なんで俺はカイトを買ったはずなのに目の前には女の子がいるのだろう
黒いドレスの少女を見つめて隣にいるミクは目を丸くしている。
そりゃそうか。「マスター、私も兄弟が欲しいです!もし私の曲がランキングに入ったら誰か買って下さい!」なんて言って必死に歌の練習した結果がこれなんだから
ちなみにカイトなのは、たまたま近所の店で中古が売っていたからだ。俺だって本当は女の子がよかった。いや、目の前にいるのは女の子だが。
「あっ、あのびっくりしてますよね。僕、カイトのデータを改造されてるんでこんな姿なんです。カイコとでもお呼び下さい」
あぁ、なるほど。だからカイトの箱から女の子がでてくるわけか。
「安心して下さい。身体は隅から隅まで女の子です!」
安心できねぇ。元が男なのでこっちとしては複雑極まりない
「もちろん、オマ〇コも締まります、口でするのも結構自信があります。パイズリは大きさがないのでちょっと無理がありますが…」
待て待て待て。何を言い出すんだこいつは。
つまり前のマスターにそういうことをさせられていたということか
「歌以外も(性的な意味で)頑張りますので今後ともよろしくお願いします」
元が男とは思えない可愛らしい声でそう言うと、カイコはにこりと笑った
とりあえず、データいじってカイコを誕生させ、性的な意味で調教したド変態が近所に住んでると思うと頭が痛くなってきた
ふとミクに目をやるとうつむいてふるふると震えていた。念願の兄弟がいきなり卑猥な単語だしてくるのだから無理もない
…ちょっと待て。なんか顔赤くないか?
「カイコ…お姉ちゃん…いや、お姉様…可愛い人だなぁ…」
ミクのそんた呟きが聞こえてしまった。心なしか目もうっとりとしている
百合ですね、わかります
そうするのが当然というようにどんなご奉仕をすればいいか聞いてくるカイコと、恥ずかしさからうつむきながら百合に目覚めるミクを見て俺は日常の崩壊を感じた。