「・・・・んんっ・・・・むっ・・・・くぅ・・・・んはっ・・・・んむぅ・・・・うくぅっ・・・・」  
 
口元を覆う粘着テープの下から漏れる、重苦しげな息遣い。  
弱々しくかぶりを振りながら、優子は、虚ろな瞳で薄汚れた天井を見上げる。  
達した直後の恍惚感はすぐに消え去り、今、その身体には途方もない疲労感と虚無感とが圧し掛かっていた。  
口の中に溜まった唾液の中に、粘着テープから染み出した石油臭い液体が混じり、  
優子の表情をさらに険しいものにしている。  
 
「ふふふっ・・・・いいよ・・・・実にいいよ・・・・その顔・・・・その目・・・・。  
・・・・ああっ・・・・あああっ・・・・体中が、ゾクゾクする・・・・ううっ・・・・堪らないよぉ・・・・」  
 
優子の体の上に馬乗りになったまま、クネクネと身悶えする変態教師。  
時折、尻の下で、重みに耐えかねた優子の腹筋が、ピクンピクン、と震えると、  
熱を帯びた息を吐き出しながら、両目を潤ませ、陶酔しきった表情になる。  
それを目にするたび、優子は、暗澹たる想いに囚われ、激しく自分を呪わずにはいられなかった。  
 
(・・・・わたし・・・・一体・・・・どうしちゃったんだろう・・・・!?  
縛られて・・・・ひどい事されて・・・・嫌なのに・・・・怖いのに・・・・それなのに・・・・感じちゃうなんて・・・・!!  
・・・・気持ち良い、って・・・・感じちゃうなんて・・・・ああ・・・・わたし・・・・一体・・・・!!)  
 
「・・・・むふふっ・・・・可愛いなぁ・・・・その顔・・・・その仕草・・・・。  
くくくっ・・・・本当に・・・・可愛い・・・・最高だよ・・・・ふへへっ・・・・へへへっ・・・・」  
 
脂汗でヌルヌルする榊原の指先が、優子の顔へと伸び、頬筋にかかった蒼髪を撫で付ける。  
ビクン、と大きく身体を痙攣させ、精一杯身をよじって、榊原の愛撫から逃れようとする優子。  
泣き腫らして真っ赤になった眼尻に、再び涙が湧き出し、血の気の失せた白い頬が鋭く引き攣る。  
 
(・・・・い、いやぁ・・・・も、もう・・・・やめてぇ・・・・触らないでぇ・・・・!!)  
 
「・・・・むぐぅ・・・・んむぅぅっ・・・・んくぅうっ!!・・・・んむぁああっ・・・・んぐぐぅうん!!」  
 
必死の懇願も、唇を覆った粘着テープのせいで声にはならなかったが、  
たとえ、テープが剥がれて、榊原の耳にその訴えが届いていたとしても、結果は同じだっただろう。  
変態教師は、優子の苦悶の呻きには耳を貸さず、むしろ、その響きを楽しむように、指を動かしていく。  
節くれだった芋虫のような指が、形の良い耳たぶをなぞり、うなじを掻き分け、  
頬から顎にかけての、適度なふくよかさを帯びた曲線に沿って、少女のみずみずしい柔肌を這い回る。  
そのぞっとするような感触に、優子は痛々しい程に顔を歪めて咽び泣いた。  
 
「・・・・ひひっ・・・・いいぞっ・・・・もっと、もっと泣け・・・・!  
その顔だ・・・・その泣き顔だ・・・・ふへへっ・・・・もっと・・・・もっとだ・・・・もっとぉぉっ・・・・!!」  
 
興奮のあまり、半ば白目を剥きながら、ガクガクと全身を揺らす榊原。  
口の中でブツブツと意味不明な単語を呟き続けながら、  
変態教師は、暑苦しそうにネクタイを緩め、襟元のボタンを外すと、  
その手を、ねずみ色をしたスラックスへと移動させる。  
口元から垂れた涎の糸が汗を吸った体操服の上に落ち、薄灰色の染みを点々と作っていった。  
 
「・・・・・・・・!!」  
 
榊原の意図に気付き、愕然と目を見開く優子。  
ニヤニヤと笑いながら、変態教師はベルトの止め金具を外し、ファスナーを下ろすと、  
己の吐き出した体液でベトベトになったブリーフもろとも、スラックスを脱ぎ捨てた。  
かすかな衣擦れの音と共に、汗を吸って重くなった衣服が腹の上に滑り落ちてくるのを感じ、  
優子は、拘束された体に許された最大限の動作で首を捻り、1センチでも遠くに逃れようとする。  
 
(いっ・・・・いやあぁぁっ・・・・!!・・・・お・・・・おねがい・・・・それは・・・・それだけは・・・・!!  
ああっ・・・・あああ・・・・やめてぇ・・・・おねがい・・・・本当に・・・・それだけは・・・・!!)  
 
