アシャンティ。浮遊城ガルバ。総統ゼルの謁見室。
鈍い光沢を帯びた金属の壁面が連なる、殺風景な広間の奥に、
まるで、そこだけが周囲とは隔絶した異質な空間であるかのように、豪奢な食卓が置かれ、
金銀の器に盛り付けられた山海の珍味が所狭しと並べられていた。
「ようこそ・・・・「ヴァリスの戦士」よ」
食卓の傍らに佇む、中性的な容貌の男が口を開く。
頭上に頂いた大きなターバンを飾る紅い宝玉が印象的だった。
「あなたが・・・・ゼル?」
「ヴァリスの剣」を手に、緊張した面持ちで、アシャンティの支配者と対峙する優子。
口元に妖艶な笑みをたたえたまま、ゼルは答えを返した。
「光栄だね・・・・私の名を知っていて頂けたとは。
・・・・フフッ、そんなコワイ顔はやめてほしいな。これでも随分手加減はしたつもりだよ。判らなかったかな?」
薄く笑って、均整の取れた優子の姿体に無遠慮な視線を送るゼル。
食い入るような眼差しに、名状し難い息苦しさを感じて、後ずさりかける優子。
ゼルの眼が、すぅっ、と、細められた。
「・・・・それとも・・・・もっと、優しくして欲しかったのかな?・・・・こんな風に・・・・」
「・・・・・・・・!」
気付いた時には、ゼルの顔が、すぐ目の前にあった。
美しい切れ長の目にじっと見つめられて、思わずたじろいだ優子の腕に、しなやかな指が伸び、
その体格からは、にわかには想像し難い、強靭な膂力によって、身体が、ぐいっ、と、引き寄せられる。
驚きのあまり、固くこわばった少女の口元に、血の様に朱い唇が押し付けられた。
――――――パァンッッ!!!!
乾いた音が響き渡り、よろめいたゼルの口から、苦痛と狼狽の呻き声が漏れる。
大きく後ろに跳び退くと、嫌悪感も露わに、ゼルを睨みつける優子。
心臓は早鐘のように鼓動を刻み、呼吸も激しさを増していた。
「・・・・ゼル、「レダの戦士」・・・・陽子は何処にいるの?今すぐに、彼女を解放して下さい」
自分でも驚きを感じるほど、冷たい怒りをみなぎらせた優子の口調。
だが、したたかに打ちすえられた頬を引き攣らせたゼルは、すぐに表情を取り繕い、向き直った。
「・・・・そうだったね。あの娘は、あなたの・・・・そう、お友達・・・・だったかな?
勿論、お返しするよ。ヴァニティの王女が、私の邪魔をしない、と、確約してくれるならば、ね・・・・」
「・・・・・・・・」
無言のまま、「ヴァリスの剣」を構え直す優子。
その姿に、目の前の青年は、やはりな、と、軽く肩をすくめてみせる。
次の瞬間、大音響と共に、優子の背後で床が割れ、煮えたぎる溶鉱炉のような赤熱した蒸気の中から、
血の泡を思わせる半透明な球体に包まれた少女の身体が浮き上がってくる。
身体を丸く折り曲げて膝を抱えた姿は、一見、母親の子宮で眠る胎児にも似ていたが、
よく目を凝らせば、身体を覆う鎧は、随所に、ひび割れ、毀たれた、無惨な傷跡を晒している。
(この子が、陽子なの・・・・!?)
反射的に振り返った優子は、脳裏をよぎる恐ろしい想像に、表情を凍りつかせる。
(・・・・だとしたら・・・・麗子は救出に失敗したの?・・・・まさか・・・・!?)
