ヴェカンティ。木々の生い茂る森の中。渓流のほとり。  
 
「ふあ・・・・あ・・・・ああ・・・・」  
 
めくるめく快楽が優子の五感を席巻していた。  
恥かしげも無く割り開かれた左右の太腿も、腰椎の許容する限界まで持ち上げられた腰も、  
びゅくん、びゅくん、と卑猥極まるリズムに乗って、淫靡なダンスに打ち興じている。  
トロトロに蕩けきった双眸はすでに焦点を失って久しく、  
湧き出てくる涙滴に覆われた視界は、一面、無数の火花によって埋め尽くされていた。  
 
――――くちゅッ、ちゅるッ、くちゅるるるッ!!  
 
不用意に触ろうとすれば、ヤケドさえしかねない程の熱を帯びた秘裂の中では、  
繊細さと大胆さを併せ持った白い指揮棒が、甘美な三重奏を奏で続けていた。  
しなやかな指先は、軽快なテンポで肉襞を掻き回し、快感を増幅させていったかと思えば、  
一転して、嫌味なまでにゆっくりとした動きで焦らしにかかり、  
懊悩が頂点に達する頃合いを見計らって、膣道の天井に潜む敏感なスポットを的確に突いてくる。  
顔面は勿論、首筋まで真っ赤に染まりきった蒼髪の少女は、  
甘やかな喘ぎ声を引っ切り無しに発しながら、間近に迫った至福の瞬間を待ち焦がれていた。  
 
「うふふッ、ホントに情けないカオ。鏡があったら見せてやりたいくらいね」  
 
かつてのクラスメイトの痴態にねっとりとした笑みを浮かべる、赤毛の少女。  
ラベンダー色の瞳から放たれる冷やかな眼差しが、ピンク色に上気した生肌をくまなく漁り尽くし、  
ビクビクと跳ね回る肢体の動きの一部始終を悪意を込めて観察している。  
無論、この間にも、両手の指先は疲れる事も倦む事も知らぬかのように、  
優子の弱点を責め立て、あさましい戦慄きを量産し続けていた。  
 
――――ちゅぷッ、ぶちゅッ、ぶちゅるるるッ!!  
 
淫熱を孕んだ恥かしい花弁からは、いやらしい水音が間断なく響き渡り、  
止め処も無く滲み出す半透明な蜜汁が、突き入れられた三本の指をベトベトに濡らしていた。  
傍らにあるパールピンクの陰豆には、もう一方の手が絡み付き、  
包皮を押し退けむっくりと屹立していた突起を摘んで、コチコチになるまで擦り立てている。  
 
下半身全体に広がった甘い痺れが、  
弓なりにしなり、ギシギシと軋み声を上げる背筋を伝って、頭の中へと噴き上がるたび、  
口腔からは、あられもない嬌声と共に生温かい唾液が迸る。  
処女特有のきつい締め付けをものともせず、侵入者たちは膣道の最深部へと這い進み、  
特に中指の先端は、子宮口との境目にある、肉の門扉にまで達しようとしていた。  
間近に迫った破瓜の瞬間を本能的に感じ取ったのだろう、  
呼吸は、更に荒々しく、小刻みなリズムへと変じ、全身の痙攣も激しさを増していく。  
 
・・・・・・・・異変が起きたのは、丁度、その時だった。  
 
―――――ゴゴゴゴゴッ!!!!  
 
不意に、巨大な風鳴りが麗子の耳朶を叩いたかと思うと、  
不可視の拳と化した突風が、横合いから頬を殴り飛ばす。  
予想外の打撃によろめき、バランスを失った体は、  
悪意を纏った暴風によって軽々と掬われ、背中から地面へと叩き付けられてしまった。  
 
「ぐっ・・・・この風は、まさかッ!?」  
 
痛みに顔を歪めながらも、何とか体勢を立て直した赤毛の少女。  
目の前を、意識を失った優子の五体が、  
大気で出来た腕に掻き抱かれ、空高く舞い上げられていく。  
何が起きたのかを悟った暗黒界の女戦士は、全身から鋭い怒気を発しつつ、声を張り上げた。  
 
「アイザード!!一体、どういうつもりだッ!!  
決して手は出さない、と約束したのを忘れたのかッ!?」  
 
「・・・・フフフ、大きな声を出さなくても聞こえていますよ、ちゃあんとね」  
 
天空から降り注いでくる、玲瓏たるソプラノの響き。  
声のする方角を見上げた少女は、口の中で、チィッ、と、小さく舌を鳴らす。  
遥か視界の彼方に、かろうじて確認できた人影は、ほとんど豆粒程度の大きさ、  
これでは、彼女の能力を以ってしても、斬撃を届かせる事はおろか、狙いを定める事さえ至難だった。  
 
「ええ、約束なら覚えていますよ。  
"<ヴァリスの戦士>を始末する間、決して手出しはするな"・・・・」  
 
「その通りだッ!!分かっているなら、何故、邪魔をする!?  
優子を倒すのは、ログレスから与えられた、あたしの使命。  
それに協力するのは、アンタたち、暗黒五邪神の義務でしょう!!」  
 
大声を出す必要は無い、と頭では理解していても、自然と口調が高くなってしまう。  
暗黒界に召喚されて間もない頃からすでに、  
麗子は、彼――――暗黒五邪神の一将、風邪アイザード――――が嫌いだった。  
いつもにこやかな笑みを湛え、一見、いかにも気さくで親切そうな印象の表情の裏で、  
常に相手の利用価値を値踏みし、自分のために働かせるチャンスを窺っている、狡猾な男。  
剣呑な相手との取引は決して気が進むものではなかったのだが、  
ガイーダとキーヴァを倒した優子が次に現れたのが(よりにもよって)彼の封土であった以上、  
ログレス直属の<戦士>とはいえ、何の協定も結ばずに事を進める訳にはいかなかったのである。  
 
「ええ、それは貴女の仰る通りですよ、我らが<戦士>殿。  
・・・・しかしながら、貴女は、どういった御事情があるのかは存じませんが、  
とっくに勝負がついているにも関わらず、トドメを刺そうとはなさらないではありませんか?  
ならば、私がケリを付けて差し上げようと考えましてね・・・・まあ、親切心という訳ですよ」  
 
嫌みたらしく言ってのけるアイザードに、  
怒りに震える麗子の両手が、ぎりり、と鈍い音を立てながら握り締められた。  
遥か遠方の空に浮遊しながらも、魔力によって強化された知覚により、様子を窺い知った風の魔道士は、  
クククッ、と楽しそうに喉を鳴らしながら、更に慇懃無礼な言葉を言い連ねる。  
 
