合わせて、体を跳ねさせるだけ…、そんな私を見た舞夏ちゃんに、  
それまでで最大の振動を女の子の部分に注がれ…私は一回目の絶頂に達してしまったのです…。  
 
「あう…あう…あ…」  
「うんうん。お仕置きはとりあえずこれくらいにして…次は診察へと…」  
「!!!」  
 舞夏ちゃんの電気あんまによって快楽の坩堝に叩き込まれた私は、四肢を投げ出し、仰向けで悶えている  
事しか出来ませんでした。そんな私の大切な部分を診察しようと、舞夏ちゃんは私のくしゃくしゃに踏み砕かれた  
ショーツに手を掛けたのですが…。  
「だ、だめです!」  
「!!!」  
 自分でも驚くような動きで体の向きを替えるとうつ伏せになり、両脚を抱えて丸まってしまいました。完全に  
脱力していた私にまだそんな力が残っていたとは…自分でもとても信じられませんでしたし、さすがに舞夏ちゃんも  
驚いているようでした。いくら相手が舞夏ちゃんとは言え、ショーツを脱がされてしまう事に対する恥ずかしさが、  
それほど大きかったのでしょうか。  
「はいはい。分かりました。もうアソコを診察するなんて言わないから」  
「…ほ、本当ですか?」  
「うんうん。本当本当」  
 体を丸めたまま後ろを振り返り問いかける私に、舞夏ちゃんは少し困ったような顔で答えてくれました。  
その答えを聞いてほっとした私でしたが…その油断がいけなかったのでした。  
「で…アソコの診察は諦めるけど…やっぱり…女の子の大切なところを打ってるわけだし…」  
「え?え?ま、舞夏ちゃん…今度は何を…」  
「ちゃんとマッサージはしておかないと駄目だよね」  
「ひい!」  
 未だうつ伏せで丸まったままの私の両脚を掴むと、舞夏ちゃんは再びその部分へと…右脚を押し当てて来たのです。  
予想外の展開に私はうろたえるばかりでした。  
「大丈夫。私がちゃんとマッサージしてあげるからね。それ!」  
「ひゃああああああ!!!」  
 再び始まる右脚の振動。既にくしゃくしゃになっているショーツを通して、再び体中を切ない感覚が駆け巡るのでした。  
 
「あああああ!や、やめてー!!」  
「うーん、これはお仕置きじゃなくて、治療行為だから。途中でやめられませーん」  
「きゃあああああ!!!」  
 今まで経験してきた仰向け状態の電気あんまとは異なる種類の快感を、うつ伏せ状態の電気あんまによって  
私は味合わされたのでした。主に爪先や土踏まずの部分で振動を加えられる仰向け電気あんまとは違い、  
うつ伏せ電気あんまの振動は踵の部分が主流。硬い踵で恥骨周りを責められる初めての快感に、私は  
あっという間に昇天間際まで追い込まれました。  
「へへへ、一夏の一番弱いところはここでしょ?」  
「ひ、ひゃあ!」  
 しかもそれだけではありませんでした。舞夏ちゃんは巧みに脚の位置をずらすと…私の一番の弱点である  
クリトリスの周辺を重点的に責め始めたのです。  
「ど、どうして…わ、私の…弱い…所を…」  
「だって…私は一夏の分身みたいなものだもん」  
「!!!」  
「一夏の弱点なんて全てお見通しだよ。それ!」  
「いやあああああああ!!!」  
 確かに…私と舞夏ちゃんは合わせ鏡の分身みたいなものです。そんな舞夏ちゃんが、私の弱点を把握して  
いても不思議な事では無いのかもしれません。更に激しくなっていく振動、そしてツボを突いた舞夏ちゃんの  
責めに私はまたしても昇天させられてしまったのです。  
 
「おーい、大丈夫?一夏?」  
「ううう…舞夏ちゃんってば意地悪です…」  
「あはは、ごめんごめん」  
 舞夏ちゃんの電気あんま攻撃からようやく解放された私でしたが、全身を侵食する甘だるい感覚にまだ力が  
入りきりません。オマタを両手で押さえてベッドの上で蹲るばかりなのでした。非難の視線を向けてもにこにこと  
笑っている舞夏ちゃんに、私だって反撃の一つもしたくなってきます。  
「うー…私ばかり虐められるのって不公平です」  
「んー、別に虐めてるわけじゃないんだけどなー」  
「たまには私だって反撃しちゃいます!」  
「きゃ!い、一夏ってば!」   
 完全に油断していた舞夏ちゃんを私は何とかベッドに押し倒すと、そのまま両脚を掴みました。弾みで捲れ上がった  
舞夏ちゃんのスカートの中を見てしまい、思わず赤面してしまいましたが…ここで引くわけにはいきません。  
照れくささを押し隠して、私は右脚を舞夏ちゃんの差し入れるのでした。  
「さ、さあ。か、覚悟してください、舞夏ちゃん」  
「あはは、まさか真面目な一夏がこんなエッチ攻撃してくるなんて思ってなかったな」  
「わ、私だって、で、電気あんまで舞夏ちゃんを虐めるくらい、出来るんですからね」  
 タイツとショーツ越しとはいえ、足の裏に感じる舞夏ちゃんの女の子の部分の感触に、私は頬を染めて  
しまいます。それにしても…ぷにぷにとした柔らかいオマタにこれから振動を加えられるというのに、  
舞夏ちゃんの余裕のある態度が私には不思議でした。  
「うーん、でも慣れないことは辞めておいた方が良いと思うんだけど…」  
「そ、そんな事言って、逃げようと思っても駄目ですよ!」  
「あはは、逃げるとかそんなんじゃなくて。無駄と言うか何て言うか…」  
 絶体絶命のピンチなのに舞夏ちゃんのこの余裕…まさか、この技は舞夏ちゃんには効かないとでも  
思ってるのでしょうか。同じ女の子として、それは到底信じられることではありません。そうです、  
この悪魔的な振動を耐えられるような女の子がいるなんて、私には考えられないことでした。  
 
