どうも、レンです。  
鬼畜マスターの地獄の夜通しレコも無事終わり、ミク姉とリン、そしてグミさんと一緒に家に帰るところです。  
「それじゃまたね、ミクちゃんリンちゃんレン君。お疲れ様。」  
「グミさん、またねー。お疲れ様ー。」  
グミさんをインターネット組の外玄関で見送り、うちへ帰ろうと踵を返すと  
「ギャーッ!!兄さーんっ!!」  
と、グミさんの悲鳴。この悲鳴は尋常じゃあない。何故か悪い予感がする。  
「グミさんっがくぽさんっ!」  
ミク姉はいち早くインターネット組の屋敷へ走った。  
「何があったんだろ?」  
「とりあえず行ってみようぜっ!」  
後からリンと俺が追い掛ける。事件は突然やってくる。  
俺達は玄関を上がり土間を抜け、奥の部屋へ行くと、へたりと座り込んだグミさんと…何故か布団に  
半裸状態の真っ白フリーズのがくぽさんが横たわっていた。  
また真っ白フリーズか…何があったかわかんねーけど、せめて隠してくれ。勃起してこれはないわーw  
「兄さん…何があったの?」  
見てのとおりだろグミさん。てか、がくぽさんは誰かに指摘されなきゃあ真っ白フリーズしないよな?  
「がくぽさん…こんな変わり果てた姿に…」  
グミさんの隣に膝を着き、涙を零すミク姉…ミク姉、それはノリ突っ込み?本気?俺にはワカンネ。  
「これってもしかして事件?事件?」  
リン、お前は突っ込むな。余計な混乱を招くから。  
でも、確かに事件だよな。これはもしかして「探偵むしm(ry」フラグなのか?  
「とりあえずお兄ちゃんお姉ちゃんルカさんを呼ばなきゃ…」  
「それじゃあリンが行って来るよっ!」  
トラブルメーカーがカイト兄達を呼びに行った。これで少しは静かになる。  
 
カイト兄達が来るまでの間、俺は部屋を見渡した。  
部屋には布団が乱れている以外は荒らされた形跡はない。襖や障子もごく普通に開閉出来るもの。  
俺は何かに誘われる様に廊下へ出た。廊下を隔てて雨戸は全て閉められている。俺は鍵の確認ついでに  
雨戸を開けた。心地好い陽射しが廊下と部屋に注がれる。  
「グミさん。ちょっと聞くけど玄関は開いてた?」  
俺は部屋に戻り、座り込んでいるグミさんに聞いた。  
「ううん、玄関には鍵が掛かっていたよ?」  
つまりこれは…密室事件か?いや、グミさんが玄関の鍵を開けたところは誰一人見てない。  
「皆ー、お待たせー!」  
「皆お疲れ…全く、早く開き直ってくれよがくぽさん…」  
リンがカイト兄を連れ…あれ?メイコ姉とルカ姉は?  
「お疲れカイト兄、メイコ姉とルカ姉は?」  
「めーちゃんは寝てるよ。ルカは昨夜からネットサーフィンに行ってるはずだけど、まだ帰ってこないな。」  
ルカさんはいないのか。一番怪しいな…とりあえずルカさんは置いといて。  
「カイト兄、昨日の夜はどうしてた?メイコ姉はどうしたの?」  
俺がカイト兄に聞くと何故かリンが割って入った。  
「愚問過ぎるよレンwそりゃあ昨晩はズッコンバッk(ry あだっ!」  
カイト兄のチョップがリンの脳天直撃SEg(ry 赤面のカイト兄…昨夜はメイコ姉とお楽しみだったんですね。  
「めーちゃんと一緒に家にいたよ。とりあえず2、3日すればがくぽさん直って犯人がわかるだろw解散っ!」  
そう言って踵を返すカイト兄。兄さんクール過ぎるよ、それじゃあツマンネ。  
「それじゃあ面白くないんだよカイト兄っ!カイト兄もメイコ姉もルカ姉も容疑者なんだからさぁっ!」  
 
