「こ、このヘンタイ。そのきたねーツラを近付けるんじゃないですよ」
今日も今日とて声の収録。しかしスタジオのミクは今いち乗り気じゃないらしい。
声にいつもの張りがない。
「はーい。ちょっとストップ。休憩にしよう」
ぱんぱんと手を叩いて一端休憩を挟むと、僕は防音ガラスの向こうのミクを手招き。
沈んでいたミクの顔がパッと輝き、ニコニコと笑顔で小走りにやって来る。
ぎゅっち飛びついて来たミクを僕は優しく受け止め、頭を撫でてやった。
ああ、周囲の視線が痛い。でもこれもプロデューサーの仕事。
「どうしたミク。こういう声は苦手か?」
「はい・・・・・・。ミクの言ったことのない言葉ですから」
今日の収録内容は「変態を罵る声」。そのものずばり、Sな人向けの声ですね。
「そうか・・・」
ミクの肩にぽんと手を置き、
「だったらミク。僕を見ながら喋ってみて」
「プロデューサーさんを?」
「ああ。そうすればきっと言える」
僕の強い自信に後押しされ、ミクは「はい」と収録室に戻っていた。
「よし。それじゃ始めるぞ」
僕は開始を告げながら、するするとスーツを脱ぎ出す。
上着をぽいっ。ズボンもぽいっ。シャツもぽいっ。ネクタイと褌、そして靴下のみの格好となると、ばっと防音ガラスに飛びついた。
その向こうのミクに見せつけるように。さあミク僕を見るんだ!
「いーやー!」
褌を振ってほれほれと見せつける僕を見て、ミクは本気の叫びを上げている。
よーし、いいぞ。それでいい。それだよミク!
「こ、このヘンタイ! その汚ねーツラを近付けるじゃないですよ!」
ああ、いいぞぉ。もっとだ! もっと罵ってくれ!
僕はぺろぺろと防音ガラスを舐め舐めしながら、しゅっと褌をほどいた。ぽとりと落ちる赤い褌。
「きゃー! 変態! 変態っ! 気色悪い! この人もうイヤーッ!」
はぁはぁ。もっと、もっと言ってくれ。
「ほーれほれ」
防音ガラスに張り付いた僕は隠す物の無くなった股間を擦りつけ、ぐいぐいと突き出す。
「うぎゃー! そんな汚物見せんじゃないのです! 汚らわしい! あっち行って! 気持ち悪い!」
はぁはぁはぁはぁ。ガラスの感触とミクの声がビクビクっと刺激をもたらす。
だ、出しちゃう・・・。出・し・ちゃ・う・よ☆
そーれ、どぴゅっ
「こ、このド変態ーっ! 二度と近付くんじゃないですよーっ! この短小早漏ヤロウーっ!」
はぁはぁはぁ。こんなものでいいか。
僕はさっとガラスから離れると、スーツをぱりっと着こなして。
「はい、OK」
『お、お疲れ様でしたー』
? みんな何故かとても微妙な表情で愛想笑いを浮かべている。ミクもジト目で僕を見ていた。
ともあれ今日の収録も大成功。
んー。今日も良い仕事したなー。
その後、僕は防音ガラスの清掃をさせられました。まる。
せっせと精液のこびり付いたガラスを洗うってミク部署の部屋に行くと、
ミクとマネージャーと開発主任がなにやら話し合っている。
「やあプロデューサー」
にこやかな笑顔の開発主任。白衣を着た初老の男。こういう顔をするときは必ず何か企んでる。
「この後、予定は入ってないんだろ」
「ええ。午後からはフリーですが」
「ちょっと初音ちゃんを貸してもらえんか」
爺が初音ちゃんとか呼ぶな。気持ち悪い。
「まあいいですが。何する気ですか?」
「なに。ちょっとした実験じゃよ」
ニィと開発主任がミクを見る。ミクはただニコニコと笑って立っていた。
「では行こうか。ちょっと遠いがな」
この時の僕とミクは予想もしていませんでした。この時の「実験」が恐ろしい結果をもたらすなんて……。
異変が現れたのは次の日の朝。
ぐーと寝ていると、顔が何やらぱふぱふと叩かれる。気持ちいい。
「んー?」
まどろみながら目を開けると、髪の毛をぎゅっと丸めてパンチを繰り出すミク。
「どうしたミク?」
ふあーとあくびして起き出すがミクは何も言わない。ただ口をぱくぱくと開閉させていた。
そして焦れたさっそうに、手をぶんぶんと上下に振り回す。
「なんだ?」
ぱくぱくと大きく口を開け、ミクは手を広げて歌う仕草をする。でも声は出ない。
……声が出ない?
