奇怪にねじくれた樹木の繁茂するヴェカンティの森。  
僅かな油断を衝かれ、身体の自由を奪う魔薬を嗅がされた、ヴァリスの戦士・優子。  
薬の作用で朦朧とする意識を、かろうじて引き留めることには成功しているものの、  
手足からは力が抜け去り、もはや立っているのがやっとの有様である。  
 
「うふふ。もう動けないようね」  
 
妖艶な微笑をたたえた麗子が、優子に向かってゆっくりと歩を進める。  
大木の幹に寄りかかることで、体を支えているのが精一杯の状態で、  
しかし、優子は、気丈にも声を上げた。  
 
「やめて、麗子。それ以上、近付かないで」  
 
一瞬、驚いたように歩みを止める麗子。  
だが、すぐに、にんまりと口元を歪めると、更に、二歩三歩と優子の傍へとにじり寄る。  
 
「フフッ、まだ気力だけは残っているようね。強くなった、というのも、まんざら嘘ではないってことかしら?  
まぁ、いいわ。それはそれで楽しめるから。・・・・そうね、今夜はまず、これで楽しみましょう・・・・」  
 
麗子は、優子の立つ場所からあと数歩という位置で立ち止まり、  
腕組みをしながら、優子の全身に、ねっとりとした視線を走らせる。  
 
「・・・・な、何?どういう事なの、麗子!?」  
 
当惑する優子の問いに、含み笑いを浮かべながら答える麗子。  
 
「近付かないで、って言ったのは優子でしょう?だから、ここでこうして貴方の姿を見ているのよ。  
さっきから、そのごつごつした木の上で、何度も行ったり来たりしている、貴方のいやらしい腰の動きを、ねぇ」  
 
 
「えっ!?」  
 
愕然として、自らの下半身に視線をやる優子。  
 
意のままに動かない両脚の代わりに、今の彼女の五体を支えているのは、  
ねじくれ節くれだった木の幹に寄りかかった、不安定なバランス姿勢である。  
完全に感覚の失せている足首とは違い、太ももと腰には、まだ幾許かの力を通わせる事が出来たのだが・・・・。  
 
麗子の冷徹な指摘どおり、固い樹皮に覆われた木の幹に回された白い太ももは、  
体を支えるという目的には明らかに不釣合いな力でそれに絡みつき、  
純白のスカートと留め金の部分に赤い宝玉をあしらった精緻な細工のベルトに守られたその腰は、  
その上でくねくねと卑猥な踊りを踊っていた。  
 
「・・・・うっ・・・・くっ・・・・」  
 
恥ずかしさのあまり、頭に一気に血が上り、頬は勿論、耳たぶまで真っ赤になる優子。  
途端に、それまで五感を冒す薬の邪悪な作用だとばかり思っていた諸々の変調が、  
体の中で、一斉に群れ集い、よじり合わさって、一つの巨大なうねりへと変じていく。  
 
(・・・・ううっ・・・・そんな・・・・これも、この薬の力なの・・・・!?)  
 
悪寒のような不快感と共に、むず痒い不思議な甘さを伴った波紋が、  
腰の裏を中心にして急速に広がっていくのを感じ、優子はぎゅっと体を固くする。  
すると、今度は、これまで以上に木の幹に身体を密着させる結果となり、  
鎧を纏っているかのように固く無骨な樹皮の触感が、少女の柔肌を容赦なく刺激する。  
 
「・・・・ん・・・・ふぁっ・・・・」  
 
鼻にかかった声をあげ、ひくんと肩を震わせる優子。  
 
どくん、どくん、どくん・・・・。  
 
少女の体内に潜むメスの本能が、セクシャルな匂いを嗅ぎつけ、自然と動悸が速くなる。  
全身から玉のような汗が噴き出し、均整の取れた肢体になまめかしい彩りを添える。  
ヴァリス・スーツの中でさえ、乳房の頂きがむくむくと身を起こし、尖った先端が胸当ての裏地を突き上げる。  
 
こみ上げる性の衝動に、喉を詰まらせる優子。  
 
「あらあら、苦しそうねぇ。やせ我慢は身体に良くないわよ。  
はしたない声を上げて、メス犬のように腰を振りながらイキ果てたらどう?  
・・・・あの夜みたいに」  
 
くすくすと笑いながら、優子が一番触れられたくない話を、平然と切り出す麗子。  
あからさまな言葉に、これ以上は赤くなるまいと思われた頬に、更に朱が注がれ、表情も分らないくらいになる。  
 
