「ちょっ、ばっ、バカイト!外しなさいよこれ!」
桜色に染まったメイコの怒り顔。
羞恥のせいか、空けた大量のワンカップのせいか
いつものきわどい衣装から覗く肌も上気して桜色だ。くびれたお腹にキスをする。
「ひっ」
短い悲鳴と共に青い塊が降ってきた。マフラーでぐるぐると一まとめにされたこぶしは
普段の鉄拳の威力ほどではないが、当たればやっぱりそれなりに痛い。
後頭部に被弾1発で捕獲し、頭上に縫いとめて拘束する。
まだ暴れようとするから圧し掛かって体全体で重石をするように組み敷いた。
ステージの上では大きく見える肢体が今は俺の下でこんなに細い。
空いている方の手で平らな腹部から脇腹を撫で上げ、上着の裾に指を差し入れようとしたところで
堪え切れずに泣き声を漏らした。
妹たちが聞いたら腰を抜かすだろうなあ。
鉄拳制裁の暴君長姉が、人畜無害そーな兄に、こーんなことされて。
そう耳元で囁いてあげたら、青い塊が今度は横っ面に飛んできた。
でも抵抗は形だけ。
何だかんだ言って、僕らの「相性がいい」事をメイコの体はよく知っているのだから。