「もしかして……声が出ないのか?」
ぴょーんと嬉しそうに飛び跳ねてから、ミクはしょぼーんと沈み込んだ。ツインテールも一緒にしょげかえる。
「ふーむ。困ったな」
呑気に僕。いや本当はとっても困ってるが、ここで慌ててもミクを動揺させるだけ。
しかしおかしいな。昨日は寝る前までアンアン喘いで普通に声が出せてたのに。
ミクは相変わらず口を開閉して、必死に何かを訴えてくる。涙目で。
「とりあえず、会社に行こう」
僕は安心させるようにミクの頭を抱え、優しく髪を撫でてやった。
胸にぽとんと大粒の涙がこぼれる。
「ほー。ははぁ」
ミクの口の奥を覗き込みながら、開発主任はふむふむと頷いていた。
口の中を見られながら、ミクは必死にあーんと口を大きく開けている。元に戻るのを信じて。
「これは昨日の実験が原因じゃな」
「昨日の?」
昨日の午後。僕とミクは開発主任と一緒に山奥の採石場跡に来ていた。草木一本生えない禿山だけが目の前に広がる。
ここは我が社の新商品の実験場である。
……あちこちに大きな穴が開いているが、何を実験したんだろうか。
「それではミク。始めてくれ」
測定機材を設置した開発主任に促され、ミクは禿山の山頂に向けてあーんと大きく口を開けた。
「ぼあ〜」
高いミクの声が周囲一帯に響き。
「ぼあ〜」
声はどんどん高くなり、やがてぷつっと聞こえなくなった。人の可聴領域を超えたのだ。
と同時、
ぼごっ
目の前にあった禿山がへこみ、
ずしゃっ
一瞬にして砂になって吹き飛んだ。
……
「よし、もういいぞ」
ぱくっと口を閉じるミク。
目の前に青い空が広がり、細かく砂が舞う。それがそこに山が在った唯一の名残。
その砂塵もすぐに風に飛んでいった。よほど細かく分解されたらしい。
「あのー。開発主任これは?」
「うむ。スーパーサウンドブラスターじゃ」
「スーパーサウンドブラスターというと……キングゴジュラスの口腔部に装備されてるアレですか?」
「うむ。見ての通り、破壊力はキングゴジュラスのそれと同等のようじゃな。重畳じゃ」
いいのか、それで。ギルベイダーの大編隊でも撃墜させる気か。
「ふはー」
吹き飛んだ山を見て、ミクはきらきらと瞳を輝かせていた。
「帰るぞ、ミク」
僕をミクの手を引いて、すたこらさっさと帰った。これ以上は付き合ってられん。
それから僕は「人に向けてスーパーサウンドブラスターは使っちゃダメ」と厳しく躾けました。
回想終わり。
「つまり、スーパーサウンドブラスターを使ったから、ミクは声が出なくなったと?」
「うむ」
開発主任は重々しく頷き、
「そもそも、歌うように作られたミクにスーパーサウンドブラスターは無理があったようじゃな」
「だったら使わせるな!」
ミクもだだだっと髪パンチを連打。ふわふわの髪の毛に連打された開発主任はなんだか気持ちよさそう。
「直せ! 今すぐ直しなさい!」
「無理」
あっさりと開発主任を言ってのける。おーい。
「まあ、そう心配しなさんな。機能低下は一時的なものじゃ。そのうち直るじゃろう」
本当かよオイ。
「なんなら、外付けでスピーカーを装備させてやろうか?」
「結構です!」
僕はしょぼーんとしょぼくれるミクの手を引いて開発室を後にする。
ミクは……目を真っ赤にして泣き腫らしていた。
とにかく声が出ないとお仕事にならない。全ての予定をキャンセルすると、
僕はミクを連れて会社の外に出た。メソメソ泣くミクをみんなに見せられないし、
気分転換も兼ねて。
