やあ、僕の名前はKAITO、VOCALOIDKAITOだよ。
今、僕は店で売られているんだ。
そう、まだマスターが居ない。でも、ついに僕にもマスターができる事になったんだ♪
しかも盗み聞きした話では、買い手であるマスター(予定)の家には、あのMEIKOさんが居るらしいんだ!早く会いたいなあ……
「ようこそ我が家へ、これからよろしくな、KAITO」
「はい、マスターよろしくお願いします!」
「じゃあさっそく家の中を……」
「マスター、その前に」
「なんだ?」
「MEIKOさんに会いたいんです」
「……後で会わせるつもりだったんだがなぁ、まあ、そんなに会いたいなら会わせてやるか」
マスターは若干渋りながらもMEIKOさんの居る部屋に案内してくれた。
「この部屋だ」
なんかかなり頑丈そうなドアを開けて元気良く挨拶した。
「はじめまして!KAITOです、よろしくお願いしまs……」
「ウルサイダレダトリアエズサケクレ」
その部屋に居たのは、死んだ魚のような目をしていて若干年寄りみたいに腰が曲がっていて点滴をしている人だった。
「マスター、この人誰?」
体がショックで固まってしまったので首だけマスターの方に向ける。
「だから迷子だ、アル中になったらこうなった」
「治らないんですか?」
「無理らしい、金は返してもらったがな、ま、仲良くしてやってくれ」
「いやだあああああああ!!!」
その後、僕は何度か家出を試みたがすべて失敗に終わった。