ミクの口内愛撫は、ケンのペニスをさらに硬く、長く、パルキーで、
しなやかな物体へと成長させていった。
ミクにとっては、ペニスの勃起は、快楽を伴う射精への予兆であることを
ほんのさっき知ったばかりだったので、寝ている間の男性が、
朝の目覚めに伴う生理現象であることと性的な欲求故との違いが
あまり明確ではなかった。
たぶん、ペニスを愛撫し、勃起させれば、マスターが喜んでくれるだろうこと。
射精させれば、マスターには快楽が伴うこと。
そうして、それを導くことができた自分を誉めてくれるだろうこと…。
ミクの行動原理は、単純で明快だった。
”唱って、マスターを悦ばせられたらいいのだけど…
それが出来ないんだもの…ミク、がんばりますわ!”
「ううん、ミクゥっ、もう出ないよ。…」
”マスター…寝言を仰ってるんだ!
でも、もう出ないだなんて!そんなこと…ないですわ。
ミクが、今、射精させて差し上げます。
だから、マスター!1週間分の溜めた残りの精液をもっと飲ませてください…”
ミクの激しい口内愛撫で、イラマチオの時に使った喉奥の吸入弁が、自立起動を始める。
ペニスを吸い込む圧力が、一気に数倍になり、さすがに、ケンも眠りから覚めた。
”…ミクが、僕のペニスを…命令無しで咥えている!”
セクサロイドとしては、当たり前でも、ボーカロイドのミクが命令無しで、
性的な自立行動ができるように成長していることが、ケンには、驚きだった。
そして、それほどに、自分を喜ばせたいというミクの欲求をうれしく思った。
ケンはミクの頭を掴み、ペニスからミクの口を引き離した。
よだれが、亀頭と唇との間に糸を張り、ミクが手で、それをすばやく拭う。
「ご、ごめんなさいっ!マスターに喜んでもらいたくて、ミク、我慢できなかったんです!」
ミクは、恍惚とした表情とばつの悪そうな潤んだ目になって、ケンに謝罪する。
そんなミクにケンが、怒るはずがなかった。
「どうして、謝るんだい?
うれしいよ、ミクが、僕のペニスをこんなに元気にさせてくれたんだもの。
でも、3回目は、ミクの膣の方に入れたいな。」
「はいっ!ミクもインサートしてみたいです!
そうすれば、ミクの冷凍精子タンクへ保存ができるんですよね?」
「そうだよ、ミクがさっき飲んだ精液を今度は、下のお口で飲むんだ。
味覚センサーよりもずっと高度で複雑な分析を要求するから、
ミクのAI演算能力では、ちょっと大変かもしれないよ。」
「大丈夫です!さっきの精液分析プログラムは、
セカンドキャッシュしてあるので、負担は少ないはずですわ!
それに、新しいことって、なんだかドキドキしちゃって、ミク、とっても楽しみなんです!」
「そう言ってくれると、うれしいな。じゃあ、入れるよ。」
ケンは、ミクを押し倒すと、ベッドの脇に降りて、ミクの両脚をM字に開脚させた。
ミクの膣口は、16歳の性器にしては、陰毛がまったくなく、
大陰唇、小陰唇のスリットも狭く閉じられていて、
ケンのサイズの太さも長さも物理的に入りにくい大きさだった。
マスターの【入れるよ】の言葉で、ミクは、ようやく事の重大さに気がついた。
「えっ!それ…ミクの内部に入れるんですか?」
「…えっ、い、入れたいんだけど…ダメなのかい?」
「いいえ!ダメだなんて…マスターが、そうなさりたいのであれば、ミクもそうしたいです!
ただ…入りますかしら?
ミクのおなかって、小さいから…ほらぁ、お口は、食道へつながってるから、
その長さでも入ったけど…おなかの中に全部入るかなあ?」
ミクにとっては、処女性交になる。
当然、どんな感触でペニスが内部にインサートされていくのか知るはずがない。
しかし、リカのボディである以上、挿入経験は、かなりの回数されているはずだから、入らないはずはない。
それでも、ミクには、入りそうでないモノが、目の前にそそり立っている現実から、
【入らなかったらどうしよう!】という不安に襲われたのだった。
「ミク、心配しないで。
お口のときも、ちゃんとできたじゃないか。
膣へのインサートは、僕が主導だから、ミクは、そのまま寝ていたらいいよ。
もし、痛かったり、気持ちが悪かったら、そう言って。すぐに止めるから。」
「いいえ!止めたりなさらないでください!ミク、マスターの悦ぶことを全部覚えたいんです!
だから、その、ミクの中でちゃんと気持ちよくなっていただけるかが…心配なだけなんです!