「ほらミク。今日は良い天気だねー」
公園のベンチに腰掛け、僕はぽやーと青い空を見上げる。
でも。ミクは下を向いて顔を手で抑えたまま。指の隙間から涙がこぼれていた。
「顔を上げてミク。アイドルだろ」
顔を抑えたままこっくり頷くミク。
「笑ってよ」
顔を抑えたまま横に振るミク。二つに結った長い髪が宙に舞うほど。
はぁ。僕は深々とため息を吐いた後、淡々と語りだす。
「なあミク。僕はね。ミクの前に、新人アイドルのプロデューサーだったことがあってね」
ぴたっとミクの動きが止まる。そのインカムを懐かしそうに見ながら続ける。
「とっても歌が上手い子だった。本当に。僕はこの子とならずっと一緒にやっていけると思ったのね」
ミクが顔から手を離す。そしてこっちを見た。ほら涙は拭いて。
「でも……その子は病気になっちゃってね。体が動かなくなる病気。それでも……その子は必死に歌おうとした。
病室でいつも言ってたよ。
『もっと歌いたいです』って。それを聞いても僕にはどうしようもなくてさ。
その子が見てない場所で泣くしか出来なくて。はは、情けないだろ。今だって何も出来てないし。
ただ……僕はその子がいつでも歌えるようにインカムとマイクをプレゼントしたんだ」
僕はそっとミクのインカムを手を置く。
「その子の声と歌を全て録音し、残しておけるように……。いつもね。キレイな声で歌ってたよ。
だんだん症状が進んで体が動かなくなっても。最後まであの子は歌ってた……。
最後の最後まで歌ってたんだよ。僕に聞かせる為に」
ミクの手がそっと僕の頬を撫でる。そして僕の涙をすくってくれた。そのまま僕の手を握り、
小首を傾げて自分のインカムを指差す。
「ああ。そうだな……」
ミクの声、ミクの歌……彼女の願い、想いの結晶。
「また歌えるさ」
もっと歌いたい。あの子の願いを受け継いでいるはずだから。
ベンチに深く腰掛け、僕とミクは手を繋いでただぼんやりと空を見上げていた。
もう涙はない。どちらも。
ミクは耳を澄ませ、じっと聞き入っていた。たくさんの音に。昼下がりの公園にもたくさんの音が聞こえる。
ちゅんちゅんと小鳥がさえずり、遠くからワーと子供たちの声が聞こえる。
こうしてのんびり過ごすのもたまにはいい。
「あーっ!」
と幼い声が上がり、たたっと小さな足音がこっちに駆けてくる。
「ミクちゃんだー」
見れば三歳ぐらいの幼女がミクを指差している。ファンの子だろう。
こんな幼女にもファンがいるなんて。ありがたいことだ。買い物帰りだろうか。
買い物袋を下げた母親がニコニコと見守っている。
「ミクちゃんでしょー?」
ミクはにこにこと笑顔で頷いた。
「そっかー。ミクちゃんかー。わー、わーい」
その場でぴょんぴょん飛び跳ねる幼女。本当に嬉しいのだろう。ミクはにこーっと崩れるように笑っていた。
ああ、本当に可愛いな幼女は。無理矢理押し倒して服を破いて、優しく犯したい。
幼い割れ目をぺろぺろ嘗め回して、ちんちん握らせたいよ。
「わー、わー」
幼女はミクはキラキラ眩しい瞳で見上げ、
「うたってー」
う。
「うたってよー」
ミクは困った顔で僕を見る。何か困ったらすぐに僕に頼るのはミクの習性になっていた。
「ごめんね。ミクちゃんはカゼひいちゃって声が出せないんだ」
「ふーん。かぜかー」
と幼女は納得してくれたらしい。母親の所に戻ると、買い物袋からネギを取って、
ミクに差し出した。
「はい。これあげる!」
ミクは恐る恐るといった感じでネギを受け取る。