「分かっておいでとは思いますが、  
私は貴女の部下では無く、あくまであの御方のご命令で力をお貸ししているだけのこと。  
貴女があの御方の御意思に従おうとなさらないのならば、協力を続ける義務はありませんからねぇ」  
 
周囲の大気の色と同じ、灰色がかった薄水色のローブを纏った、暗黒五邪神随一の謀将は、  
目深に被ったフードの下で、碧色の双眸に冷たい光を浮かび上がらせた。  
傍らには、ぐったりと力を失った優子の身体が空気の鎖に絡め取られて横たわり、  
吹き荒ぶ風に煽られた豊かな蒼髪が、バサバサとせわしなくはためいている。  
 
「バカな事をッ!!あたしが優子を助けるとでも!?  
ログレス様から<暗>の力を授かった、<ヴェカンタの戦士>のあたしがどうしてッ!!」  
 
下界では、獲物を横取りされた狩人が憤然と拳を突き上げていたが、  
ブロンドの魔道士は、これ以上相手を続ける意志は失せたらしく、  
パチン、と指を鳴らして、周囲の空間を何処かへと続く次元の通路へと接続した。  
 
「くッ・・・・ま、待て、アイザード!!  
優子はあたしのモノよ!!勝手は許さないわッ!!」  
 
なおも追い縋ろうとする金切り声を無視して、  
まず蒼髪の少女を空間を穿つ断層の中へと放り込むと、  
暗黒界の青年貴族は、嫌味たっぷりに麗子を振り返り、ニヤリ、と口の端を吊り上げてみせる。  
無論、細かい表情の変化など窺い知るのは不可能なのだが、  
大まかな仕草から、ある程度の意図は感じ取ったのだろう、  
怒り心頭に発した彼女は、漆黒の<剣>を実体化させ、憤激に任せて無茶苦茶に振り回し始めた。  
 
(ハハハ・・・・可愛い顔に似合わず、何とも物騒なお嬢さんですねぇ。  
さすがは、あの御方に選ばれたというだけの事はありますよ・・・・)  
 
――――灰色にくすんだ空間。  
淀んだ時の流れに絡め取られ、まどろみに落ちていた意識が、弱々しいながらも息を吹き返す。  
 
・・・・ここは、何処?  
 
(うっ・・・・うっうっ・・・・ぐすっ・・・・ぐすっ・・・・・)  
 
泣き声が聞こえる。一体、誰?  
小さな女の子みたい・・・・何故泣いてるのかしら?  
 
(・・・・大キライよ!お父さまも、お母さまも・・・・どうしてケンカばっかりするの!?)  
 
――――えっ!?この子、もしかしてッ!?  
で、でも、どういう事?両親がケンカって・・・・?  
 
(・・・・何よ、あの、優子って子。  
勉強も運動も大した事無いクセに、塾にもクラブ活動にも習い事にも行ってないクセに、  
なんで、いつもクラスの人気者なの?何で、みんな、あの子の友達になりたがるの?  
どうして、どうして、あたしじゃなくて、優子ばっかり・・・・!?)  
 
・・・・・・・・麗・・・・ちゃん・・・・?  
 
(・・・・優子、そうだわ、アイツさえいなければ、あたしはこんな気持ちを抱かずに済むのよ。  
そうよ、いけないのは優子。アイツさえいなくなれば、あたしは・・・・!!)  
 
・・・・まさか、ウソでしょう!?  
麗子が、わたしをそんな風に思っていたなんて事ッ!?  
 
(どうして・・・・どうしてよ!?  
なんで、アイツは、こんな酷い事されて平気でいられるのッ!?  
どうして、辛そうな顔一つ見せないで、笑ってられるのよッ!!)  
 
麗子・・・・まさか・・・・本当なの?  
これが、あなたの・・・・本当の気持ち・・・・だったの?  
 
「やめて、やめて、優子・・・・。  
あたしのそばに来ないで・・・・あたしに話しかけないで!!  
お願いだから、あたしに優しくしないでッ!!これ以上、あたしに惨めな思いをさせないでッ!!」  
 
・・・・麗子・・・・あなたは・・・・あなたは・・・・・・・・。  
 
「・・・・れ・・・・れい・・・・ちゃん・・・・」  
 
一筋の光も射し込む事のない洞窟の中。  
多量の湿気を含んだ黴臭い空気が重苦しい雰囲気を醸し出している。  
青白い炎を上げる魔道の灯し火が照らし出しているのは、  
いわくありげな書物の並べられた書架、怪しげな薬瓶の列、おどろおどろしい実験器具の数々、  
そして、それらの中心に据えられた、黒い円形の石の台座・・・・。  
 
「ふぅむ、残念ですが、この辺りが限度ですか。  
さすがは<ヴァリスの戦士>、大した精神力です。  
どうやら、通り一遍の方法では洗脳など出来ないようですねぇ」  
 
しばしの間、腕組みをしながら物想いに耽る、洞窟の主――――風邪アイザード。  
視線の先には、おどろおどろしい魔道の紋様が刻み込まれた実験台と、  
台上に横たえられた、しなやかな蒼髪の少女のカラダ。  
特別な薬物と精神に作用する呪法を併用したせいだろう、  
瞳は虚ろで意志の光を全く感じさせない一方、  
肌は生気を失っておらず、顔色にも呼吸にも、取り立てて異常な点は見当たらない。  
 
「全く効果が無いという訳では無いようですが、  
単純に幻覚を見せ、偽りの記憶を植え付けようとしても、相当な時間を要するでしょう。  
・・・・はてさて、一体、どうしたものでしょうか?」  
 
大気を自在に操る魔道士の棲み処とは思えない程、風通しの悪い、じめじめとした空間の中心で、  
暗黒界の青年は全身を覆う灰色のローブとフードを脱ごうともせず、  
魔性の揺り籠の中でまどろみに落ちている優子の意識を一心不乱に走査し続けていた。  
もっとも、時折、困ったものだ、と、ブツブツ不平を漏らしながらも、  
その表情は、複雑怪奇な方程式を前にした数学者のように、とても嬉しそうにも見受けられるのだが。  
 
「今頃、"麗ちゃん"は、頭から湯気を出しながら、必死に私の跡を追っているでしょうねぇ。  
フフッ、この娘を私の人形に仕立て上げるのが先か、それとも、ここが突き止められるのが先か・・・・」  
 
フードの縁から覗く、冷たい光沢のプラチナ・ブロンドも、白磁のような頬筋も、  
むぅっとするような熱気と湿気にあてられて、じっとりと汗ばみ、  
折角の容貌が台無しになっているが、全く気にする様子は無い。  
彼の注意力の全ては、目の前に横たわる美しい獲物へと注がれており、  
観察力と思考力もまた、如何にすれば、その心を完全に篭絡出来るか?という難問に振り向けられていた。  
 