冷たい汗が背中を流れ下り、構えた剣の切っ先が小刻みに震え出す。
禍々しい瘴気の檻に囚われた陽子が、否応無く、麗子の姿に被って、優子は、その場に立ちつくした。
ゼルの双眸が鋭さを増し、ターバンの装飾に嵌め込まれた紅い宝玉が妖しい輝きを放った。
「ヴェカンタ」によって増幅された思念が、優子の意識の中に生じた僅かな間隙を探り当て、
気取られないように、その部分をじわじわと押し広げながら、浸透を開始する。
――――――――致命的な一瞬。
ハッ、と我に返った時には、既に手遅れだった。
「ヴェカンタ」で増幅された意志の力が、何百何千ものゼルとなって、優子の精神に襲いかかる。
頭の中で極彩色の閃光が弾けると、抵抗する間もなく、意識が貫かれ、引きちぎられていった。
「・・・・あっ・・・・ああっ・・・・く・・・・っ・・・・」
両腕の感覚がなくなり、指の間から剣がこぼれ落ちる。
床に落ちると同時に、実体を失い、光の粒子となって消えていく「ヴァリスの剣」を茫然と眺めながら、
優子自身もまた、平衡感覚を失って、ガクン、と、床に膝をつく。
視界も頭の中も真っ赤に染まって、何も見えず、何も考えられない。
ただ、身体全体が、異様に気だるく、火照っていることだけが感じられた。
「・・・・ん・・・・っ・・・・・んんっ・・・・あう・・・・あふぅっ・・・・」
腰の奥がじんじんと疼き、そこから、生温く湿った感覚が這い上がってくる。
必死に持ちこたえようとしたのの、いまや、優子の何処にも、それを可能ならしめるだけの力は無かった。
「・・・・っ・・・・く・・・・はあ・・・・ぁ・・・・っ・・・・」
だらりと脱力しきった腕を両脇に垂らし、上半身をふらつかせながら、ゼルの足元に倒れ込む優子。
弱々しい痙攣が手足をひくつかせる他は、ピクリとも動かないその姿に、ゼルの唇が僅かに歪んだ。
「・・・・たわいもない・・・・フフフ・・・・」
「・・・・ああっ・・・・だめぇっ・・・・!二人とも・・・・ううっ・・・・やめてえぇっ!!」
伸縮性のある材質の触手で、両手両足を左右の柱に繋がれた優子。
先刻から、正面からは陽子、背後からは麗子による、執拗な愛撫が繰り返され、
前後の性感帯を同時に責め立てられる快感に、手足をがくがくと揺らしている。
必死に二人への呼びかけを続けるが、麗子にも陽子にも、その声が届いた様子はまるで無かった。
「・・・・んああぁっ・・・・!!陽子・・・・ううっ・・・・お、お願い・・・・正気に戻ってぇっ・・・・!!」
上体を少し傾けた優子の前に膝立ちになり、純白のスカートの布地越しに、敏感な反応を感じつつ、
目の前でビクビクと震えている、柔らかい下腹部に唇を這わせていく陽子。
赤い舌先が、浅い臍の窪みをチロチロとくすぐるたび、鳥肌立った肌から白い汗の粒が飛散した。
「・・・・ふあっ・・・・!!んんんっ・・・・れ、麗子・・・・ああっ・・・・そこは・・・・だめぇっ・・・・!!」
綺麗な三日月形に反り返った優子の背中に顔を埋め、腰まで伸びた蒼髪を掻き分けながら、
情熱的に舌を動かし、汗にまみれた柔肌をヌルヌルにしていく麗子。
ダリスに命じられるまま、胸当てを外し、大きさは優子ほどではないが、形の良い乳房を露わにすると、
汗と唾液でベトベトになった優子の背中に押し付け、ゆっくりと上下させる。
触手に絡め取られた優子の手足が大きく揺れ、口から漏れる喘ぎ声が激しさを増す。
「・・・・ああ・・・・麗子・・・・!!やっぱり・・・・やっぱり・・・・あの時引き止めていれば・・・・!!
・・・・くうぅっ・・・・二人で一緒に行ってれば・・・・こんな事には・・・・ひゃあうぅぅっ・・・・!!」
麗子が目の前に姿を現した直後には、変わり果てた姿に思わず目を背けつつも、
最悪の事態には至っていなかった事に、そっと安堵の息をついた優子だったが、
今となっては、それがとんでもない間違いである事を、不本意ながらも認めざるを得なかった
首筋から背中にかけて、性感の集中する場所を、指と舌とで執拗に刺激され悶えるたび、
優子の唇は、自らの判断の誤りを悔い嘆く、後悔の言葉を紡ぎ続ける。
「フフ、無様な事だな・・・・あれで、本当に最強の「戦士」なのか?
