「うーみー♪」  
 キャーと飛び跳ねたミクが、素足で砂を巻き上げながらドドドと砂浜を駆けていく。  
「ほらほら。プロデューサーさん海ですよ」  
「ああ」  
「うーみー♪」  
「海は逃げやしないよ」  
 はしゃぐミクに苦笑しながら、僕はミクの付けた足跡を追いかけるように歩いていった。  
 
 おかげさまでミクのデビューコンサート及びデビューシングル発売は大成功。  
 そこで、といってはなんだが海水浴に来ました。この所、ミクはずっとレッスン続きで、息抜きも必要です。  
 連れて来たのは我が社のプライベートピーチ。撮影などに使う場所で、白い砂浜に青い海が綺麗な場所。  
 今居るのは僕とミクとマネージャーさんだけ。他のスタッフはお仕事。  
 
「うーみー♪」  
 それにしても。  
 海に向けて大きく手を上げるミクを見てると、連れて来て本当によかったと思う。  
 それに黒のスクール水着がよく似合う。  
 ミクの水着の選定はすぐに決まった。  
「スクール水着しか有り得ない。……文句があるならかかってこいやぁ!」  
 会議での僕のこの発言の後、大乱闘の結果、最後まで勝ち残った僕の案が採用になった。  
 ふふ。スクール水着の良さを理解できない愚民どもめ。  
 しかし実際に着せてみると、、やはりこれで良かったのだと確信した。  
 ミクのつるつるぺったん、もといスレンダーなボディにはやはりスクール水着が良く似合う。  
「……このフェチ野郎」  
「何か言ったかミク?」  
「いいえ。何にも」  
 よろしい。  
「でもー」  
 ミクはちらっと僕の横に立つマネージャーを見て、  
「ミク、こっちの水着も着てみたいなぁ」  
 マネージャーさんはビキニを着ています。  
「いいかいミク」  
 僕は言い聞かせるように、一言一言しっかりとミクに言い聞かせる。  
「この世の水着はスクール水着が基本であり最高なんだ。スクール水着以外の水着は、  
スクール水着を着れない人が無理矢理に着るものなんだよ」  
「さ、行きましょうミクちゃん」  
「はーい」  
 手を繋いでミクとマネージャーさんは行ってしまう。  
「……海が、キレイだなー」  
 僕もとぼとぼとその後を付いていく。  
「ところで」  
 海を目前にして、今更ながら湧き上がる疑問。  
「ミクは泳げるのか?」  
 開発主任は全然問題なしと言っていたが。錆び付いたりしたらシャレにならん。  
「えー。泳げますよー」  
 言いながら、ミクはずんずんと海に進んでいく。  
 
 歩きながらずんずんと海に沈み、とうとう頭が見えなくなった。  
「おーい。沈んでる、沈んでる」  
 どうしよう、このまま浮いて来ないかも。  
 僕も海に飛び込もうとすると、何やら音が聞けてくる。  
 
 キューン  
 
「お? 何?」  
 
 きゅきゅーん  
 
 音が大きくなり、目の前の海水がどばっと飛沫を上げた。  
「きゃはははは」  
 そして水の幕の向こうからミクの笑い声。  
「なんじゃこりゃー!」  
 海水が引いて僕は見た。海の上を飛ぶミクを。いや正確には飛ぶように泳いでいるミクを。  
 ミクの左右に分けた長いツインテールがきゅいーんとモーターのように回転し、  
水を切ってミクは高速で海上を泳いでいる。  
「すげー! なんか知らんがすげー!」  
 思わず叫んでしまうが、内心頭を抱えていた。  
 へー。ミクはあんなことも出来るのか。へー、へー。  
「あはは。ミクちゃんすごーい」  
 マネージャーは呑気に笑っている。こんな姿、ファンには見せられん。  
「あんまり遠くに行くなよー」  
 僕の声が聞こえてるのかどうか、ミクはどんどん沖のほうに飛んで行き、  
すぐさま地平線の彼方に見えなくなった。  
 ……ま、飽きたら戻ってくるだろ。  
 さて、こっちはこっちでしておくか。  
 ビニールシートを敷いてパラソルを差して。そこに早速マネージャーが横になる。  
「塗って」  
 そして差し出すのは日焼け止めクリーム。はいはい。  
 紐を外した背中に塗り塗り。すると今度は仰向けになって、ブラを外して豊かなDカップをぷるるんと揺らす。  
 うぅん、やっぱりミクの貧乳のほうが好みだな。と、そのおっぱいにも日焼け止めを塗りながら思う。  
「はぁ」  
 クリームを全身に塗られながら、マネージャーが熱く息を吐いていた。どうした熱っぽいぞ。  
とマネージャーの唇だけが動く。声を出さないように。  
 仕方ないな。僕は腰を曲げて、海水でも落ちない口紅を塗った赤い唇に口を合わせ−  
 
