南悠里は授業を終え、使用した教材を片付けに視聴覚室準備室に戻ったときそれは起きた。  
「きゃああーー!!」  
準備室に入ってなにかに躓いた途端、足首に縄が巻きつき、あっという間に天井からぶら下げられる。  
「な、何が起こったの? 身体が…うー……動かない」  
こんな事をするのは広い世界でもたった一人。  
どうやら清春のトラップにまた引っかかってしまったらしい。  
「もー。 清春君は無事卒業できてめでたしめでたしだったのに、なんでこう毎日毎日ヘンな罠を仕掛けて  
私を困らせるのかしら……」  
何とか脱出できないものかと手を引っ張ってみるが、手も足も身体中が縄に絡めとられて動かない。  
そんなに床からは高さはないものの、壊れたマリオネットのように天井からぶら下がったまま。  
逃げようともがくと益々身体を縄が締め付ける。  
「ど、どうしよう〜。 このまま夜になっても誰も見つけてくれなかったら、明日、誰かがここに来るまでまでこのまま  
ぶら下がってることになっちゃうよ〜」  
どうにかして片手か足だけでも縄から解放できないか暫くの間もがいていると、いきなり部屋のドアが開いた。  
入ってきたのは衣笠。 女性と見紛うばかりの美貌で、ニコニコと優しい笑顔がステキな悠里と同じ聖帝学園の教師だ。  
そしてこの春、清春達B6とClassXが卒業したと同時に悠里に告白し、めでたくカップルになっている。  
 
いつまでたっても職員室に帰ってこない悠里を心配して教室を見回ってくれたのだろう。  
「衣笠先生!いいところへ。 助けてくださいー」  
悠里は身体が自由にならないので目だけで必死に頼む。  
 
「また清春くんの罠に引っかかったんですか〜」  
「そうみたいです。ウウウ。 紐が食い込んで痛いんです。 早く降ろしてくださいー」  
ドアから部屋の中までコツコツ歩いて悠里の傍に近づいてくる。  
 
「あの子もいい加減しつこいですよね〜。 貴方はぼくの物なのに」  
衣笠は吊り上がった悠里を見ていつも通り、天使のように微笑みながらそんな悠長な事を言っている。  
「もう、何でもいいからとにかく早くしてぇー」  
「悠里。 貴方もいけないんですよ〜。清春君のトラップに毎日毎日、こんなにも簡単に引っかかって」  
「すみません。これからはもっと注意します。 だから降ろして……」  
てっきりこれで解放されるのだと信じて疑わなかった悠里に思わぬ言葉が聞こえてくる。  
 
「僕はそのままでも一向に構いませんが。 とてもいい眺めですしね〜ふふふ」  
「はぁ?」  
悠里が衣笠の視線を追って自分の身体を見下ろすと、スーツの上から絡みついた紐で胸やウェストなど、身体の線が  
強調されているのがわかる。  
スカートも際どいところにまでずり上がってきている。  
ひょっとすると衣笠の位置なら下着も見えているのかも。  
「衣笠先生……。正次郎さん。もう! 意地悪しないで早く降ろしてください!」  
ちっとも助けようとしない衣笠に悠里がちょっと怒って見せる。  
 
「まるで蜘蛛の巣に囚われた美しい蝶のようですね。 どんなに足掻いてもあとはクモに食べられるのを待つばかり……」  
衣笠は悠里の懇願など耳も貸さず、ウットリとぶら下がったままの悠里を見る。  
その顔は先ほどまでの目を細めてニコニコと人のよさそうな笑顔ではなく、獲物を前に舌舐めずりをする爬虫類を思わ  
せる顔つき。 瞳孔が縦に長くなっている(ように悠里には見えた)。  
他の誰にも見せた事のない、悠里でも滅多に見られない、衣笠の本当の顔。  
 
