暗黒王ログレスの居城、ヴェカンタリア。玉座の間。  
優子との戦いに敗れ、因果地平の彼方へと放逐された支配者、ログレスの再臨。  
予想だにしなかった事態に、驚愕し、戦慄する麗子。  
戦いに傷付き、陵辱の限りを尽くされた優子は、朦朧とその身を横たえるのみだった。  
 
「・・・・ば、馬鹿な・・・・なぜ、お前が・・・・!?」  
 
動揺を隠し切れない麗子。  
対峙する暗黒界の支配者の挙動は、以前と変わらず、感情の起伏を容易には悟らせようとはしない。  
 
「・・・・予にとって、肉体の死など、何程の事でもない。  
一度や二度、肉体が滅んだところで、我が存在は不滅だ・・・・」  
 
言いながら、床に横たわる優子の、二人分の体液に濡れそぼった哀れな姿を、しげしげと見やるログレス。  
その動作に、麗子は、打ち捨てた剣と鎧を求めて視線を彷徨わせる。  
 
「・・・・無駄な事だ。お前に与えた「影の剣」では、予を傷付ける事は出来ぬ。  
そうと分かっていたからこそ、お前は、「ヴァリスの戦士」を利用して、予の肉体を滅ぼそうと試みたのであろう?」  
 
別段、嘲笑する風でもなく、ごく淡々と事実を述べるログレス。  
その落ち着き払った態度に、麗子は、ある疑問を感じて、声の震えを抑えつつ、訊ねた。  
 
「・・・・まさか・・・・何もかも・・・・最初から・・・・気付いていたというの・・・・!?」  
 
「いかにも。  
決して多いとまでは言えぬが、これまでにも、同じような事を考えた「戦士」はいたのだからな。  
・・・・とはいえ、麗子、お前ほどに、上手く事を運んだ者はおらぬ。  
・・・・良き余興であった・・・・褒めてとらすぞ」  
 
(・・・・余興・・・・)一瞬、目の前が真っ暗になる麗子。  
体のバランスが崩れ、情けない格好で床に尻餅をつく。  
・・・・持てる全ての、熱意と才能、そして、忍耐力を投じて実行したクーデター劇が、  
その相手にとっては、何の事は無い、単なる退屈しのぎの茶番に過ぎなかった事実が、  
彼女を打ちのめし――――そして、その心を、新たな反発と嫉妬とで満たしていく。  
かつて、目の前の男に対する反逆を決意した時と同じように、否、それ以上の激しさで。  
 
「・・・・何故・・・・?」煮えたぎる感情を押し殺し、努めて冷静を装いながら、再度、質問を発する麗子。  
「・・・・ならば、何故、止めようとしなかった?」  
 
その問いには答えず、ログレスは、射すくめるような仮面の奥の眼差しをわずかに和らげてみせる。  
・・・・笑ったのだ、という事に、麗子が気付くまで、若干の時間が必要だった。  
 
「何が可笑しいの?真面目に答えて」  
 
強気な態度を崩さないまま、言葉を返す麗子。  
ログレスは、小さく鼻を鳴らすと、今度はもっと明瞭に笑いを漏らす。  
 
「・・・・教えるのは構わぬが、何ら代償も無しに、というのは、ちと面白みに欠けるな。  
教えて欲しくば、もう少しばかり、予を楽しませて貰おう・・・・こういう具合に、な」  
 
黄金の装飾を施した漆黒の仮面の奥で、わずかに目を細めながら、優子の方に向き直るログレス。  
丈の長い、漆黒の衣の中で、何かの動作をすると、  
意識を失ったままの優子の体が宙に浮き上がり、吸い寄せられるようにして、その腕の中に収まる。  
片方の腕で、優子の体を支えながら、もう一方の黒衣の袖を延ばし、  
奇怪な樹木の枝の様に節くれだった黒い指で、汗の粒に覆われた優子の白い乳房を掴み、ゆっくりと揉みしだく。  
 
「・・・・うっ・・・・ううっ・・・・ん・・・・むっ・・・・くう・・・・」  
 
半失神状態の優子の口から、くぐもった声が漏れ始め、徐々に表情が戻り始める。  
頃合いを見計らって、長く伸びた親指と人差し指の爪で、  
硬くしこり始めた乳頭部を挟み、転がしながらしごき上げると、  
優子は「ああっ」と声を上げて体をぴくつかせ、ログレスの見込みどおり、意識を取り戻した。  
 