「きゃはははは」  
 笑い声にすぐさま離す。  
 ぱっと振り向いた僕の後ろでマネージャーはさっとブラを付ける気配。  
「あはは〜」  
 歌うように笑いながら、ミクが髪の毛スクリューで海を割りながらこっちに向かってくる。  
 ……このままだと砂浜にぶつかるような。  
と思ったら、ミクの体がばっと宙に飛び、空に舞い上がる。  
「おおっ」  
 太陽を背に海水をキラキラ輝かせて、宙に舞うミク。長い髪がぱっと広がり、  
緑のカーテンを作る。  
 
「キレイ……」  
 マネージャーがぽつりと呟き、僕も呆然と見上げた。と、ミクと目が合い、ニッと笑った。  
 次の瞬間、ミクはくるっと前に回転し、両手を広げて砂浜に着地。  
 ……運動能力は意外に良いんだな。料理は下手なのに。  
「どーですか?」  
「ああ、ええと」  
 急に聞かれて僕はしどろもどろになり、  
「可愛いよ」  
 ついいつもの口癖が出る。これで何度目だろう。ミクに可愛いと言うのは。  
「海はどうだった?」  
 シートに座ったマネージャーが訊ねる。ミクは「はい」と元気に頷き、  
「お魚さんがいっぱいで、すっごくキレイでした! ソナーを使ったら、  
お魚さんがすっごくたくさんいるのが分かって、ビックリしちゃいました」  
 誰だミクにソナーなんか装備させたのは。  
「でもソナーって難しいですよね。使うと相手の位置がわかるけど、自分の位置も相手に教えちゃいますし。  
相手がソナーを使うまでじっと待つか、ソナーを打ってすぐに移動するか。  
そこら辺の駆け引きが難しいです」  
 誰と何をしてきたんだお前は。  
「プロデューサーさんとマネージャーさんは何をしてたんですか?」  
 今度はミクが聞いてくる。  
「日焼け止めクリームを塗ってもらってたの」  
「ふーん」  
 ミクは僕の手の中のクリームを見て、  
「ミクも塗ってください」  
「いや必要ない」  
「えー」  
「ミクの肌は日焼けしないから」  
 開発主任がそう言っていた。そもそも必要があったら最初に塗っている。  
ちなみにミクはこのまま宇宙に出ても平気なんだそうだ。凄いや。  
「でもでも〜」  
 何が不満なのか、ミクが両手をぶんぶん振り回す。左右のツインテールも先がぐるぐる丸まって拳のようになり、髪の毛パンチをしゅっしゅっと打ってきた。  
ぱふぱふとしてこれはなかなか気持ちいい。  
 へー。ミクの髪の毛はパンチも出来るのか。へー、へー。  
「だったら、プロデューサーに塗ってあげたら」  
 マネージャーが笑いながら言い、シートから立ち上がった。  
「はーい。ミクが塗りまーす」  
 ではそうしてもらおうか。  
 今度は僕が横になり、ミクが背中にぬりぬりとクリームを塗ったくっていく。  
「ふふ。どうですかー」  
 ふわあ。ミクのすべすべの手が背中をなぞって、なんだかムズムズする。  
「はーい。脚も」  
 腕も脚も塗り、その度にゾクゾクと震えが走った。だってだってミクの手はとってもすべすべなんだもん。  
肌の下の神経まで撫でられる感じ。  
「ふはー、ふはー」  
 僕がむふーと鼻息を出しながら、仰向けになってお腹を上に向ける。  
「はーい。今度は前ですね」  
 ミクの手が胸からお腹をさすり、僕はつい胸をドキドキと上下させた。  
「いやん、こんな興奮して」  
 そうさせるのはミクじゃないか。  
「ここはどうですか」  
と、ミクがぺろんと海パンを下にずらす。  
 
 たちまち僕の男根が飛び出し、上を向いた。いやーんエッチ。  
「わー、もうこんなにしちゃって」  
 ミクがクリームを付けた手でむにゅっと、勃起した男根を掴んでくる。  
「わー。やめてやめて、そこはいいから」  
「ダメですよー。ここもちゃんとしないと」  
「いーやーあー」  
 こちょこちょとちんこを弄ぶ横では、マネージャーがいつもと変わらぬ表情で僕のちんこを見つめている。  
 うう……。ミクにちんこを弄ばれ、マネージャーさんに見られ、もう、もう……!  
 