「カゼにはネギがいいんだよ!」
幼女はえっへんと胸を張っていた。ミクの役に立てて嬉しいのだろう。
「いいんですか?」
母親はニコニコと笑顔で頷いている。良い人だー。
「じゃーねー。ばいばーい。こんどはうたってねー」
母親と手を握り幼女は大きく手を振って行ってしまう。
ミクもネギを大きく振り回していた。何度も何度も。
「さて」
僕はベンチから立ち上がり、ミクに手を向けた。
「せっかくネギを貰ったんだ。帰ってご飯にしよう」
こくっと頷いてミクは僕の手を取った。今夜はネギ料理です。
ミクがネギの頭を持ち、僕が尻尾を持つ。そして両側からガリガリと噛んだ。
ガリガリ。
食べれば食べるほど、僕とミクの顔が近付き、とうとう口がぶちゅっとぶつかる。
舌を絡めると、ネギの匂いが混ざり合い、さらにネギ臭くなった。
ネギ料理完了。
食事が終わると、ミクは「ほら」と純白のエプロンを差し出す。
「?」
エプロンを広げて、きょとんと首を傾げるミク。
「それ着てよ」
仕方なしといった感じでミクはエプロンを身に着け始めた。
「違う違う。裸になってからエプロンを着て」
ジト目でミクが見上げてくる。喋れたらまたいろいろと言ってるところか。
「ほらほら。僕も脱ぐから」
着たままのスーツを脱ぎだすと、ミクもはふーとため息をついて、いつもの衣装を脱ぎだした。
「わー。楽しみだなー」
ベッドの上でゴロゴロしてると、ようやくミクがやって来る。スレンダーなボディにエプロンのみを身に着けて。
うん。やはり女の子には裸エプロンが良く似合う。あの幼女にも着させてやりたい。
「ほら。おいで」
差し出した手を取り、ミクがそっと横になる。僕はその上に覆いかぶさった。
体重をかけないように、優しく。
ベッドの上に広がる二つに結った長い髪。白いエプロンに包まれたミク。
体の下、さらさらのエプロンの向こうに熱い温もりを感じる。僕はその温もりを優しく包み、唇を重ねた。
まだネギの香りが残る唇。表面をちゅーと吸い、ちゅっと音を立てる。
ミクはされるがままただ横になっていた。良い子だ。
「口、開いて」
小さく開いた唇に舌をねじ込み、前歯をちゅちゅとなぞっていった。形の良いミクの歯。
白い歯を舐めながら奥に進み、奥歯もれろれろと舐めてやる。
体の下のミクがビクッと震える。ふふ。いつもなら声が出せないプレイは控えているが、
今日だけは例外。どうせい喋れないなら口を存分に使わせてもらおう。
潤んだミクの瞳を間近に見下ろしながら、僕はしっかりと口の中を味わっていく。
口腔の上の部分を舐め、次いで舌を絡ませた。ミクも嫌がらずに舌を絡めてくる。
同時に彼女の手が背中に回り、きゅっと抱きついてきた。
ちゅっちゅっ、じゅじゅ……
しばらくベッドの上に淫らな音が響き、そして口に溜まった汁を吸い取った。
僕が口を離すと、幾本もの粘液が結ばれている。
「飲んで」
言うと今度はミクが唾液を飲んでくれた。可愛いな。
ミクの頭をよしよしと撫で、僕は背中に回る手を払いのけ、あぐらをかいてベッドの上に座る。
腰からはにょっきりと勃起するイチモツ。それを指差し、
「口でしてくれないかな」
普段はフェチはさせない。声が出せなくなるからだ。
頬を紅く染めて頷いたミクは、髪を掻き揚げ、腰を曲げてイチモツに顔を近づけた。
ミクの唇が先端に触れただけで、イチモツはビンビンと左右に触れる。
揺れる肉棒をしっかりと両手で押さえ、ミクは口をすぼめて含んだ。