「・・・・なっ・・・・ロ、ログレス・・・・そんな・・・・確かに倒した筈なのに・・・・どうして・・・・!?」  
 
ログレスの姿に気付いて、驚愕の叫び声を上げる優子。  
さらに、自分が置かれている状況に気付き、恐怖と嫌悪とに表情を歪めながら大きく身をよじる。  
だが、限界を超えて酷使され続けた手足に、ログレスの抱擁と愛撫から逃れる術など無かった。  
 
「・・・・ううっ・・・・や、やめて・・・・あうっ・・・・くっ・・・・放して・・・・ひっ・・・・あっ・・・・んあぁぁっ!」  
 
宿敵の前で、裸同然の姿を晒している事だけでも恥辱の極みと言うべきなのに、  
ほとんど身動きもならず、胸のふくらみを、その先端の鋭敏な突起を、ねちねちと弄ばれる屈辱に、  
悔し涙を浮かべ、唇を噛み締める優子。  
だが、優子の感情とは裏腹に、何度も忘我の境地へと追い上げられ、極めて感じ易くなっている優子の肉体は、  
麗子のそれとは違う、硬く無骨な指から繰り出される、荒々しい愛撫に新鮮さを覚えたのか、  
灼熱感を伴ったむず痒い感覚が、ざざっ、ざざっ、と全身に拡がっていく。  
 
「・・・・ひっ・・・・い、いや・・・・も、もう・・・・いやよぉ・・・・ううっ・・・・もう・・・・やめてぇ・・・・」  
 
体の奥底で、生ぬるいねっとりとした衝動の塊りが胎動を始め、  
腰の辺りが、再びじんじんと疼き出した事に気付き、狼狽の声を上げる優子。  
激しくかぶりを振りながら、下半身から上半身へと這い上がってくる、おぞましい感覚に身を震わせる。  
 
・・・・と、ログレスの手が止まった。  
 
「・・・・フン。「ヴァリスの戦士」も、こうなってはもう終わりだな・・・・。  
その愚かさにふさわしい最期をくれてやろうと思っていたのだが・・・・予の手を煩わせるまでもあるまい」  
 
独白気味に呟きながら、興味が失せたかのように、優子の体を床に投げ落とす。  
 
「あうっ!!」一瞬、打撲の痛みに表情を歪める優子。  
しかし、すぐに、全身を這い回る蟻の群れのようなゾクゾク感が盛り返し、  
起き上がる事も出来ずに、苦痛と快楽に喘ぎながら、黒大理石の床の上をのたうち始める。  
 
しばらくの間、そのあさましい姿を冷然と見下ろした後、ゆっくりと麗子の方に向き直るログレス。  
冷え冷えとした眼差しに、次は自分の番か、と、内心、鳩尾に冷たいものが流れ下るのを感じながらも、  
しかし、麗子は、敢えて、顔を上げ、その視線を正面から受け止めた。  
漆黒の長衣の向こうからは、優子の苦悶の喘ぎがひっきりなしに聞こえてくるが、  
何も耳に入らないかのように、不敵を装い続ける麗子。  
その態度を、咎め立てるでもなく、むしろ、どこか楽しんでいるかのように注視するログレス。  
張り詰めた緊張の中で、優子の喘ぎ声だけが、トーンを高めていった。  
 
――――――――。  
 
 
「・・・・はぁっ・・・・っんぐっ・・・・!くううっ・・・・あふっ・・・・ぐふっ・・・・ううっ・・・・!!」  
「・・・・ン・・・・ングッ・・・・クッ・・・・ン・・・・!・・・・クッ・・・・アウッ・・・・ンンン・・・・!!」  
 
折り重なった二つの女体が、びくっ、びくっ、と卑猥にうねりながら、絡み合う。  
四つん這いの格好で、優子の体の上に跨り、両腕でその太腿をがっちりと固めた上で、  
もはや最低限の機能すら果たせなくなった、薄汚ない襤褸切れの様なスカートをたくし上げ、  
びちょびちょに濡れたピンクの花壷に、尖らせた舌を突き入れる麗子。  
身体の疼きに耐えられなくなった優子もまた、目の前でリズミカルに動く麗子の腰に、懸命にすがりつきながら、  
ぎこちない動作で、尻肉の間のすぼまりに唇を這わせようとする。  
 