マスターのそれ、大きくて、長いから…」
ケンのは、太さこそ標準的だったが、勃起時の長さは、25cmぐらいあり、
通常成年男子の3倍のサイズだった。
ミクが心配したのは、自分の体内に収められないことによる失敗だった。
経験のないことが、一番不安だ。ミクの身体は、小柄なボディで、身長150cm。
足が長いミクの身体の腹部の体内に、身長の1/6もの長さのペニスが物理的に収まるか、
ミクには心配だった。
しかし、ミクのボディは、ケンのための完全オリジナルオーダーメイドセクサロイドなのだ。
勃起時のペニスの長さは織り込み済みだった。
でも、ミクはそのことを知らないでいる。
「ミク、かわいい!」
「えっ!」
ケンは、ミクの口をキスでふさぐと、ミクの体内へ入っていった。
”お口の時は、上手くできたんだから、膣だって、大丈夫のはずよね…?”
ケンが、ゆっくりとインサートしてくる…確かに、ちゃんと体内に収まっていく。
自分の身体の最重要器官へ侵入してくるマスターの分身…そう思うだけでWKTKのミクだった。
半分ほどで、亀頭が子宮口に当たる…やはり体内で受け入れるだけの長さが足りない…
ところが!先端が子宮口に触れると、口内と同様に、ミクの身体機能のスイッチが入った!
”あっ!子宮口が蠕動運動を始めた!”
ケンのペニスは、子宮口奥部へと誘導侵入されて、さらに奥へと入っていく…
そして、ケンのペニスは、全て、ミクの体内に完全に収まった!
ケンのペニスの先端には、まるで鉛筆のキャップのような帽子が被せられ、
360度環状リング型アクチュエーターで固定支持されていた。
「ねっ、ちゃんと入っただろう?」
「はいっ、良かったですぅ!なんだか、おなかぱんぱんって感じ!
ほらっ!この辺にマスターの先端、当たってますわ!」
ミクのおへその上あたりの腹部が、ケンのペニスの亀頭で押し上げられて、
ぷっくりと膨らんでいた。
ミクのボディは、口でも膣でもペニスを最高に刺激できるための機能が装備されていたが、
口内から胃へと吸収された場合、体内の消化器官で精液はタンパク質として処理されてしまい、
通常の食物からの栄養素と同じ扱いになる。
しかし、膣への射精は、その99%が体内の冷凍保存タンクへ貯蓄できるようになっていた。
子宮の両サイドの卵巣は、精液貯留タンクと冷却剤の圧縮モーターが2器装備され、
片方が故障しても精液を確実に保存できるように、フェイルセーフ機構になっていた。
1日おきに、左右の精液タンクに保存がなされて、万が一に片方が破壊損傷しても、
もう片方のタンクが緊急閉鎖して、マスターの冷凍精子を守り続けるようになっていた。
ボーカロイドのミクは、リカのセクサロイドとしての機能を一つ一つ理解し、
体感していくことで、リカという先代の人格の偉大さにインスパイアされていた。
”すっごーい!ここまでできるのね…
セクサロイドって、主人の命令や性的な奉仕に対して、身体的にも完璧なんだ。
できないのは、妊娠だけなんだわ。”
ケンが、ミクを労うように、ゆっくりと腰を動かす。
ケンの体重が腹部と股間にのしかかってくると、何とも言えない幸福感に包まれた。
そして、自然に、ミクの細い両脚が閉じて、ケンの腰に絡みついた。
「マスター、離さないでくださいね。途中で、止めたりしちゃ、イヤですよ。」
頬を紅く染めながら、そう言う可愛いミクの声で、ケンは、さらにペニスを勃起させた。
「止めないよ。射精して、ミクのおなかが、ぱんぱんになるまで、出すからね?」
「はいっ、たくさん出してください!」
ケンは、ミクの体内で、ペニスのピストン運動を始めた。
ゆっくりとまるでタクトを振るかのようにやさしく動く。
ミクの耳は、マスターの心臓の音を捉えていた。
”マスターが悦んでるのがわかるわ!”
ケンは、ミクの平らな胸の2つの小山の中央に顔を埋め、唾液で濡れた口を押し当てた。
ミクの躰から、汗と石けんの香りの匂いがする。
セクサロイドのボディは、性的な興奮が高まると躰の脇や股間や首スジや胸の谷間にある発情腺から、
男性を誘惑するフェロモンを分泌する。
その性フェロモンは、ケンだけを誘惑するように調整されていた。
だから、セクサロイドは、主人のためだけに造られ、主人に見放されたら、機能を停止し廃棄されるのだ。
”セクサロイドリカに、ボーカロイドミクをロードしたことは、僕の罪だけど、
ミクが、その罪を禊ぎ、リカとの思い出が僕を男にしてくれる…。
僕は、とっても幸せだよ。ミク…”
ケンは、次第に腰のストロークを早め、ミクの体内での動きも激しくなっていった。
”あんっ!お口のパラメーターもすごかったけど、
膣内のパラメーター処理もすごい量のデータ!
これを全部、演算処理するなんて!
すっごぉい!ミクの大脳フルパワー!”