(・・・・ここは、やはり、あの手を使う以外にありませんか。  
いささか野蛮な方法で、私の趣味ではありませんが、この場は致し方ないでしょう・・・・)  
 
――――アイザードの意思のままに変化し続ける、幻覚世界。  
現在の姿は、麗子との再会を果たした、あの美しい森の中。  
近くを流れる渓流のせせらぎが心地良くこだまする、岩場の上。  
 
「・・・・お願・・・・も、もう・・・・やめ・・・・て・・・・」  
 
愛欲の化身と化した赤毛の少女は、倦む事も疲れる事も無く、優子の肉体を貪っていた。  
その下に組み敷かれ、執拗な愛撫にさらされている蒼髪の少女は、  
巧緻を極める性愛の技により、次から次へと淫靡な波動を送り込まれて、  
清純無垢な表層の裏側で息づく、淫乱な牝の本能を暴き立てられている。  
トロトロに蕩けた表情、あさましい痙攣を発し続ける手足・・・・。  
すでに頭の中は空っぽの状態で、  
ここが何処なのか、いつからこんな行為に耽っているのかさえ把握できなくなっていた。  
 
「フッ、アンタも素直じゃないわねぇ。  
こんなビショ濡れになってるのに、まだそんな事を言い張るつもり?」  
 
冷やかな視線を投げかけながら、愛汁に濡れそぼった蜜壷を捏ね回す暗黒界の<戦士>。  
途端に、充血して厚みを増した粘膜が、ビクン、と敏感な反応を返し、  
挿し入れられた細い指先をきつく噛み締めたかと思うと、  
不随意筋から圧迫を受けた肉襞の間から、生温い粘汁が、じゅくじゅくと滲み出してきた。  
 
「い、いやぁッ・・・・ぁあ・・・・くッ・・・・ひぁあ・・・・ふひぃあああッ!!」  
 
唾液でベトベトになった唇から上がる、甲高い叫び声。  
腰椎がガクガクになるような快美感に、健康的な乙女の柔肌が、ぞくぞくぞくッ、と鳥肌立ち、  
僅かに残った理性の欠片が業火に包まれて燃え尽きていく。  
クスクスと忍び笑いを漏らしながら、麗子は、突き入れた人差し指をスローテンポに回転させ、  
快楽のあまり、ほとんど引き攣りかけている膣壁粘膜に、更なる刺激を送り込んだ。  
 
「ああ・・・・ッ!!はぁッ、はぁッ・・・・ひはぁ・・・・んぅ・・・・くひぃぃんッッッ!!」  
 
深々と眉間にシワを寄せながらよがり狂う、蒼髪の少女  
うなじの周囲が、じぃん、と切なく痺れ、全身の汗腺が一斉に開花すると、  
視界全体に幾条もの火箭が飛び交い、身体の芯がドロドロになって溶け流れていった。  
下腹部から這い上がってきた、はしたない痙攣が、  
黄金の胸甲に包まれた形の良い双丘を、ぷるんぷるん、と揺り動かし、  
カチコチに屹立した乳首を、体中でここだけはひんやりと冷たい、装甲の裏側へと押し付ける。  
 
「ほらほら、反論出来るなら、してみなさいよ。  
フン、どんなに偉そうな事を言ったって、所詮、アンタは口先だけの人間よ。  
そうやってヨダレを垂れ流して、情けない悲鳴を上げてるのがお似合いのねぇッ!!」  
 
弱々しくかぶりを振りながら、啜り泣きを漏らす元クラスメイトに、  
赤毛の<戦士>は、容赦ない糾弾を叩き付け、嘲りと蔑みの眼差しを突き立てた。  
必死に反論を試みる優子だが、押し寄せる快感の大波の前に正常な思考は働かず、  
発しようした抗議の言葉は、口元に達する前に、あられもない嬌声へと姿を変えてしまう。  
嘲りの笑いをヒートアップさせながら、目の前のカラダを力任せに引っくり返した麗子は、  
溢れ出る愛液で濡れそぼった下半身を抱きかかえて、恥裂の様子を無遠慮に覗き込んだ。  
 
「アハハハッ!!優子のアソコ、いやらしいオツユでグッチョグチョだわッ!!  
ホント、見てるこっちの方が恥かしいくらいよッ!!」  
 
パックリと口を開けた、サーモンピンクの秘果実を目の当たりにして、  
<ヴェカンタの戦士>は、好色そうな光を双眸に湛え、頬を緩ませた。  
生温かい吐息が、きつくすぼまった菊門の表面を優しく撫で付けると、  
高々と持ち上げられた白桃色の尻肉が、ゾクゾクゾクッ、と鳥肌立ち、  
太腿の筋肉が、びゅくびゅくびゅくッ、と続けざまに大波を放つ。  
 
「あああッ!?ひぃッ・・・・そ、そんな所・・・・い、嫌ッ・・・・いやぁあぁあッッ!!」  
 
唾液をたっぷりと含ませたピンク色の舌先が、尻たぶの間の排泄器官をチロチロと舐めしゃぶると、  
恥かしさのあまり、完全に裏返った声がクチビルを震わせ、  
頭の中をグチャグチャに掻き乱した生理的な嫌悪感が眩暈となって襲ってくる。  
だが、赤毛の少女は、ほっそりとしたその腕から発したものとは思えない、万力のような力で、  
必死に逃げ場を求めて前後左右に跳ね回る下半身を押さえ込むと、  
恐るべき正確さを誇る妙技を駆使して、すぼまりを構成する細皺の一歩一本を丹念に揉み解していく。  
 
「いやらしい匂い・・・・汗と腸液が混じり合って、ツン、と鼻にくるわ。  
うふふッ、今度はこっちの穴も味わってあげる。覚悟なさいッ!!」  
 
・・・・・・・・ねろっ。  
 
先っちょをドリルのように尖らせたナメクジ舌がすぼまりの内側に捻じ込まれると、  
羞恥心が一気に燃え上がり、甘い汗に濡れ光る全身が、びゅくびゅくッ、と大きく戦慄く。  
反射的に、肛門に力を入れ、それ以上の侵入を食い止めようとする優子だが、  
一瞬早く、無防備な股間へと回り込んだ指先が、秘裂の端で疼いている充血肉豆を、ピン、と弾くと、  
たちまち括約筋は力を失って、ヘロヘロ状態に陥ってしまった。  
 
