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「どうして……どうしてこんな事に……」  
 
フレンスブルグの塔の高台にロレンタの悲痛な叫び声がこだました。  
驟雨と雷鳴の轟く中、一人の男がその身を醜い魔物へと変えてゆく。  
男は魔法学院長ロレンタの夫。  
狂気の天才魔術師レザード・ヴァレスの姦計によってグールパウダーを服用させられたのだ。  
 
優しかった夫の面影が見る見るうちに消えてゆく。  
紫に染まった巨大な体躯、禍々しい爪と牙、冷たい瞳……。  
肥大する筋肉に男の衣服は次々と弾け、理性など微塵も無い欲望に忠実な一匹のグールだけが残った。  
 
目の前のあまりの出来事にロレンタは混乱していた。  
これは夢だ。夢であって欲しい……。触れれば消えてしまう幻なのだ。  
そう自分に言い聞かせて、ロレンタは夫に恐る恐る近づいていった。  
 
だがグールの目に映ったのはもはや最愛の妻ではなく、たぎる欲望のはけ口でしかなかった。  
人間の太股程はあろうかという豪腕が一閃し、不用意に近づくロレンタのドレスを引き千切った。  
 
「いやぁぁぁぁぁ!!!」  
 
気品漂うロレンタの釣鐘型のスカートが、グールの鋭利な爪に無惨に引き裂かれてゆく。  
黒紫を基調としたシックなドレスは見る間にぼろきれと化し、  
学院では決してあらわになることの無い、ロレンタの下半身を露出させてゆく。  
 
恐怖と羞恥心から思わず後ずさるロレンタ。  
むっちりとした太股、肉付きの良い大きめの尻、歳の割に大胆な黒紫の下着。  
品位を体現化した様なロレンタからはとても想像できない、35歳にしては随分と卑猥な肉体が姿を現した。  
わずかに腰に残ったスカートの残骸を下に引っ張って少しでも露出を防ごうとするが、  
腰を引き、太股をぴたりと合わせ、両手で股間を隠すその姿はかえってグールの情欲を高ぶらせた。  
 
「ふはははは……、いい格好ですよ学院長。あなたがせめてあと30歳若ければ私も欲情したのですが……」  
 
両手を打ち鳴らして嘲笑を浴びせるレザード・ヴァレス。  
闇の奥で時折彼の眼鏡だけが光を反射し、その存在を知らしめている。  
 
「レザード! お願い、主人を元に戻して」  
「元に……ですか? 私にはむしろこの醜いグールこそがご主人の本当の姿だと思いますが……  
 御覧なさい、ご主人の生殖器は学院長あなたに対する欲望ではちきれんばかりではないですか」  
 
確かに、決して大きくは無かったはずの夫の男性器は今や肉体と共に異形の変貌を遂げている。  
臍を通り越して腹まで反り返ったグールの巨大な生殖器は、  
体皮と同様の紫の陰茎から赤黒い亀頭が顔を覗かせ、無数のいぼが取り巻いている。  
 
「きっと、これまでずっと堅物なあなたに寄り添って暗い情念をたぎらせていたのでしょうね  
 フレンスブルグの至宝である学院長をズタズタに犯したかった……」  
「嘘よ! 主人はそんな人じゃないわ」  
 
頑なに否定してみせるロレンタだが、その願いとは裏腹にグールは後ずさるロレンタを追い詰めてゆく。  
年上の夫とはもうずっと性行為は無かった。  
それでも、家に帰ればむっすりと出迎えてくれる夫の愛情を疑った事など無い。  
欲望を丸出しにして近寄ってくる下品なグールが夫であるなどと、  
目の前での変貌を目の当たりにしてさえ信じたくは無かった。  
 
「お願い……よしてあなた、これ以上近づかないで……」  
 
ロレンタの背後は既に高台の端、断崖絶壁がせまっている。もはや逃げ場はどこにも無かった。  
グールは、必死に股間を隠しているロレンタの両腕を片手で掴むと高々と持ち上げた。  
 
「いやっ! 離してぇぇぇぇぇ!!!」  
 
炎に巻かれているのかと思うほどロレンタは羞恥に顔を火照らせていた  
腕を掴まれ宙吊りにされたロレンタは、スカートの剥ぎ取られた下半身を臍まで晒している。  
足先までぴたりと閉じ合わせ、せめてもの拒絶の意思を示すロレンタ。  
レースをあしらった大胆な黒紫の下着は今や丸見えで、ロレンタのやや余り気味の腰肉に食い込んでいる。  
これほど卑猥な格好を晒したことは夫といえども一度たりとも無かった。  
 
「年増の魅力というやつですか? 私にはさっぱり理解できませんね。  
 例えグールと化したとしても学院長に欲情するなど私にはとても……」  
「どうしてこんな事を……やはり学院を追放して正解でした。あなたは危険すぎる……」  
 