「…舞夏ちゃんには電気あんまが効かないって言うんですか?」  
「別に効かないって訳じゃないけど…このままだと一夏の方が絶対に後悔するというか…」  
「え?それってどういう事ですか?」  
「うーん、口で説明するのは難しいかも。ま、試してみたら分かるよーん」  
「むー、後で謝ったって許してあげませんからね」  
 どうにも舞夏ちゃんの言いたい事が分かりませんでしたが、ここまで来て躊躇うわけにはいきません。  
初めて電気あんまをする方になった私は、戸惑いながらも舞夏ちゃんのオマタにゆっくりと振動を送り始めました。  
「ひゃ、ひゃはははは!こ、これは効くってば!!」  
「ほ、ほーら。やっぱり舞夏ちゃんだって耐えられないじゃ…ひゃはあ!!」  
 女の子の部分を震わされる感覚に悶え始める舞夏ちゃんを見て、私は勝利を確信しました。しかし…  
それはほんの一瞬の事でした。舞夏ちゃんが悶え始めるのから少し遅れて、私の女の子の部分に抗いがたい  
快感が現れたのでした。それはまるで、足を押し付けられて震わされた時のような、甘く切なく、女の子が  
耐えられる事の出来ない感覚。突然の悦楽に、私は思わず舞夏ちゃんの両脚を離して、ベッドの上に蹲ってしまいました。  
「い、今の感触は…な、何だったんでしょうか…」  
「あはは、だから言ったじゃない。私よりも一夏の方が後悔するって」  
「え?」  
 いつの間にかベッドの上に立ち、訳知り顔で頷いている舞夏ちゃん。一人納得している舞夏ちゃんを見て、  
私は尋ねずにはいられませんでした。  
「ま、舞夏ちゃんは…私がこうなった訳が分かるんですか?」  
「うんうん。簡単に言うとね、私と一夏って…分身同士みたいなものでしょ?」  
「た、確かにそうですけど…」  
 舞夏ちゃんの言うように、私たちはある意味で双子の姉妹、魂を共有したような存在ではあります。でも、  
それと先程私を襲った感触に何の関係があるのか…想像も付きません。  
「だからね、私がオマタをぶるぶるってされた感触が…一夏の方にも伝わったんだよねー」  
「えー!そ、それじゃ…私の感じたのって…」  
「うん。一夏のやった電気あんまが自分に返ってきたってことだよ。ま、多少の時間差はあるみたいだけど」  
「えー!!!」  
「だから後悔するって言ったじゃない」  
 
 何ていう事でしょうか。舞夏ちゃんを悶えさせるための振動が、私自身に跳ね返って来ていただなんて…。  
これでは自分で自分の首を絞めているも同じ…私から舞夏ちゃんを責めても無意味です。漸く私は先程までの  
舞夏ちゃんの飄々とした態度に合点がいったのでした。  
「あれ?でも舞夏ちゃんの感じた感触が…私にも伝わるのは分かりましたけど…」  
「うんうん」  
「さっきまで舞夏ちゃんが…私に電気あんましてた時は…舞夏ちゃんは何も感じてなかったですよね…」  
「そりゃあ、一夏がオマタをぶるぶるされてる感触は私には伝わらないし。全然平気だよ」  
「えー!それじゃあ舞夏ちゃんに有利過ぎじゃないですか!」  
「だって、ほら。私って鏡の神精霊の一部なわけだし」  
 舞夏ちゃんから明らかにされたのは、あまりにも不条理な事実でした。私が舞夏ちゃんを責めるのはすごく  
困難なのに、反対に舞夏ちゃんが私を責めるのには何の制約も無いなんて…とても納得できるような事ではありません。  
「そ、それって不公平です!舞夏ちゃんが私を虐め放題じゃないですか!理不尽です!」  
「世の中は不公平で理不尽なものなのよ、うん」  
「うー。舞夏ちゃんってばずるいです…」  
「まあまあ、一夏ってば怒らない怒らない。それよりも…えい!」  
「きゃあ!」  
 まだ納得のいかない私を宥めていた舞夏ちゃんでしたが、再び私をベッドの上に一瞬で押し倒すと、すぐさま  
私の足元に立ち…両脚を脇の下に抱え込んだのでした。  
 
「ま、舞夏ちゃん…まさか!」  
「にゃはは、さっきは一夏に私の大切なところをぶるぶるされちゃったもんね。ちゃんとお返しはしないと」  
「えー!そ、そんなお返しは要りませんってば!」  
「やっぱり倍返しが基本だよね。十分はお返ししようかな」  
「ば、倍返し!十分って何ですか!わ、私がしたのってほんの数秒じゃないですか!」  
「遠慮しない遠慮しない。そりゃああ!」  
「遠慮しますって…きゃあああああ!!!」  
 内股になって舞夏ちゃんの脚の侵入を防ごうとした私でしたが、寝転んだ状態で、更に舞夏ちゃんは立った  
状態では、力の入りようが違います。あっさりと太腿を割り開くと、舞夏ちゃんは右脚を私のオマタに押し当て、  
激しい振動を開始しました。  
「うりゃあああああ!ぐりぐりぐりぐりぐりー!!」  
「ああああああああ!ゆ、許してくださいー!!!」  
 女の子のところを貫く快感に、私は舞夏ちゃんの宣言通り、十分間に渡り悶絶させられてしまい、最後には  
三度目の絶頂を迎えさせられたのでした。  
 
「それそれそれそれそれ!」  
「はああ!ひゃあ!!はううう!!!」  
「うりうり、一夏を悶えさせちゃえー!」  
「んはああ!も、もう…だめ…です…」  
「もう駄目なの?それじゃ…これで…フィニーッシュ!!」  
「は!ひ!!ああああああああ!!!」  
「にはは、これで私の九連勝だね」  
「あう…あうあ…」  
 …それからの展開は、まさに一方的なものでした。三度目の絶頂を迎えさせられた後も、四度目、五度目の  
絶頂へと私は舞夏ちゃんに嬲られ続けました。時には仰向け状態で電気あんまをされ、時にはうつ伏せ状態で  
電気あんまをされ…。時には激しい振動を加えられて一気に昇天させられ、また時にはひたすら焦らされ焦らされ…  
延々とオマタを震わせ続けられたり…。時には爪先で最も敏感な女の子の核を弄くられたり、時には足の裏全体で  
揉みしだかれたり…。ありとあらゆるバリエーションの電気あんまによって、私は悶えさせられ、啼かされ、  
昇天させられ続けたのでした。絶頂を迎えること、既に九回。時には気力を振り絞って舞夏ちゃんに反撃を  
試みたのですが…舞夏ちゃんに加えた振動責めは全て私にも跳ね返ってくるのです。多少なりとも舞夏ちゃんを  
悶えさせることが出来ても、その時には既に私も同じように悶えており…結局は舞夏ちゃんからの反撃を  
跳ね返すことは出来ないのでした。  
「ハア…ハア…ハア…も、もう…」  
「ふっふっふ…限界かな?じゃあ、キリの良い所で十回目で終わりにしようかな」  
「あう…あう…」  
「あはは、それじゃ折角だから…今度は最初は一夏に責めさせてあげるね」  
「…え?」  
「うんうん。最初の五分間は私からは反撃無しってことで」  
 そう言って、舞夏ちゃんはベッドの上に後ろ手を付いて座り、両脚を投げ出すのでした。普通に考えれば  
これは絶好の機会ではあるのですが…私に課せられた制約を考えれば、手放しで喜べるはずもありません。  
何より、これまでの舞夏ちゃんからの電気あんま責めにより、私は肉体的にも精神的にも既にぎりぎりの  
所にまで追い込まれています。もしも…もしも、これが何らかの罠だったとしたら…。  
 