羞恥心のあまり、先端まで真っ赤に染まってブルブルと震える耳に、榊原の嘲笑が容赦なく突き刺さる。  
だが、優子は、目の前にぶら下がっている榊原の男性器を正視する事などとても出来ず。  
幼児に戻ったかのようにむずかりながら、ぎゅっ、と目を瞑り、弱々しくかぶりを振り続けるだけだった。  
これから自分の身に起こる筈の出来事についての知識は、保健の授業での無味乾燥な講義か、  
あるいは、級友達の秘め事めいた、だが、必ずしも真剣とは言えない会話の中から得たものしかなく、  
今までの生活の中で、その事について真剣に考えた事すら無かったのだったが・・・・。  
 
「・・・・えひゃっ・・・・えひゃっ・・・・ひゃひゃひゃっ・・・・!!  
・・・・それだ・・・・その顔だよぉっ・・・・うひっ・・・・ひひっ・・・・ひひひっ・・・・!!  
・・・・あはあぁっ・・・・ぼ、僕が・・・・ああっ・・・・ずっと探していたのは・・・・ひゃひぃっ・・・・ひひぃいっ・・・・!!」  
 
目の前の少女の怯えきった姿態に、両目を血走らせ、全身をガクガクとわななかせる榊原。  
きつく目を閉じたまま、あらゆる表情と仕草とで激しい恐怖と羞恥の感情を表現する優子の姿は、  
変態教師の倒錯した精神にとって、最高のご馳走に他ならない。  
優子の一挙一投足に食い入るような視線を浴びせながら、  
榊原は、汗と精液にまみれた股座から陰茎を掴み出し、無我夢中でこすり始める。  
既に充分に勃起していた逸物は、貧相な体格の割には、形、大きさ共に標準以上のものだったが、  
堪え性は無いらしく、呆気ない程簡単に射精に達すると、変態教師の掌に、白濁した粘液をほとばしらせた。  
 
「・・・・えへっ・・・・へへへっ・・・・げへっ・・・・ひゃひゃ・・・・ぶひゃひゃひゃっ・・・・」  
 
気味悪さを通り越して、正気の存在を疑わせるところまで歪みきった笑いを漏らしながら、  
自らの精液にまみれた両手を、優子の顔の上にかざす榊原。  
次の瞬間、汚らわしい液体でベチョベチョの指先が、優子の顔に覆い被さる。  
凄まじい形相となった優子の口元から、むがぁああっ!!と、屠殺される直前の家畜のような叫びが上がり、  
変態教師もまた、鬼気迫るようなグロテスクな表情となって、歓喜の雄叫びを張り上げた。  
途端に、射精した直後でだらしなく萎えかけていた筈の陰茎が、血管を青黒く浮き立たせながら反り返る。  
 
「むがあぁぁっ!!うぐぅぅっ!!んうぅぅ・・・・むふあぁぁんっ!!」  
 
顔面に塗りたくられる生臭い粘液に、悲鳴を上げて、のた打ち回る優子。  
その液体が男性の精子の固まりだという事を判別出来る程、正確な性知識はなかったにせよ、  
ヌルヌルとした最悪最低の感触と、鼻腔に押し入ってくる一種独特な異臭を前にしては、  
それがどういった性質の物なのか?を理解する事は、決して難しいことで無かった。  
 
(いやあぁぁっ!!いやよ・・・・もういやぁっ!!  
・・・・たすけて・・・・だれか・・・・だれか・・・・おねがい・・・・たすけてぇぇっ!!)  
 