 ぴゅっ  
 
 我慢できないよ!  
 
「あっ」  
 手の中で何かが塗れるのを感じ、ミクはにやーと口を横に広げ、  
「あー。プロデューサーさん、早ーい」  
 けらけら笑うな。マネージャーも何やら額に手を当てて苦笑している。  
「えへへ」  
 ミクが手についた先走りの精液を鼻に寄せ、露骨に眉を曲げた。  
「わー。イカさん臭ーい」  
「早く洗って来い」  
「はーい」  
「海はダメだぞ」  
「分かってますよ」  
 水道水でミクがクリームと精液を荒い、僕はいそいそと海パンを上げる。  
もう勃起は収まっていた。  
「相変わらず早漏なのね」  
 変わらぬ毅然とした表情でマネージャーが見下ろす。その瞳は暖かく笑っていた。  
「ミクが上手すぎるんだよ」  
「私よりもですか?」  
「さあ」  
 どっちもいい、なんて言えずに僕は憮然と言い放つ。とミクが戻ってきた。  
「プロデューサーさん、泳ぎましょう」  
「疲れるからやだ」  
「もー。せっかく海に来たのに。なんですか、くたびれたサラリーマンじゃあるまいし」  
「僕はくたびれたプロデューサーなのだよ」  
 実はさっきの射精でほとほと疲れてしまったのだ。我ながら情けない。僕ももう年だな。  
「ぶー」  
と口を尖らせるミク。だがすぐにポンと手を打ち、  
「それなら砂で遊びましょうよー」  
「まあ、疲れないなら」  
「大丈夫です。プロデューサーさんは寝てるだけですから」  
 左右のツインテールがまたきゅいーんと回転し、足下の砂をぎゅぎゅーんと掘り下げていった。  
大量に飛び散る砂。アスファルトでも砕いて行きそうな勢いだ。  
 へー。ミクのツインテールはドリルにもなるのか。へー、へー。  
「はい。どうぞ」  
 ミクが髪の毛を止めると大きな穴が開いている。この中に入れということか。  
「やれやれ」と僕が穴に入ると、ミクとマネージャーがすかさず砂を入れてきた。  
「そーれ、砂入れろー」  
 
「わはは。動けないじゃないかー」  
 などとやってるうちに、僕はすっかり砂に埋められ、頭だけを出していた。  
「ミークー。これからどうするの?」  
「はい」  
 僕の顔の右にぽんとミクがスイカを置く。  
「これでどうすると?」  
「海と言えば、やっぱスイカ割りです」  
 なるほど。  
「はいミクちゃん」  
 マネージャーがミクにネギを渡し、目隠しをしてやった。  
「ははは。ミク、スイカは僕の声の右だからな」  
「えい」  
 ミクがしゅっとネギを振る。  
 
 どごーん  
 
 僕の左の砂が一振りで吹き飛び、深い穴となった。  
 しょ、衝撃破? ソニックブレード? 滅殺斬?  
 横目で見ると穴の底が見えない。そして傷跡のように砂浜に伸びていた。  
「ははは。ミク、そっちは反対側だよ。ミクから見て僕の左がスイカだ。  
間違っても僕に当てるなよー」  
 死ぬ。あんなん当たったら死ぬ。  
「えい」  
 ミクがしゅっとネギを振る。  
 僕の右の砂が一振りで吹き飛び、深い穴となった。  
 砂と一緒にスイカも宙に飛ぶ。そして僕の目に落ち、ぱかっと割れた。  
「ほ、ほら。ミク! スイカ割れた! 割れたよ! もう終わり!   
だからここから上げてくれ! 頼む!」  
 僕の声が聞こえてるのかどうか、ミクはまたネギを振り上げ、  
「えい」  
 