・・・・ログレスは、「予を楽しませよ」と、重ねて命じていた。  
この状況下で、その言葉が意味するところは一つ。  
・・・・そして、その命令を拒んだ場合の結末も、おそらくは一つだけの筈だった。  
内心、屈辱に腸がちぎれんばかりになりつつも、  
ログレスの命に服する事で時間を稼ぎ、一矢報いる機会を窺うべく、麗子は、敢えてその命令を甘受する。  
 
「・・・・ふあぁぁっ・・・・!ひんっ・・・・ひうっ・・・・くあああ!!・・・・ひぃっ・・・・いやあぁぁぁ!!」  
 
優子の体の上に陣取る事で、上から標的を見下ろせる位置を占めた麗子が、  
舌先を自在に操り、正確無比な攻撃が可能であるのに対し、  
優子の方は、アナル舐めへの抵抗感も手伝って、簡単には目標をとらえる事が出来ない。  
性技にかけては、麗子に比して、格段に未熟な腕前の優子にとり、このハンデを克服するのは至難の業だった。  
ひっきりなしに、喜悦の叫びを上げ、快感に五体を打ち震わせ続ける優子。  
麗子は、溢れ出る愛液で顔の下半分をべとべとにしながら、秘裂の奥深く舌を突っ込み、  
ほとばしる半透明な熱い液体を、ぴちゃぴちゃと淫靡な音を立てながら舐め啜る。  
 
「・・・・・・・・」  
 
傍らに佇み、無言のまま、二人の戦士を見つめるログレス。  
 
「・・・・面白い」仮面の奥から、ぼそり、と低い呟きが漏れる。  
ほとんど一方的に責め抜かれている優子は当然だが、舌技に没頭している麗子の耳にもその呟きは届かなかった。  
・・・・だが、この場にはいない、もう一人の女には、確実に聞こえているであろうことを、ログレスは知っている。  
 
「・・・・実に面白い。こんな楽しいゲームは久しぶりだ・・・・なァ、ヴァリアよ」  
 
「・・・・ああああっ!・・・・や、やめてぇ・・・・!・・・・れ、麗子ぉ・・・・!!・・・・くうっ・・・・うあああっ!!  
お願い・・・・もう・・・・ひうっ・・・・ゆるしてぇっ!!・・・・うっ・・・・くあああっ・・・・!!」  
 
麗子の狙いすました舌の動きの前に、いよいよ防戦一方に追い込まれる優子。  
充血しきって包皮から飛び出した陰核に舌の先端が触れるたび、  
優子は、体中の毛穴から汗の粒を噴出させ、腰を浮かせて、あられもない嬌声を上げる。  
機関砲のように連続して襲い来る快感の集中砲火に、満足に息も注げない有様で、  
もはや、麗子の秘裂に口をつけるどころか、  
頤を上げて白い喉を晒しながら、必死にかぶりを振って正気を保たせるだけで精一杯である。  
 
「・・・・うあああっ・・・・!ひいぃぃっ・・・・!たすけて・・・・たすけてぇ・・・・!!  
・・・・おねがい・・・・むうああっ・・・!も、もう・・・・ひうっ・・・・ひああああっ!!」  
 
しかし、下半身の動きは、上半身のそれとは全く正反対で、何度も何度も激しい収縮運動を繰り返しては、  
濃厚な芳香を放つ、半透明なネバネバの体液をほとばしらせる。  
大きく口を開けた秘裂の粘膜は、大陰唇も小陰唇も、充血して厚みを増し、  
包皮の間から飛び出した小豆色の肉芽は、今にもはちきれそうなくらいビンビンに屹立している。  
 
「・・・・ひいっ・・・・うううっ・・・・!・・・・も、もうだめ・・・・!!・・・・あううっ・・・・ああああっ!!  
いっ・・・・いくっ・・・・!ああっ・・・・ま、また・・・・いっちゃうぅぅっ!!」  
 
下半身から脳髄めがけて突き上げてくる快感の大津波に、長い蒼髪を振り乱して悶え泣きながら、  
自由にならぬ体をよじり、麗子の舌から逃れようとする優子。  
しかし、腰の力が抜け切ってしまっている今の優子に、押さえ込みを振りほどくのは不可能だった。  
抵抗の手段を封じられ、為す術もなく、快感を引きずり出されていく惨めさに、表情を歪める優子。  
一方の麗子は、溢れ返る愛液で口元をベトベトに濡らしながら、  
優子の一番敏感な部分をしゃぶり上げ、舐め回して、たっぷりと堪能する。  
 