扇情的なロレンタの肢体を眼前にしてグールの欲望はさらに膨れ上がり、  
醜く肥大した生殖器はさらなる奇怪な変化と膨張をおこしてゆく。  
 
びっしりと陰茎を覆ういぼは膨れ上がり突起と化し、一つ一つが寄生虫のように小刻みにゆれ蠢き、  
赤黒い亀頭の先端、もとは尿道であったはずの穴からは、  
粘液にまみれた巨大なミミズのような細長い第二の陰茎がズルリと這い出し、ウネウネと身をよじっている。  
 
「人の魂が、こんなになってしまうなんて……。レザード、あなたは絶対に許しません」  
「許さない? むしろ感謝していただきたいものですね。  
 熟しすぎた学院長の肉体が腐りきってしまう前に、もう一度女としての喜びを味わえるのですから」  
 
レザードに言い返したい事は山ほどあったが、ロレンタはもはやそれどころではなかった。  
グールの亀頭から生えるおぞましい第二の陰茎が、  
入り込むべき肉の穴を探してロレンタの股間の周りを這いまわっているのだ。  
粘つく体液、冷やりとした身の毛もよだつその感触に嗚咽を漏らすロレンタ。  
 
巨大なミミズはロレンタの尻肉を器用にかき分け股ぐらへ侵入してゆく。  
腰を左右に振ってイヤイヤと逃げ回る様は、少女の見せる恥じらいの仕草のようでもあった。  
だがそんな抵抗も空しく、巨大なミミズはロレンタの下着の隙間からついに淑女の膣口をとらえ潜り込んだ。  
 
「ひゃうぅぅぅぅぅぅぅぅんんん!!!」  
 
普段の学院長からは絶対に聞くことの出来ない、官能的な喘ぎ声が漏れわたった。  
入り口を探し当てた巨大なミミズは、水を得た魚のごとく突如その動きを活発化させ、  
獰猛にロレンタの膣穴を押し進み、縦横無尽に暴れまわった。  
 
「ひゃぐぅぅぅ…………やめて……だめぇぇぇ!!!」  
 
ここ5年ほど全く性交を行っていないロレンタにはあまりに強すぎる刺激であった。  
巨大ミミズはロレンタの膣内で幾重にも折れ曲がり、膣壁のひだの隙間まで余さず蹂躙してゆく。  
その激しい動きは傍から見ているレザードにさえ、異常な下腹の膨れ上がりが見てとれるほどであった。  
 
「ふはははは、これは壮観だ。学院長が肉欲に身悶える姿などなかなか見られるものではありませんよ。  
 しかし、腐りかけの肉体などよくもあそこまで犯せるものだ。  
 腐臭がこちらまで臭ってきますよ学院長。いやこれは失礼、加齢臭でしたかクックック……」  
 
くたびれた栗毛を振り乱してグールの蹂躙に悶え苦しむロレンタに、レザードの揶揄など届きはしなかった。  
理性が感じているおぞましさとは裏腹に肉体は貪欲に快感を求めてゆく。  
巨大ミミズのまとった粘液と膣から溢れ出る分泌液が入り混じり、いやらしい音を立てるロレンタの股間。  
魔導、気品においてフレンスブルグ随一と謳われた淑女の姿はどこにも無く、  
ロレンタは股間を舐られ痴態を晒すただの年増女に成り下がっていた。  
 
「あ"ぁぁぁ……うぅっ……あなた、許してぇぇぇぇぇ!!!」  
 
肉体を痙攣させながらロレンタはあっという間に絶頂を迎えた。  
頭が真っ白になり、がっくりとうなだれるロレンタ。尿道は弛緩し失禁してしまっている。  
ロレンタの尿を全身に浴びながら、グールは巨大ミミズの如き第二の陰茎を赤黒い亀頭に戻してゆく。  
その間にもロレンタの肉体は敏感に反応し、ビクビクと身体を震わせていた。  
 
「い、今のは……?」  
 
うなだれていた頭をゆっくりと持ち上げ、あたりを覗うロレンタ。  
もしかしたら夢だったのではという思いは、すぐさま視界に入った醜いグールにかき消された。  
 
「おや? もしや、35年も生きてきて絶頂に達したのは初めてでしたか?  
 それはそれは、冥土への良い土産が出来ましたね」  
 
図星を指されたロレンタは再びうつむいてしまった。  
淡白な夫との性交は愛情を確かめ合うことは出来ても、肉体が満たされることは決してなかったのだ。  
 
「……レザードお願い、フレンスブルグ随一なんて名ばかり。  
 あなたの方がはるかに魔導に精通しているのは存じています。  
 学院の追放は解きます。だから主人をこんな醜い姿から解放してあげてください……」  
「醜い……? その割にはその醜い魔物に犯されて随分と乱れていたようですが?……お漏らしまでして」  
 
指摘され慌てて自分の股間を覗き込むロレンタ。  
ぐっしょりと濡れた黒紫の下着。立ち昇る匂いは確かに尿のそれであった。  
痴態と醜態を散々晒した上に、この歳になって漏らしてしまうなどロレンタには耐えがたい苦痛であった。  
 