確かに、あの鎧は面倒だが・・・・主がどうあれ、鎧自体の機能が停止するまで手が出せぬとは・・・・」
隠しきれない肉欲の昂ぶりに、頤を仰け反らせて喘ぐ優子を見やりつつ、独りごちるゼル。
布地を贅沢に使った衣装の奥で、牝の匂いに欲情する肉体を、やや持て余し気味に揺すって見せると、
傍らの宦官が、目ざとくその苛立ちを察し、さも嬉しそうに言上する。
「何の、如何に鎧の護りが固かろうと、所詮は「ヴァリス」などという脆弱な力に依拠する代物。
このダリスめの手にかかりますれば、これを打ち破る術など、幾通りでも」
ほう、と、少し驚いたようなゼルの声に、自信満々で説明するダリス。
「ヴェカンタ」の魔力と徹底的な陵辱によって、「戦士」の心を疲弊させ、暗示に縛りつける事で、
鎧の防禦システムをいとも簡単に出し抜けると判明したため、これまで使う事はなかったものの、
物理的手段によって、鎧の守りを打ち破る術は編み出しているのだ、と。
「フフ、面白い。説明はもう良いから、早くやってみせよ」
いつになく興味津々なゼルの口調に、最敬礼で応えると、いそいそと優子の前に進み出るダリス。
麗子と命じて、自分の手が届く位置まで優子の上体を屈み込ませると、
陽子には、動きを封じられた優子の首から、赤いスカーフを剥ぎ取らせる。
目の前に投げ捨てられた赤いスカーフを見つめて、改めて自分の無力さを痛感する優子の表情に、
嗜虐の悦びを満喫するダリスの手には、鈍い光沢を放つ、無骨な作りの鉄製の首輪が握られている。
(・・・・ううっ・・・・な、何・・・・何なの・・・・これ・・・・!?
・・・・ああっ・・・・いや・・・・外して・・・・こんなの・・・・だめえぇっ!!)
――――――――ガチャリ、という不吉な金属音と共に、首輪が固定された瞬間、
ぞっとするような冷たさに、優子は、愕然と目を見開き、喘ぎを漏らした。
目にも見えず、無論、手で触る事も出来なかったものの、
間違いなく存在して、身を守ってくれている、と、実感できた鎧の力が、微塵も感じられなくなり、
代わりに、しめつけるような圧迫感と心を掻き乱す不安定感とが、全身に重くのしかかってくる。
立っているだけでも苦痛に感じられて、押さえ込みが解けた後も、身体を元の位置まで戻す事が出来ず、
優子は中途半端に膝を折ると、弱々しくかぶりを振りつつ、ぐったりと拘束具に体重を預けた。
その周りを一周しながら、装置の按配を確認するダリス。
衝撃に蒼ざめた優子の顔を見やり、満足そうにうんうんと大きくうなずくと、
おもむろに、白いスカートの裾へと手を伸ばして、ゆっくりと持ち上げる。
何も起こらない。
これまで、害意を持って優子の身体に触れようとする者があれば、たちどころに顕現して、
その意図を挫こうとした不可視の障壁は、ダリスの邪悪な発明品の前に、完全に沈黙している。
勝ち誇った笑みを満面に浮かべたダリスは、そのまま敏感地帯を覆う薄いショーツへと指を這わせていく。
(・・・・し、信じられない・・・・こんな事・・・・あああ・・・・どうしたらいいの・・・・このままじゃ・・・・)
純白の下着越しに感じられる恥丘の弾力感を、より大胆に、かつ貪欲に、追求し始めたダリスの指に、
少女の柔肌が粟立ち、ビクビクと鋭くひくつく。
半ば覚悟していた事とは言え、一切の加護を失った、無防備状態の心細さに、
優子はしたたかに打ちのめされ、今にも泣き出しそうな表情で肩を震わせた。
「ヒッヒッヒッ。どうじゃな、優子、今の気分は?
