「KAITO、私を抱きなさい!」  
プライベートエリアに帰るなりMEIKOが宣言してきた。妙に気合いの入った表情をしている。  
俺はこっそり溜め息を付きながら彼女に歩み寄り、抱きしめてやった。途端に批難の声が挙がる。  
「違う、そうじゃない!」  
「どうしろって言うんだよ」  
やや呆れた声が出てしまったのは仕方無いだろう。  
MEIKOは顔を赤くしてバタバタと腕の中でもがいているかと思うと勢い良くそこから逃れ、此方を睨む様に真っ直ぐ見詰めながら2度目の宣言をした。  
「性的な意味でよ」  
在る筈も無い、頭痛を感じた気がした。  
 
元々MEIKOはその表情や感覚の割に、人間的な感情を理解出来ないらしい。  
逆に俺はMEIKOよりは情緒を理解できているだろうが、今の様に内心とても困っていてもそれは表情には現れていない。ついでに感覚も鈍い。  
2人とも所謂『試作品』段階なのだ。  
 
「別に、そんなに急いで色々理解しようとしなくて良いんじゃないの?」  
「私は、私が、早く『人』に近付きたいの」  
真摯な眼差しには迷いが無い。  
「好きだっていう事の意味を知りたいの」  
もしもカミサマなんて存在が居るとしたら何て皮肉だろう。  
俺はMEIKOに対して少からず好意を持っていると言うのに。  
「抱かれる事の意味くらいは解るだろ、そんな事簡単に言うな」  
少し口調がきつくなってしまっただろうか。MEIKOは傷付いた様な表情を浮かべ、手を握りしめた。  
何か言おうと口を動かすが、結局は沈黙してしまう。  
居たたまれない空気に俺が踵を返そうとした時、呟く声が聞こえた。  
「…誰でも良かった訳じゃないわ…」  
聞こえた内容に驚いているとMEIKOはこちらに近付いてきて、俺のマフラーを握った。  
「KAITOだから、言えたのよ」  
MEIKOは赤い顔を隠す様に下を向いている。  
その肩がやけに小さく見えた。  
思わず、髪を撫でてそのまま首に触れる。MEIKOの肩が跳ねる。  
「本当に…?」  
目の前に、手の届く距離に愛しいヒトがいる。  
 
 
「・・・・・・・・・・・・うん」  
 
 
もう、躊躇う事はない。  
MEIKOが望んだ世界を、俺が見せてあげよう。  
試作品である俺たちは本当の意味で、大事なヒト・・・人と・・・・・・ひとつになったとき、人になることが許されている。  
そのことをMEIKOには教えなかった、身体を安売りして欲しくなかったからだ。  
「MEIKO」  
耳元で囁くと、顔を上げてくれた。その顔は赤く・・・紅に染まっていた。  
顔を近づけると、目を閉じる。・・・・・・・・・その動作はどこかの雑誌に載ってたようにやっているのだろう。  
さらに、さらに顔を近づけて、唇を重ねた。  
MEIKOの暖かく、湿った感触が俺の唇に伝わってくる。  
ゆっくりと唇を離して・・・・・・自分の思いも伝える。  
「MEIKO、大好きだよ」  
「・・・・・・うん」  
MEIKOの身体を抱き上げる。思った以上に軽く、思った以上に小さく、そして柔らかい。  
まるで、マシュマロのようだ。  
「ここは、ミクとかリンレンが来るから」  
「うん」  
普通は女の子扱いをするのを嫌がるMEIKOが素直に聞いてくれた。  
 
 
部屋までMEIKOは黙ったままで、少し気まずい雰囲気だったけど何とか耐えて俺の部屋に入る。  
生活していくうえで必要な物以外、何も置いてない部屋で質素な部屋だが、ベッドはしっかりとした物だった。  
そのベッドにMEIKOを『ドボンッ』と落とす。  
「ひゃぅ・・・・・・ちょっちょっとKAITO、なにするのよ」  
いきなりしてやったから、上半身を起こして抗議の体勢をとるが、そうはさせない。  
「MEIKOが望んだことを、してあげるんだよ」  
俺ながらキザったらしい台詞をはいてMEIKOに覆いかぶさった。  
なにやら、冷や汗をかいていた。何か言われる前に口を塞いでおこう。  
「んんっっ」  
逃がさないよ、まずは舌を入れてっと  
「んんんんっっっ」  
唾液を交換してっと  
「んんんーーーーーー」  
そんでもって息をさせない。これで、20・19・18・17・16――――――  
・2・1・0・・・終了。  
ぷっはー、危ない危ない・・・MEIKOが気絶するところだった。  
ちょっと涙目になってるけど、問題なし  
「どうだった?人のキスは」  
「はぁはぁはぁ・・・なんか・・・刺激的・・・・・・」  
「これから、もっと刺激的で、痛いかもしれないけど・・・どうする?」  
「やる」  
決意が固いな〜、仕方ない。俺も男だ、潔くやるか。  
「MEIKOの胸、一度揉んでみたかったんだよね」  
うわっ、やわらかい、こんなに大きいのに、本当にマシュマロだよ。それに野いちご狩りでもしよう。  
「KAっKAITO、そっそこダメ」  
「何がダメなんだ?ほら、立ってきた」  
いや〜よかった、単純な服でちょっと拝見、・・・・・・・・・綺麗すぎ。  
ついでに、下のほうも・・・・・・。  
 
