「南先生?そんなに固くならなくてもいいんだよ」
そんなこと言われたって緊張するよーー!
鳳先生と机を間にして向き合って座っているこの状態。
鳳先生と付き合いだしたばかりだけど、二人きりになる時ってデートの時だけなんだよ。
いくら学校の中と言っても狭い社会科準備室で二人きり!
「変に意識しなくてもいいんだよ。毎年恒例の教員への面談なだけなんだから」
去年までだったら大丈夫だったんだけど、恋人になってからは初めてなんだからー!
心臓がバクバク言ってるよ!
「いつもは衣笠先生と手分けするんだけど今年は衣笠先生が昇進試験とやらで、私が全員と面談しなくてはいけないんだよ」
鳳先生が何言ってるか頭に入ってこないよー!
「しかたないね。南先生はまた今度ということにしようか」
鳳は椅子から立ち上がり悠里の肩へ手を置き口を耳元へ寄せた。
「明日は休みだね。今晩は私の部屋で待ってるよ」
「え?でも葛城先生は・・?」
「今日は宿直だから安心していいよ。悠里。ふ〜」
「きゃ!」
最後に息を吹きかけ鳳は社会科準備室から出て行った。
夜。悠里が鳳の部屋に訪れると室内着でリラックスしてソファにゆったりと腰かけていた。
「やあ。いらっしゃい。夕飯はホテルのケータリングを手配したよ」
キッチンを覗くと2人のコックが調理をしていた。
「こっちへおいで」
鳳が私の腕を掴み、力強く自分へと引き寄せ、きつく抱き締めてくる。
「はぁ。ずっとこうしたかったよ。さっきの面談、実は理性と戦っていたのに気づいてくれなかったかな?」
「鳳先生。すいま・・・」
謝罪の言葉は最後まで言わせてもらえなかった。鳳先生が私の唇を自分の唇で塞いだからだ。
そして低い甘い声で一言。
「晃司だって何度言ったらわかるんだい?」
ああ、鳳先生、もとい、晃司さんの笑顔が光り輝いてる。
「すいません。晃司さん」
きちんと名前で呼んだらご褒美に晃司さんの舌が私の口に入りこんできた。
クチュクチュと液体の音が部屋中に響いているかもしれない。
「コ・・・コックさんが・・・いるからダメ・・・」
晃司さんはキッチンの方へ一瞬視線を向けるとニコっと笑顔になる。
「じゃあ、今から食事ができるまで、面談しようか?」
「今のクラスの生徒で問題行動を起こしている者はいない?」
「クラブの顧問で何か希望するものはある?」
「先生として指導していて不安に思うことはない?」
矢継ぎ早に質問されるのはいいけど・・・
ソファでくっついて座って左手は私の肩にずっと置かれて・・・
たまに胸や首筋をくすぐってきて・・・あと・・・
質問は全部耳元で囁くようにしてくるし・・・。
それって全部反則!!!!!
なんとか面談(?)は終了。
食事も出来上がってコックはマンションから出て行った。
本当にこのマンションに二人きりになった。
食事中は他の先生の面談などの話で盛り上がった。
「そうそう。悠里の宿直回数を減らすことにしたよ」
「今のローテで問題無いですよ」
「私に問題があるんだよ」
「ん?」
「葛城先生をこの部屋から追い出す口実だよ」
「訳がわからないんですが・・・」
「はぁ。悠里と二人きりになる時間を増やしたいのだけど反対かな?」
ようやく晃司さんの意図に気付き、頬が紅くなるのがわかる。
「今、私の宿直は全部葛城先生がやってるいると気づいていなかったかな?」
微笑みの貴公子の本領発揮だ・・・。
食事が終わるとリビングのソファに二人でまったり。
ワインの入ったグラスを二人で傾ける。
ふと、思い出した。あ・・・ワイン・・・。
晃司さんを見上げると・・・はぁ・・・もう遅かったみたい・・・。
晃司さんの周りにはフェロモンという名のオーラが広がっていた。
朝、目覚めると目の前には晃司さんの胸。
晃司さんの広い胸に顔を埋めるようにして寝ていたみたい。
私が目覚めたのに気づいたみたいだ。
晃司さんが軽くチュッとキスをする。
「おはよう。悠里」
「おはようございます。晃司さん」