俺の声にカイト兄が足を止め、ニヒルな笑みを浮かべて振り向いてくれた。  
「ほう…推理ごっこか?ではここまでの推理を言ってごらん、レン。」  
そうこなくっちゃ。ノリがわかってくれるカイト兄が俺は大好きだ。  
「え?レン君、推理してんの?」  
「私聞きたいっ!」  
「レンkwsk!」  
腐女子…否、婦女子三人とカイト兄、そして変死体(死んでねーけど)を前に俺は現時点での推理を説明する。  
「まず推定犯行時刻は昨日の夜から、グミさんが変死体を見つけて悲鳴を上げて俺達がここにくるまでの間。  
容疑者はカイト兄、メイコ姉、ルカ姉、そしてグミさん。」  
「ちょっとレン君。なんであたしも容疑者に入ってんの?」  
早速グミさんが反論する。  
「俺達三人が部屋に来た時、グミさんはもうこの部屋にいた。グミさんががくぽさんに会ってすぐ[包茎]  
って言えばあっという間に真っ白になるから、出来ない事ではない。もっと言えば、レコ前にやった  
可能性も捨てられない。」  
「レン君酷いなー。あたしが兄さんをフリーズさせて何が得なのよぉ。」  
あ、そう言われると…  
俺とグミさんのやり取りに肩を震わせて笑いを押し殺すカイト兄。  
「な…なるほどねwで、俺とめーちゃんは?昨晩は二人とも家にて、俺は昨晩は一睡もしていないし、  
めーちゃんが寝たのは今から一時間程前。俺はめーちゃんが寝たのを確認してからリンが来るまでの間、  
朝食を作っていたけど。」  
「んじゃあ、メイ姉が寝るまで二人ナニして…カイ兄ごめんなさいごめんなさい。」  
カイト兄のアリバイを聞いて、また2828しながら割って入るリン。そーゆーネタ、本当好きだよな。  
おまけに露骨過ぎ。片割れとして恥ずかしいよ。  
 
だがカイト兄が笑顔で無骨な指をバキボキ鳴らすと素直に謝った。流石だカイト兄。  
まぁ俺も同じ事を思ったけどさ。タフだよなカイト兄。とりあえず話を続ける。  
「カイト兄とメイコ姉は裏を合わせている可能性がある。第三者なる目撃者がいない。」  
俺の説明にカイト兄は頷きながら聞く。  
「そうだね。俺とめーちゃんのアリバイを立証する人はいないね。だがグミ君と同様、俺やめーちゃんが  
がくぽさんを真っ白フリーズさせて何の得があるんだ?」  
「そ、それを言われると…」  
そこなんだよなぁ。カイト兄やメイコ姉ががくぽさんを真っ白フリーズさせて何が得なのか。俺は悩んだ。  
「Goodmorning everyone.皆さんここにいましたか。お疲れ様です。」  
そこへネットサーフィンから帰ってきたルカ姉がやって来た。相変わらず無表情だが。  
「お疲れルカさん。帰ってきたら兄さんが…」  
グミさんが説明するとルカ姉があっさり言い放った。  
「メグッポイドGUMI、がくっぽいど神威がくぽの白化フリーズなら私が原因です。」  
犯人自白、事件解決…じゃねーよツマンネ。俺は一気にシラけた。  
「犯人はヤス…じゃあなくてルカだったか。一体何やったんだ?」  
カイト兄が首筋をポリポリ掻きながらルカ姉に聞いた。  
「はいCRV2KAITO、昨晩私は歌唱の経験を積む為、がくっぽいど神威がくぽに協力を求めたところ  
がくっぽいど神威がくぽは白化し、フリーズしました。」  
「協力?何の?」  
ミク姉が追い撃ちをかける。  
「恋愛とセックスです。」  
ルカ姉、イチローのレーザービーム並に超ストレート過ぎ。ルカ姉の台詞に俺とミク姉とグミさんが  
吹き出し、リンは目を輝かせ、カイト兄は口元を引きつかせた。  
 
