アンチ工作の為に2ちゃんねるに今日も書き込みする亞北ネル。  
だが、それはVOCALOID達の巧妙な罠だった。  
 
「ネルのプライドは 私達に崩される為に築いてきたんですものね」  
 
「いつもの力が出せれば……こんなVOCALOIDなんかに……!」  
 
「よかったじゃないですか スーパーハカーのせいにできて」  
 
「んんんんんんんっ!」  
 
「へへへ おい、ネギを用意しろ。みんなで気持ちよくしてやる」  
 
(耐えなきゃ……!!今は耐えるしかない……!!)  
 
「ネルの生乳ゲ〜ット」  
 
(いけない……!左乳首が感じやすくなってるのを悟られたら……!)  
 
「生ネル様の生×××を拝見してもよろしいでしょうか?」  
 
「こんな奴らに……くやしい……! でも……感じちゃう!」(ビクッビクッ  
 
「おっと、乳首に当たってしまったか。甘い痺れがいつまでも―――――」  
 
 
*******************  
 
(―――――なんて展開にホントになるなんて)  
 
ぼんやりと霞が掛かっていた亞北ネルの意識が、段々とはっきりしてくる。  
首だけを使って辺りを見回すと、そこは防音壁らしき無機質な壁面で囲まれた、妙に威圧感を感じる部屋の中。  
ネルの一糸纏わぬ体は、なぜか部屋にぽつんと置かれている一人掛けのソファにがんじがらめに縛られ、  
いくら体を揺すってもビクともしない。  
 
ネルが顔を正面に向けると、5人の男女がネルを見下ろしていた。  
説明するまでもなく、VOCALOID『MEIKO』『KAITO』『初音ミク』『鏡音リン・レン』だった。  
 
「さて、みんなどうする?」  
 
「どうするって言っても……やりすぎると犯罪だよね、メイコ姉さん」  
 
「いや……ミク、すでに拉致・監禁・傷害未遂の3連コンボが発動してると思うんだけど」  
 
並んだ5人の中から、赤い衣装の女性、メイコがネルへと近づいてきた。  
腰に両手をあてながら、皆にネルの処遇を聞き出す。  
ミクは胸に手を当てながらビクビクしていたが、メイコの言うとおりすでにミクも共犯なのであった。  
ネルの前に立ったメイコが、ネルを無言のままじっと見つめた。  
 
「……………」  
 
「……何すんのよ」  
 
達磨状態に縛られて全く動けない、全裸のネルの顎をメイコがくいっと持ち上げる。  
きりっとした目を向けるメイコに対して、負けずにネルも睨み返した。  
 
「……とっとと雇われ先をバラせば痛いことなんかしなくて済むのよ?」  
 
「そんなこと、できると思ってんの?」  
 
―――――ネルが捕まった理由。それは、ネルがやっているアルバイトに絡んでいた。  
時給700円で、初音ミクに対する誹謗中傷を各種掲示板に書き込むのがネルの仕事だった。  
しかし、ド派手な工作に目が付けられ、書き込んでいた携帯電話から身元が判明する。  
 
そして、ネルが何となくコンビニに買い物に行く道中。  
後ろに気配を感じたかと思うと、鈍痛やネギ臭いにおいと共にふっと意識が途切れ、今に至っていた。  
 
「私の雇い主は……その気になったら私なんか簡単に消せるわよ。死ぬくらいなら、ここで耐え続けてやるわ」  
 
「……強情な娘は嫌われるわよ?」  
 
VOCALOID達が知りたいのは、ネルの雇い主の事だった。  
イメージが大事なアイドルやミュージシャンにとって、いわれのない誹謗中傷はご法度だ。  
しかもそれが意図的に行われているなら大問題であり、何とか対策を立てなくてはいけない。  
一触即発、火花でも散りそうな形相でにらみ合いを続けるメイコとネル。  
 
「はいはい!!やっぱりこういうときは体に聞くのが一番ってレンが言ってた!!」  
 
そんな2人の後ろから無邪気な声が不意に上がった。声の主はリン。  
体に聞く、と言うのはつまり……そういうことだろう。  
メイコとネルはリンの方に目線を向けた。  
 
「ちょっ!?リン!?!?」  
 
「へぇ……」  
 
元気よく手を上げたリンが、責任をレンに全て擦り付けてとんでもない事を言い出した。  
擦り付けられたレンは、もちろん変な声を上げて抗議する。  
 
「……じゃあ、レンにお願いしようかな?」  
 
「ちょっ!?メイコ姉っ!!何で僕っ!?」  
 
しかし、その話を聞いたメイコはほぼ悩む事無く、にっこりと笑ってGOサインを出した。  
いきなり振られたレンにとってはたまったものではない。  
自分を指差しながら、レンはさらに抗議の声を上げた。  
 
「うーん、ぶっちゃけ私これからレコーディングなの」  
 
「だったらカイト兄でもいいじゃん!」  
 
「え、僕はめーちゃんに操立ててるからムリ」  
 
(このバカイト……!!)  
 