 どごーん  
 
 衝撃破。砂と一緒に僕の体は宙に飛び、視界がぐるぐると回った。  
 あーれー。ぐるぐるー。  
 …………  
………  
 ……  
 …  
 
 
「お肉がいっぱい肉にの♪」  
 はっ!?  
 歌声に気が付くと、僕はシートの上に寝ていた。視界が赤い。  
 パラソルの向こう、空はすっかり赤くなっていた。夕焼けだ。  
 歌声に耳を澄ませ、海の方を見ると彼女がいた。  
 スクール水着のまま、手を胸の前に組み、澄んだ声で歌っている。迷いのない凛々しい貌で。  
 そして夕日の沈む海に向かって、ミクの歌声が響く。  
 夕日の海のコンサート。僕とミクだけの。  
 
 
  『お肉がいっぱい肉にの』  
 
  お肉いっぱい食べたいな  
  あなただけのお肉だから  
  あなたはもうお腹がいっぱい?  
  耳もとでささやくの  
  肉にのを言ってる  
  あー、お肉 肉 肉   
  もう一度肉  
 
  お肉 肉ニノ みんなのお肉  
  肉 肉 野菜 肉 肉にの カレーのお肉は全て人肉 ホントだよ?  
  ああ、どうしてあなたはお肉じゃないの?  
  わたしはこんなにも肉にのなのに  
 
  あー、お肉 肉 肉  
  何度でも肉  
 
  愛の結晶 誰より愛するあの人に  
  食べてほしい 食べさせたいの  
  だ・か・ら?  
  肉を求める大冒険 愛を探す旅立ち  
  お肉がほしーい!  
  そ・れ・で・?  
  お肉がいっぱい肉にの  
  わたしのお肉  
  お肉がいっぱい肉にの  
  あなたのお肉  
  お肉がいっぱい肉にの  
 
  でもね  
  あなたの肉はもうないの  
  どうして?  
 
 
 
 ミクが歌い終わると同時、日が沈み夜となる。  
 歌い終わって、ほーと息を吐き、ミクはすっと背筋を伸ばす。  
 赤い夕日を浴びるミクの横顔。その姿はさながら歌の女神のようでもあり。  
 僕はこの光景を瞼に焼き付けるように、一心に見入っていた。  
「あ、プロデューサーさん」  
 女神がこちらを見る。そして小走りに駆けてきた。  
「もうビックリしましたよ。いきなり気絶するんだもん」  
 僕は後ろを振り返った。三つの大きな穴。そして亀裂。うん夢じゃない。  
「あんなん食らったら気絶するわ!」  
 というかよく生きてたな。ちょっと感動。生きてるって素敵。  
「マネージャーさんは先に帰りましたよ」  
 なんだと!? あの薄情者。  
 周囲を見渡すと確かに誰もいない。日が沈み急速に暗くなる砂浜には僕とミクだけ。  
 いや、もしかして気を利かせて二人きりにしてくれたのかも。  
 それなら遠慮する事はない。  
「おいで。ミク」  
 手を差し伸べると、ミクは素直に握ってくる。  
 僕はその手を引いて、しっかりとミクを抱きしめた。  
 ああ、暖かいよミク。さらさらの髪が全身に降りかかった。  
 