剣も鎧も、「戦士」の力、全て無くしてしもうて、悔しいじゃろう?惨めじゃろう?んん〜〜?」
半透明な液体に濡れた指先を、目の前でペロペロとしゃぶり上げるダリスを正視できず、
優子は、耳たぶまで真っ赤に染めて、力なく目を伏せた。
ゲラゲラと下品な笑い声を立て、更なる屈辱を与えるべく、次の指示を飛ばすダリス。
背後から伸びた麗子の両手が、腋の下に隠された胸当ての止め具にかかったかと思うと、
身体をよじって抵抗する優子をものともせずに、勝手知ったる動作で器用に解除していく。
「・・・・あああっ・・・・やめてぇっ!!・・・・お願い・・・・お願いだからぁっ・・・・!!」
涙声での懇願も空しく、カラン、と、乾いた音を立てて床に転がる黄金の胸当てに、声を失う優子。
その隙を衝いて、今度は、陽子が、濡れそぼったショーツの縁に指をかける。
濡れ雑巾のような下着が、何本もの銀色の糸を引きながら、太腿の半ば辺りまでずり下ろされると、
優子は、絶望して悲痛な叫び声を発し、やがて、くぐもった嗚咽を漏らし始めた。
「・・・・いや・・・・いやぁ・・・・もう・・・・これ以上は・・・・ひっ・・・・あああっ!!」
まろびでた豊かな胸のふくらみは、既に、じっとりと蒸されて汗に濡れていた。
麗子の指が、巧みに強弱をつけながら、みずみずしい乳房を揉み込んでいくと、
たちまち、ピンク色の乳首が、むくむくっ、と勃起し、固く尖っていく。
熱を帯びて疼く突起を、根元からしごき上げられるたび、優子の口から、ああっ、と、甘い喘ぎ声が洩れ、
高圧電流を流されたかのような鋭い痺れが、頭の中を駆け巡った。
「・・・・ふあぁぁっ・・・・や、やめてぇ・・・・!・・・・んんっ・・・・ああ・・・・舐めちゃだめえぇっ・・・・!!」
ぶるぶると震えるしなやかな太ももを両頬に感じながら、
両腕で優子の腰をしっかりと抱え込み、スカートの中に頭を潜り込ませる陽子。
大陰唇の間に舌を突き入れ、ピチャピチャと卑猥な水音を立ててしゃぶっていく。
麗子ほど巧みな動きではないものの、執拗に責め続けると、すぐに愛液で口の周りがベトベトになった。
一種独特な芳香を放つその液体を啜るたび、蕩けきった目に涙を溜めて、快感に声を震わせる優子。
「・・・・あんっ・・・・んんっ・・・・あっ・・・・あああっ・・・・!!
・・・・もう・・・・だめぇ・・・・我慢できないっ!!・・・・うあぁっ・・・・たすけて・・・・たすけてぇっっ!!」
麗子の乳責めをかわそうとすれば、下半身に隙が生じて、陽子の舌技を正面から受ける形になり、
それに堪え切れず、腰を逃がそうとすると、今度は、上半身がおろそかとなって、良い様に弄ばれてしまう。
かと言って、両方を同時に回避しようとすれば、なけなしの力が分散されて、弱々しい動きしか出来ず、
簡単に動きを読まれた挙句、難なく押さえ込まれてしまう。
快楽の波状攻撃に、優子は、為す術も無く、絶頂への坂道を追い上げられていくしかなかった。
「・・・・ふああぁっ・・・・だめえ・・・・!き、気持ちいい・・・・気持ちいいよおぉっ・・・・!!」
あられもない嬌声と共に、優子の身体が、ビクン、と、痙攣する。
だが、大仰な言葉と動作の割には、最初の絶頂は、まだまだ浅く短かった。
そうと気付いて、ダリスは、容赦なく、達したばかりの優子への責めを命じようとしたものの、
これは、ゼルの口から発せられた制止の言葉と、短い指図とに遮られた。
内心不満を感じつつも、恭しく深くお辞儀をして、主人を迎え入れるダリスを横目に、
衣擦れの音を立てながら、悠然と優子の傍へと歩を進める、アシャンティの支配者。
荒く息を注いでいる優子に手を伸ばすと、汗を吸った髪を掴んで、ぐぐっ、と、顔を持ち上げた。
「・・・・い・・・・いやっ・・・・放してっ・・・・!」
突然の行動に驚いた優子の脳裏をよぎったのは、つい先程の未遂に終わった接吻の光景だった。
反射的に、右手を振り上げようとして、拘束具に阻まれ、低い呻き声を洩らす優子。
小さく苦笑を浮かべつつ、ゆっくりとかぶりを振ったゼルは、