「うう…舞夏ちゃん…何か企んでるじゃないでしょうね?」  
「企んでない企んでない。まあ、一夏がこのチャンスを要らないって言うなら私はそれでも構わないし…」  
「そ、そんな事、まだ言ってないです…」  
「でも…その時は、私がフルコースで一夏に電気あんましちゃうだけだもんね」  
 あははと無邪気に笑う舞夏ちゃんの言葉に、私は思わず両手でオマタの部分をガードしてしまいます。  
散々虐められ続けた私の大切な部分は、これ以上無いほどに濡れそぼっており、ショーツも既にその役目を  
果たしていません。そんな所に…電気あんまフルコースを炸裂させられては…私はオマタから体を貫く戦慄に震えるのでした。  
「さあさあ…一夏ちゃんはどうするのかな…」  
「う…分かりました」  
 少しずつにじり寄って来る舞夏ちゃんの姿に、私は遂に覚悟を決めました。例え罠だとしても、このままでは  
私は何の反撃も出来ずに十回目の絶頂を迎えさせられることに間違いは無いでしょう。それは私にもさすがに  
悔しいものがあります。  
「せ、せめて一矢報いて見せます」  
「にゃはは、どうやら決心、ついたみたいだね」  
 改めて両脚を投げ出した舞夏ちゃんに相対し、私はその両脚を掴みました。そして右脚を舞夏ちゃんのスカートの  
中へと差し込むと、女の子のところに足の裏を密着させます。  
「それじゃ、五分間は私は一切抵抗しないから。頑張ってね、一夏」  
 これからオマタを振動されるという絶体絶命のピンチであるはずの舞夏ちゃんから、逆に激励を受けた私ですが、  
もはや躊躇いはありませんでした。舞夏ちゃんのオマタに押し付けた右脚を激しく振動させ始めます。  
「きゃははは!こ、これってやっぱり…き、効く!」  
「ひゃあああ!」  
 女の子の大事な所を震わされる快感に悶え始める舞夏ちゃんでしたが、それは私も同じ事でした。舞夏ちゃんに  
送り込んだ振動が数秒遅れで私のオマタへも伝わってくるのです。その振動に悶えないでいられるはずがありません。  
「きゃあああ!で、でも…負けません!」  
「きゃああああああ!!」  
 
 そうです、先程まではこの甘い快感のフィードバックに抗う事が出来ず、私は舞夏ちゃんのオマタを震わせ  
続ける事が出来なくなり、その度に反撃され、悶えさせられていたのです。でも、今回ばかりは違います。  
五分間は抵抗しないという舞夏ちゃんとの約束があります。その時間の間に舞夏ちゃんを悶えさせる事が出来たなら…。  
その時には、私も同時に昇天してしまっているかもしれません。しかし、散々嬲られ続けた私が、舞夏ちゃんに  
一矢報いるためには、もはやこれしかありません。股間から全身に広がる甘く切ない快感に必死に耐えながら、  
私は舞夏ちゃんのオマタを震わせ続けるのでした。  
「ひゃああ!い、一夏…ってば…が、頑張るじゃない…」  
「あうう…こ、これが…最後のチャンス…ですから…」  
 先程までの余裕は何処へやら、今日初めての焦った表情を見せる舞夏ちゃん。さすがに女の子の所を襲う振動に  
耐えられなくなって来たのか、両手で私の右脚を抑えようとする舞夏ちゃんでしたが…そんな事は許してあげません。  
「は、はう…。て、手で抑えるのは…ルール違反…ですよ…」  
「えー!み、見逃してくれても…良いじゃ…ない」  
「だ、駄目です!ご、五分間は…抵抗しないって…約束…ですもん」  
「はううう!!!」  
 オマタに響く快感に耐えながら、私は右脚の振動を更に激しくしました。脚と手の力の差を考えれば、もはや  
舞夏ちゃんが両手で抑えようとしても無理でしょう。それに加えて、私は舞夏ちゃんの女の子の核…クリトリスを  
重点的に攻めるようにしました。私と舞夏ちゃんが魂を共有したような存在であるなら…私の一番の弱点である  
その部分は、舞夏ちゃんにとっても最大の弱点であるに違いありません。舞夏ちゃんが私の弱点を知ってるのと  
同じように、私だって舞夏ちゃんの弱点を知ってるはずなのです。  
「きゃうう!い、一夏…そ、それは…」  
「ど…どうですか?ま、舞夏ちゃん…だって…こ、ここが一番…弱いはず…です…」  
「だ、駄目ー!そ、その…オマメ…だけは…」  
「あうあう…あ…」  
 
 一番敏感な蕾を震わされ、ますます悶えていく舞夏ちゃんですが、それは私も同じ事でした。舞夏ちゃんが  
感じている快感が、私のオマタにも襲い掛かってきているのですから。必死で股間から広がる快楽振動に耐える  
私でしたが、限界が近づいていることは間違いありません。舞夏ちゃんの限界が来るのが先か、私の限界が来るのが  
先か、ぎりぎりの戦いが続くかと思われましたが…五分間というのは私が思う以上に短かったのです。  
「きゃ、きゃううん…ご、五分経った…から…反撃!」  
「はう!!!」  
 いつの間に約束の五分間が経っていたのでしょうか。昇天寸前にまで追い詰めていたはずの舞夏ちゃんが私に  
反撃をしてきました。私の腕から自分の右脚を振りほどくと、私のオマタへとその右脚を差し込んできたのです。  
すかさずその右脚を振動し始める舞夏ちゃん。もちろん、舞夏ちゃんのオマタに差し込まれた私の右脚はそのままの状態です。  
「こ…これは…」  
「あ、あは…電気あんま勝負って…感じかな…」  
「あう…ま、負けません!」  
「わ、私だって…一夏には…負けないもん!」  
 お互いのオマタに右脚を差し込んだ状態で震わせ続ける…まさに、電気あんま勝負とでもいう展開に、私たちの  
振動は否応無しに激しくなって行きました。決して引き下がる事の出来ない真剣勝負。私と舞夏ちゃんの快楽と  
苦悶の入り混じった喘ぎ声が部屋の中に響きます。  
 でも、そんな激しい戦いにも遂には決着が訪れました。  
「うりうり…一夏ってば、もう限界なの?」  
「はう…そんな事…言っても…」  
「限界だったら…私が責めまくっちゃうよーん」  
「きゃあああああ!!!」  
 