無惨に引き攣った優子の顔を、満遍なくまさぐっていく変態教師の指。  
嫌悪感のあまり、深々と皺を刻んだ額にも、恐怖によって蒼ざめた頬にも、  
悲鳴と共に喉の奥からこみ上げて来る吐き気を必死に堪えている口元を覆った粘着テープの表面にさえ、  
おぞましい液体が、塗りたくられ、押し広げられ、こすりつけられていく。  
顔中を自らの精子で汚辱し尽くした後も、榊原の歪んだ欲情は留まる所を知らず、  
新たな精液を注ぎ足し、キィキィ、と奇怪な鳥の鳴き声のような笑いを発しながら、  
ビュクビュク、と不規則に痙攣している形の良い乳房をも、白濁した汚泥の中に塗り込めていった。  
 
「・・・・むがぁぁっ・・・・むっ・・・・ぐぐっ・・・・うっ・・・・あがっ・・・・ぐっくう・・・・ううう・・・・むあぁぁ・・・・」  
 
目を瞑る力にすら事欠くほど消耗しきり、虚ろな視線を宙に彷徨わせる優子。  
榊原の手が止まった時、優子の上半身は、皺くちゃになった体操服に覆われて難を逃れた肩口の部分を除き、  
半透明な油膜のような、何とも気味の悪い液体で、ほぼ隙間なくコーティングされていた。  
精も根も尽き果てたその姿を眺めやりながら、ひとまず充足した様子の変態教師は、  
指先にこびりつく、汗と垢と精液の入り混じった黒っぽい残り滓を拭おうと周囲を物色する。  
 
――――そして、優子の下半身にへばりつくようにして残っていた濃紺の布地へと目を止めた。  
 
本来あるべき場所から引き剥がされた後、優子のブルマは、同じく摺り下ろされたショーツと共に、  
膝頭のすぐ上のあたりに引っ掛かったまま、立ち往生していた。  
愛液に濡れそぼった無毛の三角地帯、適度な豊かさを伴ったしなやかな太腿、雁字搦めに括られた細い足首、  
そして、無造作に引き摺り下ろされた化繊のブルマ・・・・その取り合わせに、表情を輝かせる榊原。  
その瞳は何か楽しい悪戯を思いついた悪童のように無邪気な笑いに満ちていたが、  
血色の悪い口元に浮かんだ笑いは、悪魔のそれのように醜悪だった。  
 
(・・・・ああ・・・・い・・・・いや・・・・ゆるして・・・・おねがい・・・・もう・・・・もう・・・・)  
 
朦朧とする意識の中、半ば本能的に、変態教師の欲望の焦点が、再び下半身へと移動した事を悟る優子。  
疲労の極に達して、半ば混濁しかけた思考の中を、  
級友たちの密やかな会話から漏れ聞こえてきた、激痛と出血に彩られた初体験談が走馬灯のように駆け巡り、  
見る影もなく擦り切れた自我を、絶望という奈落の淵へと引き込ずり込んでいく。  
 
・・・・今の優子に、それに抗して冷静さを維持できるだけの気力は残されていなかった。  
 
(・・・・いや・・・・いやあぁぁぁっ!!!!)  
 
榊原の指が、膝の間で縮まっている紺色のブルマにかかったかと思うと、  
コットン地のショーツと一緒くたに、ぐいっ、と引っ張り上げられた。  
最初のうちこそ、くぐもった叫び声を発しながら抵抗する素振りを見せた優子だったが、  
すぐに息が上がってしまい、為す術も無く、榊原の行動を見つめていることしか出来なくなった。  
無論、男性の性的好奇心の対象物についての知識など、皆無に等しい優子には、  
一度は自らの手でずり下ろしたブルマを、元の位置に戻そうとする榊原の意図は見当もつかなかったのだが、  
それが局部を剥き出しにされている自分への同情から発した行為ではない事だけは、十分理解出来た。  
 
(・・・・あああ・・・・今度は・・・・何・・・・!?・・・・一体、何をする気なの・・・・!?)  
 
優子の疑念を他所に、濃紺のブルマは概ね元の位置へと収まる。  
無論、穿き心地は満足できるものとは程遠く、優子は、自分を等身大の着せ替え人形のように扱う榊原と、  
そして、そのような扱いをされても満足に抵抗も出来ない非力な自分を呪いながら、涙を流した。  
強引に元の位置に戻された下着は、何かの拍子に、股間の部分が捩れて半分ひも状になり、  
身じろぎする度に、陰唇粘膜の一部と擦れて、優子を落ち着かせない。  
その上を覆うブルマも、元々腰周りに比べて少し小さめのサイズであった事が災いして、  
裾の部分が内股や尻たぶにきつく食い込み、尻たぶや太腿の一部がはみ出した不恰好な姿を晒していた。  
 
