とある町に漢前な店主が経営しているさびれた居酒屋があった、そこでは夜な夜な常連客と店主がくだらない会話をしたりして飲み明かしている。  
   
「おやっさん、こんちわー」  
   
「こ、こんにちは」  
   
白髪ポニーテールの女の子ハクとそのマスターであるなんのとりえも無さそうな青年が店に入ってきた。   
やあ (´・ω・`)  
 
ようこそ、しがない居酒屋へ。  
この米酒はサービスだから、まず飲んでゆっくりしていってね!!!。  
   
   
   
   
   
「やらせんなボケぇえぇぇぇ!」  
   
「ぎゃぁあぁぁぁぁぁ!」    
マスターが店主の鉄拳でふっとばされる。  
   
「ま、マスター!?」  
   
どんがらがっしゃんと椅子が積んである所に突っ込むがすぐに起き上がってきた。  
   
「だ…じょうぼだいづもの事だか…ら」  
   
(全然大丈夫そうに見えないんですけど!)  
 
「ところで今日はどうした?」  
   
「あぁ、見ての通りハクと仲直りしたんすよ」  
   
ハクが驚いている間にマスターは、何事もなかったようにカウンターに座っていた。  
   
(もう、良いや……)  
   
ハクは考えることをやめてマスターの隣に座った。  
   
「そりゃ良かった、やっぱりVOCALOIDとマスターは仲良くしないとな、主にベッドの上とかな」  
   
「もう……おじさんたら////」  
   
「お、ハクちゃんが赤くなった、やっぱりやったんだな?」  
   
店主がニヤニヤしながら聞いてきた。  
   
「おじさんのバカ…もう知らない///」  
   
頬を膨らましてそっぽを向く。  
   
「ワッハハハ、すまんすまん、ほら、ネギ酒サービスするから機嫌治してくれよ」  
   
「わ、私はそんな酒で許さなクマー」  
   
「そう言いつつハクちゃんは飲むんだよなw」  
   
その横でマスターはハクを見ながらニヤニヤしていた。正直キモイ。  
   
(やばいwほっぺた膨らましたハク可愛すぎるwww萌えるwwwww)  
 
「とりあえず仲直り記念にこれは俺からのサービスだゆっくり飲んでいってくれ!!!」  
   
店主が奥から少し良い酒を出してきた。  
   
「あー、すんませんワザワザ俺達の為に」  
   
「これぐらい良いって事よ!長い付き合いだしな」  
   
「おじさんありがとう」  
   
「ハクちゃんに喜んでもらえるだけでもこの酒出した甲斐があるよ」  
   
その後、3人はどうでもいい会話で盛り上ったり愚痴を溢したりしながら酒を飲んだ。  
 
「ヒック…ちょっと飲みしぎたかなぁ〜そろそろ帰りますよ〜おっちゃん」  
   
マスターは、大分酔いが回っているらしくふらふらしている。  
   
「だらしねぇなぁ、まあ、これぐらいにしといた方が良いか、明日仕事なんだろ?」  
   
「そうなんですよ〜、やっと働く場所見つけたんすよ〜、これでもうずっとハクを泣かせたりしなくて済みますです〜」  
   
「そうは言ってもどうせベットの上で鳴かすんだろ?」  
   
「ま〜、そうなんすけどねwwwww」  
   
「お、おじしゃん!ましゅたーも!/////」  
   
元々酒で赤くなっていた顔がさらに赤くなった。  
   
「じゃー、お勘定と……ってサービスって言ってた良いお酒の代金が入ってるのは何故?」  
   
金額を聞いてマスターの酔いが少し覚める。  
   
「だから特別に(サービス)貴重な酒を奥から持ってきてやっただろ?」  
   
「ちょwそれ詐欺じゃね?」  
   
「いいから払えぶん殴るぞ?」  
   
店主はとても良い笑顔で言いました。  
   
「はい!」  
   
マスターはとても良い返事をしてお金を払いました。  
   
マスターとハクが出ていった後、店主は写真立てとさっきの酒をカウンターの下から取り出し、独りで呑み始めた。  
 
「たくよー、騒がしいのが居なくなったとたんに店ん中が寂しくなりやがった」   
写真立てに話しかけながらぐびりと一口酒を飲む。  
写真立てにはとても綺麗な人が写っていた。  
   
「なんで先に逝っちまったんだよ……」  
   
ガラガラ  
「WAWAWA忘れもの゙ーゲホッ」  
   
店主が飲んでいると戸が開いて奇妙な歌を歌いながら誰か入ってきた。  
 
「あぁ?今日はもうやってな……ハクちゃん?」  
   
「ゲホッ(この歌私には難しい…/小声)あ!、あの…その、マスターを寝かした後、ちょっと忘れものを思い出したので取りにきたんですけど…」  
   
「それで今の聞いてしまったんだな?」  
   
「ご、ごめんなさい!立ち聞きするつもりなんてなかったんです!」  
   
「いや、良いって気にしないでくれ」  
   
「あの、」  
   
「ん?」  
   
「お付き合いしても良いですか?」  
   
「あいつ(マスター)は大丈夫なのか?ほっといても」  
   
「大丈夫です、それに独りで寂しそうだったから……」  
   
「本当ハクちゃんは良い子だなぁ、おじちゃん感激だよ!本気で俺の嫁にならないか?」  
   
「ごめんなさい、私はマスターを愛してるので」  
   
店主が口説いてきたが、イタズラっぽく笑いながら断る。  
 
「そりゃ残念だ、まあ、座ってくれ」   
   
「は、はい!」  
   
その後、ハクは店主が酔い潰れるまで酒を飲んだのだった。  
 
 

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