「い、いやぁ・・・・はぁう・・・・んッ・・・・や、やめ・・・・ひはぁあッ!!」  
 
体中で最も不浄な器官をチロチロと舐めくすぐられる恥ずかしさに、  
毛穴という毛穴が逆立ち、奇妙なむず痒さを伴った悪寒が全身へと広がっていく。  
ピンク色の薄い唇をすぼまりに密着させられて、絶妙なリズムで吸い上げられると、  
じぃん、と背筋が灼け、みるみるうちに弓なりに反り返っていった。  
ぞっとするような感触が排泄器官の内側を動き回るたび、  
少女の未熟な性感には、おぞましさと共に、不条理な心地良さが刻み付けられ、  
きつく食いしばっていた筈の口元さえもが、いつしか、だらしなく弛緩してしまう・・・・。  
 
「フフフ、これはまた、随分と溢れて来ましたねぇ。  
<ヴァリスの戦士>殿は、前だけでなく、後ろの穴も大変具合が宜しいようで」  
 
実験室。  
優子のカラダは、左右の脚を大きくVの字型に割り拡げられ、  
太腿の間のクレヴァスが遮るものとて無く露出した無様な格好で台座に拘束されている。  
邪悪な魔道の技により、深い催眠状態へと陥れられた五感は、  
幻夢の中で、麗子の指と舌とに弄ばれるのと平行して、  
現実の世界では、アイザードの生み出した奇怪な魔法生物からの汚辱を浴び続けていた。  
 
「あぁッ!!や、やだぁ・・・・こんな、トコロ・・・・ひぃッ・・・・くはぁああッ!!」  
 
弱々しく擦れた涙声が、上気しきった吐息と共に、唇をひくつかせる。  
勿論、その言葉は、偽りの世界の赤毛の少女に向けられたものだったが、  
台座の上でガクガクと揺れている彼女の腰にもまた、  
体長二、三十センチくらいの、タコとナメクジを交配したような魔法生物が絡み付いていた。  
裏側に不気味な吸盤の生えた長い触腕は、  
薄い恥毛に覆われた秘裂と生汗に濡れそぼる尻肉の双方へと伸び、  
卑猥に粘ついた水音を奏でながら、モゾモゾと蠢いている。  
 
「フフッ、<ヴァリスの戦士>と言えど、所詮は、リアリティの小娘。  
力押しだけのガイーダやアイスフェザーしか能の無いキーヴァなら兎も角、  
私の知略と魔術の才を以ってすれば、赤子の手を捻るようなものです」  
 
低く笑いながら、暗黒界の青年は、傍らに置かれた水盤の上に手をかざした。  
暗く淀んだ水面に、一瞬、赤黒い<ヴェカンタ>の炎が立ち上ったかと思うと、  
この近くでは無い、だが、決してさほど遠く隔たっているという訳ではない地点の情景を映し出す。  
 
「・・・・おっと、こちらの<戦士>殿は優秀ですねぇ。  
もうあんな所まで辿り着くとは、いやはや、大したものです」  
 
折角の獲物を横取りされた怒りと口惜しさを糧として、  
複雑に入り組んだ封土の奥深くにまで踏み込んできた麗子の姿に失笑を漏らしつつ、  
同時に、何度となく、満足そうにうなずいてみせるアイザード。  
麗子がここまでの執着を見せる事自体、  
目の前で悶え泣く無力な少女との間に、単なる憎しみだけではない、複雑な因縁が存在する事実の証に違いない。  
それを解き明かせれば、赤毛の少女に対して心理的な優位を確立し、  
己の意のままに動く手駒とする事も不可能ではなくなる筈・・・・。  
 
「クククッ、<ヴェカンタの戦士>を自由に操れるようになれば、  
もはや、ベノンやヴォルデスなどは私の敵と呼べる存在ではなくなるでしょう」  
 
――――そして、いずれは・・・・。  
 
涼しげな輝きを湛えた碧眼に灯る、暗い欲望の炎。  
束の間、邪悪な愉悦に満ちた夢想に心を預けた謀略家は、  
しかし、すぐに理性を取り戻すと、当面の問題点へと思考を切り替えた。  
 
「・・・・まずは、麗子が到着される前に、小娘から全ての情報を引き出すといたしましょう。  
あまり時間はかけられませんから、多少、乱暴な方法をとらねばなりませんが・・・・」  
 
酷薄な視線の向かう先には、グロテスクな魔法生物に辱めを受け、  
汗の粒に覆われた手足を小刻みに痙攣させながら、切迫した喘ぎを漏らし続ける蒼髪の少女。  
悪夢に沈んだ意識の中では、  
おぞましい触手の群れは、かつてのクラスメイトの細く美しい指先に、  
瑞々しい柔肌を穢していく穢れ汁は、舌先に含まれた生温かい唾液に変換されて、  
ヴァリアによって与えられた加護に守られた自我に侵蝕を繰り返していた。  
 
その様子を確認した魔道士は、ニヤリ、と唇の端を吊り上げると、  
おもむろに、体に巻き付けた重苦しいローブを解き始めるのだった・・・・。  
 
――――再び、悪夢の中。  
 
「はぁ・・・・うッ・・・・あくぅ・・・・ンッ・・・・んあぅ・・・・あはぐぅん!!」  
 
絶え間なく秘裂粘膜をしゃぶり続ける、柔かい舌先。  
両腕で抱え込まれ、大きく左右に割り広げられた太腿はビュクビュクと戦慄き、  
まだ十分に生え揃ってはいない、恥毛の繁みの間では、  
サーモンピンクの大陰唇が口を開いたり閉じたりとせわしない動作を繰り返していた。  
その内側、淫靡な感覚に染まりきった膣襞から溢れ続ける愛液を求めて、  
級友の唇が貪欲極まりない吸引力を発揮するたびに、  
心なしか、以前よりも表面を覆う黄金の輝きが弱まった感のある黄金のブーツが、空しく宙を蹴り上げる。  
 
「こら、優子ッ、何度言ったら分かるの?  
自分ばかり気持ち良くなってないで、あたしのも舐めて頂戴ッ!!」  
 
覚えの悪い級友を叱り飛ばしながら、ぬばたまの光沢を帯びたプリーツ・スカートをたくし上げる赤毛の少女。  
すでに黒絹のショーツは取り去られており、  
程良くくびれたウェスト周りから発した美しい曲線が、  
腰の部分で大きくカーブを描いた後、しなやかな太腿に向かって再度収斂されていく行程が一目瞭然だった。  
同性の目から見てさえ、全く見事、と言う他無いフォルムに、(思わず)息を呑んだ瞬間、  
柔肉で出来た芸術作品は、何のためらいも無く、彼女の上へと振り下ろされ、  
マシュマロのような弾力を帯びた白桃色の尻たぶの間に切迫した吐息を封じ込めてしまった。  
 