「・・・・むふっ・・・・むふふっ・・・・ふふふっ・・・・くくっ・・・・うぶっ・・・・ぶふふんっ・・・・」  
 
意識すまい、と思いつつも、いつの間にか、内股をよじり合わせ、腰をもじもじさせてしまう優子。  
その姿を眺めて榊原は悦に入り、品の悪い笑いを漏らしながら、またしても肉棒を勃起させた。  
ねとついた視線を感じて、何とかして身体の動きを止めようと試みた優子だったが、  
焦れば焦るほど、却って、意識がその場所に集中してしまい、懊悩は増していく。  
とりわけ、捩れて紐状になったショーツが、包皮の下から顔をのぞかせる陰核と触れ合うたびに、  
ゾゾッ、とする悪寒が下半身に襲い掛かり、生温い汗が背筋を流れ下るのを感じずにはいられなかった。  
 
(・・・・ああっ・・・・だ、だめぇ・・・・見ないで・・・・こんな格好・・・・恥ずかしいよぅ・・・・)  
 
中途半端に腰を覆ったブルマの穿き心地は、何とも不安定で、落ち着かない。  
柔肉に食い込んだ部分が、必要以上に肌に密着して強く締め付けている一方で、  
皺やたるみになっている部分は、非常に頼りなく感じられた。  
内股をよじり合わせたり、尻を前後に動かしたりして、少しでも着心地を良くしようとしても、  
ほとんど効果はなく、逆に、状況は悪化していくばかりである。  
 
「・・・・へへへっ・・・・どうしたんだ?  
さっきから、お尻をムズムズさせてるけど・・・・さては、ブルマが気になってしょうがないんだろう・・・・?  
・・・・ふへへっ・・・・しょうがないなぁ・・・・じゃあ、ほら・・・・これならどうだ・・・・?」  
 
ニタニタと笑いながら、白く柔らかい太腿の内側を覗き込む変態教師。  
鉤状に折り曲げた人差し指を、きつく食い込んだブルマの裾に突き入れ、めくり上げた瞬間、  
反射的に、優子の下腹部が、ビクビクッ、と大きくわななき、腰全体がぐぐっとせり上がる。  
獲物に飛び掛る毒蛇のような素早い動作で、それをつかまえた榊原は、  
股間の当て布の部分をきつく握り、左右に揺らしながら、力任せに引っ張り上げた。  
 
「・・・・むがぁああっ・・・・!!うあぁああっ・・・・!!んあぁああぁぁっ!!」  
 
――――ビキビキッ、という嫌な音と共に、縫い目部分の繊維の幾筋かがちぎれ飛んだ。  
右手の中でしわくちゃになった化繊の布地を、グイグイと引き絞り、横にずらしていく榊原。  
濃紺色の覆いの下から顔をのぞかせた無毛の肉果に向かって、腰を突き出すと、  
脈打つ肉棒に左手を添え、秘裂の上にあてがおうとする変態教師。  
半狂乱になって下半身を揺らす優子だが、矛先から逃れる事が出来たのはほんの僅かな時間に過ぎなかった。  
 
――――――――ぢゅぷっ。  
 
重く湿った水音が聞こえた瞬間、  
優子は、両脚の付け根に硬い金属の棒を突っ込まれたような異物感を感じ、思わず息を止めた。  
秘裂孔を抉った榊原の陰茎は、幸か不幸か、今の目線の位置からでは見えなかったが、  
陰唇粘膜を断ち割り、押し広げているモノの存在感は圧倒的で、姿が見えない事など何の慰めにもならない。  
一瞬、全身の感覚が消失し、頭の中が真っ白になって、心臓の音だけが異様に大きく聞こえ  
――――そして、不意に、視界が無数の爆発で埋め尽くされ、地獄の責め苦が始まった。  
 
「むがぁああっ!!うぐぁ・・・・うぅううっ!!むぐぁぁっ・・・・ぐっ・・・・ぶぎぃあああっ!!!!」  
 
太腿の間を麻酔なしで切開された上、焼け火箸で掻き回される様な激痛と灼熱感が駆け巡る。  
愛液に濡れそぼり、柔らかく揉み解されていた筈の秘肉ではあったが、  
やはり、これまで一度も男性の性器を受け入れた事が無いせいか、  
充血しきった亀頭部分を咥え込むのが精一杯で、それ以上は、やはり抵抗感の方が大きいようだった。  
あらん限りの力を振り絞り、膣口を絞って、獰悪な侵入者を退散させようとする優子に対して、  
榊原は、一歩も退かず、更に奥へと突き進もうと、両手を伸ばし、優子の下半身を引き寄せた。  
 
(・・・・ああっ!!・・・・いっ・・・・痛い・・・・痛いよぉっ!!・・・・抜いて・・・・抜いてえっ!!  
・・・・あああ・・・・お願い・・・・痛くしないで・・・・うぁああっ・・・・助けてぇ・・・・!!)  
 
