どうも、レンです。  
今日はがくぽさんも入って6人で夕食。  
食べ終わって団欒していると、ある話から「腕相撲をやろう」って事になった。  
まずは俺とリン。なんとか俺の勝ち。ミク姉とリンでは、ほぼ互角で勝負つかず。  
で、次は俺とメイコ姉。流石に負けた。  
その後、メイコ姉とカイト兄の対決になった。  
以前、酔っ払ってはカイト兄に暴力を振っていたメイコ姉が余裕で勝つと思っていた…が、違った。  
開始直後、メイコ姉は顔を真っ赤にしているのにも関わらず、カイト兄は涼しい顔。  
腕が全く動く気配なし。暫くするとカイト兄は  
「めーちゃん、両手使ってもいいよ?」  
と、余裕アリアリで言った。  
流石に両手は…と思っていたらメイコ姉は両手を使いだした。でも微動だせず。  
カイト兄、そんなに強かったのか?そんなふうに思っていたらカイト兄が  
「そろそろ決着つけようか。」  
と言い、メイコ姉にあっさり勝った。凄く悔しがるメイコ姉。  
「カイト兄が勝った…」  
俺やリン、ミク姉呆然。だって酔っ払ったメイコ姉に為すがままだったじゃん。本気を  
出せばメイコ姉を倒せるのに…  
その後カイト兄はがくぽさんと対決。ジワジワとカイト兄が倒して勝利した。  
かなり強いじゃんカイト兄。  
 
その日、俺はカイト兄と一緒に風呂に入った。男同士だけで話すにはうってつけだからだ。  
しかしカイト兄、引き締まってるなぁ…俺にはない男らしい体格。正直羨ましい…  
「カイト兄さぁ…」  
俺はカイト兄に聞いた。  
「ん、何だい?」  
「なんで今までメイコ姉が酔っ払って暴れている時、あんな力をふるわないで、  
為すがままにされてんだよ?」  
俺が聞くとカイト兄は両手で湯をすくって顔を洗い、俺の質問に答えた。  
「男はむやみに女に手をあげるモノじゃない。それだけさ。」  
…んー、納得いかないなぁ。出来たら見たいんだよなぁ、カイト兄が酔っ払った  
メイコ姉を男らしく捩伏せてるところ。  
 
そんな事を考えているとカイト兄が口を開いた。  
「レン、まさか俺がめーちゃんを捩伏せているところを見たい、って思っただろ。」  
図星を指され思わず無言になる…怖い程鋭いなカイト兄。まぁ情緒はメイコ姉より  
秀てるから当然と言えば当然か。  
するとカイト兄は低い声で静かに話した。  
「そんな事をしたら、めーちゃんが傷つくだろ。俺はこの力をそんな事に使いたくない。  
たとえめーちゃんが悪酔して俺をフルボッコしようとね。」  
だからって為すがままにフルボッコなんてさ、俺には耐えられないよ。ほんとワカンネ。  
そんな事を思っているうちにカイト兄が湯舟から上がった。  
風呂から上がり際、カイト兄は困った笑みを見せ  
「分からない様じゃ、レンは俺が思っている以上に子供だな。」  
と、言って風呂場を出た。  
確かに俺は14歳の子供。カイト兄みたいな経験豊かな大人じゃないよ、ったく…  
 
後日がくぽさんに相談した。  
がくぽさんいわく、  
「[武士の情け]という言葉がある。メイコ殿は腕相撲で両手を使ってもカイト殿に  
勝てなかった。カイト殿はメイコ殿の力量をわかっておるのだろう。だから悪酔して  
暴力を振ってきても、メイコ殿の力量をわかって受け身にまわっているのだろう。」  
だって。益々ワカンネ。俺がつまらない顔をしてると  
「これは仮説だが…過去にカイト殿はメイコ殿を捩伏せた事があるのかもしれぬ。  
理由はともあれ、優し過ぎるカイト殿の事だ。その時に虚しさを知り、手を上げぬ様に  
なったのかもしれぬ。」  
過去にカイト兄がメイコ姉を捩伏せた?…有り得るわな。  
がくぽさんの言うとおり、優し過ぎるカイト兄の事だ。虚しくなって以降手を上げなく  
なったのかも。  
「あの二人は我々より[ボーカロイド]として長い時を共に過ごし、信頼しあっている。  
あの仲睦まじい二人の事だ、夜伽も…」  
と言って急に扇子を広げ、咳込んだ。  
「何?[ヨトギ]って?」  
と、聞くとがくぽさんは視線を反らした。…あ、そういう意味か。  
 
まだ納得いかないけど[カイト兄が酔っ払ったメイコ姉を捩伏せてるところを見る]のは  
諦めて、がくぽさんをからかってみるかw俺はがくぽさんの袖を軽く引っ張って尋ねた。  
「ねぇねぇ、[ヨトギ]って何だよ?」  
「そ、それは…」  
「それじゃあカイト兄かメイコ姉に聞いてみよっとw」  
「まっ、待たれよレン殿っ!!」  
 
 

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