「やん。こんな所で」  
「こんな所だからだよ」  
 口を重ね、僕はそっとシートの上にミクを横たえた。  
 ミクは抵抗なく受け入れ、自分から唇を吸ってちゅちゅと音を立てる。  
「ふー」  
 顔を上げ、僕は目を細めて見下ろした。スクール水着のミクを。  
 淡く膨らんだ胸に手を置くと、微かに声が漏れる。  
「ん……やっ」  
 そういや野外でするのは初めてだったな。それもスクール水着。いつもと違う状況にポッと体が火照る。ミクもそうだろう?  
 薄いゴムの上から柔らかい乳房を存分に愉しみながら、ぎゅっと握り締めた。  
「きゃんっ」  
 ビクッと跳ね上がるミクの胸。鼓動に合わせながら、僕はリズミカルに胸を揉みしだいていく。  
 ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅっ。  
「あんっ、あんっ、あんっ」  
 揉む手と喘ぎ声がぴったり重なり、さらに感度を高めていった。  
「気持ちいいか?」  
「は、はい……」  
 額に汗を浮かべ、ミクは深くため息を吐く。熱い息。  
 手を上げると、スクール水着の胸の先端はぷっくりと尖っていた。  
「ほら。こんなにして」  
 スクール水着の上から見える勃起した乳首。これだよ。僕が求めていたものは。  
 その乳首に口を寄せ、水着の上からぱくっと噛み付いた。  
「はうっ!」  
 歯にゴムの感触を味わい、コリコリと固くしこった乳首をしごく。  
「あっ……はっ、はああっ!?」  
 ミクの胸が跳ね上がる。  
 僕は笑顔で顔を上げ、今度は両手で乳首を挟んだ。  
「はああっ……! ああっ、あんんぅ!」  
 体の下でミクが何度も背筋を仰け反らせて悶える。乳首をしこしことしこる度に、  
甘い声が漏れた。夜を迎え暗くなる海に。  
「あっ、あうっ、あうっ……!」  
 ぐっと歯を食い縛り、眉を寄せ、ミクは脚をばたつかせた。  
「も、もう……お願い」  
 可愛いよミク。  
 ちゅっと頬にキスし、僕はミクの股間のスクール水着をずらす。脱がすなんてもったいない。  
ピンクのひだはもうしっかりと濡れそぼっていた。今か今かと蠢いている。  
 急がないで。今くれるから。  
 海パンを下げると、僕の男根も勃起している。昼間抜いてもらったとき以上に。  
 ミクが脚をゆっくりと広げ、僕を迎えてくれた。  
「はぁ。はぁ……。プロデューサーさん……」  
「なんだい?」  
「きょ、今日はありがとう……。ミク、とっても楽しかった」  
「僕もだよ」  
 手を添えた男根の先端がスクール水着の縁に触れ、ぐにゅっと熱い肉の裂け目を押し込んだ。  
「あぅんっ!」  
「でも」  
 腰に力を入れ、ぐっぐっと勧めていく。その度に先端が埋没し、締まり、脳にガンガンと殴るような衝撃を与えた。  
「愉しいのはこれからだよ」  
 
「はがあああっ!」  
 先端が入ると、あとは一気に貫く。ずずっと窮屈な秘肉を抉り、根元まで埋まっていった。  
「ああっ……あああっ、はああああーっ!」  
 ミクの手が砂を掻き毟る。流れる涙がシートを濡らした。  
「はあっ! はあああっ! ああああああああーっ!」  
 叫ぶような喘ぎ。浮き上がった腰がリズミカルに揺れ、僕はただリズムを合わせた。  
「はあっ……ふうううぅ……。あああああーっ!」  
 腰が前後に揺れたかと思うと今度は横に動き、僕を突き動かす。その度に結ばれた性器がこすれ、さらに刺激を与えていった。  
「あっ、あっ、あっ!……アアーッ!!」  
 喘ぐ口から涎が漏れる。それでもミクの声は美しいままだった。  
「くっ……いいよミク」  
 僕は強烈な締め付けと腰の動きに翻弄されながら、ぐちゅぐちゅと肉と肉がぶるかる股間に手を伸ばす。  
そして捲くれたスクール水着の中に指を入れ、突き刺さる男根の上の割れ目を突付いた。  
「はがーっ!」  
 指の先端に触れる尖ったクリトリス。激しく腰を使いながら、僕はクリをきゅっと摘んだ。  
「あっ、ああっ……あうっ! イヤアアアアアアアアーっ!!!」  
 ぴんとミクの背筋が仰け反って硬直し、同時に締め付けられた僕も達した。  
「アアアアアアアァァァァーッ!!!」  
 夜の海に可憐な絶頂の声が響いていく……」  
 
「はー」  
 名残惜しそうに僕は男根を抜き、はぁはぁと荒い息を吐くミクの横に寝て、  
彼女のツインテールをさらさらと撫でていく。  
 捲くれたスクール水着の奥にある秘肉はぱっくりと割れ、白濁液を垂れ流していた。  
「は。はぁ」  
「ミク?」  
「ん……」  
 ミクの方から唇をくっつけてくる。塩辛い海の味。  
「よし」  
 立ち上がった僕は海まで歩くと、腰まで浸かった。夜の海は冷たかったが構いやしなかった。  
「ほら。ミクもおいで」  
「はーい」  
 とことことやって来るミクに、僕はえーいと水をかけた。  
「きゃー」  
 波の行き来する海にミクも入り、お返しとばかり水をかけてくる。浸かった下半身が自然に洗われていた。  
 どうせ汗をかいたんだ。海で流して行こう。  
 
 僕とミクは互いに水を掛け合いながら距離を詰め、そして抱き合い、口を重ねた。  
 
(おしまい)  
 

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