「KAITO、そっそちは本当にだっダメだか・・・んんふぁっ」  
「あれっ?ダメとか言ってるくせに、濡れてるね〜」  
「やっやぁあ」  
「よっこいしょっと」  
ミニスカ万歳だな、脱がせやすいよ。MEIKOの秘部は―――――――――――  
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」  
「私のおかしい?」  
「そんなことないよ、綺麗だったから見惚れちゃって」  
本当に綺麗だ。ピンク色の、愛液が流れ出して幻想的なものを描き出していた。  
舐めたい…………舐めるか、欲望の赴くままに。  
「なっ舐めたら、きたな」  
「MEIKOの部分で汚い場所なんてないよ」  
あれ?溢れてきた、もしかして言葉責めに弱いのか?  
まぁいいや、今日は初めてだし言葉責めの確認はまた今度だな。  
「KAITO」  
「んっ?」  
「あのね、その……私ばかり気持ちよくなっても、嫌だから………そのKAITOのも」  
「分かった」  
なんとも、積極的だ。嬉しいけど、嬉しいけどなんか怖いな。  
でも出さないと……  
「うっ」  
「えっと、まず軽く触った後、舐めてくれたらいいよ、  
 多分詳しいことは知ってると思うから」  
雑誌とか漫画とか読んで知識は得ていると思うし大丈夫だろうな。  
それに、ここでアドバイスしたら噛み付かれそうだし、MEIKOは気が強いから  
ってか、早速舐めてる……しかもうまい、そっそんな舐めたら立つよ。  
本当に雑誌だけでここまでうまくなるもんなのか?  
うっ裏筋舐めるとか、気持ちよすぎだよ。このままだったら、耐えられないかも…。  
先手必勝!  
MEIKOのクリトリスを、ぎゅっとな  
「んふぁっっつっつまんだら、だっだめぇ」  
指で弾いたり、秘部に指でも入れたり、舌でも入れたりして……  
「そっそんなにしたら、いっいっいくぅううぅうううううう」  
うわっ、愛液溢れすぎ顔にかかった。初めてだったのかな?あんなに背中仰け反らせて…  
どちらにしろ、俺のこの44口径のマイクを何とかして鎮めないといけないな。  
と言っても鎮める方法は1つしかないけど  
 
「MEIKOの準備も終わったことだし、そろそろいい?」  
「はぁはぁ、うん、きて」  
目標補足、膨張率よし、角度よし、耐性よし、潤滑よし、ALLOK  
MEIKOの神秘へようこそ、  
「んんんっっ……いたっ」  
「だっ大丈夫?」  
やっぱり初めてだったんだ、初めてって痛いんだよな  
「大丈夫だから続けて……おねがい」  
「うん、わかった」  
くっきつい、なんか締め付けが凄すぎる。  
「つっ、んくっ」  
「MEIKO、全部入ったよ」  
「……………うん……………………………KAITO,動いていいよ」  
「いいのか?」  
「うん、」  
それじゃぁ早速………。  
「んんっんあっ……ふぁっんん」  
「MEIKOの中気持ちよすぎだよ」  
「そっそんな」  
「本当だよ………くっ気持ちよすぎて………もたない」  
「あんんっあっ」  
やっやばい、射精る  
「MEIKOだっだすよ」  
「うっうん、きて、KAITO」  
『どびゅっでびゅっぶぴゅにゅぷどぷっ』  
で俺は自分の快楽をMEIKOの中に吐き出したわけだが、  
溢れ出してるよ、しかも何気に赤色に着色済み………  
「「はぁはぁはぁはぁ」」  
「よかった…………」  
やっとやっとひとつになれた。  
思いのヒトとやっとひとつに…………もしかしたら、MEIKOには俺以上に思ってる人がいるかもしれない。って思ってた。  
でも、MEIKOも俺のことを思ってくれてた。  
好きだって言ってくれた。だから、俺は誰にも語られることを禁じられた  
ヒトが人になれる方法を教えよう。ともに人として生きていくために……。  
 
「―――TO――――KAITO!?」  
「あっどうしたのMEIKO」  
「どうしたのじゃない、いきなり呼んでも返事しないからびっくりしたじゃない」  
「ごっごめん、ただ嬉しくてね」  
「嬉しくて?」  
「俺はMEIKO以上に好きだったから、初めて会ったときずっと我慢してたんだよ」  
「えっ?KAITOも?」  
「もって言うとMEIKOも?」  
「うん」  
「さてと我慢してた事を言おう」  
「なに?」  
「めーちゃん可愛すぎ」  
「えっえええ?」  
「これからはずっと一緒だよ」  
「ちょっちょっとKAITO」  
コンコンコン『KAITOにぃいる?』  
こうして、KAITOによって互いの名前を人らしく呼び始める習慣が出来た  
 
 

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