ミクは、ケンの射精を促すインサート時のパラメータをロードさせ、それを必死に処理していた。
この作業は、ある意味、ミクのソフトウェアの限界を超えた演算であり、
ミクの人格を維持する作業を削るような痛みを伴う作業だった。
しかし、その作業自体が、ミクの存在意義であり、ミクにとっての悦びであった。
それを躊躇うはずがなかった。
「うわっああああああんんんんnnnnnnn…」
「ミクッ?大丈夫?」
「nnnnnnnnnnnnっだいじょぶぅ!」
ミクの音声に乱れを生じているのは、言語入出力インターフェース機能を抑えているためだろう。
さっきのように、全てを切っているわけではないようだ。
「ミクぅ、両脚の力を少し、ゆるめてくれる?動きがちょっと取りにくいんだけど。」
「はいっっっ、ゆるめましたぁaaaaaa。」
ミクの処女貫通時の緊張とも言えるこの様子に、ケンは、男を奮い立たせた。
リカの時は、こんな表情や声を見たことも聞いたことも無かったからだ。
「ミク、可愛いよ、すっごく素敵だ。ミクの中に全部出すからね。」
「はいっっ。ぜんぶだしてくだいっtttt。」
「何を出すか、言ってごらん?」
「何nnnnを出すかaaaですかぁ?」
「そう、ミクの中に何を出すの?わかるだろ?」
「マスターのoooo精液iiiiです。」
「えっ?何?もう一度言って!聞こえないよ?」
「マスターのせいえきiiiをoooミクに出すんnnnです。」
「そうだよ。ミクの子宮には、僕の精液を貯めるタンクがあってね、
そこに、いっぱい、これから、注いであげる。
だから、ミク、がんばって僕を受け止めて!」
「はいっ、ミクuuu、がんばりますuuu。」
「いい子だ。ミク、大好きだよ!」
ケンは、ミクにキスをし、舌を絡ませながら、ミクの股間に向かって突進を繰り返す。
ミクの華奢な躰が揺れ、ミクの腹部が突き上げられ、ミクの演算はピークに達した。
今、ミクの躰は、全て、ケンの悦びのためだけに使われ、
ミクのソフトウェアは、ケンの悦びのためだけに演奏していた。
「ミク、出すよ!」
ケンは、口内射精と同等の量と勢いで、ミクの体内へ【射精】した。
それは、オーケストラの終末場面で、
全ての楽器がフォルティシモで鳴り響くようなうねりだった。
ミクは、体内で、ケンのペニスが律動していることを例えようのない快感として感じていた。
”あっ、この感じ…。どこかで…。なんだか、ミク…この感じ。知ってる…ミクのおしごと、唱うこと。
そして、みんなを悦ばせること…
そして、日本人の…大切な遺伝子を…伝えること…ミクには…何か…大切な…おしごとが…”
ケンが、全ての精液をミクの体内に注ぎ終わると、さすがに、疲れ果てて、ミクの躰に倒れ込んだ。
荒々しいケンの息づかいと心臓の鼓動をミクは感じ、自分が最高の仕事をし終えたことを理解した。
”よかったぁ。
ミク、膣へのインサートでも、ちゃんとマスターを受けとめられたわ。”
ミクは、両腕をケンの背中に回し、両脚を腰に絡め、
だっこちゃんポーズになって、ケンの余韻を共に味わった。
「ミク…、そろそろ、時間になるから、抜くね?」
「はいっ、名残惜しいですわ。もっと、こうしていたいのに…」
「ごめん、もっと、僕が早く目覚めていれば、よかったね。」
「いいえ、わたしが、はしたなく、マスターのを咥えちゃったからですわ。」
「ミクのお口に2回、膣へ1回。処女性交にしては、ちょっとがんばりすぎだよ。」
「いいえ、もっともっとがんばって、4回、5回、6回…もっと出させて見せますわ!」
「そんなにでないと思うよ。」
「そうなんですか?」
「男は、短時間に、そう何回も出せないんだよ。」
「じゃあ、今夜のミクは、大成功?」
「うん、大性交!」
「えっ、それってしゃれですの?」
「うん、そのつもりさ。」
「うふっ、マスター、おかしいっ。」
「ミクの笑顔をもっと見たい。今日の夕方、また、会おうね?ミク。」
「はいっ、お待ちしてます。ケン様。」
ケンが,ペニスを引き抜くと、その数秒後、ミクのセクサロイドの稼働限界時間となった。
ミクの瞳が閉じ、体温がなくなり、手足がだらりと脱力状態になる。
これが、セクサロイドの欠点だった。
”これさえなければ、ミクと僕とは、もっと夫婦らしくなれるのに!”
リカの時は、そんな感情もなかったのに、ケンは、明らかに、男としてミクを愛し始めたいた。
”セクサロイドボディのボーカロイドミク…君は、いったい、何者なんだろう?”
ケンは、冷たくなったミクのボディを抱き枕にして、あと少しの微睡みを愉しもうと、
毛布で二人の躰をくるんだ。
その姿は、新婚夫婦の姿そのものだった。
(続く)