 そうです、舞夏ちゃんの右脚による振動以外に、私には舞夏ちゃんのオマタから跳ね返ってくる振動も伝わって  
くるのです。単純に考えれば、舞夏ちゃんの倍の振動をオマタに受けている事になる私が先に限界を迎えるのは  
当然の事だったのでしょう。女の子の部分から全身を貫く快感に耐えきれなくなった私は、とうとう右脚の振動を  
続ける事が出来なくなってしまいました。  
「あうあうあ…も、もう…駄目…です…」  
「ふふふ…どうやら、この勝負も私の勝ちみたいだね」  
「きゃああああああ!そ、そんなに…激しく…しないで…下さい…」  
 先に力尽きてしまった私を待っていたのは、当然ながら舞夏ちゃんの右脚による更に激しい振動責めでした。  
ショーツをくしゃくしゃに踏み乱され、敏感な核を重点的に責められ、私はいよいよ昇天間際に追い詰められたのです。  
「うりうりうり…覚悟は良いかな、一夏ちゃん?」  
「はううう!」  
「あはは、それじゃ十回目…逝っちゃえ!!!」  
「きゃあああああああああああああ!!!」  
 止めとばかりに、爪先でクリトリスを捏ねくりまわされた私は…遂に十回目の昇天を迎えてしまったのです。  
今までで最大の電気あんま責めを受けてしまった私の意識は完全に飛んでしまい…暗い闇の底へと沈んで行くのでした。  
「…ごめんね…一夏…」  
 だから…そんな舞夏ちゃんの最後の言葉を聞くことも…そして、その意味を理解する事もその時の私には  
出来なかったのです。  
 
 
 
「…はっ!」  
 再び目を覚ました私がいたのは、それまで舞夏ちゃんと痴態を繰り広げていた私の部屋ではありませんでした。  
いえ、そこがどこであるかを想像する事すら出来ませんでした。明かりらしき物も存在しないのに、暗闇と  
いうわけではありません。見渡す限り何も存在せず、ただ空間だけが広がっている…そんな不思議な場所。  
以前、何かの映画で見た異次元の世界と言うのが最も近い印象でしょうか。  
「…ここは一体何処なんでしょうか。それに…この服は…」  
 そうです、自分が何処にいるのか分からない不安もありましたが、もう一つ気になったのは、私の着ている  
服のことでした。確かに私はパジャマを着ていたはずなのに…今、私が身に纏っているのは不思議な装飾が  
付いた白いレオタードとでも言うべき服でした。いえ、服というよりは衣装と言ったほうが正確かもしれません。  
勿論、このような衣装に着替えた記憶はありませんでした。  
「それにしても…この服は何となく神精霊の衣装に近いかもしれません」  
 自分の着ている白いレオタード風の衣装を見て、私はかっての『試し』の儀式の事を思い出していました。  
神精霊の力を行使する時に私が纏っていた様々な衣装…その不思議な体験があったから、こんな不思議な場所で  
不思議な衣装を纏っていても、取り乱さずに済んでいるのかもしれません。  
 その時でした。  
「ようやく目が覚めたみたいね」  
「きゃ!」  
 突然背後から響いて来た声に驚いて、私は後ろを慌てて振り返りました。そしてそこに一人の女性の姿を  
認めたのです。  
「さ、沙耶さん…」  
「お久しぶりね、橘一夏さん」  
 そこに居たのは、長い黒髪をもつ美しい女性…木暮沙耶さんでした。いえ、女性と言うのは正しく無いのかもしれません。  
なぜなら、彼女はそもそも人ではなく神精霊。『鏡』の神精霊なのですから。そして、私が受けた『試し』の儀式を  
取り仕切っていた存在。  
 
「ど、どうして沙耶さんがここに…。そ、それに、ここは一体何処なんですか?」  
「ここが何処か…あまり意味の無い質問ね」  
「い、意味が無いって…」  
「でも、どうして私がここに居るのか…それはごく簡単な理由よ」  
「簡単…ですか?」  
「ええ。私がここに居るのは…橘一夏さん、貴女に罰を与えるため」  
「な!」  
 沙耶さんの意外な言葉に、私は思わず声をあげてしまいました。どうして私が罰を受けなければいけないのでしょうか。  
そんな当然の疑問を私は沙耶さんにぶつけるのでした。  
「ば、罰って…どうして私がそんな物を…」  
「罪を犯した時には罰を受けなければならない…それが真理だと思わなくて?」  
「罪?私が一体何の罪を犯したって言うんですか?」  
「…分からないのかしら?」  
 そう言うと沙耶さんは、麻耶さんは首に巻かれたマフラーを外し、軽く振るいました。一瞬後、沙耶さんの  
両手には白く輝く大鎌が…。その大鎌を手に、ゆっくりと近づいてくる沙耶さんの姿に、私は後ずさるしか出来ませんでした。  
「逃げても無駄よ。逃げ場所なんて無いって分かっているでしょ?」  
「ま、待ってください!罪って…罪って一体何なんですか?」  
「本当に分からないみたいね…愚かな娘だわ…」  
 私の疑問には何も答えてくれないまま、目の前で大鎌を軽く振りかぶる沙耶さん。咄嗟に私は目を逸らし、  
両手で体をかばうようにしましたが…衝撃は全く予想していなかった所から来たのでした。  
『ガツン!』  
「かは!!!」  
 オマタに生じた凄まじい痛みに、私の呼吸は一瞬止まってしまうほどでした。そうです、沙耶さんは大鎌を  
振り下ろしたのでは無く…逆に柄の部分を、私の股間に振り上げたのでした。沙耶さんのこの行動を私が想  
像出来るはずがありません。全く無防備だった女の子の大切な部分を強かに打ちつけられた私は、両手でオマタを  
押さえ、内股になって地面にへたり込み、悶絶するしかありませんでした。  
 