「んむぅッ!!んうう・・・・んぶッ・・・・うむぅううッッッ!!」  
 
みずみずしい尻肉に鼻腔と口元を同時に塞がれて、悶絶する蒼髪の少女。  
呼吸の術を失った事も勿論だが、それ以上に優子を動転させたのは、  
薄いピンク色に色付いた尻たぶの質感と、微かに匂い立つ甘酸っぱい汗の芳香、  
何より、流麗なふくらみの下、張りのある太腿の間に広がっている恥溝の景色だった。  
すでに何度か眼福にあずかる機会はあったものの、  
ここまで接近した状況は初めてなだけに、少女の呼吸も自然と早まっていく。  
 
(こ・・・・これが・・・・麗子、の・・・・)  
 
目の当たりにした親友の陰裂は、長さ約5センチメートルほど、  
ぷっくりと隆起した恥丘の中央部を走り抜ける桜色の大陰唇に挟まれ、半透明な愛蜜を滲ませたその姿は、  
熟しきって今にも枝から落ちそうな南国の果実を連想させる。  
大きさ自体はさほど変わりはないし、形状や色合いにも目立つ程の違いはないにも関わらず、  
その谷間は、自分のそれとは比べ物にならないくらい、官能的な雰囲気に包まれていた。  
噎せ返るような濃厚な牝臭と喩え様も無く淫蕩な充血に包まれた花びらを前にしているだけで、  
顔面が、カァァッ、と熱く火照り、頭の芯がクラクラするような気分に陥ってしまう。  
 
(ああ・・・・なんて、いやらしいの・・・・で、でも、凄くキレイ・・・・)  
 
目の前でゆっくりと前後にスライドする淫果の姿に、  
我知らず見惚れて声を失う、囚われの<戦士>。  
胸の奥の鼓動がどうしようもなく高まっていき、体温が急上昇していくのが自分でも分かる。  
こんな感情は間違っている、と、僅かに残っていた理性の欠片が警報を打ち鳴らすものの、  
カラダの芯から湧き上がってくる強烈な衝動を食い止めるには全く役不足だった。  
 
――――ぴちゅッ!!  
 
微かに震えるクチビルが、蜜に濡れた秘裂へと吸い寄せられる。  
鼻先で強い香水をスプレーされたかのような牝臭の塊が、むわぁっ、と鼻腔に吹き寄せ、  
甘酸っぱくてコクのある、レモンケーキのような愛汁の味が広がっていくと、  
頭の中は、たちまち極彩色の輝きで一杯に満たされ、なけなしの自制心など瞬時に吹き飛んでしまった。  
 
「ウフフフ、いいわ・・・・その調子よ。  
焦る必要は無いの・・・・最初は、そう、ゆっくりと、丹念に・・・・味わって・・・・」  
 
完全に性感の虜となった少女は、赤毛のクラスメイトに命じられるまま、  
顔面へと覆い被さったローズピンクの食虫花に向かって、ぎこちない奉仕を開始した。  
何処までも柔かく、ヌルヌルとした感触に口元を浸していると、  
瞼の内側で、マグネシウムを焚いたような強い輝きを放つ火花が舞い踊り、  
全身を流れる血液が業熱に焙られて、グツグツと煮え滾っていく・・・・。  
 
「それにしても分からないもんよね〜。  
アンタみたいなおっとりとした子が、よりにもよって<戦士>だなんて。  
まったく、お笑い種も良いところだわ・・・・」  
 
陰唇粘膜を舐め回す舌先の動きは、依然として拙いままだったが、  
技量はともかく、献身的な態度には満足を覚えたらしく、  
赤毛のクラスメイトの口調は妙に上機嫌な響きを帯びていた。  
 
(べ、別に・・・・頼んだ訳・・・・じゃあ・・・・あああッ!!)  
 
対する優子には、かろうじて彼女の言葉を聞き分ける事が出来る程度の思考は残っていたものの、  
(反射的に浮かび上がった呟きとは裏腹に)もはや、反論を口にする気力など何処にも存在しなかった。  
涙に濡れた双眸を僅かに見開き、弱々しくかぶりを振る少女の横顔は、  
<ヴァリスの戦士>としての矜持など何処にも見当たらず、  
敗北感と屈辱感に打ちのめされ、使命も望みも忘れ去った、惨めな女囚の表情へと堕している。  
 
「ふぅん、そうなの。  
でも、アンタだって、なんだかんだ言い訳しながら、  
戦いの中で勝ち進んでいく自分のコト、結構気に入ってたんじゃない?」  
 
皮肉のスパイスをたっぷりと利かせた囁きと共に、  
麗子は、眼前に屹立している真珠玉に向かって、フウッ、と、生温かい息を吹きかけた。  
すでに極限まで昂ぶりを増していた勃起陰核にとってはこれだけでも十分な刺激で、  
優子の腰は、堪え性も無く、ニ、三十センチも跳ね上がったかと思うと、  
ビクンビクンと激しく打ち震えながら、卑猥なダンスを踊り始める。  
 
「ハッ、ほんとにバカね、アンタってッ!!  
ヴァリアなんかの口車に乗って、バカ正直に冒険の旅ってわけ?  
まったく、お人好しにも程があるわッ!!」  
 
「ち、ちが・・・・あああッ・・・・そ、そんな事・・・・あうッ!?・・・・むぶぅんううッッッ!!」  
 
かろうじて搾り出す事の出来た抗議の叫びは、すぐにあられもない嬌声に取って代わられ、  
さらに、押し付けられてきた尻たぶに塞がれて、くぐもった呻きへと変じてしまう。  
ケラケラとけたたましい嘲笑を響かせた、<ヴェカンタの戦士>は、  
のた打ち回る太腿を強引に押さえつけると、  
再び、蜜汁にまみれて煮え滾る肉孔に舌先を捻じ込んで、グチュグチュと掻き回し始めた。  
 
――――白桃色の尻たぶに塞がれた少女の口元が大きく歪み、  
弱々しいさざ波と化した悲鳴が、淫液に染まったあわいを妖しく掻き揺らしていく・・・・。  
 
「・・・・おおっと、危ない危ない。  
お気持ちは分かりますが、まだイッてしまわれては困りますよ」  
 
歪んだ笑みを浮かべつつ、碧色の双眸を、すうっ、と細める、アイザード。  
視線の先では、不気味な軟体生物を体中に絡み付かせたままの優子が、  
顔面を真っ赤に染め上げ、胸元を荒々しく上下させている。  
本格的なアクメへと差し掛かる前に、最も敏感な部分への刺激は中断させたものの、  
その対応は、一瞬、否、半瞬だけ、後手に回ったらしく、  
彼女の性感は軽い絶頂へと突き上げられてしまっていた。  
 
