「帰ったぞ。」
「お疲れ様です!・・・って本当にお疲れですね。」
今日も普段の夕暮れ時と変わりのない風景である。
「確か今日はレナス様からの引き継ぎに際しての残務処理ですよね?今日『も』でしょうけど・・・。」
「昨日は下界、今日はヨツンヘイムの宮殿で歩跡見聞。
レナスの奴、仕掛けの炎を二度も調べた上に『熱いからもういい』等と抜かしていたとは、全くヴァルキリーとしての自覚が(ry」
「まぁレナス様らしいというか、良い具合に抜けてるというか・・・。」
間髪入れずにフォローを入れる。
こうでもしないと、この後延々と神格がどうだの、給料は完全歩合制にすべきだのと愚痴が溢れて止まらなくなるのは目に見えている。
「私も少しは抜けた方がいいのか?今流行りの萌?とかなんとか・・・」
「・・・今日は本当に疲れてませんか?」
「そうだな・・・。」
そう吐き捨てながら装備一式を無造作に手渡し、一人自室に入っていった。