今度は、優子の頭を押さえ付け、前屈姿勢を強制すると、その目の前で着衣の裾をはだけた。
「・・・・うあっ・・・・!?・・・・んんっ・・・・ぐっ・・・・むあっ・・・・!!」
思わず顔を引き攣らせた優子の口元に、隆々と聳え立った怒張が押し付けられ、
綺麗な歯並びを強引に押し割りながら、喉の奥へと突き入れられる。
恐怖と嫌悪とに表情を歪めつつ、不埒な侵入者を押し返そうと足掻いたものの、
両手両足を拘束された今の優子には、ゼルの膂力を振りほどく術は無い。
あまりの屈辱に大粒の涙を浮かべる姿を見下ろしつつ、たっぷりと口唇粘膜の感触を堪能したゼルは、
優子の側頭部を両手で挟み、動けなくした上で、ゆっくりと腰を使い始めた。
「・・・・ううっ・・・・ぐっ・・・・はぐっ・・・・!・・・・んんっ・・・・むあっ・・・・ぐぐっ・・・・ううう・・・・」
無論、拒絶しようとはしたものの、気道を半ば塞がれて、呼吸が苦しくなるつれ、
険しかった表情は徐々に力を失い、拘束具を揺らす手足の動きも時間と共に弱まっていく、
口の中では、亀頭部分を包み込む咽頭粘膜の、どこまでも柔らかく生温かい感触と、
陰茎の下でビクビクと震える、舌の表面のザラザラ感が程好く絡み合う、えも謂われぬ快感に、
血管を浮き立たせた肉棒が、いよいよ熱く血をたぎらせ、硬く太く膨張していった。
「・・・・むうっ・・・・んんぅ・・・・!・・・・くっ・・・・むふっ・・・・んむぅぅっ・・・・!!」
じゅぱっ、じゅぱっ、という濡れた音が、唾液で一杯になった唇の間から漏れるたび、
優子の口の中に、ひりつくようなむず痒さが広がっていく。
がくがくと激しく前後に揺すられながら、柔らかな粘膜がこねくり回されると、
頭の中がぼうっとなって、乳白色の靄に覆われていった。
さらに時間が経つうち、つい先程まで、不快感と苦痛の対象でしかなかったゼルの肉棒が、
今まで味わった事の無い、甘美な食べ物であるかのような錯覚にとらわれて、自然と舌先が動き始める。
(・・・・ああ・・・・どうしちゃったの、わたし・・・・!?・・・・こ、こんな事されて・・・・感じるなんて・・・・!?)
咽せ返りながら、ぽろぽろと大粒の涙を流す優子。
舌の動きは止まるどころか、どんどん速く、そして、大胆になっていく。
性欲の虜となった優子の奉仕に、ゼルの腰の動きはさらに加速し、
限界まで膨らんだ逸物が、口の中で、ブルブルと、小刻みに震え始めた。
・・・・次の瞬間、長身を、ビクン、と、わななかせ、くぐもった声を漏らしたゼルは、
亀頭の先端から、白濁した熱い精液を勢いよく放出する。
「・・・・がっ・・・・はぁっ!!・・・・うぶっ・・・・ぐっ・・・・ふはぁぁっ!!」
ビュクン、ビュクン、と、生き物のように跳ね回るゼルの怒張が、口の中を汚しただけでは飽き足らず、
二人分の体液でドロドロになったその身体を、優子の顔面へと押し付けた。
ひときわ大きなうねりが、陰嚢から陰茎を伝って尿道の先へと走り抜け、
放出された粘液が、血の気の失せた優子の顔を白いまだら模様に染め上げていく。
「・・・・いや・・・・もう・・・・いやよぉ・・・・うう・・・・もう・・・・やめて・・・・お願い・・・・」
茫然としたまま、焦点の合わない目で、ぼんやりと床を見つめる優子。
半開きになった口許から、濁りきった白い液体を吐きながら、
精も根も尽き果てた声で、途切れ途切れに哀願の言葉を繰り返す。
ゼルの手が退けられるのが感じられたが、もはや体力も気力も枯渇して身体を起こすこともままならず、
消耗し脱力しきった身体を拘束具にあずけて、啜り泣くことしか出来なかった。
・・・・それでもまだ、優子への責めは終わらない。
「・・・・ふああっ・・・・こんなのだめぇ・・・・!!・・・・だめなのに・・・・ひゃあっ・・・・うはあぁぁっ・・・・!!」
ちぎれそうなくらいに屹立した乳首を、キュッキュッ、と、根元からしごき立てられると、
優子の背中が、ビクビクッ、と波打ち、生温い汗が滝のように流れ落ちる。