「あらあら。そんな所に手を持って行くなんて。ハシタナイ娘ね」  
「あうあうあ…さ、沙耶さん…な、何てことを…するん…ですか…」  
「言ったでしょ。貴女に対する罰だって」  
「だ、だからって…ここを…叩くなんて…ひ、酷いです…」  
「いいえ。これこそが、貴女に一番ふさわしい罰なのよ」  
 オマタから全身に広がる激痛に苦しみながらも抗議の声を挙げた私に、沙耶さんが返してくるのは理解出来ない  
言葉ばかり。例え私が何かの罪を犯していたのだとしても…女の子にとって大切な部分を打ち付けられるなんて、  
あまりに酷い仕打ちとしか思えませんでした。  
 しかし、そんな抗議の視線を向ける私を見下ろしたまま、沙耶さんは今度は軽く左手を振るいました。すると、  
地面に蹲っていた私の体は不思議な力によって持ち上げられ…まるで磔にされたかのように、両手両脚を伸ばした  
まま、沙耶さんの眼前で空中に固定されてしまったのです。  
「きゃ、きゃああ!な、何が起こって…」  
「当然、貴女に罰を与えるためよ」  
「ええ!」  
「貴女の罪、そんなに簡単に許されることだとでも思っていたのかしら?」  
『ガツン!』  
「きゃう!!!」  
 再び私のオマタに振り上げられる大鎌の柄。恥骨から全身を蝕んでいく激痛に、私は悲鳴をこらえる事が  
出来ませんでした。それに今度は四肢を固定されてしまっています。両手を大切なところに持って行く事も、  
蹲る事も出来ないのです。  
「うう…や、やめて…ください…沙耶さん…」  
「あら、まだまだ元気みたいね」  
『ガツン!』  
「!!!」  
 間髪入れずに、三度目の衝撃が私のオマタを襲いました。立て続けに与えられる苦悶に、私はとうとう声を  
挙げる事も出来ませんでした。出来たのは、ただ瞳に涙を浮かべる事くらい。  
 
「あうあうあ…」  
「苦しいみたいね。でも…それが貴女の罪に対する罰なのだから。受け入れなさい」  
「わ、分かりません…どうして…私が…」  
「本当に愚かな娘…」  
『ガツン!』  
「はう!!!」  
「これで四回。これだけ痛い目にあって、まだ分からないのかしら」  
「うう…」  
 四度目の衝撃を受け、私は一瞬、意識が無くなりそうになりました。その部分を打たれることは、たった  
一度だけでも辛い事なのに、連続で打たれ続ける辛さと言ったら…もはや言葉では言い表せそうにありません。  
「どうして…なんですか?どうして…私が…何回も…大事な所を…打たれなくちゃ…いけないんですか…」  
「そうね。ヒントを与えてあげましょう。貴女がついさっきまで耽っていた行為…それを思い出してみなさい」  
「ついさっきまで…耽っていた…事?」  
 オマタに疼く痛みのために朦朧となっていた私でしたが、沙耶さんの言葉の意味を必死で考えました。私が  
耽っていた行為…思いついたのは舞夏ちゃんとの…。  
「それって…舞夏ちゃんとの…電気あん…」  
『ガツン!』  
「かは!!!」  
「やっと気づいたみたいね。でも、駄目。気付くのが遅過ぎるわ。今の一回はその事に対する罰…」  
「あうあうあ…」  
 私が答えようとするより早く、オマタに振り上げられた大鎌の柄は、五度目の衝撃を私の股間に与えていました。  
私はまたしても悶絶してしまいました。手足を完全に広げられた状態では…分かっていても、大鎌の柄を止めること  
など出来ません。僅かに太股を内股にしてはいますが、ほとんどガードの役割にもならないのです。  
「そう…貴女が、いえ貴方達が耽っていた行為、それこそが罪」  
「女の最も大切な部分を振るわされること…それに悦楽を覚えるなんて、ハシタナイ事だと思わなくって?」  
「清廉な乙女であったはずの貴女は、そんな破廉恥な快感に身を委ねてしまい…堕落してしまった」  
「だから貴女は罰を受けなければいけないの」  
「その罰には…その大切な部分を打たれることが最も相応しいと思わないかしら?」  
『ガンッ!!!』  
「!!!!!」  
 
 今までの最大の衝撃が股間に与えられ、六度目の激痛に私は全身を震わせ苦悶するしかありませんでした。  
オマタに疼く凄まじい痛み、そして全身から噴き出す冷や汗。途切れそうになる意識を必死に繋ぎ止めて、  
私は沙耶さんの言葉の意味を考え…そして納得してしまったのでした。  
「そう…ですね。確かに…私が…舞夏ちゃんと…していた事は…いけない事…なのかもしれません…」  
「でも…貴女はそれがいけない事だと知りながらも…その快楽に身を委ねてしまった」  
「本当は…求めてはいけない事なのに…求めてしまったんですね…」  
「それが分かっているのに…罪深い娘ね…」  
 再び大鎌を構えた沙耶さんに、私は七度目の衝撃を覚悟し、身構えました。でも…その大鎌の柄が私のオマタに  
打ちつけられることはありませんでした。代わりに沙耶さんは大鎌を私の両脚の間に通すと、その手を放したのです。  
不思議な事に大鎌は、そのまま空中に浮遊したまま、私の股間にピッタリと密着するのでした。レオタード越しに  
感じる大鎌の柄の部分の感触に、私は思わず身悶えてしまいます。  
「沙耶さん…一体何を…」  
 私の言葉に答える代わりに、沙耶さんは右手をひらめかせました。すると空中に浮かんでいた私の体が下方へと  
引っ張られたのです。大鎌の柄を跨いだ格好になっていた私の股間には…当然、その柄が強力に食い込まされる事になります。  
「ああ!い、痛い…です!ゆ、許してくだ…!」  
「駄目よ。自分でも分かっているんでしょ。これが貴女の罰だって」  
「あああああ!!!」  
 沙耶さんの言葉と同時に、私の体は更に強く下へと引っ張られました。それに比例して、私のオマタに生じる  
痛みもどんどんと増していきます。未だに両手が拘束されているため、大鎌の柄を押さえて、その食い込みを  
軽減させることも出来ないのでした。  
「ああ…も、もう…許して…」  
「駄目な娘ね。罰は…まだ始まったばかりだというのに」  
『ヴヴヴヴヴ…』  
「ひゃう!!!」  
 沙耶さんが再び手を振るったのを合図に、今度は大鎌が細かく振動を始めたのです。股間に密着した物が激しく  
振動すれば…その振動は私の女の子の部分を激しく震わせるのも自明のことでした。  
 