狭い肉襞の間を強引に突き破り、奥へ奥へと侵入していく榊原の肉棒の前に、  
優子の防禦壁は次々と崩れ去り、踏みしだかれて、均されていく。  
一度や二度ならば、突進を食い止める事も不可能ではなかったが、  
疲れなど知らないかのように、どんどんと速さを増していき、力を強めていく榊原の腰使いの前では、  
ほんのささやかな抵抗に過ぎなかった。  
程なく榊原の陰茎は、膣前庭を押し開き、子宮口の縊れを貫通して、子宮の中へと到達した。  
 
(・・・・ふああぁっ!!・・・・痛いぃっ!!・・・・苦しいよぉっ・・・・!!  
・・・・あ・・・・あそこが・・・・熱い・・・・すごく熱くて・・・・壊れちゃうぅぅっ!!!!)  
 
横に退かした股布が元の位置に戻ろうとするのを断固として拒みながら、  
榊原の肉棒が膣道を出入りするたび、全身の筋肉を硬直させたり弛緩させたりを繰り返す優子。  
真っ赤に充血した媚肉を抉る剛直は、既に根元近くまで埋まっており、  
時折、子宮の奥壁を衝く鈍い音がこだまするまでになっている。  
依然として、痛みと灼熱感と異物感と気持ち悪さは圧倒的だったものの、  
中でも、灼熱感は飛び抜けて大きくなり、まるで神経そのものが熱を発しているように感じられた。  
 
「・・・・ハァッ、ハァッ・・・・さ、最高だァ・・・・そ、その・・・・苦痛の表情・・・・ウゥッ・・・・!!  
・・・・アアッ・・・・でも・・・・ちくしょう!!・・・・な、何故なんだ!?・・・・君ほどの、か、完璧な美少女が・・・・!!  
・・・・ングッ・・・・しょ・・・・しょ、処女では・・・・無いなんて・・・・!!」  
 
優子の腰を思い切り強く引き寄せながら、金切り声を上げる変態教師。  
全身の毛穴から噴出した汗で、ワイシャツは既にグショグショになり、  
茹で蛸のように上気した肌からはうっすらと湯気すら立ち上っている。  
貧弱な肉体にとっては、体力の消耗が既に堪え難い水準に達しているらしく、  
全身の関節がガクガクと震えている姿は、何処か滑稽ですらあった。  
 
「アオォォッ・・・・!!・・・・す・・・・すごいよ・・・・締め付けがっ・・・・アアッ・・・・アアアッ!!  
・・・・アアッ・・・・ちくしょう・・・・教え込まれたんだな!!・・・・そいつに・・・・こ、こんな・・・・!!  
うがぁぁっ・・・・み・・・・認めない・・・・認めないぞォっ・・・・絶対にィ・・・・!!  
・・・・がはぁっ・・・・お前は・・・・お前は、僕のものだァ・・・・!!・・・・僕の・・・・ぼ、僕だけのォォォッ!!!!」  
 
息をはずませながら、狂気じみた勢いで袖送運動を繰り返す変態教師。  
妄想の中で、優子の処女を散らした「男」のイメージがどんどん自己増殖しているのか、  
口をついて出る罵詈雑言もどんどんエスカレートして、意味不明なものになっていく。  
 
(・・・・んあっ・・・・うあぁっ・・・・あそこが・・・・熱い・・・・熱いよぅ・・・・!!  
・・・・どうして・・・・どうしてなの・・・・!?・・・・痛いのに・・・・嫌なのに・・・・どうして感じちゃうのォ・・・・!!)  
 
混濁した意識の中を、疑問符だけが十字砲火のように飛び交う。  
必死に答えを求め続けようとはするものの、もはや理性的な思考など全く望めない状態で、  
頭の中は、マグネシウムを焚いた時のような白い爆発光に満たされ、痺れきっていた。  
下半身の灼熱感はいよいよ高まり、熱烈な榊原のストロークに対して、  
優子の子宮も、少しずつではあるが、収縮運動を強めていく。  
愛液の分泌量も増え、粘り気も心なしか強くなって、濃厚な牝の臭いが周囲に立ち込めた。  
伸縮性のある濃紺の布地の下からのぞく無毛の恥丘の表面が、電流が走ったかのように脈打つたび、  
手足や顔に、ザザッ、ザザッ、とさざ波が打ち寄せて、性感が確実に増していく。  
 
(・・・・あああっ!!いやっ・・・・いやよぉっ!!  
・・・・こんなの、気持ち良くない・・・・気持ち良い訳ないのにっ・・・・!!  
・・・・ふあぁぁっ・・・・身体が・・・・熱くて・・・・ああっ・・・・もうだめェェッ・・・・!!)  
 