「それに私は魔法学院の主席の座など、もはやどうでもいいんですよ。  
 残念ですが学院長にはご主人に殺されていただきます。それまで、最後の時間をお二人でお楽しみ下さい。  
 さあ、もうすぐヴァルキュリアがやって来る。わたしも宴の準備をするとしましょう」  
「待ちなさいレザード! 主人を元に……」  
 
移送方陣を地面に描くとレザード・ヴァレスはどこかへと消えていった。  
屈辱に顔を歪めるロレンタを、ここからが本番とばかりにグールが再び襲いにかかる。  
だらしなく開いた膣口に、ロレンタの脚とそう違わない太さのグールの巨大生殖器があてがわれた。  
ロレンタを宙吊りにしているのとは逆の腕で彼女の腰を掴み、力任せにロレンタの下着ごと亀頭をねじ込んでゆく。  
 
「そんな……そんなぁぁぁ!!!」  
 
徐々にねじ込まれてゆく巨大生殖器の圧迫感に嗚咽を漏らすロレンタ。  
金属のように冷たく硬いグールの亀頭は、膣口を限界まで広げてゆく。  
ようやく先端の半分ほどが収まった時、グールはロレンタの両腕を離すと、  
自由になった手で彼女の肩を掴み、強引に押さえつけて亀頭を無理やり押し込んだ。  
 
「ほごぉぉぉっ!!!」  
 
ロレンタの叫びは既に人語にすらなっていない。  
両手を組んだ握りこぶし程はある亀頭がずっぷりと腹に埋まっている。  
鈍く、そして強烈な痛みに呼吸もままならない。  
 
自由になった両手もだらりと垂らし、両脚は股間に突き刺さった巨大な異物のせいでガニ股に開いている。  
紫のルージュが引かれた唇からはよだれがしたたり、わずかに残ったドレスの上半身を汚し、  
手足の先端はロレンタの意思にかかわらず小刻みに痙攣している。  
 
グールは両手をロレンタの身体から離すと、おもむろに彼女の太股を掴んだ。  
そしてロレンタを巨大生殖器に突き刺したまま、彼女の太股を引き下げるとともに自らの腰を突き上げた。  
 
「ぎゃあぁぁああぁあああぁぁぁああぁああ!!!!!!」  
 
異形の陰茎がまるまるロレンタの腹に埋めこまれた。  
その瞬間、陰茎を覆う無数の突起物が  
限界まで広げられた産道を突き破らんばかりに一斉に膣壁をカリカリとひっかき始めた。  
 
幾億の蟲が胎の中を這いずりまわるような、あまりにおぞましい感触。  
だが、そう感じるはずの理性はどこかに消え去りロレンタは至上の快楽を感じていた。  
のどが張り裂けんばかりにロレンタは快感にわななき叫んだ。歓喜の涙がとまらなかった。  
 
半狂乱のロレンタは、掴まれている両脚以外およそ身体の動かせる部位をひたすら振り回した。  
首といい腰といいあらゆる方向に身体を振り、両腕でグールの身体をしきりに叩き、  
あるいは巨大陰茎の形に盛り上がった腹部を掻きむしった。  
涙も唾液も撒き散らし、上品にセットされていた栗毛は見る影も無くぼさぼさになっていた。  
あらゆる痛みは限界を超え、快感へと変化した。  
 
ロレンタの膣奥に収まった亀頭から再び巨大ミミズが如し第二の陰茎が這い出した。  
自在にその身をくねらせる巨大ミミズは赤黒い亀頭のさらに奥、子宮口にまで到達し、  
未だ子を宿らせたことの無い未使用のその器官をも直接蹂躙し始めた。  
 
膣と子宮を同時に犯されるあまりの快感に、ロレンタの精神は完全に崩壊した。  
視界は薄れ、徐々に周りの音も聞こえなくなっていった。呼吸が完全に出来なくなっていたのだ。  
 
(例えあなたがどう変わってしまおうと、あなたは私が一番好きな人……)  
 
崩壊した心の奥底でロレンタは充実していた。近づきつつある死と引き換えに、快楽はいっそう高まっていった。  
膣内で暴れまわる巨大陰茎と突起物、子宮をズタズタに嬲る第2の陰茎……。  
見えなくてもその姿をありありと感じることが出来た。  
 
無限に続く絶頂の中で瞳は白目をむき、口からはおびただしく泡を吹いていた。  
全身の筋肉はもはや動かすことが出来ず、ブルブルと震えている。  
だが、ロレンタは笑顔だった。  
およそ誰も到達することの出来ない快楽の境地に彼女は達していた。  
 
そしてもう一人、黒い欲望に身を委ね自らの妻を蹂躙するグールもまた絶頂を迎えようとしていた。  
こみ上げる快感に打ち震えるグールはロレンタの首を掴むと渾身の力で締め上げた。  
ロレンタの膣が最後の力を振り絞って、グールの陰茎を締め付ける。巨大陰茎の根元が膨らんだ。  
人間のそれとは比べ物にならない量の精液が注がれ、結合部から白濁液が噴き出す。  
 
最上の幸せに包まれながらロレンタは絶命した。この日はロレンタの誕生日であった。  
 

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