「いったいここはどこですの……????」
地球へ向うつもりがお約束通り遭難しまったライネは見知らぬ銀河に迷い込んでいた。
「んっもー!!先ほどからレーダーも故障してしまうしまったくついていませんわ」
しかし、ライネにとっての本当の不運はここからだった。
その惑星に近づいたその瞬間、突如惑星の表面が蠢き、そこから伸びてきた無数の触手が彼女の宇宙船を捕らえ、瞬時に引きずり込んだのだ。
どうやらその惑星は、球形のコアを中心にそこから生えてきた無数の触手が毛糸球のように固まっていた姿らしい。
「なっ、なんですのー!!」
突然の出来事に唖然としていたライネだったが、すぐに我にかえり脱出を試みた。
しかし、宇宙船の操縦はまったくきかなくなっていた。
そして、触手はたちまち宇宙船の中へと潜り込み、機体を破壊していった。その途中、触手たちはコックピットにいたライネを引きずり出し、その身体を縛り上げていった。
「ちょっと、私を誰だと思ってますの。早く放しなさい!!」
ライネは姿の見えぬ相手に対し訴えたがなんの反応も返ってこなかった。
「いいかげんにしませんと、この星ごと破壊しますわよ!!」
物騒なことを叫びながら、ライネは皇女としての力をつかおうとした。しかし・・・
「えっ!なっなんで何もおこりませんの!!」
たしかにワルキューレやハイドラに比べれば力は弱いとはいえ、ライネとてヴァルハラ八皇女の一人、この程度のことはなんでもないはず。
だが、何故かその力を使うことができず、なす術がなっかたのである。
ライネの顔がみるみる青ざめていく。
まるで、それを待っていたかのように触手がライネの身体を蹂躙していった。
「ふあっ! い、いや……ですわ…… なにを……」
ライネは辺りの壁面に手足を埋め込まれ、僅かな抵抗さえも許されない状態のまま、下着ごしから徹底的に秘部を嬲られ続けている。
休みなしに快楽と恐怖に曝され続けているせいか、既に瞳はやや光を失いつつあり、それこそ正常な判断など望めるはずもなかった。
「はあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ……やんっ…やぁ……はぅんっ!」
先端を一番敏感な部分に押し当て、震わせくねらせる。電流が流れるような刺激がライネの身体を駆け抜け、その身体を小刻みに震わせる。
徐々に敏感になっていくライネの身体は、いつの間にか服の中に侵入してきた触手の愛撫にも反応してしまう。
胸の膨らみに巻きつくように這った触手は、巧みな強弱をつけてそれを揉みしだく。さらに、その触手の先端が僅かに膨らんだ乳首を押し潰したり転がしたり弾いたり、あまつさえどこに口があるのかわからないが、吸ったり噛んだりもしてきた。
しかし、触手たちの責めはそれだけで済むはずがない。それ以外の触手も次々と壁面から生え、ライネの身体をさらに蹂躙していく。
最初に入ってきたのは、耳だった。触手一本一本の太さは子供の腕の大きさぐらいなので当然耳内には入らないが、嫌悪感とクチュクチュという嫌らしい音が耳にこびり付く。
他の触手は臍を弄くったり、うなじや背筋を這いまわって嫌悪感を与えたり、
太腿に自分達の体液を擦り付け染みこませたり、脇の下を抉るように弄ったり、
閉じた瞼に先端を押し付け、さらにぐりぐりと眼球を舐ったり、
先端から粘々とした気色悪い液体を瞼に降りかけたり、とにかく好きなようにライネの身体を弄んだ。
それでも誰も口を塞がないのは、ライネの悲鳴とも嬌声ともつかない声を妨げないためだろう。
「ひっく………ああんっ……やあ………やぁんっ!」
触手たちの動きは、一見荒々しく乱暴だ。何も考えず、ただライネの身体を嬲っているように見える。
しかしその実、ライネの意識は要所要所を責めたてる触手たちの妙技によって次第に快楽に染まっていく。
「ああああっ! だめです…わ…そこは…そこは……きゃう!」
まだ経験のない彼女にとって、体の全てを同時に責められてはとても耐え切れるものではない。
口からは拒絶の言葉が漏れるが、身体は休みなく送られ続ける快楽を心待ちにし、身を委ねていた。
自分の体に起こった変化を自覚する余裕すらなく嬲られるライネの周りに、突如変化が起きた。
周囲の触手たちや壁面が、荒々しく蠢きだしたのである。
「あっ………あひっ!?」
それにつられて僅かな間静止した触手の動きに、ライネは無意識のうちに切望の眼差しで振り返る。
それを合図にしたかどうかはわからないが、今まで不気味に蠢いていた壁面の所々が一気に膨れ上がり、そこからさらに無数の触手が膜を破るように勢いよく飛び出す。
先ほどからライネの身体を弄んでいる触手達よりもいくらか太いその触手は、まるで磁石にでも引き寄せられているかのように彼女の方へとUターンしてくる。
「ひぃっ! い……いや…!」
悲鳴を上げさせる間も与えず、触手たちはライネの身体に纏わりつく。
包帯の代わりに触手を身体中に巻きつけたミイラと言ってもいいほど滑稽な姿へと変わり果てたライネ。だが、まだそれだけでは終わらない。
