僕はカイト先輩と共に、せっかくもらった夏休みをアイスを囓って浪費していた。  
せめてリンが居ればプールか海か山にでも行くテンションも沸いて来るだろうが、リンは仕事だ。  
「暑いな……」  
アイスを囓りながら、風が無いせいでチリンともしない風鈴を団扇で無理やり鳴らしながら、カイト先輩が言った。  
メイコさんも仕事だから、カイト先輩も僕と同じような不完全燃焼っぷりを晒している。  
「暑いっスね」  
僕もオウム返ししか出来ない。  
「暇だな……よし、男同士でしか堪能出来ない納涼スポットを教えてやろう。付いてこい、レン」  
「え、外行くんスか?暑いっスよ」  
「こないなら今くったガリガリくんの金払いやがれ」  
「み、みみっちい……分かりましたよ、行きますよ」  
 
 
連れて行かれたのは何のへんてつもない階段下のベンチだった。  
「ここだ」  
カイト先輩は喜々としてベンチに座り込んだ。  
……一体なにが涼しいのやら。  
「上、見てみそ」  
カイト先輩に促され、僕もベンチに腰掛けて上を見ると…  
「? ……!」  
ぱんつ。  
階段を通る女性達のぱんつが丸見えなのだ。  
「な?なかなか目の保養になりますでせう? うへへへ」  
カイト先輩はニヤニヤ面を隠そうともせず携帯のムービーでパンチラを盗撮していた。  
「と、撮るのはさすがにマズいんじゃ……」  
僕は止めようとしたけど、  
「なんだよ?ここでオナニーしたら余計マズいだろ?」  
こんな調子だった。  
まぁ女性が通るたびに目が離せない僕にカイト先輩を止める権利はないかも知れない。  
「うひょ!見ろレン、縞パンだぜ?やべ〜ぞ、尻のラインがくっきり出ててテラエロす!」  
「……エロいスね」  
あきれながら、僕も見る。  
ああ、自分にあきれる。  
ん?なんかあのぱんつ見たことあるような……  
「!」  
急に下を向いた縞パンの人と目が合った。  
「バカイトにヘタレン……あんた達は揃いも揃って……」  
ミクさんだった。  
 
 
僕らはミクさんに強制連行された。  
カイト先輩の携帯は本来と逆の方向に折り畳まれてまっぷたつになり、カイト先輩はネギを直腸にぶち込まれた。  
長いままのネギが一本まるごとカイト先輩に挿入されてゆくのを目の当たりにして、僕は気を失った。  
ずっと気を失ったままお仕置が終われば良かったのだけど、お尻に何かが挿しこまれる感触で目が覚めた。  
そして気を失った。  
死ぬかと思った。  
敬具  
 

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