「・・・・だ、駄目・・・・お願い・・・・言わないで・・・・」  
 
涙を浮かべながら、絞り出すような声で懇願する優子。  
羞恥心と屈辱感とが、鋭利な鞭の切っ先となって、交互に彼女を打ち据える。  
 
「フン、そんなに激しく腰を動かしながら、何を言っても、説得力なんて無いわよ  
・・・・感じているんでしょう?たまらないくらいに  
その胸当てを外して、乳首をしごき上げたいんでしょう?  
あそこに指を突っ込んで、ぐちょぐちょ言わせながら掻き回したいんでしょ?  
どうなの、優子?正直に白状なさい」  
 
これ以上無いくらい露骨な麗子の言葉が、優子の弱々しい抗弁を封じ込め、逆に腰の律動をさらに加速させる。  
柔らかなスカートと薄いショーツの布地越しに、堅い樹皮の感触が伝わるたび、  
優子の口からは甘い喘ぎ声が漏れ、熱い吐息が吐き出される。  
すでに、スカートの中は、半透明な蜜で溢れ返り、なまめかしく震える太股をつたって、地面にまで達していた。  
 
「優子、貴方が自分でするところ、見てみたいわ。ねぇ、ここでしてみせて頂戴」  
 
麗子の要求に、思わず顔を背け、瞼を固く閉じる優子。  
 
・・・・・・・・だが。  
 
(・・・・体が・・・・あつい・・・・)  
 
身体の内奥から湧き上がる欲求の高まりは、とうの昔に耐え難い水準に達していた。  
 
(・・・・あそこ・・・・触りたい・・・・指を入れて・・・・かき回して・・・・)  
 
(・・・・だめよ・・・・そんなことは・・・・麗子の前で・・・・そんなこと・・・・)  
 
それでもなお、数呼吸の間、優子の頭の中で、相反する幾つかの感情がせめぎあう。  
 
――――無論、最終的に勝利を収めるのは、最も直截的で力強い、肉体の渇望にはありえなかったのだが。  
 
倒れこむようにして、地面にへたり込み、両脚をだらしなく広げて、愛液に濡れそぼった股間をさらけ出す優子。  
ヴァリス・スーツの胸当てが外され、カラン、と乾いた音を立てて地面に転がると、  
外気にさらされた張りのある乳房から、むせ返るように濃厚な汗の匂いが立ち上る。  
 
ためらいがちな動作で、おずおずと右手を胸に伸ばす優子。  
緩やかに上下する胸のふくらみに手のひらをあてがい、撫でるような感じから、少しずつ力を加えていく。  
更に、親指と中指で乳首を挟み、くりくりと転がしながら、  
頂点の部分を人差し指の先でくすぐるように愛撫する。  
むず痒いような、くすぐったいような、じっとしていられないような  
・・・・なんとも捉えどころの無い感覚が、手を動かしている辺りを中心にして広がっていく。  
 
「・・・・ん・・・・ふっ・・・・くぅっ・・・・」  
 
何か叫びだしたくなるような衝動が、喉元まで込み上げて来る。  
 
「フフッ、なかなか手馴れているじゃない。家ではよく一人でしてたの?」  
 
麗子の嘲弄に、はしたない音を立てて唾を呑み込む優子。  
ほとんど反射的に、否定しようとして、思わず突起を捉えた指先に力を入れてしまう。  
途端に、官能の中枢を鋭い甘さに突き刺され、あられもない悲鳴が口をついて出てくる。  
 
「ひっ!!ああああっっっ!!」  
 
からからと高く笑い声を上げる麗子。  
 
「やっぱり、そうだったのね。本当にいやらしい娘」  
 
蔑みと嘲りに満ちた凝視に耐えられず、何度も何度も大きくかぶりを振る優子。  
しかし、己の乳房を揉み上げる手の動きは止まるどころか、  
なだらかなふくらみの終わりから臍の辺りにかけて、ゆっくりと撫でさすりながら、次第次第に下へと向かっていく。  
汗ばんだ手のひらが腹部へと下り、そして再び、胸へと戻る  
――――何度も執拗に繰り返される愛撫が、みずみずしい肌の下で目覚めた性感を慈しむ。  
 
