「すっかり遅くなっちゃった…」
夕闇せまる商店街。
家路に急ぐサラリーマンや主婦のなかにセーラー服の少女、優子の姿があった。
学校の用事か、はたまた友達とのおしゃべりが長引いたのであろうか
いつもの帰宅時間を大幅に過ぎていた。
「急がないと……しかたないわね。」
優子は建設中のビルの工事現場に入っていく、この中を通れば
若干近道が出来るのだった。中に入り出口へと向かい、駆け出す優子。
(?!)
優子は突然、不吉な胸騒ぎに足を止める。
(この威圧感は…)
近くに禍々しい気配を感じたのだ。
(新たな刺客?―まさか、ヴェカンティに戻ることなく
リアリティー(現実界)に残ったログレスの残党?)
さまざまな想像が脳裏をよぎり、背中に冷たいものが伝う。
「何者なの?…いったいどこに…?」
優子は神経を研ぎ澄まし、居場所を探る。
だがその気配は、遠いようで近くもありつかみ所が無いものだった。
「どこ…?」
じゃりっ!
「!」
気配の正体をつかみあぐねていた優子の前方―
工事現場の出口から突然何かが現れた。
「誰!」
「えっ…」
そこから現れたのは、優子と同じく近道をしようとしたらしい
おそらく塾の帰りであろうか、2人の中学生くらいの少年だった。
彼らがあらわれると同時に魔物の気配は消えていた。
「あ…」
2人の少年は優子の顔を見て、
少し驚いた表情をしている。
魔物への警戒で自分がただならぬ表情で
2人を見ていた事を思い出し、
優子はあわてて表情を緩め、
何事も無かったように体裁をととのえる
(ちょっと、変に思われたかもしれないわね…)
「…ごめんなさい、おどろかせて」
なんでもないといった風に2人に近付いていく優子
(?)
しかし、近付いていくと彼らの様子に変化があらわれた
優子に向けられていた少年の目から光は消え…
視線はどこかうつろになっていく…。
そしてふいに邪悪な笑みとともに語りだす。
「私をお探しですか?お姉さん―
いや、ヴァリスの戦士優子」
「!!」
(しまった―!)
油断していた優子に少年―魔物は襲い掛かってきた。
ところが、襲い掛かっては来るもののその攻撃はどこか散漫でスキだらけ。
いつでも倒してくれといわんばかりであった。
しかも、どういうわけか正体を現すことなく
少年の姿のままで襲い掛かってくるのだった。
(なぜ、正体を現さないの…?)
違和感を覚えながらも、隙を見て優子は相手のひとりを組み敷く
優子の手にヴァリスソードが光る。
「覚悟!」
だが、魔物に抵抗する様子は無い…そして落ち着いた口調で優子に語りかける。
「……殺すのですか?罪も無いごく普通の少年を」
「そんなまやかしは、通用しない!」
優子は手にしたヴァリスソードを、魔物の喉元につき立てようとした
その時――。
少年から魔物の気配が消え、その目に正常な光が戻る…
そして少年は突然自分の置かれている現状に気付き驚愕していた。
「ひ……ぃっ!?……ぅ!?……ぁ?」
恐怖におののきガチガチと震え、いったい何が起こったのか?
といった感じの表情の少年。
(違う!魔物じゃないわ………この子達まさか!)
とっさに剣を引き少年から離れる優子。
「その通り―」
少年はふたたび魔物の気配を宿し、パンパンと服に付いた汚れを払いながら
立ち上がる。そして、少し離れた所にいたもうひとりの少年と同時に語りだす。
「あなたが思っている通り、この器(体)の持ち主―つまり『彼ら』は
『私』に操られているだけであって元々普通の人間ですよ。
『私』はここにいる――だが、『彼ら』ではない。」
「そんな…!」
「ヴァリスの戦士、優子…悔しいがログレス様を倒したあなたの強さは
認めざるを得ない。そこで、こういう方法をとらせてもらいましたよ。
…私は用心深いんでね。」
そういって魔物は、どこからか取り出した刃物を
自分の(少年の)喉元に突きつけ、さらに付け加える。
「…おかしなことは 考えない方が懸命ですよ。『彼ら』の命は
『私』の手中にありますから…。」
「―――!」
2人の少年は普通の人間であり、魔物本体は別の場所から
彼らを操り、そして操っている彼ら自身を人質にとったのだった。
「…何が目的なの?」
「あなたへの復讐…と言いたい所だが、直接手を下せない
こんなやり方ではわれわれの憎悪はいやされない。
それに、今回私の目的は別の所にあります…。」
「ファンタズム・ジュエリー…それさえおとなしく渡していただければ
今回は見逃して差し上げましょう…無論、彼らも開放します。」
「!…」
「さあ、渡してもらいましょうか…」
一瞬の沈黙…そして
「…私は…持っていないわ…」