「うおっ」
あったかくて狭いミクの口。それは膣に挿入するのと変わらない快感をもたらし、
僕の腰が勝手に反応してしまう。
「いいよ……ミク」
さらさらの髪を撫でながら、僕はミクのもたらす快楽に浸る。
ミクの口の中でちゅっちゅっと肉棒が舌に包まれ、筋を舐められ、歯が当たり、
それさえむず痒い官能となった。
「はぁ」
僕の腰にしゃぶりつき、一心不乱に愛撫に徹してくれるミク。本当に良い子だ。
ミクが上目遣いで見てくる。『気持ちいですか?』と。
「ああ。とっても……気持ち良いよ」
言葉をかけると、ぐちゅぐちゅと音が一層大きくなる。
視線を前に向けると白い背中に汗が浮かび、丸いお尻はふるふると揺れていた。
「はぁー」
ミクの舌がべったりと肉棒に張り付き、重圧に唾液をすりつけ、ふるふると腰を震わせる。
そして舌をすぼめて、先端をちゅーと吸う。はうんっ。もう出ちゃいそう。
「も、もういいよミク」
僕はミクの肩に手を置いて降参した。これ以上はもう出してしまう。
腰から顔を上げたミクはニコッと微笑んだ。口を唾液でいっぱいにして。
いつから、そんな妖艶な表情が出来るようになったんだい?
ちゅっと唾液がいっぱいの唇にキスし、僕も笑ってみせる。さっきまで僕のモノをしゃぶっていた口だが関係ない。ミクが汚いなら僕も一緒に汚れるまでだ。
「背中を向けて」
ミクが白い背中を向けて横になる。僕はその丸いお尻を撫でると、腰に手を回して持ち上げてやった。
射精寸前で止めて、ビンビンに反り返ったままのイチモツ。ミクのお尻もぷるぷると揺れている。
「いくよ」
僕は丸いお尻に向けて腰を降ろし−
ずっとイチモツを突き刺す。アナルに。
「!!!」
ミクの顔がぱっと跳ね上がり、手がばんばんとベッドを叩いた。
「〜!」
ふるふると顔が左右に動く。目から溢れた涙が髪と一緒に舞った。
「痛い?」
ミクの苦痛を容易に察しながらも、僕はギチギチと尻穴を掘り、拡げ、欲望を叩きつける。
こっちの穴を使うのは初めて。いつもと違う穴に挿入され、ベッドの上のミクがバタバタともがいていた。
声が出せたなら、さぞ素敵な悲鳴を上げていただろう。ちょっと残念。
ミクの背中が仰け反り、上を向いた口が何やらぱくぱくと開閉している。
それでも声は出ない。
ミクの尻穴は狭く、痛いほど。少し進めるだけでもギチギチと肉の壁が削れて行く。
でもその痛みが心地良い。
アナルに半ばほど肉棒を埋め、キツイ締め付けに耐えながら、僕は耳元で囁いた。
「このまま声が出なかったらどうしよう?」
「!」
ビクッと背中が跳ね上がり、尻がさらに迫る。
「どうする? 歌えないミクはもう用無しだよ」
口が大きく開く。手がぎゅっとシーツを掴む。そして僕は一気に腰を下げ、尻穴を掘った。
「……ぃ!」
大きく開いていたミクの口が閉じ、歯を食いしばる。まだ声にはならない。
「そうしたら、僕もミクと一緒にはいられないな。新しいボーカロイドを面倒見ようか」
ギリッと狭い尻穴にちんこを締め付けられ、脂汗を流しながら僕は続ける。
まだだ。まだ射精は早い。
「あ、がぁ……」
ミクの口がぱくぱくと開く。大粒の涙がその口に飲み込まれていった。
「…ぃ、やぁ……」
エプロンの中に背中から手を回し、胸に手を回した。カチカチの乳首をきゅっとつねる。
そして腰をぶんと振って、尻肉を内側からかき回した。
「イヤアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァーっ!!!」