「きゃあああああああ!」  
「あらあら。どうしたのかしら?貴女はこんな風に…そこを震わされるのが好きなんでしょ?」  
「あ…はう…きゃうう!」  
それまでの激痛とは違う、女の子が抗う事の出来ない悦楽の波がオマタから全身に広がっていきます。しかも、  
その振動は今まで私が経験してきた振動…未知留ちゃんの脚や舞夏ちゃんの脚から繰り出されたものとは比べようも  
無いほどに、精緻で微細な振動なのでした。  
「きゃあああ!や…あは…」  
「こんな風に悶えてしまうなんて…ハシタナイ娘だわ」  
「あああああ!!!」  
 たちまちの内に、私は快楽の坩堝から昇天間際へと追い込まれていました。沙耶さんの叱責も耳に入らず、  
ただ股間から広がる甘痒い快楽に身を委ね、悶えるしか出来ないのでした。  
「あうあうあ…も、もう…」  
「もう限界なのかしら?一体どうして欲しいのかしら?」  
「お、お願いですから…最後まで…逝かせて…くだ…」  
「そう…でも、駄目よ。そんな簡単に罰は終わらないのだから」  
 その言葉と共に、私が跨らされていた大鎌が忽然と姿を消しました。同時に、手足を束縛していた不思議な力も  
消え失せ、私は地面へと降ろされたのです。でも、幾度も女の子の急所を打ち付けられた事と、先程までの大鎌に  
よる振動責めのために、私は立ち上がることが出来ず、ただ…大事な部分を両手で押さえて蹲るだけなのでした。  
「はあはあはあ…」  
「いつまで蹲っているつもりなのかしら?」  
『くい!』  
「きゃうん!!」  
 荒い息が収まらない私を見下ろしながら、沙耶さんが今度は指を軽く捻りました。その瞬間、私の女の子の  
核に凄まじい快感の波が打ち込まれたのでした。  
『くい!くい!くい!』  
「あ!は!!きゃう!!!」  
 沙耶さんが指を捻るたびに、大事なところに打ち込まれてくる悦楽の衝撃波。その度に、私は快感の甘い声を  
あげ、腰を跳ね上げてしまいます。快楽の波状攻撃に耐えながら、私はこの不可思議な現象のからくりを考えるのでした。  
 
「あ!はう!い、一体…どうなって…はう!」  
「そんなに不思議がる事でもないわ。よく目を凝らしてみなさい」  
「きゃう!め、目を…凝らす…ですか…」  
 沙耶さんの言葉に素直に従い、私は目を凝らしました。すると…沙耶さんの右手の指先からきらきらと光る、  
細い糸のような物が…私のほうへと伸びているのが何となく見えました。その糸のような物の行き着く先は…  
私のオマタだったのです。  
「こ、これって…まさか!」  
「そう、貴女の一番敏感な核に、糸を括り付けさせてもらったわ。もっとも服の上からだけど」  
『くい』  
「あん!!!」  
 一体、いつの間にそんな事をされていたのでしょうか。自分の大事な所をしげしげと見下ろしてみると、  
確かにレオタードの上から私の女の子の核に細い糸が括り付けられていました。沙耶さんが右手を捻るたびに  
この糸が引っ張られ、私の敏感な核も引っ張られるのです。女の子の最大の弱点だけを集中的に責められて  
いたのですから、私が悶えてしまうのも合点がいく事でした。  
『くい!くい!』  
「あはああああ!!」  
 からくりが分かった以上、勿論、私も無抵抗でいるつもりはありません。咄嗟に手を伸ばして、私の淫核に  
括り付けられた糸を外そうとしましたが、沙耶さんはそれを許してくれませんでした。私が手を伸ばすのに  
合わせて絶妙のタイミングで送り込まれてくる悦楽波。その快感の衝撃が私の女の子の中枢を嬲る度に全身から  
力が抜けてしまい、たった一本の糸を外す事さえ出来なかったのです。  
『くい!くい!くい!』  
「あ!きゃう!やあ!」  
「どうしたの?その糸を外さないのかしら?」  
「あはあ!も、もう!許して…限界…です…」  
「まだ喋れるうちは大丈夫よね」  
『くい!』  
「いやああああああああ!!!」  
 私の必死のお願いも、沙耶さんが叶えてくれるはずがありませんでした。更に激しくなるオマタを襲う  
快感に、私は地面をのたうち回るしかないのです。  
 
「も、もう止めて!一夏を許してあげて!」  
「…忘れていたわ。貴女もいるんだったわね」  
 永劫に続くかと思われた淫靡な罰を中断させたのは、私が良く知る女の子…舞夏ちゃんの叫びでした。  
忽然と現れた舞夏ちゃんに沙耶さんが意識を向けたおかげで、私は女の子にとっての悶絶地獄から漸く解放されたのでした。  
「もう十分でしょ?一夏はもう十分過ぎるほどの罰を受けたじゃない!」  
「ま…舞夏ちゃん…」  
 責めから解放されたものの未だ意識が朦朧としている私でしたが、それでも舞夏ちゃんの必死の懇願は  
心に響きました。でも…この場の支配者である沙耶さんは、やはり無慈悲な裁定者でもありました。  
「駄目よ。まだ、この娘が犯した罪は償われていないのだから」  
「そんな!あんなに何度も…大事なところを打たれたのに、まだ一夏が悪いって言うの?」  
「おかしな事を言う娘ね。そもそも…貴女自身だって、有罪だって言うのに」  
 その言葉と同時に沙耶さんの姿は掻き消え、一瞬後には、先程まで私を嬲っていた大鎌を持って、  
舞夏ちゃんの背後に出現していました。突然の出来事に驚いた舞夏ちゃんが後ろを振り返るよりも早く、  
沙耶さんは彼女の両脚の間に大鎌の柄を叩きつけました。  
「はう!!!」  
「ああ!!!」  
 背後からオマタを掬い上げる一撃に、舞夏ちゃんはその部分を両手で押さえて、しゃがみこんでしまいました。  
同時に、私のオマタにも、再び打ちつけられた激しい痛みが生まれ、私は地面で悶絶してしまうのでした。  
「はう…こ、これって…」  
「理解出来たようね。貴女達二人はある意味で魂を共有したような存在。一人の苦しみは…もう一人の苦しみでもある…」  
「や、やっぱり…そう…だったんですか…」  
「もっとも…苦しいのは、橘一夏さん、貴女一人だけかもしれないけど」  
 沙耶さんの言葉に、私は状況を理解しました。先だっての電気あんま対決の時と同じく、舞夏ちゃんが  
受けた痛み・苦しみを、同じように私も味わうと言う事なのです。その厳然とした事実を理解した私は、  
背中に冷たい汗が流れるのを感じずにはいられませんでした。  
 しかし、非情なお仕置きは止まりません。苦しむ私達を一瞥した沙耶さんが、再び右手を振るいました。  
すると今度は、舞夏ちゃんの体が持ち上がり、空中で磔にされてしまいました。  
 