「でもね。 清春君に食べさせるなんて、絶対に許しませんから」  
「そんな、……正次郎さん何言って……え?……やっ……うんっ!!」  
衣笠が縄が絡み付いている胸やお尻のあたりをスーツの布地の上からスリスリと撫で始めた。  
そして両手でスカートの裾を腰の辺りまで捲り上げる。  
「や、ん……なに、するんですか……っ!」  
ガーターストッキングだったため、下着がむき出しになり慌てて身をよじる。  
「やだ……正次郎さん、こんなところで……誰か入ってきたら!」  
「そうですね〜悠里の恥ずかしい姿。 誰かに見られちゃうかもしれませんね〜」  
まるで天気の話しでもしているよな軽い口調で、衣笠は下着に覆われたふっくらとした秘部に指を這わす。  
「ん、んん……ヤぁ……」  
何度も指を上下に動かされて、中からじんわりと恥ずかしい液があふれ出し、下着に染みていく。  
「ふふっ、いけませんねぇ、もうこんなに溢れさせて。透けてきてますよ〜」  
そういいながら、するすると濡れてしまった下着を膝頭のことろまで降ろす。 それより先には縄が脚に絡まっているので  
下着を完全に取り去ることはできない。 が既にトロトロに潤った部分を弄るには充分だった。  
「凄い。 ぬるぬるですね。 縄で吊り下げられてるからですか? 意外ですねぇ〜。 こういうのが好きなんて」  
「ちがっ!」  
「違いませんよね〜。ふふふ」  
指に絡みついた粘液が糸をひく様を見せ付けるように指を開いたり閉じたりする。  
 
そうして今度はその白く細い指先で濡れたヒダを優しくかき回し始める。  
「あ……あ……正次郎さん」  
快感をやり過ごすことができず、思わず手首に絡まった縄を握り締める。  
部屋にくちゅっくちゅっと湿った音が響く。 何がその音を立てているのかを悟り、悠里の頬は真っ赤に染まっていく。  
「ふふっ……かわいいですね……本当に食べてしまいたいくらい……何もかも」  
衣笠は指での愛撫をそのままに、顔を近づけて悠里の唇を貪り始める。  
「んぐっ……んー……うむぅ……ン……」  
舌は口腔深くを探り、抵抗しようとしていた悠里の意識を蕩けさせる。  
指先は悠里の中にほんの少しだけ入り、ぬちゅぬちゅと出入りさせながら、別の手の指で既に硬くなって震えて  
いる、敏感な突起を愛液を絡めながら擦り始める。  
「はぁっ……あ……やぁ……」  
「悠里はここがいいんですよね〜。 ほらもう滴るくらいに溢れて」  
秘部から流れた液が太股を伝って床にポタリと落ちる。  
「恥ずかしいですねぇ〜。 自分の職場に垂らすなんて」  
衣笠は意地悪な笑みを浮かべながらまだまだ指での愛撫を止めない。  
「だって……だって……きもち…い……か、ら……ああっ……」  
ゾクゾクとした快感が背筋をつたって身体中に快楽のさざなみを伝えていく。  
「まだまだ、もっと気持ちよくしてあげますからね」  
衣笠が少ししゃがみ込む。  
「ひっ!……はあぁ……んっ……ああ……っ!!」  
柔らかくて熱い舌が今まで指が這わされていたところにあてがわれ、チロチロとくすぐり始める。  
「そんなとこ……だめ……です……はぁっ! …やぁああっダメぇ……」  
喘ぎながらも必死で止めようと頼むのだが衣笠がそれを聞き入れることはもちろんない。  
 
「こんなに濡れていては、職員室にも戻れませんからね〜」  
「はぁ……いや……いやぁああ」  
顔を埋めてソコに吸い付き、淫らな液を啜り始めた。  
舌が奥まで差し込まれ、じゅるじゅると湧き出るそれを舐めとられる。  
きゅううっと下腹部が収縮する。 もうイク……っ!!という寸前で衣笠の愛撫が止まる。  
「はあぁーーっや、……ぁああ」  
もう少しで得られるはずだった極上の快感を追って腰がビクビクと跳ね上がる。  
「こ〜ら。 だめですよ。 僕に断りもなく勝手にイクなんて」  
また指で浅いところをクプクプと焦らす動きに戻って、イケない苦しみに、ジリジリと快感の炎であぶられ続ける。  
「いや………うぅ………やめないで……」  
「可愛くおねだりができたら、何でもしてあげますよ〜」  
「ぁ……ぅ……」  
「ほら、悠里。 出来ますよね〜」  
「……き、衣笠せんせ……」  
「“正次郎”、でしょ?」  
「正次郎……さ…ん」  
「はい、なんでしょう?」  
「…………シテ……」  
「ん〜、聞こえませんねぇ〜」  
「……もう……お願いっ!……お願いだから……最後まで、してぇ……っ!!正次郎さん、して……」  
ポロポロと涙を零しながら懇願する悠里の淫靡な姿に、衣笠が思わずゴクリと喉を鳴らす。  
「僕をこんなにそそる人間がいるなんて。 貴方は本当に素晴らしい」  
 