絶頂へと至る最後の数瞬、巨大な絶望と罪悪感に責め立てられ、押し潰されるような呻き声を発する優子。  
いまや優子の肉体と五感は、変態教師が下半身を打ち振るたびに押し寄せてくる衝撃を、  
紛れも無い快感であると認識し、全身の反応でそれに賛同の意志を表明しながら、  
優子の感情に対して、意地を張るのをやめ、快楽を快楽として認めるよう、大合唱している。  
弱りきった優子の心は、何とかそれだけは認めまいと抵抗を続けていたものの、所詮は徒花に過ぎなかった。  
心臓と子宮とが、同時に、ひときわ巨大な音を立てて収縮した瞬間、  
粘着テープの下の優子の口元が弱々しく動き、ついに、その言葉が形を結んだのだった。  
 
「・・・・ああああっ・・・・・いいっ・・・・!!・・・・気持ち・・・・いい・・・・よぉ・・・・っ・・・・!!!!」  
 
「・・・・ぐぐっ・・・・あぁぁっ!!で、出るぅっ・・・・!!いっひぃっ!!・・・・ひゃひぃいいいっ・・・・!!」  
 
絶頂を迎えた優子の膣が、榊原の陰茎を激しく締め付ける。  
既に限界まで膨張しきっていた肉棒は、急速に増した圧迫に耐え切れず、  
筒先から沸点に達して煮えたぎった濃厚な精液をほとばしらせながら、大きく爆ぜた。  
瞬く間に、狭い肉襞の間を汚し尽くした白濁液は、  
こちらも猛烈な勢いで収縮を繰り返す子宮の中から鉄砲水のように噴出してくる大量の愛液と溶け混じり、  
うねり返る膣道を逆流して、秘裂の外へと溢れ出した。  
 
・・・・・・・・ズジュッ!!・・・・ジュジュッ!!・・・・ジュルジュッ・・・・!!  
 
腰を大きく前に突き出し、絶叫調の表情のまま硬直している榊原の生白い下腹部にも、  
ビクビクとひくついている二本のしなやかな太ももの間を覆った、濃紺のブルマの上にも、  
半透明なヌルヌル液が、分け隔てなく飛散し、こびり付き、生臭い匂いが周囲を満たしていく。  
濃紺の布地の上に出来た白いまだら模様は、軌跡を引きながら、しわの間をゆっくりと移動しつつ、  
ある者は繊維の間へと吸い込まれ、別の者は柔らかい内股を抜けて、体育用マットの上に垂れ落ちていった。  
 
(・・・・い・・・・いやぁっ・・・・いやあぁぁぁっ!!!!)  
 
優子の喉の奥で生まれた血を吐くような悲痛な叫びは、  
粘着テープに覆われた口の中で、ゴボゴボという濁った水音へと変わり、やがて途絶えた。  
そして、やや時間が経つと、異様な灼熱感に支配されていた下半身に、  
今度は、ぞっとするような悪寒の波動が現れ、全身へと広がっていく。  
交互に生まれてくる狂熱と寒気とが、各々の流儀で優子の肉体を弄ぶ中、  
精を放ち終え、萎え縮んだ榊原の逸物が、充血しきった媚肉粘膜の間から、ずるり、と抜け落ちた。  
ほとんど同時に、腰の後ろに絡み付いて逃げ場を封じていた両腕も外れ、  
支えを失った優子の体は、ぐらり、と傾くと、そのまま薄汚いマットの上に沈んでいく。  
 
 
「・・・・むふぁあっ・・・・ぐう・・・・あぐぅ・・・・んんっ・・・・んむぅうう・・・・」  
 
快感と苦痛と、そして、何より絶望感に打ちのめされ、優子は、もはや虫の息だった。  
ぜいぜいと呼吸を切らしながら、必死に空気を追い求めるものの、  
口元を覆った邪悪な縛めの粘着力は未だ衰えを知らず、次第に意識が遠のいていく。  
目の前の世界が、ぐらり、と揺らいだかと思うと、色彩と輪郭とを失ってぼやけ始めた。  
 
(・・・・・・・・たす・・・・け・・・・て・・・・・・・・)  
 