―――-と、その時。  
 
「・・・・いかがなされました、我が主・・・・?」  
 
背中越しにログレスの気配を察し、優子への責めを中断する麗子。  
不意の動作に、訝しげな表情を浮かべつつ、優子の愛液にまみれて、べとべとになった顔を上げる。  
やむなく、ログレスの要求に従っての行為とは言え、無抵抗同然の優子を嬲り尽くす嗜虐の快感に、  
いつしか、瞳は爛々と輝き、口元には妖艶な微笑が浮かび上がっていた。  
 
「・・・・。順調か?」  
 
――――何を言わずもがなな事を、見て分からないのか、と、心の中で毒づく麗子。  
それでも、言葉尻だけは慇懃に、返事を返す。  
 
「・・・・今しばらくお待ちを。すぐに終わらせますわ」  
 
「・・・・いや。そう急がずとも良い。  
どのみち、これが最後の戦いという訳では無いのだからな・・・・予としては不本意な事だが」  
 
その言葉に、ふと不吉な感触を覚えて、後ろを振り返ろうとする麗子。  
だが、一瞬早く、ログレスの節くれだった指が、  
適度に弾力のある、引き締まったその尻をとらえ、黒いスカートの布地ごと、尻たぶの肉を掴んで割り開くと、  
そのまま、肛門の閂を強引にこじ開け、排泄器官の中へと突き入れられる。  
 
「・・・・なっ・・・・何・・・・をっ・・・・!ぐっ・・・・ああっ・・・・あがっ・・・・ああああっ!!」  
 
何の前触れもなく、無防備な排泄器官を抉られて、悲鳴を上げる麗子。  
鋭い痛みが、直腸の内側から、背中を駆け上がり、脳天を直撃する。  
呼吸が止まりかけ、苦しさに手足をばたつかせながら、必死に逃れようと試みるが、  
背中を力任せに押さえつけられた上、さらに、もう一本の指を肛門の中に侵入させられて、その抵抗も潰える。  
直後、直腸の中で、二本の指を半回転させ、柔らかい肉襞の感触を味わいながら、  
更なる苦痛と屈辱を、麗子の心身に刻み付けるログレス。  
 
「・・・・うっ・・・・あぁっ・・・・!な、何を・・・・するっ!!んぐぐっ・・・・くっ・・・・は、放せっ!!  
あうぅっ・・・・!糞ッ・・・・やめろ・・・・!指を・・・・ああっ・・・・ひっ・・・・ぐうぅぅ・・・・!!」  
 
肛門の中でログレスの指が蠢くたび、焼け火箸を突っ込まれたかのように、灼熱感を帯びた激痛が麗子を襲う。  
全身の毛穴から脂汗が噴き出し、悲鳴を上げる筋肉から、ガクガクと力が抜け去っていく。  
怒りと屈辱に引き攣っていた口元が緩み、半開きになると、湿り気を帯びた甘ったるい喘ぎが漏れ始める。  
 
「・・・・んうっ・・・・うぅっ!・・・・だめぇっ・・・・これ以上は・・・・ああっ!!  
うう・・・・あっ・・・・んぐあぁぁっ!!・・・・あああ・・・・や・・・・やめろぉ・・・・くぅぅ・・・・お願い、やめてぇ・・・・!!」  
 
激しくかぶりを振る麗子。  
いつの間にか、信じられないような苦痛と恥辱の暴風は、  
麗子の五感の中で、これまで一度も味わった事の無い甘美なゾクゾク感へと変じていた。  
容赦のない圧倒的な力で以って、犯され、汚され、服従を強制される事に対しての、喜悦と快感・・・・。  
 
(・・・・ううっ・・・・ち、違うっ・・・・違うわ・・・・!!  
んあぁっ・・・ぐぐっ・・・・こ、こんな気持ち・・・・私は・・・・くはっ・・・・み、認めない・・・・ひうっ・・・・ああああっ!!)  
 