そこでなぜか衣笠が携帯を取り出すとおもむろに誰かにかけ始めた。  
 
「と、いうわけで、清春君。 残念ですが、映像はここまでですよ。 はい?なんで解ったかって? ふふふ。  
どうせ君のことですからねぇ。トラップにあわせてビデオカメラを仕掛けていくことくらい予想できますよ。   
今までの映像はきれいさっぱりスッキリ全部、消去してくださいね。   
え? イヤ? 消去が嫌なら” 爆 破 ”でもいいんですよ〜、僕は。 そういう事に詳しい友人もおりますし。  
誤魔化しても解りますからね〜。 ちゃんと消すんですよ〜。 解りましたか?」  
 
どうやら清春にかけているらしい。  
「それとですね、いい加減に悠里の事は諦めてくださいね〜。 彼女は僕だけの物ですから。 あ、切れました」  
 
ため息をついたあと、衣笠は携帯をスーツのポケットにしまう。  
「衣笠先生! カメラって……まさかこの部屋のどこかに清春君のビデオカメラが仕掛けられているってことですか!」  
「ええ、まぁ」  
「まさか最初からビデオカメラが回っていることを知ってたの? 知っててこんな……。どうして……」  
「清春君に見せ付けて貴方の事を諦めてくれることを願ったんですけどね〜。 なんか逆効果だったみたいで」  
すみません、とニッコリと微笑む衣笠。  
「そんな……教え子にあんなところを……酷い〜。いやあ〜」  
半泣き状態の悠里だが、衣笠にとってはどうでもいいことのようで。  
「大丈夫、大丈夫。 ちゃんと悠里が映らないようにカメラの場所と僕の立ち位置を考慮してありますから」  
「そ、そういうことじゃなくて〜。 ってそれじゃあ音声は筒抜けじゃないですか!!」  
「う〜ん、まあそうですけど。 ちゃんと責任を持って削除しておきますからね。 心配しないでください」  
「うううぅ〜。 明日になったらネットにアップされているかもしれないじゃないですか〜」  
 
「まあ彼の事はおいおい考えるとして。そろそろ移動しましょうか」  
などと言いながら、天井から伸びた縄をシャアッ!!という音とともに切って悠里を抱きとめる。  
「さあ、お待たせしました。 もっと二人っきりでゆっくりできる場所に今すぐ連れて行ってあげますからね〜」  
そう言って衣笠がそっと悠里を両腕で抱き上げ、また深いキスを仕掛ける。  
すると、今までの事を清春に見られたというショックや耐え難い羞恥心、縄で締め付けられた身体の痛みすらも、  
なぜだか、ふんわりと無くなっていく。  
 
そしてキスが終わって瞳を開くと悠里は、いつのまにか衣笠の屋敷に移動していた。  
薄暗い部屋の中にある豪奢なベッドに横たえられる。  
いつもながら凄いイリュージョンね、と悠里はハッキリしない意識の中で感心する。   
でもこの部屋は入り方も出方も悠里には解らない。 衣笠が許すまでこの部屋を出ることはかなわない。  
なぜだか解らないがそうなっているのだ。  
それともこれは夢の世界だろうか。 私はまだあの天井から吊るされたまま、気を失って夢でも見ているのかも。  
 
『清春君に天井に吊るされたまま明日の朝を迎える自分』と『衣笠先生に閉じ込められて明日の朝まで攻められる自分』  
 
明日の受け持ちの授業を、どっちの方がよりマシにこなす事ができるだろうか。  
そんな事を考えていたが、身体を長い間縛られていた疲れのせいか、悠里の意識は遠のいていった。  
 
「あれ、寝ちゃったんですか? 僕をその気のしておいて。 困りましたね〜。   
まあ、すぐに寝ていられなくなりますよ。 夢よりももっと気持ちよくしてあげますからね。 ふふふっ」  
 
どちらにせよ、明日はマトモに授業をできなくなりそう、ということだけは間違いないようだ。  
 
 
 
糸冬  
 

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