必死に意識を保たせようとする優子だったが、既に破局は目の前に迫っていた。  
全身の感覚が薄らぎ、手足が重みを失って、ふわふわと妙に頼りなく感じられた直後、  
不意に呼吸が出来なくなり、心拍が極限近くにまで弱まっていく。  
頭の上に、途方もなく重いものが圧し掛かってきて、  
そのまま、優子の意識を、暗く冷たい地の底へと押し沈めていった・・・・。  
 
(・・・・れ・・・・い・・・・・・・・こ・・・・・・・・)  
 
「・・・・ハァッ・・・・ハァッ・・・・ハァグッ・・・・ど・・・・どうだ・・・・?  
・・・・ブハァッ・・・・どうだ・・・・見ただろう・・・・僕の・・・・僕の力を・・・・ガハッ・・・・ググッ・・・・ゲハッ・・・・」  
 
ヨレヨレになった身体を背後の跳び箱に預け、辛うじて支えながら、優子を眺める榊原。  
体力の最後の一滴まで費消し尽くしたらしく、完全に息が上がった状態ではあったが、  
両眼だけは異様な光を帯びて、見る角度によっては力強ささえ感じさせた。  
さらに注意深く見れば、だらり、と垂れ下がった肉棒の先端からは、なおも未練がましく精液の滴が垂れ、  
表面に浮き上がった青黒い血管が、時折、ピクピクッ、と不規則に動いている。  
 
「・・・・グフフ・・・・お前・・・・は・・・・ブガッ・・・・ゲハッ・・・・僕の・・・・ググッ・・・・僕だけの・・・・モノ・・・・。  
・・・・ゲボッ・・・・渡す・・・・もんか・・・・ウガガッ・・・・絶対に・・・・誰にも・・・・」  
 
ガス室に閉じ込められた囚人のように激しく咳き込みながら、  
熱にうなされるような眼差しを、目の前に横たわる優子に注ぐ変態教師。  
異常な眼圧の高まりに耐え切れず、毛細血管が破断して真っ赤に染まった目玉には、  
さらなる陵辱への渇望が炎となって燃え上がっており、  
その熱に煽られて、萎びていた陰茎も、びゅくびゅくと蠢きながら、急速に本来の形を取り戻していく・・・・。  
 
 
 
――――――――。  
 
「・・・・優子・・・・優子・・・・起きて・・・・もう大丈夫よ・・・・起きて・・・・」  
 
萎えた身体を静かに揺する、細い指先の感触。  
優子の視界に厚く垂れ込めていた暗灰色の霧がゆっくりと引いていき、仄かな光が射し込んでくる。  
おそるおそる薄目を開けた優子は、そこに、最愛の友の微笑を見付け、しばしの間、呆然となった。  
 
「・・・・麗・・・・子・・・・?・・・・本当に・・・・麗子・・・・なの・・・・?」  
 
微かに震える抑揚のない声で問いかける優子。  
うなずき返しつつ、麗子は、長時間にわたる拘束で血の気の失せた手首を両手に包み、優しく揉み解した。  
柔らかく温もりのある・・・・そして、何より懐かしい感触に、  
優子の精神は恐怖と嫌悪による頚木から解き放たれ、安らぎと平静さを取り戻していく。  
 
「・・・・言ったでしょ?私は、いつでもあなたのそばにいる、って」  
 
微笑みを浮かべる麗子・・・・だが、その表情は、どこか陰影を含んでいるようにも見える。  
その点が気になったのか、少し不安そうに視線を上げた優子の鼻腔に、焦げ臭い匂いが飛び込んでくる。  
驚いて周囲を見回した優子は、空中に浮かんだ自分たちの姿と、  
その遥か下で黒煙を吐き出している学校の体育館を見付けて、うわずった声を発した。  
 
「・・・・ど、どういうこと・・・・!?学校は・・・・せ、先生は・・・・どうなっちゃったの!?」  
 
「落ち着いて。・・・・大丈夫よ。ちょっとしたボヤになっちゃっただけ。すぐに鎮火するわ。  
怪我人もいない・・・・まぁ、あの馬鹿教師を別にすれば、だけど」  
 
幼子をあやすように耳元で囁く麗子。だが、優子は納得せず、更に質問を浴びせる。  
 
「別、ってどういうこと・・・・まさか!?」  
 
聞き返す優子の脳裏に、つい先程、自分が受けたおぞましい仕打ちの記憶がまざまざと蘇ってくる。  
それに、先程の麗子の暗い微笑が重なって、優子は、思わず、ぞくっ、と表情を凍りつかせた。  
・・・・だが、(優子にとって幸いな事に)麗子はあっさりとかぶりを振った。  
 