「嫌ー!や、止めて!!」  
「貴女と同じように…この娘にも罰を与えないといけないわね」  
「だ、駄目!舞夏ちゃんに…酷い事を…しないでください!」  
「何故?そもそも、黒城舞夏という存在は、私の下僕でもあるの。駄目な下僕に躾が必要なのは当然でしょ?」  
『ガツン!』  
「「はう!!!」」  
 磔状態の舞夏ちゃんの股間に再び大鎌の柄を叩き付ける沙耶さん。私の時と同じように、手足を完全に  
拘束されてしまっているため、舞夏ちゃんがその一撃を避けることも衝撃を弱める事も適いません。オマタに  
響き渡る激痛に、舞夏ちゃんは空中で身を捩じらせ、私は地面をのたうちながら苦悶するしか無いのでした。  
『ガツン!ガツン!!ガツン!!!』  
「「が!くあ!!ひぃ!!!」」  
 その後も、舞夏ちゃんのオマタを叩き上げ続ける沙耶さんの前に、私達二人は徐々に限界に近づいてきました。  
もはや声を挙げる事さえ苦痛で、舞夏ちゃんが大鎌の柄に打たれる度に互いの体を震わせるし位しか出来ません。  
「駄目…です…も、もう…限界…です」  
「私も…もう…だめ…」  
 女の子の部分を襲う激痛に、いよいよ意識も失ってしまう瞬間が近づいてきました。ですが、このまま嬲られ  
続ける事を思えば…失神といえども地獄の責め苦から解放されると考えれば、そちらの方が幸せかもしれません。  
「そんな簡単に解放されると思ってるのかしら?」  
「「な!!!」」  
 私達の心の中を見透かしたような、残酷な宣言が沙耶さんから下されました。このまま気を失ってしまう事さえ、  
私達には許されていないのでしょうか。沙耶さんは大鎌の柄を舞夏ちゃんのオマタに叩き付けるのではなく、  
完全に密着させたのです。それと同時に、細かく振動を始める大鎌。その結果、舞夏ちゃんはオマタを激しく  
震わされる事に…。そして、その振動は私のオマタにも伝わってきました。  
『ヴヴヴヴヴ…』  
「「きゃあああああああ!!!」」  
 先程までの痛みによるものとは違う悲鳴を、私と舞夏ちゃんは揃って挙げることになりました。全く防御の  
出来ない舞夏ちゃんのオマタに大鎌の柄が密着されているのです。ショーツとタイツ越しではあるものの、  
女の子の耐えようがない快楽に舞夏ちゃんは身悶え、喘ぎ、昇天間際へと追い詰められていくのでした。  
 
 そして、それは地面で悶絶する私も同じ事でした。間接的とはいえ舞夏ちゃんの感じている悦楽波に全身の力を  
奪われた私は、立ち上がる事すら出来ません。手足を拘束されていないのに、オマタを両手で押さえ、必死に  
太股を窄めて内股になるのが精一杯でした。  
『ヴヴヴヴヴ…』  
「ああ…さ、沙耶さん…もう…止めてくだ…」  
「…橘一夏さん、貴女には一つ選択をしてもらおうかしら」  
「…せ、選択?」  
 あまりに唐突な沙耶さんの言葉に、私はただ鸚鵡返しに聞き返すしか出来ませんでした。でも…沙耶さんが  
語る選択とは、とても重要なものだったのです。  
「そう…私はこの娘、黒城舞夏に罰を与え続けるつもりでいるの。いつまでもいつまでも…」  
「貴女達二人は、永遠に悶え続けることになるでしょうね」  
「でも…この娘の代わりに…貴女自身が罰を受けるつもりがあるのなら…私はそうしてあげても良いのよ」  
「そうすれば、この娘は苦しみから抜け出せる事が出来るわ」  
「さあ、選びなさい。貴女はどうしたいのかしら?」  
 沙耶さんの言葉に、私は悶えながらも驚きを禁じえませんでした。このまま舞夏ちゃんが罰を受け続ければ…  
舞夏ちゃんの感覚を共有している私も悶絶し続ける事になり、二人揃って、この生き地獄から解放される事は  
ありません。でも…舞夏ちゃんでは無く、私が罰を受ければ…私の感じる快感も苦悶も舞夏ちゃんには  
伝わらないのだから…少なくとも舞夏ちゃんだけは解放される事になります。  
 だったら…私の選択は一つしかありません。  
「…わ、分かりました…私が…罰を…受けます」  
「だ、駄目だよ…一夏…そんな事したら…一夏だけが…苦しみ続ける…」  
「本当にそれで良いのかしら?」  
「か、構いません…元々は…私が…ハシタナイ事を…した…罰なんですから…」  
「そんな事無い!お、女の子だったら…誰でも…あの振動の魅力には…抗えないんだから!一夏だけじゃないよ!」  
「良いんです…舞夏ちゃん…そうすれば…舞夏ちゃんは…この苦しみから…解放されるのですから…」  
「そう…貴女の意思は分かったわ」  
 
 その言葉と同時に、沙耶さんの持つ大鎌の振動が治まりました。舞夏ちゃんのオマタに響き渡っていた  
振動が消え失せ、私達はようやく苦しみから解放されたのです。でも、それが束の間の休息であることは  
分かっていたのですが。  
 未だ地面から立ち上がることの出来ない私の元に、沙耶さんが近づいてきます。沙耶さんはそのまま私の  
足元に立つと、私の両脚を脇の下に抱え込み…脚の裏を私の大切なところにピタリと密着させるのでした。  
「貴女の意思に免じて、私自身の脚でお仕置きをしてあげるわ」  
「…本当に、舞夏ちゃんは許してくれるんですか?」  
「ええ、約束するわ。覚悟は良いかしら、橘一夏さん」  
「…はい。覚悟は出来ています」  
「そう。愚かな娘ね。でも…優しい娘…」  
『ぶるぶる!!』  
「きゃああああああああああ!!!」  
 レオタード越しに伝わってくる沙耶さんの脚の振動に、私は絶叫を挙げてしまいました。生身の人間が  
繰り出す事が出来るとは思えないような激しく細かい振動は、一瞬にして私を悶絶の極みに追い詰めていきます。  
『ぶるぶるぶるぶるぶる!!!』  
「あああああああああああ!!!」  
 それほど激しい振動には見えないのに、確実に女の子の弱点を突いてくる沙耶さんのお仕置きに私は  
悶えのたうつしかありませんでした。がっちりと両脚を抱え込まれているために、逃げ出す事は出来ません。  
何とか太股を窄めて沙耶さんの脚の振動を弱めようとしても無駄な抵抗です。自由な両手を使って、  
沙耶さんの右脚を掴んでも…振動は全く弱まる気配すらありませんでした。  
 
