悠里は、柔らかい。そして良い匂いがする。何よりふわふわで、真っ白。
肌の色もそうだけど、その心も、魂も清らかで、真っ白で、綺麗で。
「……瑞希くん?」
彼女を抱きしめながらそう考えていたら、何やら心配をされたようだ。
「大丈夫? 眠くなっちゃったのかな?」
そっと頭をなでられる。悪くは無い。けれどこれって子供扱い、なのかなやっぱり。
俺は、まだ貴女にとっての生徒?
恋人として、男として見られない?
なら、そんな偶像なんて粉々にしてやる。
「……悠里」
耳元で囁く。彼女の身体が強張るのを感じた。でも、我慢なんてしてあげない。
「今日は、もう離さない」