「違うわ。・・・・少なくとも、生きてはいるわよ。  
当分、病院のベッドから出られないでしょうし、退院しても、記憶に障害が残ってる筈だけど。  
自業自得、と断言するのはちょっと気の毒かもしれないけれど、まぁ、いい薬ね・・・・」  
 
ひとまず安堵の表情を浮かべつつも、麗子の言葉の意味を掴みかねたのか、なおも訝しげな様子の優子に、  
麗子は、くすっ、と悪戯っぽく微笑みながら、付け加える。  
 
「・・・・まぁ、個人的に言えば、優子に手を出したヤツなんて、八つ裂きにしてやりたいところなんだけど」  
 
「麗子・・・・それってどういう意味?やっぱり、ヴェカンティと何か関わりがあったの?」  
 
優子の問いに、まぁね、と曖昧に答えた麗子は、慎重に言葉を選びながら、説明を続けた。  
 
「そもそもの原因は、あの馬鹿が、優子に興味を・・・・好意と言い換えても良いかしら、癪ではあるけど・・・・、  
まぁ、とにかく、そういったちょっとばかり特別な感情を抱いていていた事ね。  
そこに、ヴェカンティの諸侯の一人が目を付けた、ってわけ・・・・」  
 
「優子も知ってると思うけど・・・・  
ヴェカンティとヴァニティとは、永劫に続く闘争と調和の中の、その時々の力関係によって、  
もう一つの世界、つまり、リアリティに対する支配力を得ているの。  
ただ、それは、原則的には、世界全体に対する影響力であって、個々の人や物に作用するものではないわ。  
ヴェカンティやヴァニティの住人が、リアリティの人や物に対して、直接力を行使して影響を与える事は、  
不可能ではないにしても、膨大な代償を必要とする事・・・・まぁ、ほとんどの場合、割りには合わないわね。  
・・・・だから、普通、積極的にそんな事をやろうとする者はいないわ。  
かつてのログレス族残党、ガイアスやザルーガのように、八方塞りになって自棄に陥った連中ぐらいかしら」  
 
「リアリティ全体にではなく、その中の特定の人間に対して影響を及ぼそうと思ったら、  
奴等は、その人間の周囲の事象にほんの少しずつ介入して、罠を張り巡らしていくの・・・・  
自分達の望む方向にその人間の精神を誘導し、自分達の望む行動を、あくまでも自発的に行わせるために。  
それなりに時間と手間はかかるけれども、  
その方法ならば、直接力を行使して、無理やり思考を捻じ曲げるより必要なエネルギーは少なくて済むから。  
・・・・そうね・・・・「戦士」になる前の私を思い出してくれれば、分かり易いかしら・・・・。  
・・・・優子の場合は、そんな悠長な事をしている余裕がなかったから、  
やむを得ず、ヴァリアさまが直接力を行使されて、半ば無理やりに「戦士」に仕立て上げたんだけど・・・・」  
 
「・・・・あの馬鹿教師の場合は、優子への・・・・そうね、好意、って事にしときましょうか・・・・?  
ちょっとばかりはスケベな気持ちもあったみたいだけど・・・・  
まぁ、とにかく、それを、優子を独占したい、支配したい・・・・、という方向に捻じ曲げていったようね。  
最終的に、肉体と精神の両面において、優子を傷つけ、壊してしまうような行動に出る事を期待して」  
 
「・・・・そう・・・・だったの・・・・」  
 
ほっとしたような、それでいて、あまりすっきりしたようには見えない複雑な表情を浮かべて、  
下界の体育館の窓から立ち上る煙に、ぼんやりとした視線を注ぐ優子。  
麗子は、その肩を、背後からそっと抱きすくめた。  
 
「・・・・気の毒だけれど、たぶん、教師を続けていくのはもう無理ね。  
あの写真とか、体育倉庫の中にあった物は全部燃やしておいたから、  
貴方との事が外に漏れる事はないし、学校からは、せいぜい失火の責任を追及されるぐらいだと思うけど」  
 
「・・・・うん・・・・」  
 
力なくうなずく優子に、麗子は頬を寄せ、しっかりして、と柔らかい声で励ます。  
まだ少しだけ湿り気の残った体操服を通して伝わってくる麗子の身体の温もりに、   
優子はやや頬を赤くしながら、もう一度うなずいた。  
 
「・・・・下ろして、麗子。・・・・たぶん・・・・もう大丈夫・・・・だと思うから・・・・」  
 
 
――――――――TO NEXT STAGE.   
 

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