「僕の茄子が…」
がくぽはGacktの声でそう呟いた。
「君達、僕を舐めてるんじゃないかい?」
先ほど見事な狼狽ぶりをかました人物と同一とは思えない優雅な動きでがくぽは畑に歩み寄る。
潰れた茄子をつまみあげ、ついっともう一方の手の指で撫でる。
「もう、ダメだね…」
ひょい、と一瞥もくれず背後に高々と放り捨てる。遠くでカイトの悲鳴。
ネギを植え続けているミクを背後から包み込むように抱く。
「きゃっ」
軽い悲鳴をあげた唇をそっと塞ぐ。
もう片方の手で、シー、のポーズ。
「ミク、大きな声を出さないでほしい。約束してくれる?」
がくぽの真剣なまなざしに気付き、ミクは首を降ってがくぽとの約束に締結した。
「ありがとう。実は僕、今少し困っているんだ」
「えっと…ナスビの畑のこと?」
ミクは思い当たる懸念事項を述べてみる。
ふっと微笑んで、がくぽはミクの唇を塞いだ。
「!」
ただし、先ほどとは違って唇を塞いだのはがくぽ自身の唇であった。
逃げようとするミクを肩ごと抱き寄せて捕まえる。
長い、キス。
「ちょっと、何てことするの!」
口が離れると同時に非難の声をあげるミク。
「はは、ごめんよ…」
非難を浴びながら相変わらずの優雅さで、ミクを地面に押し倒す。
「ちょっ、やめて!やめてよお…!」
「ダメだね。僕のマグナムが君を求めてるんだ」
ミクの口を力任せに押さえ付ける。
「っ…!」
暴れるミク。
しかし敵うはずもなく、がくぽは空いた片手で手際よくミクの服を解いて行く。
「かわいいよ、ミク。泣いている顔も素敵だ」