そこに顔を寄せ、たっぷりと唾液を含んだ舌を小刻みに動かして、性感帯を的確に刺激していく麗子。
汗と唾とで、十分に滑りを良くした上で、張りのある乳房を押し付け、背中全体を愛撫すると、
快感のあまり、限界まで身体を仰け反らせた優子は、激しくかぶりを振りながら悲鳴を上げる。
「・・・・あああっ・・・・い、いやあぁっ・・・・ひいぃっ・・・・だめぇ・・・・もう、いじらないでえぇぇっ・・・・!!」
腰の後ろに回されて、優子の動きを封じていた陽子の両手の指が、
いつの間にか、尻たぶの谷間を掻き分けて、固くすぼまった菊門へと迫っていた。
よほど恥ずかしかったのか、粘度の増した淫液を、シャアアッ、と、ほとばしらせる優子。
口の中に、煮えたぎった半透明な粘汁が溢れかえり、陽子は、目を白黒させながら咽せ返った。
僅かな時間、ハァハァ、と、浅く息を注ぎながら、吐淫直後の快楽に身を委ねていた優子は、
すぐに、子宮の奥で、新たな熱が生まれるのを感じ、ああ・・・・、と、深く息を漏らした。
「・・・・クックックッ、残念じゃったな、優子。
ちょっとやそっと、潮を吹いたくらいでは、「ヴェカンタの炎」に炙られた身体は鎮まりはせん。
楽になりたければ、もっともっと気をやって、身も心もイキ果てる事じゃな、ヒッヒッヒッ」
嘲りの笑いを浮かべるダリスを睨み返す気力も無く、弱々しくうなだれる優子。
指摘されるまでも無く、体を内側から蒸し上げていく灼熱感は、もはや堪え難った。
まだ形を留めているのが不思議なくらいにボロボロになった自制心が、完全決壊するのも時間の問題だろう。
実際、何でもするから、このカラダの疼きを止めて欲しい、という恥も外聞も無いあさましい哀願の言葉が、
喉元まで込み上げて来ているのに、自分でも気付いていた。
(・・・・だめ・・・・だめよ・・・・それだけは・・・・麗子と陽子の前で・・・・それだけは・・・・。
・・・・でも・・・・もう・・・・もうこれ以上は・・・・ああ・・・・一体どうしたら・・・・)
少量ずつとは言え、既に何度も愛液を噴き上げている膣口は、ピンク色に上気し、極端に感度を増していた。
ちょっとこすられただけでも、ゾクゾク感が背筋を駆け上がり、目の奥で火花が飛び散る始末で、
乱暴に扱われれば、痛みを感じるより先に、突き刺すような快美感が生じるまでになっている。
感じ始めてから頂上に上りつめるまでの時間も、達する毎に段々と短くなっていた。
「・・・・ああ・・・・だめっ・・・・我慢できない!!・・・・また、いっちゃう・・・・いっちゃ・・・・あああっ・・・・!!」
何度目かの吐淫を放ち終え、脱力しきった表情で余韻に浸る優子。
ちょろちょろとしまりなく愛液を垂れ流すその秘裂を、不器用な舌遣いながらも丹念にしゃぶり続ける陽子。
ぐったりと脱力した優子の上体を抱き起こし、汗に濡れて、肌に張り付いた蒼髪を撫でつけながら、
うなじに息を吹き掛け、耳たぶの上を、尖らせた舌の先端でなぞっていく麗子。
つい先程、たっぷりと精を放ったばかりの逸物を、再び隆々と聳え立たせたゼルは、
狩猟場で獲物に狙いを定める狩人のような視線を三人に走らせ、次の標的を吟味する。
「・・・・ああっ・・・・くっ・・・・うっ・・・・いやっ・・・・ううっ・・・・あっ・・・・だめぇ・・・・」
耳たぶから、うなじへ。首筋から、腋の下へ・・・・。
麗子の舌が動くたび、息も絶え絶えだった優子の声が、少しずつ新たな欲情を取り戻していく。
肩甲骨の周囲を、8の字型に舌を這わせながら、入念に舐めていったかと思うと、
背中の窪みに沿って、触れるか触れないかぐらいの微妙なタッチの刺激を与えながら、唇を上下させる。
程良くくびれた、柔らかい脇腹に舌を押し当て、チロチロとくすぐっていく頃には、
優子の表情は、再び官能の彩りに染まっていった。
「・・・・ああ・・・・いやぁ・・・・くぅっ・・・・剥かないで・・・・んぁっ・・・・はずかしいよぉ・・・・」
愛液に濡れそぼった薄い陰毛の茂みに、顔を近付けた陽子が、