「あはぁ・・・・はぁぐぅ・・・・うあああ・・・・はひぃ・・・・へはあぁぁッ・・・・!!」  
 
半開きのクチビルから溢れ出る、ふやけきった吐息。  
伏せられた睫毛の端から、銀色の涙滴がボロボロと零れ、  
あさましいピンク色に上気しきった頬筋に沿って流れ落ちていった。  
甲高い耳鳴りが騒々しく響き渡り、視界内を埋め尽くした小さな星の群れが次々に弾けていく中、  
実験台に投げ出された手足は不規則な痙攣を繰り返し、  
ビュクビュクと波打つ下腹部と共に、卑猥極まりないベリーダンスに打ち興じる。  
 
「フム、あともう一押し、といった所でしょうか?」  
 
実験台の上の優子と水盤の中の麗子を見比べながら、  
暗黒界随一の策士は冷徹に計算を巡らせる。  
<ヴェカンタの戦士>が辿り着くまで、長く見積もっても、あと数分といったところだろうか?  
だが、その前に、自分は<ヴァリスの戦士>を完全に屈服させ、従順な牝奴隷へと変える事が出来るハズ。  
ならば、いっそのこと・・・・。  
 
(むしろ、最も効果的なタイミングで実行するといたしましょう。  
クックックッ、たとえば、・・・・そう、彼女がここに足を踏み入れた瞬間、とか・・・・)  
 
無意識のうちに口元をほころばせつつ、蒼髪の少女を乗せた漆黒の祭壇の縁をそっと撫で上げる青年魔道士。  
石材の擦れ合う重々しい音を響かせながら、台座は床へと沈んでいき、  
丁度、彼の膝頭の高さに達した所で、ピタリ、と静止する。  
その意向を察知したのだろう、蒼髪の少女に群がっていた魔法生物は触手を早々に引っ込め、  
半透明な体液にまみれた膣裂を、邪悪なる創造主の許へと明け渡した。  
 
「クククッ、そうそう、誰かさんと違って、分別のある子は良いですねぇ。  
・・・・そうだ、お利口さんな君達にはご褒美を差し上げましょう。  
私の使う牝穴以外の場所は自由になさい。好きなだけ楽しんで構いませんよ!」  
 
一体、どのような仕組みで意思伝達を行っているのかは不明だったが、  
手足は勿論、目鼻も口も無い、不定形の人工生物たちは  
主の寛大な言葉に、原形質の固まりで出来た体をプルプルと揺らして、精一杯の歓びを表現する。  
ニイッ、と薄笑いを浮べたアイザードは、  
喜び勇んで、再び少女の柔肌へと殺到していく軟体動物たちを眺めやると  
おもむろに自身の下腹部へと手を伸ばし、隆々と勃起したイチモツを掴み出した。  
 
(フフフ、さすがの私も、<ヴァリスの戦士>を犯すのは初めてですねぇ。  
さぁて、一体、どんな具合になってるんでしょうか?彼女のアソコは・・・・)  
 
表皮に青黒い血管の浮き出した陰茎の長さは二十センチ少々、  
単純に大きさだけを考えるなら、同じ暗黒五邪神のガイーダとは比べ物にならないが、  
それでも、リアリティの成年男子の平均的サイズは確実に上回っている。  
また、見事な反りを帯びたその剛直は、肉体の一部であるとは思えないまでに堅牢で、  
なおかつ、業物の刀剣を連想させるような風格を誇っていた。  
もしも、今この瞬間、優子が正気を取り戻したならば、  
ガイーダなどとは一味も二味も違う、凄みのある姿に震え上がるに違いない。  
 
「さあ、行きますよ。覚悟は宜しいですね?」  
 
いきり立つ肉棒をしごきながら、優子の上へと覆い被さっていくブロンドの魔道士。  
何れも彼の卓越した魔道の力で生み出された、触手生物と幻影の麗子により、  
散々に弄ばれ、嬲り抜かれて、いまや、グチョグチョに濡れそぼっている陰裂に、  
鋭利なナイフの切っ先を思わせる、怒張が近付いていく。  
 
「ああ・・・・ど、どうして・・・・麗子・・・・お願い・・・・もう・・・・もう・・・・!!」  
 
どうやら、幻覚の世界でも、麗子による決定的な行動が開始されようとしているらしく、  
囚われの少女は、苦しげな呼吸の下から哀願の言葉を搾り出している。  
恐怖に表情を歪ませ、脂汗さえ浮べているのは、  
クラスメイトの幻影が余程恐ろしげな姿をしているためだろうか?  
それとも、彼女が想像した事も無い、おぞましくも魅惑的な手段が用いられようとしているのか?  
 
(クックックッ、現実の世界で私が実行する行為が、幻覚の中でどのような変化となって現れるのか?  
これはなかなかに興味深い命題ですねぇ。時間があれば、じっくりと研究してみたいものですが・・・・)  
 
「やめて・・・・やめて・・・・あああ・・・・そんなモノ、入れたら・・・・・!!」  
 
擦れ切った悲鳴を漏らす蒼髪の少女。  
恐怖に怯える視線は、麗子の手に握られた剣の先端部  
――――漆黒の光沢を湛えた切っ先ではなく、黄金細工で飾られた握りの部分――――に注がれている。  
 
「うるさいわね、この期に及んでピーピー泣き喚くんじゃないわよ、みっともないッ!!  
それに大丈夫、これぐらい簡単に入っちゃうわ・・・・そんなにオマタを濡らしてればねぇッ!!」  
 
嘲笑を浮かべながら、暗黒界の<戦士>は、<影の剣>の剣柄を、  
目の前でヒクヒク蠢く桜色の秘貝へと近付けていく。  
反射的に逃亡を試みる優子だったが、  
繰り返してきた敗北の数々と、その都度、肌に刻み込まれた淫らな悦びは、  
単に体力を奪い尽くしていただけでなく、肉欲に対する抵抗感をも大幅に萎えさせてしまっていた。  
 
「ひィィッ!!い、嫌ッ・・・・いやぁあああッッッ!!!!」  
 
ひんやりとした感触が、熱く火照った太腿の表面を伝いながら、恥ずかしい谷間へと近付いてくると、  
優子は、堪え性も無く、あぁッ、と切ない喘ぎ声を漏らし、悶絶する。  
ぷっくりと脹らんだ恥丘は挿入への期待感でプルプルと痙攣し、  
頂上に聳える肉芽は、激しい興奮のあまり、異様なほど大きく肥大していた。  
何より、淫気に蕩けて、パックリ、と全開になった陰裂からは、  
半透明な蜜液が、まるで失禁でもしたかのように、とめどなく溢れ出し、  
安物の香水のような、どぎつい牝臭を撒き散らしている。  
 
――――ぶちゅッッッ!!!!  
 
