「こんなの、やっぱり見なきゃよかった」  
 リンは自室で半べそをかきながら、手にしていた本を閉じた。表紙には「本当にあった  
恐ろしい話」と書かれている。本来これはレンの所有物なのだが、彼に「怖くて読めない  
んだろ」とからかわれ、売り言葉に買い言葉で読むと言ってしまったのが運の尽き。レン  
の言うとおり、リンは本当は怪談の類が大の苦手なのだ。折しも台風が近づきつつある夜  
更けだった。  
 本当は、その本を触ることすら怖い。だが、表紙におどろおどろしいイラストが描かれ  
ているので、リンは怖々それを裏返して机の上に置いた。と、その時、激しくなった風雨  
に晒された雨戸がガタガタと大きな音を立て、リンはビクリと肩を竦ませて慌ててベッド  
の中に潜り込んだ。  
 こうして布団の中に潜っていても、吹きすさぶ強風と窓を激しく叩き付ける雨音が聞こ  
えてくる。さっきの音に驚いた心臓は、まだドキドキと早鐘を打っていた。  
 リンは大きく深呼吸をした。もう寝てしまおう。明日も早いことだし、寝てしまえばい  
い夢が見られるかも知れない。限りなく望みは薄いが。今この状態で眠りにつけば、高確  
率で悪夢を見てしまいそうだったが、あえてそれは考えないことにした。明かりを消すと  
怖いから、電気を点けたまま寝よう。明日の朝メイコに叱られるかも知れないが、真っ暗  
な中、一人で眠るより遥かにましだ。  
 布団の中が息苦しくなって、リンは少しだけ顔を出した。  
 そして、息を呑んだ。  
 さっきまで煌々と点いていたはずの部屋の照明がいつの間にか消えて、辺りが真っ暗闇  
に包まれていたのだ。  
 本当は台風のせいで停電していただけだったのだが、そのときのリンは冷静さを欠いて  
いた。  
 ──さっき本を裏返して置いたりしたから、表紙にいた怨霊が怒って電気を消したんだ。  
 とっさにそんな突拍子もない考えに捕らわれ、リンは火がついたように布団から出て、  
部屋を飛び出した。  
 何かに追われるように廊下を走って走って、突き当たりの部屋にたどり着くとそのドア  
を勢いよくノックする。その間中、リンの小さな胸はドキドキしっ放しだった。  
 ほどなくして、静かにドアが開いた。  
 中から出てきた部屋の主が口を開く間もなく、リンは彼に飛びついた。  
「リン?」  
 聞き慣れた声が頭上から降ってきて、リンは彼の胴体にしがみついたまま顔を上げた。  
目が合うと、彼は僅かばかり驚いたような顔を見せた。  
「リン、どうした」  
「がっくん」  
 声が震えた。喉の奥がごつごつするような感覚がある。  
 リンが泣いていることに気づき、がくぽは身を屈めて彼女の顔を覗き込んだ。その表情  
は険しい。  
「一体どうしたのだ、何があった。どこか痛いのか? 怖い夢でも見たか?」  
 問いただすがくぽに、リンは首を横に振った。  
 がくぽの顔を見て気が緩んだリンは、しゃくり上げながら涙をぽろぽろと零した。がく  
ぽはリンの前にしゃがみ込み、下から彼女の顔を見上げるようにしながら頭を撫でてやる。  
「もう大丈夫だ。私がついている。だから泣くな」  
 静かに言い聞かせると、リンはこくりと一つ頷いて、手の甲でぐいと涙を拭った。  
「怖い本、よんだら、眠れなくなって……電気が消えて真っ暗になって、外は台風だし、  
怖く、て」  
 思い出して、また嗚咽が漏れる。がくぽはリンの頭を優しく撫でながら言った。  
「そうか。リンは暗闇が怖いのだな」  