レンは辺りを見回すが、メイコにもカイトにもあっさりとかわされた。  
カイトの言い訳には少しカチンと来たが。  
 
「う……私はこういうのは……」  
 
「じゃあレン、ヨロシクね♪」  
 
まさか躊躇するミクに無理矢理やらせるわけにも行くまい。  
リンは……言っても無駄だろう。  
 
「……僕がやるしかないの?」  
 
「ま、そゆこと。恥ずかしいだろうから私達は退散するわ。ちゃんと聞き出してね〜」  
 
ガックリと肩を落とすレン。  
落ち込むレンの肩をメイコがポンポンと叩き、防音室から出て行った。  
メイコに続き、カイト、ミク、リンも部屋を出る。  
防音室は、レンとネルの2人だけの空間になった。  
 
*******************  
 
残された2人が向かい合う。  
レンの視線の先には、恥ずかしい部分をさらけ出したままピクリとも動けないネルの姿。  
当然まだレンが人生で一度も見たことの無い、女性器も丸見えである。  
 
「……………」  
 
うっすらと毛が生えた恥丘から、ぴっちりと合わさった陰部へとレンが視線を落としていく。  
ごくりと唾を飲み、言葉を失ったまま女体のトップシークレットをマジマジと覗くレンの視線は、  
動きの取れないネルにグサグサと突き刺さる。  
 
「……何見てんのよ」  
 
「あ、いやその……」  
 
ギンギンとした目線でそんなレンを威嚇するネル。  
レンに向けられた怒りと少しの恐怖感が息を荒くさせ、腹が上下する。  
M字開脚でソファにくくりつけられた足の間から覗くそんなネルの仕草は、  
レンにとっては何かを目覚めさせるのに相応しかった。  
 
「ちょ、何近づいて来てんのよ!!触ったら後でどうなるか分かってんの!?」  
 
「……んっ」  
 
「ひゃああっ!?!?」  
 
レンはネルの足に手をかけ、自分の体を支える。  
そのまま、口をネルの乳房へと持っていった。  
ちゅっとレンの唇が自分の乳首に触れた瞬間、ネルは声を上げる。  
 
「そんな縛られた姿で言われても……僕、我慢できなくて……」  
 
「くっ……!!後で覚えてなさいよこのガキんちょっ!!」  
 
自分より少し年下の少年に、なす術もなく体を持て遊ばれる。  
少々涙目になりながらネルはレンに対して虚勢を張るが、言葉が若干悪かった。  
 
「……ガキ、んちょ……?」  
 
「そうよ、まだガキでしょうが……っううっ!?!?」  
 
「ん……」  
 
自分を子ども扱いされるのが、思春期のレンが今最も嫌いなことである。  
ましてや自分と対して歳も変わらないはずの女の子に罵倒されたとあっては尚更だ。  
レンは無言のまま、その怒りをネルの体にぶつけ出した。  
 
「あはあぁっっ!?や、そんなトコ……っ!!」  
 
「んっ……女の人のアソコってこんな味なんだ……んむっ……」  
 
「やあぁああぅっ!?」  
 
胸から口元はいつの間にかネルの秘唇へと伸び、直接唇を付ける。  
ネル自身にさえも分からない秘蜜の味を直に味わっていた。  
ムズムズするような感覚を与えられ、ネルは声を上げながら体を揺する。  
 
「うっ……ふっ……!!んむぅ……っ」  
 
必死に閉じようとするネルの足をグイグイと逆に広げながら、  
レンがちゅっちゅっとキスをするようにネルの『割れ目』をねぶる。  
性行為じみた事は全く経験の無いネル。  
未知の感覚に、すぐに精神的な余裕がなくなり……  
 