「…。」
魔物は自らの喉元につきたてた刃物の先端をわずかに首に食い込ませる
「本当よ!本当に持っていないの!」
「…信用しろとでも?」
「それは…。」
確かに本当に持っていたとしても、そうやすやすと渡す事は無かったであろう。
それだけに、「持っていない」と言った言葉の証明は困難だった。
(いったいどうすれば…)
優子が答えを出せないでいると、少しイラついた口調で魔物は言ってきた
「持っていないと言うのなら、隠していないか調べさせてもらいますよ。」
「えっ…」
突然の提案に一瞬、戸惑った優子だったが、見ると
魔物の突き立てた刃物の先からは血がにじみ始めていた。
――もはや迷っている暇はなかった。
「構いませんね?」
「…………わかったわ。」
「物分りが良くて助かります…。では、ヴァリスソードを置いて
両手をそこの壁についてもらいましょうか…」
「………。」
優子は言われた通りヴァリスソードを置き、コンクリートの壁に両手をつく
手のひらに冷たいコンクリートの感触が伝わってきた…。
(くっくっくっ…)
優子が壁に手をつく様子を見届けた魔物は
そのうしろ姿を舐めるように見渡すと
満足そうな笑みを浮かべ優子へ近付いていった…。
建設中のビルの工事現場。その一角に、
高校生ぐらいの少女と中学生らしき2人の少年がいた。
制服姿の少女は両手をあげ、壁についた格好でいた。
その背後には少女の肩から腰まわりを両の手でぱんぱんと軽く叩き、
まるで空港でのボディチェックのように調べていく少年の姿があった。
もうひとりの少年は見張りのように少しはなれた場所で資材の上に座り
どういうわけか自らの首に刃物を突きたてその様子を眺めている。
「…」
しばらくして、少年が手を止める。
「やはり、無いようですね…」
少年――魔物のため息まじりに漏らしたひと言で、
少女――優子は、調べが終わったのだと思った。
これで自分の言葉が信じてもらえたと安堵すると同時に
服を脱ぐでもなく、普通の調べ方だった事にほっとしていた。
――しかし、それは終わりではなくすべての始まりだった。
「そうなると…」
「?」
ふいに、安心していた優子の背中で――
ぱちん…っ
優子の背中で何かが外れる音、
ついで、ゆさっと胸元にわずかな開放感。
魔物の手により優子のブラジャーのホックが
制服の上から外された音だった。
「あっ!」
かあっと優子の顔が赤く染まる…。
ショルダーストラップがついていないタイプだったそれは
制服の裾からあっさりと引き抜かれてしまう。
「な!…え?!」
突然の事に混乱する優子。
優子の清らかな膨らみを包み隠していた白いブラ…
それは、まだほのかに温かく、17歳の少女の
やわらかな女の匂いを漂わせていた。
魔物はシンプルなレースの装飾に覆われたパット部分をまじまじと観察し、
つぎに裏側…直接胸を包んでいた内側の匂いを嗅いでいく、
そして、先端が当たっていたと思われる部分に舌をはわせた…。
魔物は手にしたそれをわざとらしくもてあそんでいた。
「ここにもないですか…」
「な、何を…?!…いったい、どういうこと!」
顔を赤らめ優子は魔物を睨みつける。
優子の怒りを含んだ様子とは対照的に魔物は淡々と答えた
「何って……言ったでしょう?調べさせてもらうと…
あなたは油断ならない人だ。どこに隠しているか
わかったものではない。私は用心深いんでね。」
「そ、そんな…」
「おっと」
抵抗しようとした瞬間優子の視界に、首に刃物を突きつけた
もうひとりの少年の姿が見え、動けなくなってしまう優子
「ひ、卑怯よ…。」
「何がです?うそは言っていないと思いますが…。」
そう言って、魔物は優子のセーラー服の
上着に手をかけ、ゆっくりとめくり上げる。
白い腹部が見え始めた…
「いやっ」
華奢なウエスト…残念ながらへそはスカートの中らしく
その姿を見ることは出来なかった。
「本当に持っていないのでしょうかねえ…それ!」
「あっ!」
魔物は上着をいっきに胸元までめくり上げた。
めくり上げられた優子のセーラー服…
だが胸元にはまだタンクトップが残されていた。
ややスポーティーな感じのグレーのタンクトップ。
それは、魔物の前に晒されようとしていたふたつのふくらみを
最後の砦として、頼りなく守っていた…。
「ブラの上にさらにタンクトップとは、ずいぶんとガードが固いようですね…
さては…このなかにでも隠しているのですか?」
「ち、ちが…!」
優子の否定も聞かず、魔物はタンクトップに覆われた優子の胸を
包み込むように、すくい上げるように持ち上げる
「やっ…やめっ」