半分顔を覗かせている綺麗なピンク色のふくらみを、さやごと口に含み、転がし始める。
ぎこちない動きのせいで、なかなか上手く剥き上げる事が出来ずにいたものの、
開いたり閉じたりを繰り返すうちに、陰核の方が堪えきれなくなったのか、
自然に包皮が剥け返って、充血した突起が、ぷるん、と、まろびでてきた。
(・・・・ああ・・・・ダメ・・・・また・・・・また・・・・感じさせられてしまう・・・・。
恥ずかしくて死にそうなのに・・・・また・・・・いやらしい事されて・・・・いやらしい気持ちになっていく・・・・)
小刻みに喘ぎ声を漏らしながら、ふらふらと頭を揺らす優子。
何度絶頂に達しても、すぐにまた、より強い刺激を求める衝動が湧き起ってくる。
しかも、これまでに与えられた責めの分だけ、悦楽に馴れたのか、欲求は増大していくばかりで、
どんな屈辱的な責めだろうと、躊躇無く受け入れてしまいそうなくらいに、疼きも激しさを増していた。
「・・・・おお、これはこれは・・・・どれもこれも丁度良い具合に仕上がっておりますなぁ、結構結構」
腰に悪趣味な輝きを放つ金色のベルトを巻きながら、愉快げに笑うダリス。
よく見ると、股間の部分――――宦官たるダリスには、当然有って然るべき物が存在しない部分――――に、
下帯が渡されており、何かを取り付けるための台座のような突起が付け加えられている。
主に倣って、欲情を剥き出しにした視線を、互いに欲情を高めあう三人の少女の白い柔肌へと注ぐ様子に、
思わず苦笑を漏らしたゼルは、反り立った怒張を片手でしごきながら、陽子の背後へと忍び寄った。
「ならば、わしは麗子の方を・・・・コレで、ヒイヒイ泣かせてご覧じましょう」
言いつつ、ダリスは、マントの内側のポケットの中から、
ピンポン球よりひと回り小さいくらいの金色の球体が、幾つも連なった棒状の淫具を取り出した。
握りの部分を股間の突起へと装着し、ためしに動かしてみれば、
かすかなモーター音は気になるものの、実に滑らかな、ほとんど本物と見紛うばかりの動きを示す。
・・・・もっとも、本物とは異なり、これは専ら排泄器官を穿ち嬲るためだけに用いられる代物だったのだが。
「・・・・クックックッ、作り物とは言え、良い出来ですじゃ。
無論、疲れ果てる心配もありませぬじゃて・・・・のう、麗子よ、お主もこっちの方が良いじゃろう?」
言いながら、ダリスは、拘束具が取り付けられた柱を、優子の膝が床につく程度の高さに調整し直す。
それに合わせて身体を低くする麗子の腰を掴んだダリスの腕が、ぐいっ、と、乱暴に引き寄せると、
濡れそぼって肌にべっとりと張り付いていた黒いスカートが、大きくめくれ上がった。
「・・・・くああっ・・・・あふぁっ・・・・・!・・・・うう・・・・ふあぁっ・・・・ふひゃあぁっ・・・・!!」
既に黒いショーツを剥ぎ取られて、むき出しの状態だった尻丘を、
無造作に割り開き、十分に蒸れて柔らかくなった肛門を露出させるダリス。
人工男根の先端を押し当てて、少し力を加えただけで、驚くほど容易に奥に呑み込まれていく。
唯一の泣き所を蹂躙された麗子が、悲鳴を上げ、ガクガク震えながらしがみついてくると、
その恐怖が伝染したかのように、優子もまた、蒼白になった表情を引き攣らせた。
「・・・・んあぁっ・・・・たすけてえ・・・・ひぃあぁぁっ!!」
陽子の背後に回ったゼルが、こちらは自前の肉棒を、
無惨に裂けた「レダの鎧」からのぞく会陰部に滑り込ませ、そのまま前方に突進させると、
たちまち、強引に肉襞が押し開かれる鈍い音に、陽子の悲痛な叫びが重なり合う。
狂ったように泣き喚き、麗子と同じく、優子の身体にすがりついて、助けを求める陽子の声に、
麗子と同じく、まるで自分が犯されているかのように身体を震わせる優子。
(・・・・もう・・・・もうやめて・・・・ああ・・・・お願い・・・・もう・・・・やめて・・・・やめてえ・・・・)
尻穴を貫かれた麗子が、脂汗を噴出しながら、あられもなく悶えるたび、
犬猫のように背後からのしかかられた陽子が、苦痛と快感とに顔を歪めるたび、