・・・・・・・・そして。  
 
「・・・・んっ、はぁっ・・・・!!」  
 
優子の左手が、びしょびしょに濡れたショーツの中へ、するりと差し込まれる。  
薄い恥毛に覆われた隆起の上に、ぱっくりと口を開けて涎を垂れ流している淫靡な花弁の中は、  
火照った肌よりもなお熱く、一昼夜かけて煮込んだように、とろとろに蕩けきっていた。  
指の先が粘膜に触れただけで、乳首をいじっていたときよりもずっと大きな快感がうねり出す。  
指を出し入れするたびに、内側に折り畳まれていたヒダがめくれて、  
ぬかるみをまさぐる指先にまとわり付き、にちゅにちゅと卑猥な音を立てる。  
 
(・・・・あうう・・・・だめぇ・・・・指が・・・・止まらない・・・・)  
 
悲痛な表情を浮かべ、意のままにならない己の肉体と感覚とを呪うしかない優子。  
麗子の方はといえば、手にした影の剣を地面に突き立てると、  
黄金細工の柄の上に、姿勢を屈めて両手と顎をのせ、  
興味津々といった面持ちで、無遠慮な視線を優子の股間へと注いでいる。  
 
(・・・・ううう・・・・見られてる・・・・麗子に・・・・見られてる・・・・)  
 
のしかかる屈辱感と敗北感とが、僅かに残った理性を、容赦なく圧倒し、蹂躙する。  
それと反比例するかのように、優子の中で荒れ狂う官能の濁流は、  
手の施しようの無い勢いとなり、全てを押し流し、飲み込んでいく。  
 
「・・・・あうっ!・・・・ううっ!・・・・ああああっっっ!!」  
 
完全に自制心の箍が弾けとんだ優子は、何かに取り憑かれたかのように、ひたすら肉色の溝をなぞり続ける。  
淫らな液体が次から次へと分泌されて、秘裂に沿って上下する指にねっとりと絡みつき、  
少女の股間で息づくピンク色の唇を、よく熟れた果物にかぶりつきでもしたように、べとべとに濡らしていく。  
 
やがて、優子の指は、いまやパンパンに膨れ上がって、  
針で突付きでもすれば、プチンと破裂してしまいそうに充血している性感の核へと向かっていく。  
興奮のあまり、自然に包皮から剥き出された小突起は、  
その下の粘膜よりもずっと濃い色をしており、丁度柘榴の実の一粒を思わせた。  
 
ピンクの真珠の表面に、そっと触れる優子の人差し指。  
 
「ひゃうッ!!」  
 
予想していたのよりも遥かに大きく、鋭い感覚が背筋を走りぬける。  
 
「ああっ・・・・!!ひいいっ・・・・!!くああっ・・・・!!」  
 
最も敏感な場所に指先が触れるたび、快楽のパルスが連続して打ち込まれ、  
優子の均整の取れた健康的な肢体が、電流を流されたかのように激しく反応する。  
さらに、身体の内奥から湧き上がる衝動に衝き動かされるまま、  
親指と人差し指で陰核を挟み捻り上げる優子。  
 
「ふあっ!ああああんっっっ!!」  
 
快楽の中枢から発せられたショッキング・ピンクの閃光が、優子の意識を何度も何度も刺し貫く。  
それまで乳房を揉み込んでいた右手までもが、  
無意識のうちに、より大きな性愛の悦びを求め、秘所へと伸びる。  
しなやかな肢体は、背骨と背筋の耐えられる極限までアーチ状に反り返り、  
とりたてて豊満という訳ではないが、形の良い引き締まった尻を大きく浮き上がらせる。  
 
「あっ・・・・!ああっ・・・・!あっあっ・・・・!あああっ・・・・!」  
 
快楽の絶頂が間近に迫っていることを告げる切迫した喘ぎ声が、連続して洩れ出す。  
 
凄まじい快感のうねりに翻弄される優子は、ほどなく全身をガクガクと痙攣させ、目の奥で無数の火花が飛び散るのを感じ  
・・・・・・・・そして、再び、麗子の歪んだ微笑みの前で、エクスタシーの瞬間を迎え入れるのだった。  
 
――――TO BE CONTINUED.  
 

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