そして、もみもみと揉みしだく。
「く…」
「ないですねぇ……………………おや?」
魔物は何かを見つける。
ブラが無くなったことで、タンクトップの上からでも
わずかに位置が確認できる、ちいさな突起…
魔物はひとさし指の腹で、それを生地越しにクリクリと刺激してみる。
「んっ…!!」
「これですか? 宝石(ファンタズムジュエリー)は」
「いやっ…ちが…っ」
優子の頬は羞恥で耳まで真っ赤に染まる。
「うーむ、布地越しの感触では分かりづらいですねぇ」
「えっ!」
魔物は優子の脇の隙間からタンクトップの中に両手をスルリと滑り込ませた
「ひゃん!」
冷たい手の侵入に優子はおもわず素っ頓狂な声をあげてしまう。
魔物は両手を使って優子の生の乳房を揉みしだいていく
手のひらに吸い付いてくるような、きめの細かい肌の感触と
溶けているのではないかと錯覚するほどのやわらかさをもった弾力が
魔物の手の動きにあわせて、タンクトップのなかでふにゅふにゅと
自在に形を変えていく
「先ほどの宝石はどこに行きました?」
「ちょっ…やっ……ちが………っ!」
「おっ?」
「ぁ!」
魔物の指がそれを探し当てる、優子は背中をびくんとのけぞらせる。
「あぁ、これですね」
「いやぁんっ!」
魔物は探し当てた優子の乳首を
指で転がし、摘み上げ、軽くぴんっと弾く。
「きゃぅ…ンッ…んッ!…く、…やめっ……!」
魔物の執拗な刺激に、意思に反して乳首は反応を始める
「おや、硬度が増してきたようですね。いったい、どうしたことでしょう。」
「!……」
優子は顔をさらに赤らめ、黙ってうつむいてしまう。
(ちがう!…ちがう!ちがう!)
優子の思いを否定するように、魔物の手によって
転がされ続ける乳首は、ますます硬くなっていくのだった…。
「これはいったい何なのか…やはり直接見て
正体を確認しなければなりませんね」
「えぇ!」
(いやっ、そんなのいやっ!)
身体をよじり魔物の手をつかみ、払いのけようとついに抵抗を試みる優子、
魔物と向かい合い、お互いの両手を掴み力くらべのような形にになった時
もう片方の操られた少年の姿が無い事に気付いた
(いったいどこに!――)
優子はすばやく視線をめぐらせたが、時すでに遅く
がしっ!
後ろに回りこんだもう片方の魔物が優子を羽交い絞めにしていた
「ふふふっ…嫌がるところをみるとますます怪しいですねぇ」
「!――いやっ!これはっ…これはちがうのっ!やめて!お願い!」
羽交い絞めの状態で、必死にもがく優子。
しかし、羽交い絞めにされた状態でもがけばもがくほど
優子のタンクトップは魔物が手を下すことなくめくり上がり始めていた
めくり上がっていくタンクトップの下からは白く柔らかなふくらみが
窮屈そうに形をたわませ、今にもまろび出ようとしている
(あ…、だめ…だめー!)
あわてて動きを止める優子、しかし気付くのが少し遅かったようだ…
「やぁ…っ」
胸元を守っていた最後の布。
それは、白いふたつの丘のふもとを越え
ゆっくりとその頂きに向かい登っていった…。
やがて薄い桜色に色づいた頂上の周辺、
乳輪部分までたどり着く。それは間近で見ても
境目が分からないほど淡く、なだらかな色の変化だった。
「ようやく、ご対面ですね」
魔物は一呼吸おいて、とどめとばかりに直接めくり上げる。
「だめっ……ああっ!」
「…おぉ」
ぴょこっと――、乳首はかわいくその姿を現わした。
「ああぁぁ…―。」
乳輪と同じく淡い桜色に色づいた小さな乳首。
それは、これまでの刺激によって不本意にも硬さを増し
つんと誇らしげに上を向いていた。
そしてその登場を待っていたかのようにいましめをとかれた
ふたつのふくらみはタンクトップからぷるんっとこぼれ落ち、
とうとう乳房全体が魔物の前へとさらけ出されてしまったのだった…。
「くっくっくっ…探している物とは違いましたがこれは見事な宝石ですねぇ」
「いやぁ!見ないで!」
優子の叫びは夜の工事現場に空しく響く…
めくり上げられたセーラー服とタンクトップの下
恥ずかしさに歯を食いしばり、震えながら耐える優子にあわせ
優子の白い乳房は桜色の乳首と共にプルプルと震える…。
「も、もう分かったでしょう!私は本当に持っていないの!」
涙目になりながら、優子は必死で訴える。
しかし、無慈悲な責めはそれで終わるわけがなかった。
「何を言っているんです?結論を出すには早すぎるでしょう」
「えっ?!」
「まだ全てを調べ終わったわけではないですから」
「!」
優子はすぐさま言葉の意味を理解し驚愕した――。
宴はまだ始まったばかりだった。