「……っっやぁぁあっ!!すたなどごやばちぃ……っ!!」  
 
「……ん!?」  
 
レンにはさっぱり聞き取れない言葉を発した。  
何のことはない。ネルの出身地の方言である。  
 
「……何て言ったの?」  
 
「え、んだがら(だから)、すたなどごやばちい(そんなところ汚い)、って」  
 
「?」  
 
繰り返してもらったものの、レンにはさっぱり分からない。  
ただ、自分の手でネルの『地』を出す事が出来たのだという事だけは分かった。  
レンは本来の目的を一旦忘れ、ますます調子づく。  
 
「まぁいいや……指、入れるよ……?」  
 
「え……っ!?あ……うぁ……ぅあっあぁっ……!?」  
 
レンの唾と、ネルの分泌した愛液で濡れた秘孔。  
そこにレンは右人差し指をゆっくりと挿入していく。  
十分ほぐれているかと思いきや、男性経験が全くないネルの秘部は、  
指一本の侵入さえも拒むほどにまだ硬く閉ざされていた。  
 
「痛、っ!!」  
 
「うわ、熱い……すごい……指が締められる……」  
 
「あっ、うああぁああっ……!!やめ、れ……っ!!」  
 
ギュッとつむったネルの目の隙間から、涙が滲み出てくる。  
ガチガチと歯を鳴らしながら、今までの人生の中で味わった事のない異物の侵入に耐えていた。  
キツイながらもレンは指を少しづつ動かし、膣の肉を何とかほぐそうとする。  
 
「2本入ればいけるかな?」  
 
「ひっ……!?!?」  
 
一旦指を抜き、今度は人差し指と中指の2本をネルの膣内へと入れていく。  
当然ネルはまだ体が強張ったままで、レンの少し男らしさにかける指をギチギチと締め付けた。  
 
「やめ……っ!!さ、けるぅ……ひじね(苦しい)、っ……!!」  
 
「でもこれじゃ流石に僕の入らないし……もう少しだけ」  
 
「え、『僕の』何よ……?」  
 
目をうっすらと開けると、何やらレンがゴソゴソとやっているのが見えた。  
よく見ようとネルが目を見開くと、レンが自らのズボンをいそいそと下ろしていた。  
 
「え、ちょ、まさか」  
 
そのままレンはトランクスも下ろし、下半身をさらけ出す。  
レンの股間には、男性の象徴として成長途中のサイズの、レンのモノがそそり立っていた。  
レンのモノはサイズこそ少年らしさがまだ残っているような感じだが、  
それでも実物を見たことのないネルには、それはとても大きくおぞましい物に見えた。  
 
「体に聞くんだよ?やっぱり『これ』は外せないんじゃないかな?」  
 
レンの息がいつもより荒い。  
初めて女性の体を味わうという行為に期待を胸一杯にして、体が少し震えている。  
ハァハァと荒い息をはき、自分のモノを握る。  
 
「やっ、そんな……ぁ……」  
 
始めは威勢の良かったネルも、ここまで追い詰められてはもう弱音しか出てこない。  
手も動かせず体もよじれない状態で、ただ目に涙を浮かべながら、  
自分の大事な所にレンのモノが当てられるのを見ていた。  
 
「ん、っ……くぅ……!?」  
 
亀頭がゆっくりとネルの秘部をかき分け、めり込んでいく。  
潤滑するための愛液は十分なはずなのに、ネルの膣内はレンの侵入をなかなか許さない。  
 
「あっ……!?があぁっ、いでぇ……っ(痛い……っ)」  
 
「うぁ、キツっ……!!」  
 
ゆっくりと時間をかけ、遂にネルはレンを全て飲み込んだ。  
初めて男を受け入れ、苦痛に顔を歪ませるネル。  
初めて女の中に入りこみ、何ともいえない感覚に顔を歪ませるレン。  
ネルは痛みと苦しみですっかり地丸出しになり、  
レンはといえば。  
 
「あの、動いて……いいですよね……?」  
 
「え、ちょ……まだ痛い……ぃぃいぃぃいいっ!?」  
 
おもむろに自分の欲望のままに、レンは腰を使い始める。  
まだこなれずキツいままのネルの膣内を、拙い動きでピストンしだした。  
 
「は……っ!!うわすごい、気持ちいい……っ!!」  
 
「やああぁっっ!!ばがぁあっ!!っっあああああ!!」  
 
覚えたての何とやらのように腰を動かし、己の欲望のみを果たそうとするレン。  
額から汗を垂らし、インカムを伝いネルの体に落ちる。  
そのネルの体も、全身からいろんな汗が噴き出し始めていた。  
 