生汗を飛ばしながら、くぐもった叫び声を上げる麗子。  
自分にこれほどの恥辱を与えたログレスに対して、  
そして、それ以上に、ログレスの暴虐に対して、手も足も出ない今の自分に対して、心の底から怒り狂う。  
 
(・・・・くうう・・・・認めない・・・・・認めないわ・・・・!!  
・・・・んっ・・・・私は・・・・いひっ・・・・そんな・・・・弱い・・・・人間じゃない!!・・・・ひはぁっ・・・・ああああ!!)  
 
心の中で、何度も何度も、強く否定する麗子。  
しかし、そのたびに、肛門に突き刺さったログレスの指が妖しく蠢き、苦痛と恥辱を注ぎ込んでは、  
麗子の中の、最もひ弱な部分、普段ならば決して表には出ない筈の抑圧された感情を煽り立てる。  
身体の奥底からどうしようもなく湧き上がってくる、被虐の快感に身を震わせる麗子。  
尿道口が、ピクピクと痙攣し始めたかと思うと、押し止める間もなく、  
プシャァァッ、と、派手な音を立てて、大量の小水がほとばしり、  
腰の下で、半ば意識を失くしながら、咽び泣いていた優子の上半身に降り注ぐ。  
 
(・・・・ああ・・・・だめ・・・・ううう・・・・だめよ・・・・こんなの・・・・私じゃない・・・・あぐっ・・・・ううう・・・・。  
・・・・いけない・・・・このままじゃ・・・・くううっ・・・・アイツに・・・・飼い慣らされて・・・・うああああっ!!)  
 
失禁の衝撃に、ひいっ、と、呻き声を上げて、顔を赤らめる麗子。  
顔から火が出そうなくらいの羞恥心に全身の皮膚を粟立たせながら、尿の噴出を止めようと試みるものの、  
一度弾みのついた流れがそう簡単に止まろう筈もなく、麗子の必死の努力は空しく水泡に帰した。  
堪えきれなくなって、ぼろぼろと大粒の涙が頬を伝う。  
既に、肛門の灼熱感は堪えがたく、ログレスの指の動きに合わせて、腰が動いてしまう。  
それが、もはや、無意識の動きとは言えない状態にある事を認識しながら、為す術も無く、  
それどころか、ともすれば、もっと深く、激しい突きを期待して、胸を高鳴らせてさえいる。  
時折、ログレスが、おそらくは意図的に、指の動きを緩めると、  
催促するかの如く、尻を高く持ち上げて、ぶるぶると左右に揺するまでになっていた。  
 
・・・・と、そこに、再び、思ってもみなかった追い討ちが加わえられる。  
 
「・・・・んっ・・・・ぐっ・・・・!?ゆ、優子・・・・何をする・・・・ううっ・・・・あっ・・・・ひいっ・・・・!!」  
 
小水のシャワーを浴びて、全身の火照りが弱まったのか、息を吹き返した優子が、  
力の抜けた麗子の押さえ込みを振りほどくと、逆に、両脚を麗子の背中の上で交差させ、  
上半身をぐいっと持ち上げて、塩気を帯びた黄金色の滴のしたたる秘裂に唇を押し付ける。  
慌てて腰を持ち上げ、優子の舌から逃れようとする麗子だが、  
先刻と異なり、今は、ログレスの指が挿入されているため、鋭い痛みと快美感に襲われてそれもままならない。  
 
「・・・・ん・・・・んっ・・・・ふぐっ・・・・むっ・・・・うっ・・・・むむっ・・・・んむ・・・・んふぅ・・・・」  
 
優子は、さらに、両腕まで使って、麗子の胴に絡みつくと、  
まるで、これまでの鬱憤を晴らすかのような勢いで、目の前の媚肉にむしゃぶりつき、所構わず舐めまくる。  
唾液をたっぷりと含んだ優子の舌が、ピチャヒチャと卑猥な音を立てながら、  
恥丘と言わず、陰唇といわず、粘膜を刺激し、塩気まじりの愛液を啜り取っていくことに、  
最初は驚き、次いで、猛烈な腹立ちを感じる麗子。  
 