『ぶるぶるぶるぶるぶるぶる!!!』  
「あ…あ…あ…も、もう…だめ…」  
 悶える私の声を聞いても、無慈悲な裁定者は振動を弱めてくれるはずもありません。ただ無言のまま、  
右脚の振動を激しくしていくだけです。  
「お、お願いです…もう…逝かせて…」  
 遂に私はハシタナイお願いを口に出してしまいました。そんな私を見下ろす沙耶さんは…意外にも軽蔑の  
目を浮かべるのではなく、初めて見せる柔和な笑みを浮かべたのでした。  
「そう…それじゃ、貴女には女の子に生まれてきた事を幸せに思えるようにしてあげるわ」  
『ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶる!!!』  
「きゃああああああああああああああああああああ!!!!!」  
 最後の止めとばかりに、私のオマタに最大の快楽派が注ぎ込まれました。私は焦らされること無く昇天へと  
導かれていきましたが…更に更に激しい快楽へと私は押し上げられて逝くのでした。  
「ああ!ああああ!!はああああああああああああ!!!」  
 まさに天井知らずの快楽…女の子に生まれて来たことの幸せを噛み締めさせられるように…まるで慈悲深い  
女神に導かれるかのように…私は悦楽の極みへと上り詰めて逝き…そして、再び意識を失ってしまったのでした…。  
 
「…はっ!」  
 三度、目を覚ました私がいたのは、私の部屋のベッドの中でした。カーテン越しに差し込む光に、既に朝が  
訪れている事が分かります。  
「私の部屋…それじゃ…さっきまでの出来事は…夢?」  
 まだ布団の中の私は、虚ろな頭で先程までの出来事を反芻してみます。  
「…舞夏ちゃんとお部屋で…それと沙耶さんが…やっぱり夢?」  
 あまりにも鮮明に脳裏に浮かぶ淫靡な出来事に、私の頬は赤く染まってしまいました。確かに先程までの  
出来事が夢だったとしたら…辻褄は合いますし、納得できるのですが…。  
「でも…夢だったとしても、なんてエッチな夢を見てしまったんでしょうか…」  
 以前に、夢というのは人の深層意識を写し出すものだというのを聞いた事があります。という事は…私の  
心の奥底にも、あのようなエッチな事を望む願望があったという事なのでしょうか…。そんな考えに  
恥ずかしくなってしまう私でしたが…ふと私はとあることに気付きました。  
「う…この冷たい感触は…」  
 完璧に覚醒した私は布団の中の自分の格好に初めて気付いたのです。布団の中で体を丸めた私は、両手を  
自分の両脚の間に挟みこんでいました。つまり、女の子のオマタに手が密着した状態。さらに、その両手が  
触れる私のショーツは…まるでお漏らしをした後かの様に、びっしょりと濡れそぼっていたのです。勿論、  
その濡れている原因は…おしっこ等では無く…私の大事なところから出た…。  
「も、もう、この下着は駄目かもしれませんね…」  
 あらためて自分のオマタの惨状に気付いた私は、これ以上無いほどに頬を紅く染めていた事でしょう。  
「一夏、もう起きたの?入るわよ」  
 とりあえず、ショーツだけでも穿き替えようと、布団から出ようとしていた私は、ドアの外から聞こえる  
お母さんの声に驚くと、慌てて布団に入り直しました。冷たくなってしまったショーツが、ぴったりとオマタに  
張り付いて気色悪いですが…そんな事は言っていられません。  
「あら、まだ寝ていたの?」  
「い、いえ。ついさっき、起きたところなので」  
「…顔が紅いけど…熱でもあるのかしら?」  
「!!!」  
 
 布団の中から顔だけを出して対応する私でしたが、頬の紅潮をお母さんにあっさりと気付かれてしまい  
ました。だからと言って、私のオマタの現状を告白する訳にもいきません。  
「お、お母さんの気のせいじゃないかな。別に熱っぽくはありませんし」  
「それなら良いけど…。それよりも…調子の方はどうなの?」  
「え?調子って?」  
「…昨日打ったところよ。まだ痛むようなら…病院に行かないといけないし」  
「あ…」  
 お母さんの言葉に、私はようやくその事を思い出したのです。昨日平均台で強打し、じんじんと響く痛みに  
耐えながら眠りについたはずなのですが…そんな事を完璧に忘れていたほど、私のオマタからは痛みが消え  
失せていたのでした。  
「だ、大丈夫です。全然痛くありません!」  
「本当?女の子の大事なところなんだから。嘘を付いちゃいけないわよ」  
「本当です。昨日までの痛かったのが嘘みたいに無くなってるし…」  
「そう。それじゃ病院にも行かなくても良さそうね。着替えたら降りて来なさい。朝御飯が出来てるから」  
「はーい」  
 お母さんが部屋から出て行くのを確認してから、私はベッドから出ました。あらためてショーツ一枚の自分の  
下半身を見下ろすと…オマタにピッタリと張り付いたショーツの姿が目に入りました。その淫靡さに再び赤面する  
私でしたが…疼くような痛みが無くなっている事を思えば、それはそれで良かったのかもしれません。  
「…でも、あんなに痛かったのが一晩で治まっちゃうなんて。不思議な事もあるんですね」  
 疑問は尽きない私でしたが、とりあえず濡れそぼったショーツを脱いで、新しい物を身につけると、今度は  
洗濯には出せそうに無いこのショーツをどうしたものかと悩み始めるのでした。  
 
 だから…。  
「淫夢を見せることで痛みを中和する…」  
「夢の中とはいえ、随分苛めてしまって…ごめんなさいね」  
「でも…『試し』の儀式に関わった娘とはいえ、ここまで世話してあげるのは、ルール違反だったかしら」  
 だから、何処かで私の姿を見ている沙耶さんの呟きに、濡れたショーツのことで悩んでいる私が気づく事は  
無かったのでした…。  
 

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