 リンがまた一つ頷いた。  
「あい分かった。ならばこれでどうだ」  
 がくぽが立ち上がり、リンの手を引いて己の部屋に導いた。部屋の中の様子を見たリン  
は涙で潤んだ目をぱちぱちと瞬かせた。  
 がくぽが静かに告げた。  
 
「行燈だ」  
「あんどん?」  
「さよう。これならば嵐の夜でも怖くないだろう」  
 がくぽの部屋はフローリングでできているが、ベッドは置かれていない。部屋の一角に  
畳が敷いてあり、そのすぐ傍には火を灯した行燈が置かれていた。  
「きれい……」  
 涙の引っ込んだリンがぽつりと呟く。がくぽの唇に微かな笑みが浮かんだ。  
「気に入ったか?」  
「うん」  
 がくぽの手を握るリンの手に力がこもった。  
「がっくん」  
「なんだ」  
「今日、がっくんと一緒に寝たい。だめ?」  
 がくぽはむうと唸って黙り込んだ。独り寝が怖いなどと子供のようなことを言ってがく  
ぽに甘えるが、彼女ももう十四歳だ。正式に契りを交わしたわけでもない男と閨を共にす  
るのは感心しない。  
 ちらと隣に目をやると、不安げな表情でじっとこちらを見つめてくるリンと視線が合っ  
た。涙に濡れた金色の睫毛が、行燈の柔らかい光に照らされて光っている。  
 この表情にはどうも弱い──がくぽは軽く嘆息した。  
「仕方あるまい。今夜だけだぞ」  
 ほっとしたようにリンの表情が緩んだ。  
「うん。ありがと」  
 がくぽの手を離れたリンが行燈の前に駆け寄った。中を覗き込んでは、きれいだなぁ、  
などと感心したように呟く。今泣いた烏がもう笑っている──がくぽは密かに苦笑した。  
「リン、明日も早いのだろう。そろそろ床に就かなければ寝坊をするぞ」  
 部屋のドアを閉めたがくぽがリンの背後から声をかけた。壁に掛かった時計の針は、ま  
もなく午前零時を指そうとしていた。  
 リンは一つ頷いて立ち上がり、がくぽの目の前までぺたぺたと歩いてきた。がくぽがリ  
ンの頭をくしゃりと撫で、その身体を抱き上げる。リンはがくぽの首に腕を回して、ぎゅ  
っとしがみついた。  
 畳の上に敷かれた布団までリンを連れてきて、がくぽは彼女の細い身体をそっとその上  
に下ろした。  
「灯りを消すぞ」  
「うん」  
 怖いから嫌だと駄々をこねるかと思いきや、リンは拍子抜けするほどあっさりと首を縦  
に振った。  
「なんだ、怖いのではなかったのか」  
「がっくんがいるから平気」  
 ちらちらと瞬く炎に照らされたリンがにこっと笑う。その表情は蛍光灯の下で見るより  
ずっと大人びて見え、がくぽは瞬間ドキリとした。  
 少しの動揺を悟られぬように、がくぽは無言のうちに灯りを消した。  
 この部屋には布団は一つ、枕も一つしかない。仕方がないので、リンを腕枕で寝かせる  
ことにした。  
「寝苦しくはないか」  
「ううん、大丈夫。がっくんの腕の中、あったかい」  
 この暗闇でリンの顔は見えないが、声色に嬉しさが滲み出ている。  
 がくぽは己の愛想のなさを自覚していた。リンくらいの年頃の娘からすれば、自分が面  
白みのない男なのであろうことも理解している。それなのに、この鏡音リンという少女は  
何くれとなくがくぽの後をついて回り、彼のことを愛称で呼んで慕ってくる。今もリンは  
まるで飼い主に甘える猫のようにぴったりと身体を密着させて、がくぽの寝間着をぎゅっ  
と握りしめている。  
 本当に可愛らしい子どもだ。  
 がくぽはリンの柔らかい髪をゆっくりと撫でてやった。  
 