「・・・・うぐっ・・・・うあっ・・・・くう・・・・こ、この・・・・調子に乗るなっ!!優子ォっ!!」  
 
怒りに顔を歪め、猛然と反撃を開始する麗子。  
無意識のうちに、ログレスの指技の前に鬱屈していた感情のはけ口が見付かった事を喜び、かつ、安堵しながら、  
矢継ぎ早に、指技舌技を繰り出し、優子の弱点を責め立てていく。  
無論、本気を出しさえすれば、優子は、まだまだ麗子の敵ではなかった。  
幾分、快感に馴れたせいもあってか、麗子の攻撃に晒されても、舌の動きは止まらなかったものの、  
すぐに、全身に、ビクビクビクッ、と小刻みな痙攣が走り、尿管の先が、魚の口のように尖り始める。  
 
「・・・・ひぃっ・・・・ああああっ・・・・!!だ、だめぇ・・・・!!ひっ・・・・んあっ・・・・ああああっ・・・・!!!!」  
 
限界まで膨れ上がって、今しも、プチン、と破裂してしまいそうになった陰核を口に含むと、  
包皮の部分に前歯を立て、柔らかく甘噛みしながら、舌の先端を使って、キュルキュルッ、としごき上げる麗子。  
絹を裂くような優子の悲鳴が、高い天井に反響して、何重にも響き渡った。  
勿論、ぱっくりと口を開ききった秘裂は、これまで散々、潮を噴き、溢れ出させているにもかかわらず、  
一体何処にこれだけのストックがあったのか、と、首を傾げたくなるような大量の吐淫に見舞われている。  
 
「・・・・・・・・んんっ・・・・ぐっ・・・・・・・・・・むっ・・・・くっ・・・・んっ・・・・・・・・・っ・・・・・・・・」  
 
肺活量の限界に達して、叫び声が聞こえなくなった後も、目と口を開き、声にならない悲鳴を上げ続ける優子。  
やがて、唇の端からブクブクと白い泡を吹き出し、一時的な呼吸困難に陥って、視野狭窄が起きる。  
麗子の全体重を載せてなお、弓のように、ピン、と、しなり、反り返っていた背筋が、  
カクン、と、糸の切れたマリオネットのように力を失って崩れ落ち、全身の筋肉がそれに続いた。  
最後まで元気よく潮を噴き上げ続けていた膣の出入り口も、やがて力尽き、  
ひくんひくん、と、小さく震えながら、わずかに残った愛液の残滓を、チョロチョロと垂れ流すだけとなる。  
 
「そうよ・・・・優子!!貴方は、そうやって、情けない格好で、雌犬みたいに淫水垂れ流してればいいのよ!!」  
 
一転して、嗜虐の快感に身を震わせる麗子。  
尻の穴に突き立てられた指の感覚は、既に意識の中には無く、優子に対する勝利の陶酔感が全身を覆っている。  
――――湧き上がる巨大な歓喜が、その口元をほころばせていた。  
 
(どうだ・・・・どうだ、ログレス!!  
私は、お前の指なんかではなく、優子の、この惨めったらしい泣き顔で感じているのよ!!  
ハハッ・・・・お前の意志では、私をイカせる事など出来はしない!!  
・・・・私は、私の意志でのみ、感じて、そして、高みへと昇りつめるのよッ!!)  
 
下腹部の辺りで、キュウウ・・・・、という、小動物の鳴き声のような音が聞こえ、  
その直後、ひときわ巨大なショッキング・ピンクの衝撃波が、怒涛となって押し寄せる。  
子宮の入り口が、ビュクン、ビュクン、と、大きく打ち震えたかと思うと、  
先程、失禁した時とは比べ物にならない圧力が尿管を膨れ上がらせ、  
その直後、間欠泉のような、いや、ほとんど火山の噴火にも似た、大量の愛液の噴出が始まる。  
真っ白い光の塊りが、頭の中で、超新星のように爆発し、  
麗子の意識は、何度も何度も弾け飛びながら、快感の大波に呑み込まれていった・・・・。  
 
 
――――――――。  
 
 
ピチャリ、ピチャリ、と、愛液に濡れそぼった媚肉をまさぐる卑猥な水音が響き渡る。  
何十本もの、赤黒い、奇怪な触手が、優子と麗子の白い肌に絡みつき、前後の穴に入り込んで蠢いている。  
 
「・・・・何故に、予は、否、ヴァリアもだが、リアリティの者を「戦士」として選び、戦わせるのだと思う?  
超越的存在――――お前の世界の言葉で言えば、「神」であるところの、我らの力は無限である故に、だ」  
 
