「ねえねえ、がっくんってどうしてそんな格好してるの?」
「む…まあ、上の命令と言うか…」
がくぽの姿は侍。この時代ではまず見かけない。
『斜め上を行くイメージを』。それががくぽの勤める会社が決めた方針だ。
「ふーん」
「やはり、変か?」
「うん」
「ぬぅ…」
さらっと頷かれた返事ががくぽに突き刺さる。
「でも」
orz状態になったがくぽにリンが言う。
「がっくんなら、どんな格好でもカッコいいと思うよ?」
「!リン殿…」
顔を上げたがくぽに、リンはニコッと笑いかけた。
「リンはね、どんながっくんも大好きだよ!」
がくぽの顔が朱に染まる。リンのその台詞を深く考えてはいけないと察し、
「…感謝する」
とだけ返事した。