新たに生み出された触手たちは次第に硬化していき、触手間の隙間も限りなく見えないほどに埋まってゆく。ほんの数秒で、壁はまた元の姿形へと戻った。
ただひとつ、一人の少女がその中に塗りこまれた事を除いて。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! 助けてっ! 誰か助けてっ!! こんなの……こんなのもういやぁっ! 死んじゃう! 死んじゃいますぅぅぅっ!! お姉様!! コーラス!! たっ、助けてっーーーーー!!」
その空間中に響くライネの悲痛な悲鳴。しかし、それはただ虚しく闇に吸い込まれていくだけだった。
しばし生温かい感触に包まれ、気がつけばライネは先ほどとは違う場所へ放り出されていた。
そこで彼女はまた新たな触手の群に襲われ、何事かと理解する前に下着ごと処女膜を貫かれてしまったのである。
頭の中の回路がやっと繋がり、秘部に走る激痛に悲鳴をあげかけた時、細い触手が数本、さらにライネの陰唇を押し広げて膣内に強引に侵入する。
それとほぼ同時、同じく数本の触手が無防備なアナルに下着ごと捻じ込まれる。
「うぎゃああああああああああああああああああああああっ!」
身も世もない叫び声を上げ、背骨が折れんばかりに仰け反るライネ。
しかしその行為すらも許さず、触手は大きく開かれた彼女の口内へと侵入し、一気に喉の奥まで突き進む。
「んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
駆け抜けてくる嘔吐感。
しかし、出てくる穴が塞がれている現状では、それさえもままならない。
その間に下半身に侵入した触手は既に子宮や腸内を滅茶苦茶に掻き乱していた。
生まれて初めて味わう奇妙な感触に手足をバタバタと暴れさせるライネ。
だが触手たちはその微かで虚しい抵抗さえも見逃さず、すかさず手足を絡め取る。さらに両手をまとめ、人の字のようにライネの身体を固定させた。
その間にも、ライネの下半身に侵入した触手たちは、ライネを壊さんばかりに内部へ強引に突き進んでいく。
「んっ、んあああああああああああああああああああああああああああっ!!」
口を塞ぐ触手さえも突き破ったライネの悲鳴は、しかしどこまで続くかも知れない触手の壁に阻まれて外界へ届くことはなかった。
「出してぇぇぇぇぇ! ここから出してくださいぃぃっ!」
巨大な鎌倉のような形状の部屋に入れられたライネは、唯一開かれた口にはまった鉄格子ならぬ肉格子にしがみつき、それを取り除かんと全力で前後に揺らす。
「ひいぃぃぃぃぃぃぃっ! 来ないでっ! ここから出してぇぇぇぇぇっ!」
半狂乱となったライネは、背後から粘ついた音を立てて忍び寄る影に怯えていた。
影は、壁からどんどんと這い出す無数の触手だ。
既に触手の過酷な責めを受け続けているライネにとって、それは今この世でもっとも恐ろしい存在であった。
触手たちはライネの恐怖をさらに煽るかのように、じっくりゆっくりと、目に見えて確実に歩み寄る。
そのぬちゅぬちゅと粘ついた音は、狭い個室の壁に良く反響し、しっかりとライネの耳に飛び込んでいった。
死神の足音を聞いてしまったライネは肉格子に背を預け、死神の群に視線を捕らえられたまま床にぺたんとへたり込んでしまった。
ガチガチと歯を震わせ、まったく力の入らない身体を震わせ、一歩も動けずに迫ってくる触手たちを恐怖に支配された絶望的な瞳で見つめる。
「い、いや………こないで………もういや………」
もう悲鳴をあげることさえできない。
先頭を行く触手のうち一本がだらしなく置かれたライネの爪先に触れると、その体が膨れ上がり、その小さな足をあっさりと取り込んだ。
「や、やああああああああああああっ!!」
途端にすごい力で足を引っ張られたライネは、それまで出すことのできなかった悲鳴をあげ、咄嗟に肉格子に掴まる。
だが、触手たちは物凄い力で、それでもライネが耐えられるギリギリの力加減で彼女の身体を引っ張る。
ライネは必死で両手に力を込める。だが、手の平に浮き上がってきた汗が、最後の藁を切ろうとしていた。
「!?」
その間にも迫ってきた触手たちは、一斉にライネの身体に巻き付き、取り込むように
包んでいった。
「………………………っ!」
瞬く間にライネの体を這い上がってきた触手たちは、それに気付いたライネが悲鳴を上げるよりも早く、彼女の身体を呑み込んでいった。
その後も、ライネはありとあらゆる様々な凌辱が加えられ、その心身ともに崩壊ギリギリのところまで追い詰められた。
結局、最後の最後まで正気のまま嬲り尽くされ、2週間後、コーラス艦隊などの活躍で救出されることになる。
その後の調べでこの星はその昔宇宙海賊が対皇女用に開発した兵器だということがわかった。
皇女としての力を封印し捕らえるというシステム。結局使う前に宇宙海賊は壊滅し、この兵器は誰に知られること無く宇宙の片隅を漂っていた。
それがライネに反応し作動したのだ。
生きて救出されたライネだったが、それ以来はいつもの明るさが消え、性やそれを与える男に対して過剰な嫌悪感を示すことになった。
その数週間後、ライネはその行方を完全に眩ませた。