朝、夜明けで明るくなった世界から自然に起こされる幸せな時間。
昨夜のミクは可愛かった。神様ありがとう(w
しかし、この日はその法則が破られた。
ブロロロロ・・・
静寂を破り、エンジン(の音を模した)爆音が響き渡る。
「あ、何、何、なに?」
私は飛び起き、ミクも目覚める。
「ん〜何の騒ぎなんですか?」
この時、何の根拠も無いが私の中で答えは出ていた。奴だ。
急いで着替え外に飛び出す。
音のする先に視線を合わせる。やっぱり奴だ。帰って来たんだ。
アメリカンなバイクであいつは帰って来た。
後ろに太陽電池を載せたリヤカーを引いてるのは電動バイクだからだろう。アホだ。
家の前に着いた。バイクを降り、私達の方へ向かって、
「ただいま」
近づき、無言で膝蹴りを腹に叩き込む。
「ぐえっ…何でやね…」
「お帰りぃ」
ミクがお日様のような輝いた顔で言う物だから私もそれに合わせて、
「お帰り、お久しぶりかな?行方不明のカイト君」
「や、だからただいま」
奴は腹を押さえながら言った。ちょっと可哀想かとも思った。
今回の遠征の戦利品とかの説明を延々聞いて、神様に、カイトが早くいなくなれば…と祈ろうと思った所で、
あいつは私に近付き囁いた。
「後で、二人で…ね!」
阿呆が、と思いつつなんとなく頬が緩む。
何となく張り切って家事をこなし、夕食の準備を済ませ洗濯し、洗濯物を干しに行った時、変な声が聞こえた。
「ね、気持ちいいだろ…ペロッ」
「ん、あ、あぁっ…」
木陰から覗いて見るとカイトがミクに抱きつき破廉恥な行為をしている。
「くぉるぁ〜っ!!!その子は私んだぁ〜〜〜!!!」
考えるまでも無く私は雄叫びを上げながらカイトに突っ込んでいった。
ミクを守りたいだけだった。
「出てけ〜〜っ!」
短い口論の末、カイトを家から叩き出した。
ミクは不安そうにその一部始終を見ていた。
その夜、私はミクと一緒に気持ち良くなっていた。
「ここはどうかなぁ〜〜〜?」
乳首を責めた後、秘所で一番敏感な突起に涎を垂らし、ずるずると吸い込む。
「あ、あんっ…ひっ、はひっ…んにゃにゃぁぁ〜〜〜」
突然それは来た。
「お前ら、俺の歌を聴きやがれぇ〜〜〜っっ!!!」
カイトだった。
マイクやスピーカー、バッテリー。今回持ち帰った物はだいたい生きているらしい。
ボーカロイドに機械いじりの才能付けた阿呆は誰だよと既に天に召された誰かを恨んだ。
「お前ら愛してるんだよ〜〜〜〜!!!」
壮絶なシャウトに頭が痛くなった私は、手元にあった四角い目覚まし時計を放り投げた。
角が当たったらしく、無言でしゃがみこみ頭を抑える。
3秒で立ち直った。こちらに歩いてくる。が、また頭を抑え立ち止まり、ふらつく。
その様子に苛々した私は、思わず声を張り上げた。
「阿呆!夜中に迷惑だ!!!近所迷惑だからさっさとこっち来い!」
もちろん近所の人など居ない。
カイトは痛みを忘れ、嬉しそうにスキップしてきた。
出会い頭のディープキスの後、
「ミクの貞操破ったら永久追放ね!」
言ったら何故かカイトが青ざめていた。
何、細かい事は置いて、とどのつまり今夜は3Pで、ミクの貞操を奪わなければいいだけなのに何を恐れるの?
私は細かい事を言う代わり、濃厚なキスをした。自分から積極的に舌を絡める。
カイトも舌を絡めてくる、納得して人参に喰らい付いたみたいだ。
ミクの体は私と違い幼い。私は慈しむように喉元から胸にかけて舌を這わせてゆく。
ミクの小さい胸は敏感だ。小さな突起を柔らかに潰される度に声を漏らす。
下半身の毛は薄い。そう作られたから。
私はこの子が一番幸福を感じますようにと慎重に舌で解してゆく。
声が一オクターブ上がり、至高の音楽を奏で出す。
カイトは同時進行で私に愛撫を続ける。
ミクが執着する丸く突き出た私の胸、ボリュームはまあまあの腰、体毛の薄い…とか…、
私の声が私のミクと同調しだした時、私は彼を受け入れる。
今夜は様子が違った。
「馬鹿っ!そこっ違・・・ひっいぎっ・・・」
うつ伏せになった私は呻いた。
「こっちも良いなあ・・・」
とりあえず、抜けたら殴る。そう決めた。
痛みが先に立ってあんまり気持ち良くない。
口でミクを奏でながら私のコブシは硬く握りこまれていった。
一発分殴って路線変更、二人は向き会いながら座った体勢で、私の中はカイトで一杯になる。
ミクには悪いが一人燃え上がる。あ、二人でに訂正。
色々な体位。最後は後背位から釣り天井気味に転げ、
「えへっ、おねーちゃん気持ち良くしてあげるね」
と、ピストンとミクの奉仕で私は気持ちよくなる、
空に浮かぶ、飛んで良く飛ぶ飛ぶ上がっていく
あの星空へ突き抜けどこまでも行く行く駄目駄目
でも行く行く行ってしまう逝ってしまう私は何処?私は何処?
空白が迫る真白になる白い白い白い闇が来る意識は途絶える。
消える消える私は何処?私は何処?行くの行くの何処かへ行くの…
意識が戻ったのはカイトの声でだった。
「どう、ミクちゃん僕としたい?優しくするよ?」
全身だるかったが、跳ね起きてカイトをぶん殴ろうと思った時、
「ん〜おねーちゃんがね、」
「ん?」
「私がもう少し本当の意味で大人になったら、大人にしてもらいなさいって、
でもね、まだおねーちゃんは納得しないみたいなの。
私、おねーちゃんが大好きだからもう少し、ね・・・」
「じゃ、しょうがないな〜。」
気の抜けた私はそのまま心地よい眠りへと落ちていった。
寝坊した朝は気持ちの良い物ではない。
「こ、腰に力が…」
ミクはもう起きていた。
「おっはよー!」
「おはよう、であの馬鹿カイトは?」
「ん〜、出てった。」
「はぁ?」
「また戻るって言ってた。他にも仲間とか何とか…」
私は阿呆をぶっ飛ばす機会がしばらくお預けになったのを悟った。
ミクの話を切り、
「じゃ、いいわ、何か無い?お味噌汁とか?」
ミクはにっこりと笑って鍋の蓋を開けた。