玉座に腰を下ろし、物憂げな視線で、眼前で繰り広げられる痴態を眺めるログレス。  
無数のイボイボや繊毛の生えた触手が、肛門を、膣口を嬲り、全身の性感帯を刺激するたび、  
湿り気を帯びた、甘ったるい喘ぎ声を発し、敏感な反応を示す優子。  
同じように触手から責め抜かれて快感に悶えながら、自らも、優子に向かって愛撫を試みる麗子。  
 
・・・・否、二人だけではない。  
 
漆黒の闇に包まれた広漠たる空間のそこかしこで、  
奇怪な生物に体を絡め取られ、のしかかられ、貫き通されている無数の少女たち。  
体格も、肌の色も、悦楽に咽び泣く喘ぎ声に混じる言葉の響きも、千差万別だったが、  
皆、優子や麗子とほとんど変わらぬ年代らしく、どこかしら似たような雰囲気を漂わせている。  
 
「・・・・それ故に、ヴァニティとヴェカンティの戦いには終わりが無いのだ。  
予が、どれだけの力を結集しようが、あるいは、知略の限りを尽くそうが、  
ヴァリアもまた、同等の力を集め、また、予の打つ手を読んで対応してくる・・・・  
完全無欠である存在同士が戦う限り、何時まで経とうが決着など着こう筈も無い。  
・・・・だからこそ、「戦士」が必要となるのだ・・・・完全無欠では無い存在が、な」  
 
よく見ると、ある者は、今は輝きを失ってくすんでいる、黄金作りの胸当てや肩当てを身に残し、  
また、ある者は、純白の、あるいは、かつて純白であったであろう地色の切れ端を腰に纏っていた。  
数はやや少ないものの、同じ形の、漆黒の鎧の一部を身に着けている者もいる。  
 
「「戦士」は・・・・「ヴァリスの戦士」であれ、「ヴェカンタの戦士」であれ、その力は一定ではない。  
リアリティそのものと同様に、常に、不安定で、変化を続ける不確実な存在だ。  
だが、その不確実さこそが、我らの闘争の上では、必要とされるのだ」  
 
ログレスは、最初から、麗子も優子も自分の相手とは考えてはいなかった。  
・・・・おそらくは、ヴァリアの側も、同じであったに違いない。  
ヴァニティ、ヴェカンティ、リアリティ・・・・三界の全てをゲーム盤に見立てて、無数の駒を動かしながら、  
ログレスとヴァリアは、何千年、何万年もの間、このゲームを続けてきたのだ。  
多分、この先も、ずっと・・・・。  
 
「勿論、この戦いに終わりがあるのかどうか、予は知らぬし、ヴァリアとて知らぬであろう。  
だが、終わりがあろうが無かろうが、戦いが続く以上、予としては、勝っていたい・・・・  
それも、なるべくならば、より面白く、より楽しい勝ち方で、な。  
それ故に、お前のような者を「ヴェカンタの戦士」とするのだ・・・・分かったか、麗子よ・・・・」  
 
その声が耳に届いたのか否か――――いずれにせよ、麗子にとっては、もはやどうでも良い事であったのだが、  
麗子は、異形の生物に絡め取られて、快楽を与え続けられている優子の唇を奪い、力一杯、吸い続ける。  
 
(・・・・ログレス、私は、お前に、勝ったわ・・・・!勝ち続けているわ・・・・!!  
・・・・こうして!・・・・こうやって!!・・・・私は、お前には、絶対に負けない・・・・!!)  
 
奇怪な怪物たちによって自由を奪われ、嬲り回されつつ、心の中で勝利を叫び続ける麗子。  
弱々しくかぶりを振り、全身をびくびくと震わせながら、甘美な口付けを求めて、麗子の名を連呼し続ける優子。  
この先、未来永劫続くであろう快楽と苦痛の中で、  
二人の少女は、ただ互いを求め合う事においてのみ、自らの存在を確かめることが可能となる。  
 
それは、――――無論、ささやかなものではあるにせよ――――ある意味で、たしかに、  
「神」あるいは「悪魔」たるログレスに対しての雪辱たりうるものと言えた。  
 
 
それ故にこそ、ログレスは、仮面の中で、心底からの満足の笑みを浮かべずにはいられなかった。  
 
「・・・・実に面白い。実に楽しい。・・・・お前は、実に良き「戦士」だ。麗子、それに、優子よ・・・・」  
 
 
 
―――――――― 完 ―――――――  
 

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