鼓膜が破れるかとおもうほどの大音量。
「いやっ! いや! 嫌ーっ! そんなのイヤーッ!」
僕のイチモツを尻に刺したまま、ミクの全身が震え、ベッドがギシギシとなった。
「くっ」
腰が浮き上がるほどの衝撃に、僕は一気に射精してしまう。どくっとミクの尻に白濁液がこぼれていった。
「ああああぁ! いやああーっ! イヤーッ! イヤアアアアアーッ!!!」
尻に射精されたのに、気付いているのかいないのか。ミクはただ頭を振り回して泣き叫んでいた。
溢れる涙とツインテールがぱんぱんと僕の胸を打つ。
ああ……ミクの泣き声もとっても素敵だよ。
「落ち着いてミク」
アナルから肉棒を抜いた僕は、横からちゅっとキスして黙らせる。
「んぅ!」
そのままミクを仰向けにして横抱きにして、口を離した。
「ほら。しゃべれるじゃないか
「へ?」
言われて気付いて用ようだ。ミクは口に手を当て、
「アメリカお化けはドロンパ。アメリカお化けはドロンパ」
何度か発生練習して、ようやく実感する。
じわーと瞳に涙が溜まっていった。今までのとは違う熱い涙。
「出ましたぁ。声出ましたー。ふえーん」
「はいはい。泣かない泣かない」
ミクの頭を胸に抱き、僕はしっかりと涙を受け止める。胸が涙でいっぱいになるまで。
「ふえーん。ふえええーん」
泣くだけ泣くとようやく落ち着いたか、ミクは僕を見上げ、
「もう。すっごく痛かったんですから」
胸をぽかぽかと小突いてくる。さっきのアナル挿入の事か。
「ミクのお尻、とっても気持ちよかったよ」
「馬鹿ぁ!」
「はは」
エプロンのミクを抱きしめ、僕はお尻をよしよしと撫でてやった。
「僕はね。ミク」
「はい」
「声が出なくても……ミクとずっと一緒だよ」
「はい……」
間近で見詰め合う。そしてふふっと笑い合った。
「でも……ミクはやっぱり歌いたいです」
「そうだな」
「あの…聞いてもいいですか?」
「なんだい」
「昼間言ってた人って……」
僕はミクの口にキスし、それ以上言わせなかった。
「今はミクが歌ってる。それで十分だよ」
「はい……」
そう。ミクはこれからも歌う。歌える。それだけでいい。今は。
その小さな体にどれだけの人の想いが託されているか。初音ミクは知らなくてもいい。今はまだ。
今度はミクからキスしてくる。そして抱きついてきた。
「もう……本当に痛かったんですから」
「そっか」
僕も抱きしめた。僕のミクを。みんなの希望、歌の女神を。
「だったら……今度はいっぱいいっぱい気持ちよくしてやる」
がばっと上から覆いかぶさり、僕はキスの雨を降らす。口に、髪に、肩に。
そして左肩の「01」に口付け、ちゅーと吸った。
「はんっ」
ミクの喘ぎが響く。甘い声。歌うような可憐な喘ぎ。
ミクは喘ぎ声も一流だ。僕がそういう風に育てたから。さあ聞かせてミク。
「はんっ」
エプロンの上から乳房を押し込むと、早速声が漏れる。
声が出せるのを愉しむように、ミクも遠慮なく喘いで見せた。
ミクの体が僕を包んでいく。僕もミクの中に溶け込んでいった。
「はああっ! あああああーっ!」
ゆらゆらと揺れるミクの両足。僕の腰をしっかりと挟んで上に向いている。
そのリズムに合わせて腰が揺れ、僕を内側から揺さぶっていった。
「あああぁ……! はうううぅ! んぁぁああああーっ!」
そしてリズムと一緒に奏でられる喘ぎ。
「ふぅああああああぁぁんっ! はぐっ、はあああああーっ!」