 くすぐったいのか、がくぽの腕の中でリンが身じろぎする。と、彼の顎に柔らかく温か  
いものが触れた。  
 髪を撫でる手が止まった。  
 部屋の中が急に静かになったような気がした。途端、それまで気にならなかった風雨の  
音が大きく聞こえ始める。窓の外では暴風が吹き荒び、激しい雨がたたき付けている。暗  
闇の中、ぴったりと身を寄せ合った二人。  
「がっくん」  
 小さな、とても小さな声がした。  
「ぎゅってして」  
 甘い声は耳から彼の全身を駆け巡り、得も言われぬ高揚が支配する。気を落ち着けるた  
め、がくぽは大きく息を吸い込んだ。  
 リンの身体に腕を回し、そっと抱きしめる。  
 すぐ傍で、小さな呼吸音が聞こえる。  
「もっと強くして」  
 囁くような声でリンが告げた。  
 一体どうしたというのだ──暗闇を怖がってがくぽの部屋を訪ねてきた時と明らかに様  
子が違う。もっともっとと甘える、幼いリンの声。  
 がくぽはリンの身体に回した腕に力を込めた。  
「もっと」  
 追い打ちだった。  
 目眩がする。  
 頭の芯がピリピリ痺れる。  
 努めて平静を装いながら、がくぽは言った。  
「これ以上力を入れれば、つぶれてしまうぞ」  
「がっくんにだったら、つぶされてもいい」  
 腕の中のリンがぎゅっとしがみついてきた。  
「好きなの」  
 声が震えていた。  
 何かが切れたような気がした。  
 がくぽは本能に任せてリンの華奢な身体を力一杯抱きしめた。耳元で、小さく息を呑む  
音が聞こえる。  
 守りたい、壊したい、征服したい──気がつけば、がくぽはリンの顎を掴んで上向かせ、  
唇を重ねていた。  
「んぅ、んぐ……」  
 リンの柔らかい唇を貪るように食み、口内に舌を割り込ませた。唇の裏側から歯列の奥  
まで舐めるように舌を動かし、おののくリンの舌を捕らえて執拗に絡ませる。己の舌の表  
面とリンの上顎の間に彼女の舌を挟み込むようにして、唾液の一滴まで飲み尽くさんばか  
りに吸う。上唇と下唇に交互に口付けて吸うと、チュッチュと濡れた音が響いた。首の角  
度を変え、様々な方向から舌を入れてがくぽは欲望の赴くままにリンの唇を味わい、貪り  
尽くした。彼女の唇はまるで飴でも咥えているのかと思うほどに甘く、がくぽの思考を狂  
わせる。悪魔のように柔らかく、甘美な味だった。  
「ん、はっ……」  
 唇の離れる隙を縫うようにして、リンが切ない吐息を漏らした。それががくぽの欲情を  
更に煽った。リンが可愛くて仕方がない。  
唇、頬、顎、鼻の頭、瞼、額。がくぽはリンの顔中にキスの雨を降らせた。リンは時折  
くすぐったそうに身を捩ったが、抵抗は一切しなかった。  
 そうして濃厚なキスを続けながら、がくぽはボタンを外すのももどかしく、リンのパジ  
ャマの前を肌蹴た。可愛らしい花柄のキャミソールを一気に喉元まで捲り上げ、白い素肌  
をさらけ出す。滑らかな肌に指を這わせ、リンの身体をまさぐる。暗闇の中で、ぷるっと  
した弾力のある乳房の頂を探り当て、人差し指の先で転がした。  
「あ、ゃん……!」  
 
 感じているのか、リンが甘く切ない声を漏らした。そうしてころころと両方の乳首を転  
がすうちに、そこがピンと勃ってきた。その頃合いを見計らって、がくぽはリンの両腕を  
頭上で固定したまま、胸の突起に口を付けた。  
「にゃぁああ!」  
 猫のような声で喘いで、リンは小さな身体を震わせた。乳首を咥えてきつく吸ったり、  