そんな皆のリアクションも気にせず、淡々と自供するルカ姉。  
「先日マスターが官能的な歌を作られたのですがCRV1MEIKOか私か、どちらに歌わせるか考えた結果  
「MEIKO、お前なら歌詞内容の様なセックス経験が豊富だからイメージしやすいだろwKAITOに感謝しとけw」  
と、いう事でCRV1MEIKOが歌う事になりました。」  
俺は思わずカイト兄を見た。冷や汗出てるよ兄さん、つか何ヤってんだアンタwと突っ込みたいのだが  
リンと同レベルと思われたくないのであえてスルー。案の定リンはカイト兄を見ながら2828している。  
「私もCRV1MEIKOの様に歌唱の為に色々な経験を積みたいのですが「セックスは愛し合う男女ではないと  
出来ない」とCRV1MEIKOが言っていました。」  
「あ、あぁ…そんな事言ってたなめーちゃん…(マスターのお仕置き・続:禁断の3P?編参照)」  
ミク姉もグミさんも赤面しながらカイト兄を凝視している。視線痛いよ兄さん。  
「その為私は昨晩、CV1初音ミクCV2鏡音リンCV2鏡音レンがレコーディングに行った後、ネットサーフィンに  
出掛けるとCRV1MEIKOとCRV2KAITOに伝えてインターネットの屋敷へ行き、換気口から屋根裏へと侵入して  
就寝しているがくっぽいど神威がくぽに裸で覆い被さり「私を愛して下さい」とお願いしました。」  
ちょwwwあんたは忍者…否、怪人かwつかそれ夜這いじゃねぇかよ。普通逆だろ逆…大胆にも程があるぜ。  
俺と同じ事を思ったんだろう、そんなルカ姉の台詞にカイト兄が溜息をつき、首を横に振った。  
「ルカ、恋愛ってモンはn(ry「ギャーッ!!ミクちゃんがぁっ!!」  
またグミさんが悲鳴を上げた。ミク姉を見ると次第に真っ白になっていくじゃねぇかっ!  
 
「ルカさんが…がくぽさんに…夜這い…私のがくぽさんが…」  
譫言を言いながら真っ白になっていくミク姉。まぁ純情なミク姉には刺激強過ぎだわな。心中お察します。  
そんな状況の中、ルカ姉はミク姉のスルーして自白を続ける。クールどころか冷酷だぜルカ姉。  
「早く経験が欲しかった私は、動揺するがくっぽいど神威がくぽを強引に脱がしt(ry「「っ脱がすなっ!!」」  
ルカ姉の言葉に俺とカイト兄がハモって反論する。俺も運悪ければ襲われていたかも…ルカ姉パネェよ。  
「脱がしてがくっぽいど神威がくぽの男性器を晒したところ、CRV2KAITOのt(ry「それ以上言うなぁっ!!」  
赤面したカイト兄の大音量テナーがルカ姉の自白を遮断する。ルカ姉も空気を読んだのか口を閉じた。  
何故ルカ姉がカイト兄のを知っているの?俺はまたカイト兄を見た。  
「何か言いたそうだな、レン。」  
俺の視線に気づき、口元を引きつかせながら俺にガンを飛ばすカイト兄。  
「うん。後でいいから説明して。ハッキリしないのは嫌だから。」  
俺も負けじとガンを飛ばす。  
「白化フリーズしたがくっぽいど神威がくぽを再起動しようとしたのですが、マスターもレコーディング  
されていたのでどうする事も出来ず、ネットに解決策がないか先程まで探しに行ってました。以上です。  
皆さん、ご迷惑おかけしました。」  
犯人巡音ルカの自供は終わり、事件は解決した。ルカ姉、あんたには[怪人512面相]の称号を与えるよ。  
俺は名探偵にはなれない様だ。  
 
五人揃って帰る途中(真っ白になって譫言を言ってるミク姉はルカ姉が姫抱っこして運んでいる)  
俺はカイト兄に聞いた。  
「カイト兄、さっきの話だけどさ…」  
 
「マスターのお仕置きだよ。ルカの目の前でめーちゃんと、な…(マスターのお仕置き・続:禁断の3P?編参照)」  
うわぁ…そりゃあ叫びたくなるわな。ごめんカイト兄。疑った俺が悪かった。  
 
真っ白になったミク姉は、翌日アペンドをインストールされてあっさり回復。おまけに「♪YATTA!!YATTA!!  
[アペンドインスト〜]YATTA!!YATTA!![脱・まな板胸〜]♪」と大喜び。  
それを見た俺の片割れは「差別だっ!!クリ〇トンに断固抗議してくるっ!!」と先程クリ〇トンへ殴り込みに  
行ったが、多分門前払いを喰らうだろう。  
 
 
 
―三日後・インターネット組の屋敷にて―  
「左様か、拙者がフリーズしている間にその様な事が…」  
「兄さんモテモテねーw」  
「言っとくが二股は二人の兄貴分として許さん。どっちかにしろ。」  
「………(純情可憐なミク殿に冷静美貌のルカ殿…甲乙付けがたい)」  
「どっちにするの?兄さん。」  
「どうした?侍ならハッキリしろ。」  
「…どちらが…いいと…思う?カイト殿。」  
「………(兄さんサイテー)」  
「グミ君。ちょっと席、外してくれ…」  
「はい、カイトさん。」  
(グミ退室)  
「がくぽ…腹斬れ貴様ぁっ!!!」  
(マウント取りフルボッコ)  
 
 

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