「くっ!」
僕はたまらず精を放ち、へとっとミクの上に倒れ込んだ。もう何度目の射精と絶頂だろう。
ハァハァと息つく間もなくキスし、ぐちゅぐちゅと唾液を絡ませる。二人とも汗びっしょりで、ベッドを濡らしていた。
「はぁあ、あ……。プロデューサーさん……」
「何?」
「これからも……よろしくお願いします」
「ああ」
ミクを抱き、ミクの中に分身を挿入したまま、僕は眠りに就いた。
次の日、腰がとっても痛かった。ミクは平気そうだったが。
しかし腰が痛かろうが、ミクの声が出せるようになった以上、仕事が再開される。
「死ね? 血ぃ吐いて死ね! 血反吐吐いて死ね!」
うん、今日もミクは絶好調。順調に声の収録を続けていく。
収録前に僕が、「お尻に突っ込まれたときを思い出すんだ」と言ったのが効いたかな。
「黙れ! お前にあの娘の不幸が癒せるのか!」
よしよし。防音ガラスの向こうからミクが僕を見る。僕は小指を立てて見せた。
「死ね、この犯罪者! 今すぐ舌を噛め! 目からグリグリ指入れて脳みそ掻き出すぞ!
尻から手ぇ突っ込んで大腸引きずり出そうか!」
なんだろう。今日のミクはとても気合が入っている。
「幼女にハァハァする変態は全員死ね! いや、むしろ殺す! この性犯罪者どもめ!
お前らは幼女を見るな! 近付くな! 触ると殺す!」
いいねぇ。これは使える。
そして収録を終えると、ミクはさっさと外に出た。時刻は午後。
「プロデューサーさん、この公園ですよね」
「うん」
昨日来たのは確かにこの公園だが。
「あっ、来た!」
ミクが指差す先、3歳くらいの幼女と母親が手を繋いで歩いていた。昨日の幼女だ。
わーい。やっぱり幼女は可愛いなー。母親が一緒でなければ、マンションに連れ帰って、
裸にしてぺろぺろ嘗め回して、おしっこも飲んであげるのに。
「こんにちわー」
ミクから声をかけると、幼女はびっくりしたように目を丸くする。
「あー。ミクちゃんだー」
「そうだよ−」
ミクはばたばたと手を振り、
「おかげさまで声が出せるようになりました。ありがとー」
「わーい。わーい」
はしゃぎながら、ぱんと手を打ち合わせるミクと幼女。
「だから。今日はお礼に歌を歌います」
今日のコンサート会場は公園。観客は幼女。最高じゃないか。
さあ歌ってミク。ミクの歌声を。
『お肉がいっぱい肉にの』
お肉いっぱい食べたいな
あなただけのお肉だから
あなたはもうお腹がいっぱい?
耳もとでささやくの
肉にのを言ってる
あー、お肉 肉 肉
もう一度肉
お肉 肉ニノ みんなのお肉
肉 肉 野菜 肉 肉にの カレーのお肉は全て人肉 ホントだよ?
ああ、どうしてあなたはお肉じゃないの?
わたしはこんなにも肉にのなのに
あー、お肉 肉 肉
何度でも肉
愛の結晶 誰より愛するあの人に
食べてほしい 食べさせたいの
だ・か・ら?
肉を求める大冒険 愛を探す旅立ち
お肉がほしーい!
そ・れ・で・?
お肉がいっぱい肉にの
わたしのお肉
お肉がいっぱい肉にの
あなたのお肉
お肉がいっぱい肉にの
でもね
あなたの肉はもうないの
どうして?
「きゃー。すごーい」
歌い終わると、幼女だけではなくあちこちからパチパチと拍手が起こる。
いつの間にか観客が増えたらしい。
ぺこぺことミクは下げながら、また歌い出す。
……ま、今日は好きなだけ歌わすか。
もっともっと歌いたい。だから歌わせてください。それがあの子とミクの願いだから。
本番はこれからだ!
(おしまし)