そして何度も軽いキスを交わした後、深いキスへと変わっていく。
晃司さんが私の背中に廻す腕に力がこもる。
晃司さんの唇が首筋から鎖骨、胸へと下りていく。
晃司さんの手が乳房を掴み荒々しく揉みあげる。
乳房の先端を口に含むと啄ばむ。
「あ・・・」
軽く噛まれた。乳房の先端が晃司さんの口内で弄ばれる。
「はぁ・・・・んっ・・・」
体の中から何かがこみ上げてくる。
晃司さんの手が下腹部からもっと下へと動いている。
そして敏感な箇所をちょこっと触られた。
「ああん!」
頭の中が段々白くなっていく。ただ晃司さんに触れられていたい。
「もう、こんなになって。昨夜、たっぷりと愛したつもりだったのに、まだ足りなかったかな」
晃司さんの声が熱い息と共に入ってくる。
足の付け根に晃司さんの頭が移り、私の蜜を舐めとっている。
「舐めても舐めても溢れてくるね」
ビチャビチャとわざと音を立てている。
「粘りが出てきて、あと、白くなってきたよ」
「い・・いや・・・言わない・・・で・・・ぁ・・・」
「こんなに美味しいのにね・・・ジュッ」
「ああ!!!」
瞬時に頭の中が真っ白になる。全身に痺れがひろがる。
「ああ。イってしまったようだね。では、そろそろ私も君を頂くことにするよ」
晃司さんの男性自身が蜜壺にあてがわれたかと思った瞬間には奥まで貫かれていた。
「あぁん!」
私は一際大きい声で叫んでしまった。それからは快感の波が体の一点から急速に拡がっていく。
「そんなに・・はぁ・・・締め付けないでくれ・・・。私が持たない・・・はぁ」
何か晃司さんが話してる。でも、もうわからない。
軽く突かれていると思ったら突然勢いよく奥を突かれる。または激しくパンパンと二人の体が音を立てる。
もう、何回イったのかわからない。でも、晃司さんとこのままずっと一つになっていたい。
「そろそ・・・ろ、限界だ・・・はぁ・・・イくよ」
さっきまでと比べモノにならない位の勢いで腰が打ちつけられる。
もう何も聞こえない。私もどれだけ大きな声をあげているかわからない。ただただ快感の波に流される。そして大きな波が押し寄せてきて飲み込まれる。
「あああ!!!!!ん!!!!!!!!」
「っ!」
二人とも繋がったまま肩で大きく息をしている。彼の汗が私へと落ちてくる。
二人で目をあわせ微笑み見つめあい唇を重ねる。
「ああー!オオトリさ〜〜〜〜〜〜ん!昨日の夕飯、食べ終わったままじゃないのぉ!!!!!」
宿直から帰ってきた葛城先生の大声と足音が寝室の外から近づいてくるのがわかる。
「葛城先生が帰ってきちゃった」
私は慌てて晃司さんから体を離そうとするが、晃司さんの腕がそうさせてくれない。
トントン。
ドアがノックされる。こういう時でも礼儀正しいんだよな。
「オオトリさ〜〜〜ん!食べ終わった後は・・・き・・ちん・・・と・・・」
ドアの方を見ると目を真ん丸にして口を大きく開けて呆然自失の葛城先生が固まっていた。
「葛城君悪かったね。片づけている余裕が無かったのでね」
にっこりと微笑んで答えている晃司さん。そしてゆっくりと私から体を離す。
私にブランケットを丁寧にかけた後、ベッド傍にあるバスローブをゆっくりと身につける。
私に軽くキスした後、葛城先生へと向かっていく。
「葛城先生。片づけの手伝いをお願いできるかな。あ、あと、彼女は疲れているからゆっくり寝かせておいてくれ」
石像のように固まった葛城先生の首根っこを掴んで部屋を出ていく晃司さん。
閉じたドアをしばらく眺めていたけど本当に疲れたみたい。眠気に襲われて眠ちゃった。
(後日談)
真田先生「えーーーー!葛城さん入院しちゃったのーーー???」
衣笠先生「はい〜。全身打撲だそうです」
二階堂先生「普段の行いが良くないからです!」
九影先生「葛城のやつが入院たぁ、よっぽどひどい事故だったんだなぁ」
鳳先生「このまま入院していてもらいたいですね。ははは」
私「・・・・・・・・・」