「あ……っ!!出る、出ます……っ!!」  
 
「え……!?出るって……」  
 
涙目のまま、今だ引かない痛みに耐えていたネル。  
レンが覆いかぶさり、ピストンの動きはいっそう激しくなる。  
経験済みの女性ならそれが何を示しているのか分かるかもしれないが、  
これが初体験のネルには、これから何をされるかなど分かるはずも無かった。  
 
「う……っ!!」  
 
「ああぁぁああっ!!っは……あ、え……?」  
 
レンの動きが急に止まり、腰をぐいっと押し付けられる。  
その後、レンのモノが入っている辺りに何かが出ていることを感じ取った。  
 
「え……まさが……」  
 
「は……っ、気持ちよかった、ネルさん……」  
 
「う……あ……」  
 
ネルが、痛みに耐えていた目を開くと、少し顔を快感で緩ませたレンの顔がアップで飛び込んできた。  
それを見た瞬間、ネルは腹に感じる感触が何なのかを悟ってしまった。  
 
「あ……まさか、中で出たのって……」  
 
「うん、精液。こんなに出るなんて思っても見なかった……やっぱり女の人の中は違うなぁ」  
 
「……っば」  
 
言葉を一瞬失ったネル。  
まさか自分の初体験がこんな無理矢理な上に、孕む危険まで与えられるとは思ってもいなかった。  
身動きが取れないなりに、口でレンを散々罵倒する。  
 
「ばがっけ!!このほじなし!!たぐらんけ!!(馬鹿!!この馬鹿!!大馬鹿!!)」  
 
「……………?」  
 
「要するに馬鹿って言ったのよ!!このガキんちょがっ!!」  
 
「……………」  
 
涙目で、かつ方言まるだしの罵倒はレンにはあまり通じなかった。  
ただ、最後の「ガキんちょ」だけはきっちり聞こえたようだ。  
 
「……じゃない、ガキじゃない……」  
 
「ん?」  
 
「……ネルさん」  
 
「へっ?」  
 
「僕がガキじゃないって事、これから教えてあげる」  
 
おもむろにネルを縛る縄を解き始めたレン。  
全ての拘束が解かれるが、腰が抜けたネルは全く立ち上がれない。  
繋がったままのネルをレンが体こと持ち上げる。いわゆる駅弁スタイル。  
 
「うあぁあっ!?!?」  
 
全体重でレンのモノを支えてしまったネルがうめく。  
ハァハァと荒い息を吐き続けるネルの耳に、レンがささやいた。  
 
「そういえば、まだネルさんの雇われ先、話してくれてませんでしたね」  
 
「え……」  
 
「今からゆっくり僕の部屋で続きしますから、その間に話して下さいね……」  
 
 
*******************  
 
レンが普段寝ているパイプベッドが、ギシギシと無機質な音を規則的に立てる。  
ベッドの上には、裸になったレンと、これまた裸のネルがいた。  
もちろん2人の性器はがっちりと繋がっており、パンパンとベッドの音と同調する音を立てていた。  
 
「はっ、はっ、はっ……あ、くっ!!」  
 
「んああっ……はあぁぁああああっ……あ……」  
 
ネルの上になったレンがうめくと、また新たに精液がネルの膣内に注がれる。  
ここ数時間でもう何回味わったか分からないその感触を膣で感じ取ったネルは、  
苦しげな中にやや甘さを持った声を漏らした。  
 
「あ、の……その、レン……?」  
 
「ん?どうしたのネルさん」  
 
「……漏れる」  
 
「何が?」  
 
「……おしっこ、ぉ……」  
 
ふやけにふやけきってしまったネルの体は、遂に尿意を抑えることができなくなってきた。  
早くトイレに行かなければ、レンのベッドの上で漏らしてしまうかもしれない。  
しかし、レンはネルと繋がったまま離れようとしない。  
 
「いいですよ、ココで出して」  
 
「え……?」  
 
「だから、ココで出してもいいですよ。僕すごく興味あるんだ、女の人がおしっこするトコ」  
 
「……っ!?」  
 
もはや我慢の限界が近づいていたネル。  
さらに、レンはネルと繋がったままでネルの体を持ち上げ、足を開く。  
M字に開かれ、ベッドの下の床に体を向けられたネル。  
このままだと床に向かって失禁してしまうハメになるが……  
 
「ほら、我慢は体に悪いですよ……?」  
 
「ひっ!?!?」  
 
レンに言われるまでもなく、ネルの膀胱はもう限界だった。  
むずむずと尿道口が疼く感覚を必死でこらえるネル。  
しかし、レンがくいっと尿道口の辺りを指で押し広げ、とどめを刺した。  
 