鈍い音と共に、破城槌の先端がサーモンピンクの城門へと突き刺さり、  
敏感なあわいに冷たい金属の塊が押し込まれた瞬間、  
<ヴァリスの戦士>のなめらかな背筋は、汗の滴を跳ね飛ばしながら大きく後ろに反り返った。  
挿入された剣柄の内径は一番幅広な部分でも数センチ程度だったが、  
体中で最も恥ずかしく、最も大事な場所を、硬く、ゴツゴツとした異物に貫かれてしまった衝撃を受けて、  
ただでさえ鋭敏になっている五感が無事でいられる筈も無い。  
 
「フフフ、口では嫌がってるけど、アソコの方は随分と正直じゃない・・・・」  
 
ニヤニヤしながら様子を観察する赤毛の少女の見つめる前で、  
すでにピンク色に上気した柔肌がさらに赤みを増して、燃えるように染まっていく。  
最初はゆっくりと、そのうち、だんだんと速度を増しながら、黄金の剣柄が蠢き始めると、  
ベトベトに蕩けた膣孔は、一、二ミリずつ、着実にその直径を拡げていき、  
同時に、ほぼ同じ分だけ、異物の先端を深奥部に向かって迎え入れてしまう。  
 
「あッ・・・・ぐはッ!!ひはぁ・・・・ううう・・・・ぁはぅ・・・・はぁぐぐぅッ!!」  
 
頤は、首が捻挫してしまうのでは?と思えるぐらいの急角度で、何度も何度も跳ね上げられ、  
その都度、口元からは、甲高い悲鳴と熱い吐息と唾液の飛沫とが交互に溢れ出した。  
全身の毛穴という毛穴からは甘い香気を帯びた汗が噴出し、  
火照りを帯びた肌の表面を滝壷に向かって注ぐ急流のような勢いで流れ落ちていく。  
 
今にも張り裂けんばかりに見開かれた両目に映るのは、視界を埋め尽くした満天の星々。  
真っ白な靄がかかった頭蓋骨の内側では、  
欲望と衝動とが不規則にぶつかり合い、交じり合いながら、  
ゴウゴウと恐ろしげな唸り声を上げる巨大な渦巻きを作り出していた。  
恐慌状態に陥った心臓は、一拍毎に膨大な量の酸素を要求し、  
これに何とか応えようと必死に息注ぎを繰り返す呼吸音は、  
ほどなく、瀕死の重病人もかくやと言わんばかりのリズムへと破綻を来たしていく。  
 
「さぁ、もうすぐよ、優子。  
あとほんの少しで、あたしの<剣>が、アンタの大事なバージンを突き破るの。  
フフフ、楽しみだわ〜、アンタ、その時、一体、どんな顔をするのかしら?」  
 
陶然とした表情を浮べる、赤毛のクラスメイト。  
対する優子のカオは、間断なく与え続けられる快楽のおかげで、  
すっかり骨抜きになり、ユルユルに弛緩しきっている。  
その変貌ぶりに、ゾクゾクするような嗜虐感を覚えた麗子は、  
矢も楯も堪らず、囚われの少女の上体を抱き起こすと、片手だけで<影の剣>を器用に動かしながら、  
だらしなく半開きになった口元に己の唇を重ねて、舌先を捻じ込んだ。  
 
「うッ・・・・むぐぅッ・・・・んんん・・・・ぐぶッ・・・・うぶむぅ・・・・!!」  
 
上半身と下半身、両方のクチビルを同時に責め立てられた蒼髪の少女は、  
苦悶の呻きを漏らしつつ、弱々しく五体を揺らした。  
だが、それはもはや、抗議の意思に基づいた動作というよりも、  
口唇愛撫と膣内挿入、二つの波動が共鳴し合って出来た、強烈な肉悦の発露と言うのが正解だろう。  
事実に、しなやかな身体は背骨が折れそうなぐらいに反り返り、  
内なる衝動にガクガクと打ち震えながら、口腔からも秘唇からも夥しい量の体液を溢れ返らせている。  
 
「いいわよ、優子・・・・すごくいい。  
けどね、勝手にイッちゃうのは許さないわ。  
あたしが、もういい、って言うまでは我慢するの、分かったわね?」  
 
処女を奪い去る前に、頂きに上り詰めてしまうのを警戒して、  
一旦、クチビルを離し、あたかも粗相をした幼女を叱る母親のような口調で念を押す赤毛の少女。  
注意を受けた優子は、暴発寸前まで高まった性感を一方的に断ち切られた懊悩に耐え切れず、  
喘ぎとも呻きともつかない、あさましい泣き声を漏らしつつ、必死に再開を催促する。  
そこには、もはや、凛々しさも清純さも欠片すら感じられず、  
カラダの芯から発する執拗な疼きに屈服して、恥も外聞も無く情けを請う、哀れな牝獣の姿があるだけだった。  
 
ぶちゅッ・・・・ぶちゅりゅッ・・・・ちゅぶちゅるるッッッ!!!!  
「ああッ・・・・はぁうッ・・・・んくぅ・・・・あひぃッ・・・・はひぃぃッ!!!!」  
 
漆黒の剣が規則正しいピストン運動を再稼動させると、  
愛液に濡れそぼった膣襞の奏でる淫靡な水音に混じって、  
――――と言うよりも、むしろ、それを完全に圧する勢いで、  
あられもない嬌声が迸り、全身の筋肉がビュクンビュクンと踊り出す。  
 
もう一度、警告を発しようとした麗子だったが、  
熱い涙のスープの中で、とろん、と酒に酔ったような光を浮かべている双眸を目にした瞬間、  
もはや何を言ってもムダだ、と、匙を投げざるを得なかった。  
涙を一杯に湛えた薄青色の瞳は、すでに完全に焦点を失い、  
知性の光も意志の力も、ほとんどと言って良いくらい、存在していなかったのだから。  
 
(もうこれ以上、先延ばしにするのは無理のようね。――――仕方ないわ)  
 
小さく舌打ちを発すると、麗子は方針の転換を即決し、  
<影の剣>を握る指先に、ぐいッ、と力を込めた。  
それまで、わざと一定させていなかったピストン運動のストロークが、  
力強く、より正確なリズムに変わって、優子の膣穴を抉り始める。  
 