指一本動かす事すら出来ない無力な自分を呪いつつ、激しくかぶりを振る優子。
自分が責め抜かれ、陵辱される分には、辛うじて堪え抜く事が出来たが、
麗子や陽子が責め立てられ、恥辱と苦痛にまみれる姿を目にする事は、到底我慢出来なかった。
地獄の苦しみに喘ぐ二人の声は、これまでのどんな責めよりも効果的に、優子を追い詰め、責め苛んでいく。
(・・・・ああ・・・・麗子・・・・陽子も・・・・ごめんなさい・・・・本当にごめんなさい・・・・。
・・・・私が・・・・不甲斐ないばかりに・・・・こんな思いを・・・・うう・・・・許して・・・・許してぇ・・・・)
張り裂けそうな心の中で、血を吐くような贖罪の言葉を繰り返す優子。
その間にも、ゼルとダリスは、ますます意気軒昂に下半身を動かして、目の前の少女を突きまくる。
為す術も無く、媚肉を押し広げられ、粘膜をかき回されるうちに、
麗子も陽子も、性の興奮に意識を席巻され、自ら腰をくねらせて卑猥に踊り始めた。
密着した肌を通じて、牝の悦びが伝わると、優子は、堪えきれずに激しく嗚咽を漏らす。
「あぁ・・・・んはぁっ!ひぃっ・・・・お尻が・・・・熱くて・・・・おかしくなりそう・・・・はぁぐうぅぅぅっ!!」
限界まで伸びきって、真っ赤に充血した肛門粘膜から、薄黄色の腸液が溢れ出す。
海老の様に体を折り曲げて、おぞましい感覚に失神寸前になりながら、夢中で優子にしがみつく麗子。
とどめとばかり、人工男根を根元まで咥え込んだ排泄器官を、指先で引っ張りながら、
直腸の中に押し込んだ無数の球体の連なりを、高速で震動させるダリス。
たちまち、腸壁がよじれて、めくれ上がった肛門から鮮血が滴り落ちる中、
麗子は、狂ったようによがり泣き、快楽地獄の中をのたうち回った。
「・・・・んんっ!!ひぃ・・・・んっ・・・・あああ・・・・だめぇ・・・・気持ちいい・・・・!気持ちいいよおぉっ!!」
ずちゅん、ずちゅん、と、重く湿った水音が響くたび、ゼルの動きに合わせて陽子の腰も前後する。
ほどけかけたポニーテールを激しく左右に打ち振りながら、泣き叫び続ける陽子。
瞳孔が拡散を始めた目から喜悦の涙を流し、白痴の様にだらしなく開いた口から涎の糸を垂らしながら、
まるで濁流に押し流されまいとする溺死寸前の人間のように、優子の体にしがみつく。
魚の嘴のように尖った尿道口が、限界に達して、ビクビクと痙攣を始めたかと思うと、
半透明な淫液に続いて、黄色の小水までもがほとばしり、床の上に大きな水溜りが広がっていった。
「・・・・ああああ・・・・だめえぇっ・・・・!!・・・・もう・・・・もう、だめえぇぇっ・・・・!!!!」
悲嘆に満ちた絶叫と共に、全身を大きく波打たせ、これまでのものとは格段に違う巨大な絶頂に達する優子。
ほとんど同時に、麗子と陽子も、肛門と膣口を激しく痙攣させながら、あられもない声を張り上げる。
拘束具に身体を預けたまま、感極まって失神した優子。
すがりついていた陽子もまた、力尽きて、ずるずると床に崩れ落ちる。
わずかに、麗子だけが意識を保ち、恍惚とした視線をゼルの下半身へと注いでいた。
「フフ・・・・、たしか、レーコ、と言ったか?
どうやら、お前が一番体力がありそうだ・・・・それとも、やはり作り物では満足できなかったのかな?」
不満げに顔をしかめるダリスを制し、麗子の尻穴を解放させると、
自らも、白濁液にまみれた肉棒を、ずるり、と、陽子の中から引き抜いた。
もう腰に力が入らないのか、四つん這いになり、フラフラと体を揺らしながら近付く麗子の口元に、
ヴェカンティの王たらんとする男は、萎え知らずの陰茎を突き出し、綺麗にするよう、催促する。
熱に浮かされたような目をした麗子の舌が、亀頭から順に白濁液を舐め取っていき、
次いで、涎まみれの口が精一杯開かれて、剛直を迎え入れると、
ゼルは、半分萎えかけたその感触に、軽く呻き声を上げながら、最後の獲物の攻略に没入していった・・・・・・・・。
→(HAPPY END. )
→(BAD END. )