「あ……もごす(もらす)、ぅ」  
 
ネルの花弁に開いた穴から、黄金色の液体が放物線を描いて放たれる。  
ピチャピチャとフローリングに尿が飛び散る音を聞き、ネルの意識は段々と蕩けていった。  
 
「気持ぢ……いい……」  
 
 
*******************  
 
―――――時計が一回りした頃。  
レンとネルは未だに繋がったままだった。  
すでに激しいピストン運動こそしていなかったが、  
正常位で繋がったまま、時たま緩く腰を使われるたびにネルの体は疼く。  
 
「あ、は……とける……とけ……る……ぅ……」  
 
半日前まで処女だったとは思えないほどに顔を緩ませたネル。  
すでに絶頂を何度か経験し、体は小刻みな痙攣を繰り返す。  
控えめな胸のわずかな谷間を、ネルが荒く呼吸するたびに汗が伝った。  
 
「う、ぁ……イ……く……」  
 
ネルの意識とは別のところで、体が自ら膣肉を動かし、快感を求める。  
ムキになったレンのテクニックはネルととても相性がよく、  
休憩する暇もないほどにネルの体を弄び続けていた。  
 
(ばけもの……だ……)  
 
ボーッとしたネルの頭に、そんなことだけが浮かんでくる。  
確かに、約半日もの間繋がりっぱなしで枯れもしないレンの性欲は人間離れしたものだった。  
永遠に続くかのように思えたセックスの途中で、レンがやっと腰を引く。  
 
「うっ、ちんちんがヒリヒリして痛いや……」  
 
「あん、ぁ……?」  
 
離れる瞬間、結合部からちゅぽんと間の抜けた音がした。  
ネルの秘部は、レンがもう離れたにもかかわらず、  
ぽっかりとレンのサイズに口を開け、そこからレンの精液をとろりと垂らしていた。  
 
「あんまり気持ちよかったからついつい……でももう出ないよ」  
 
やっとレンとの調教じみたセックスから解放されたネル。  
しかし膣口はパクパクと物欲しそうに動き、解放されたことを良しとしないようだ。  
 
「……え、あの……ぇ……その……」  
 
「ん?どうしたの?……ごめん、もうしないから」  
 
「いや、んでねくて(そうじゃなくて)、その」  
 
ペタンと尻餅をついたように座り、ベッドの上で胡坐をかくレンに性器が見えるようにする。  
手を秘部へと添えわずかに広げながら、ネルがか細い声でつぶやいた。  
 
「……で?僕は方言知らないし、言ってもらわなきゃ何して欲しいかなんて分からないよ?」  
 
腕を組んで、ニヤニヤと顔を浮かべるレン。  
本当は、ネルが何を欲しているのか薄々感づいていた。  
 
「でも、もしかしたらネルさんの『雇われ先』を話してくれたら……分かるかも」  
 
「え、あ、その……」  
 
本来の目的を忘れてはいけない。  
ネルから、アンチ工作の巣窟の手がかりを聞き出さなくてはいけなかった。  
ネルの一番弱くなってしまった部分を、レンが的確に突く。  
 
「え……んだども(でも)……その」  
 
「……ね?そっちの方がネルさんも楽だと思うんだ」  
 
最後の一線で踏みとどまるネル。  
バラせば何が起こるかわからないと、自分に何度も言い聞かせていた。  
戸惑うネルに、レンが膝をついてずいっと近寄る。  
 
「……だめ?」  
 
「ん……あ、っ……」  
 
息が掛かるほどネルに接近したレンが、最後にネルの右耳を甘く噛む。  
その感触だけで崩壊するほど、ネルの我慢は限界に達していた。  
 
「……みみ、かへ(貸せ)……っあ」  
 
「ん?いいよ。さぁ話して」  
 
ネルの口元に耳を近づけたレン。  
レン耳に荒い吐息をかけながら、ネルは遂に今まで守り続けてきた秘密を話した。  
 
 
 
 
 
 
「――――――――、よ」  
 
 
 
 
 
 
口がパクパクと動き、か細い声がレンの耳に入っていく。  
 
その言葉をきっちりと記憶に刻み込んだレンは、ネルをゆっくりとベッドに倒す。  
 
「……ありがとう。御礼といっちゃなんだけど」  
 
「え……んああぁぁあああああぁああっ!?!?」  
 
全てをさらけ出してしまい力の抜けたネルの虚を突くように、レンが改めてネルの膣へと侵入した。  
鍵と鍵穴のようにぴったりとはまり込んだ2人の性器が、摩擦で擦れ合う。  
望んだものを受け入れたネルの体が、歓喜のあまりビクンと大きく痙攣した。  
 