「うあぁあッ!!いッ・・・・いあッ!!ダ、ダメッ・・・・らあめぇええッ!!  
ひ、ひぃああッ!!ぁはあ・・・・あぅく・・・・ひはぁあああッ!!」  
 
腰まで伸ばした豊かな蒼髪を振り乱し、  
汗にまみれた上体を打ち揺らしながら悶え泣くとらわれの少女。  
急速に大胆さを増していく剣柄の動きが意味するものを直感的に感じ取ったのだろう、  
全身を覆う痙攣も、よがり声のトーンも、一段と激しさを増していった。  
甲高い耳鳴りが、鼻先に瞬く火花が際限なく大きくなっていき、  
すでに十分変調をきたしていた五感が、ひとつ、またひとつ、と弾けていくにつれ、  
忌まわしい、しかし、この上なく心惹かれる、甘美なイメージが、意識の奥底から溢れ出して来る。  
 
「ハァハァ・・・・あぎぃッ・・・・アッアッ・・・・ぎひぃいいッ!!  
い、いぎぃ・・・・はひぎぃぃッ・・・・あぎひぃいいッッッ!!!!」  
 
視界全体を埋め尽くしたショッキングピンクの火花が一斉に炸裂し始めると、  
大きく開け放たれた口元からは、銀色の涎の飛沫と共に、嬌声とも悲鳴ともつかない絶叫が迸った。  
すでに剣柄の先端は淫道の最深部・・・・純潔の象徴たる肉の薄膜によって守られた子宮口にまで到達し、  
ひと突き毎に、ぞっとするような痛みと灼熱感、  
そして、それらを遥かに凌駕する、信じ難い程の性のヨロコビが全身の神経を侵蝕していく。  
 
――――次の瞬間。  
 
「はぁあッ・・・・あぐ・・・・あがぁああああッッッ!!!!」  
 
・・・・ぶちぃん、という鈍い断裂音が膣襞の奥で響き渡るのと同時に、  
限界に達した淫唇は、咥え込んだ黄金の剣柄を小刻みに締め付けながら、頂上へと駆け上っていた。  
ぞっとする程に甘美な衝動が、狂おしいわななきとなって背筋を駆け上るのと平行して  
眩く輝く白光が灼熱の炎を噴き上げ網膜を焼き尽くし、  
極限まで見開かれた双眸を、破裂した毛細血管から漏れ出した血液が深紅に染めていく。  
 
下半身に満ち溢れる、激痛と快楽・・・・。  
 
ぽっかりと胸に穴が空いたような喪失の哀しみと、五臓六腑を掻き乱すめくるめく悦楽の滾り。  
本来ならば決して相容れない筈の二つの感覚と感情が、  
たった今、処女から女へと変貌を遂げたばかりの優子のカラダの中で、  
混ざり合い、溶け流れ、攪拌されて、奇跡的に一つの存在へと昇華していく−−−−。  
 
・・・・・・・・ぢゅるん。  
 
純潔の象徴を突き破った忌まわしい凶器が、爛れきった膣内から引き抜かれ、  
纏わり付いたドロドロの愛蜜が長々と尾を引いて、汗ばんだ白い太腿の表面に銀色の紋様を描き出す。  
美しい、しかし、何処か禍々しい雰囲気を漂わせる紅い宝玉で飾られた剣柄の先端部には、  
征服の瞬間に浴びた赤錆色の返り血がこびり付き、凄惨な戦いの結末を雄弁に物語っていた。  
 
「・・・・あッ・・・・かはッ・・・・ぐ・・・・あぁぐ・・・・くはぁッ・・・・」  
 
壊れかけた呼吸器から漏れ出す、切れ切れの吐息。  
脳天を直撃したエクスタシーの大波は一切の思考を消し去り、  
全身を駆け巡る忘我の悦楽を除いた、全ての感覚を崩壊させている。  
完全に蕩け切り、呆け果てた表情とは裏腹に、  
ビクン、ビクン、と不規則な痙攣に蝕まれている姿は、  
陸に打ち上げられた魚のように惨めで、ある意味、グロテスクですらあった。  
 
その、数瞬後。  
麗子――――否、風邪アイザードの作り出した幻影の少女は、  
自らに課せられた役目が終わった、という主の『声』を聞くと、  
横たわる優子に惜別の眼差しを注ぎながら、灰色に淀んだ大気の中へと、己の存在を消し去っていった。  
 
――――ビュクン!!ビュクビュクビュクッッッ!!!!  
 
いきり立った牡根が烈しく爆ぜて、  
きつく食いしばった媚肉の間に、ドロドロとした汚汁を撒き散らす。  
一瞬、黒い台座の上に拘束された女体が、拘束具を引き千切らんばかりに大きく跳ね回り、  
混濁に陥っている意識の中で、真っ赤に赤熱した巨大な火球が炸裂する。  
 
「ぐ・・・・んぐッ・・・・うぐぅうううう――――ッッッ!!!!」  
 
カラダの奥からこみ上げてきた絶叫は、  
口腔内を犯していたブヨブヨの軟体生物に遮られて、くぐもった呻き声にしかならなかったが、  
はじめて味わう精子の感触は、津波のように押し寄せる本能的な嫌悪感となって、  
優子の心を徹底的に破壊し、狂わせずにはいなかった。  
体中で最も恥ずかしく、最も大切な場所が、焼け火箸を突っ込まれたかのように燃え上がり、  
信じ難いほどの激痛と最低最悪の汚濁感が全身を席巻し尽くしていく。  
精を放出し終えた肉槍が膣から引き抜かれると、  
罪深い破壊行為の象徴である深紅の破瓜血が入り混じった大量の白濁液が溢れ出し、  
あさましく震え続ける下半身を醜く穢していった・・・・。  
 
「――――アイザード!!」  
 
「・・・・おや、もうお着きですか?  
さすがは<戦士>殿、我らが暗黒界の王に選ばれただけの事はありますねぇ・・・・」  
 
実験室の入り口に姿を現した赤毛の少女を前にした魔道士の口調は、  
漏らした言葉とは裏腹に、すっかり落ち着き払い、余裕さえ感じられるものだった。  
対する暗黒界の<戦士>は、ハァハァと荒く息を注ぎながら、  
彼とその背後に置かれた黒い台座に向かって、血走った視線を投げかける。  
 
「・・・・貴様、一体、何を考えている!?」  
 
殺気立った表情で問いを発する麗子。  
極限に達した怒りのせいだろう、  
ただでさえ色の白い頬筋が蒼白に引き攣り、  
口元は醜く歪んで、さながら昔話に登場する山姥のようだった。  
震える拳は、怒りのために、固く、きつく、握り締められ  
食い込んだ爪が手の平の皮膚を抉って出来た傷口からは、真っ赤な血液が滴っている。  
 
「答えろ、アイザード!!優子に・・・・あたしの獲物に、一体、何をしたんだッ――――!?」  
 
 
 
――――――――to be continued.  
 
 

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