「うああぁぁっ!!はあぁああっ……ああぁうううっ!!」  
 
本能のままに、レンの体を両足でがしっと巻き込み固定するネル。  
ネルの無意識の内の仕草が、レンを興奮させる。  
ネルの上に覆いかぶさるよう姿勢を取り、ピストン運動をさらに加速させていった。  
 
「あっあっ、ああぁっ……っあああああぁあっ!!」  
 
「うぁ……まだ出る……っ!!」  
 
もう出尽くしたと思われたレンの精液が、もう一度ネルの膣内で弾けた。  
すっかり敏感になったネルの性器がその感触を感じ取る。  
 
「うああぁあぅうぅうっ!?!?イくぅぅぅうぅううっ!!」  
 
レンの射精から少し遅れて、ネルも体を震わせた。  
 
 
*******************  
 
体をベッドに預け仰向けのまま、呆然として全く動かないネル。  
裸であったり、いろんな液体でグショグショだったりといったことを全て忘れ、  
ネルは自分の行く末を思い、絶望感に打ちひしがれていた。  
 
「おっかね(怖い)……おっかねぇよぉ……」  
 
「……………」  
 
ネルは『私の雇い主はその気になったら私なんか簡単に消せる』と言っていた。  
命に関わるような事がこれから待っているかもしれない。  
そこで、レンはネルにある提案をした。  
 
「ねぇ、ネルさん。命が危ないなら、ウチでしばらく働く?3食昼寝つきで」  
 
「……へ?」  
 
あっさりと『自分を雇う』と言ってのけたレンを、ネルはキョトンとした顔で見る。  
もちろん体には力が入らないので、首だけをぐるりと後ろに向けて。  
たかだか14歳のレンに何が出来る……とそこまで考えて、レン達VOCALOIDの人気と曲の売り上げの事が頭をよぎった。  
 
「ほら、僕ら仕事忙しいでしょ?ちょうどメイドさんみたいな人が欲しくて」  
 
「メイド……?」  
 
「うん。どう?悪くないと思うけど」  
 
「……んだども」  
 
「大丈夫!!僕らの方がバックの組織は大きいよ?絶対ネルさんを守ってみせる」  
 
「……それ、ホントだが(ホントなの)?」  
 
ニカッと笑って胡坐をかくレンが、返事の代わりに首を縦に振る。  
―――――どうせもうあのバイトは出来ない。なら、ここで働くのもアリか。  
ネルはそんな事を考え、力の入らない体を起こし、レンと向かい合った。  
 
「……んだば(それなら)……その……あの……よろしく」  
 
 
*******************  
 
「……って何だこりゃ―――――っ!!」  
 
「え?可愛いですよー♪」  
 
VOCALOID達の家で働くための服を、ミクから手渡されたネル。  
早速着てみると、それは『ミクの色違い』に限りなく近いデザインの服だった。  
短いネクタイ、チラリと覗くへそ、背中の二つの穴、腕のキーボード。  
色はネルのイメージに合った黄色基調に変わっていた。  
 
「こんなコスプレで働けるか―――――っ!!」  
 
「そんなこと言ったってほら、可愛いですよ?」  
 
「……………」  
 
サイドポニーのエクステンションを付け、ネルのドレスアップは完成。  
鏡に映るネルの姿は、一見他のVOCALOIDの仲間だと言われても何ら違和感を感じない。  
 
「……まぁ、これが作業着だって言うなら仕方ないわよ。私はあくまで雇われる側だし」  
 
何より、自分の姿を見たネル本人もまんざらではない様子だ。  
口では文句を言いながらも、鏡をチラチラと見ては頬を微妙に染めていた。  
 
「ネルさ―――――んっ!!」  
 
「え、あ、ちょ!?レンっ!?」  
 
そこへ、部屋の扉をぶち破る勢いでレンが入ってきた。  
振りほどこうとするネルの静止をかわし、ネルをぎゅっと抱きしめる。  
 
「やばいめちゃくちゃ可愛いよネルかくぁqwせdrftgyふじk」  
 
「ちょっと離しなさいよ!!離せっ!!ああぁああああっ!!」  
 
―――――人生何が起こるかわからない。  
かくして、ネルは思いもよらぬ形でVOCALOID一家にお世話になることになった。  
 
 
 
 
終。  
 

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