甘噛みしたり、舌先で弾いたりする度、リンは甘い声を出した。がくぽの骨張った大きな  
手がリンの小振りな乳房を思うさまこね回す。柔らかい乳房は思うとおりに形を変えた。  
「ん……ぁ、ふあぁ……」  
 リンが身体を動かした拍子に、既に硬くなっていたがくぽの性器が彼女の太ももに触れ  
た。その触れた部分から電流のように快感が駆け抜ける。  
「あっ」  
 がくぽは荒っぽい動作でリンのパジャマのズボンと下着を同時に引きずり下ろした。両  
方とも完全に取り払い、リンの両足を大きく広げる。  
「やっ……」  
 この暗闇ではどうせ見えはしないのに、リンは羞恥からか必死で脚を閉じようとする。  
それを半ば無理矢理押さえつけ、がくぽは彼女の脚の間に顔を寄せた。  
「やあぁぁああん!」  
 リンの股間に顔を埋め、がくぽは秘密の裂け目に舌を這わせた。そこはすでにヌルヌル  
になっており、女の香りを放っている。リンの産毛のような陰毛が、がくぽの鼻先をくす  
ぐったが、彼は構わずそこを舐めしゃぶり続けた。  
「あっ、あっ、や……だめ……! きもち、いっ……! はぁん!」  
 ぴらぴらした花びらを唇に挟んで引っ張ったり、その奥へ舌を差し込んで舌先で掻きま  
わしたり。少し上にある豆粒のような小さな突起をベロリと舐める。  
「あ、ああ……! そこ、や、んんぅっ!」  
 がくぽの舌に可哀想なほど蹂躙され、リンははぁはぁと荒い呼吸をしながら可愛らしく  
喘いだ。  
 がくぽはリンの下の口をも存分に味わいながら、浴衣の帯をさっと解いた。いったんリ  
ンのソコから口を離し、浴衣の前を開いて下着を脱ぐ。  
 まだ息があがったままのリンが上半身を起こした。その細い手首を掴んで、がくぽは己  
の怒張へ導く。  
「握ってみろ」  
 予期せず低い声が出て、そんな自分にがくぽは少し驚いたが、リンがおずおずと陰茎を  
握り込んできたのですぐに忘れてしまった。  
 上下に扱いてみろ、と言おうとすると、リンが自ら手を動かし始めたのでがくぽは再び  
驚いた。小さな手で太い幹をきゅっと握り、拙い手つきで扱いている。上手いとは到底言  
えないが、時折絶妙な力加減を見せる瞬間があって、がくぽは深く息を吐いた。  
「がっくん、気持ちいい?」  
「ああ……リン、このようなことをどこで覚えてきた」  
 そう問うと、リンは少し黙った後、「ないしょ」とだけ言った。  
「私に隠し事か?」  
 少し意地の悪い言い方をしてしまったかもしれない。案の定、ばつの悪そうな沈黙の後、  
リンは口を開いた。  
「レンの部屋で見たの」  
 その一言でがくぽは全てを理解した。  
「男のひとは、こうすると気持ちいいんでしょ?」  
 その質問に返事をする暇はなかった。  
 リンが、がくぽの陰茎を恐る恐る舐めたのだ。  
「り、ん……何を」  
 する、と続けようとした時、リンがそそり立ったがくぽの陰茎をゆっくりと口に含んだ。  
痺れるような快感が襲う。  
「んぐ、ぐっ……」  
 小さな口に、よくこの巨大な肉棒が入るものだ。リンは大きく口を開いてがくぽのモノ  
をくわえ込み、唇をすぼめるようにして扱いた。口内では温かい舌が動き回って絡みつき、  
裏筋や雁首、亀頭をぬめぬめと刺激する。  
 
 ひとしきり口で奉仕した後、ちゅっ……と音を立ててリンの唇がペニスから離れた。  
「こういうことするの、初めてだから。上手にできなくて、ごめんね」  
 リンは屹立したそれに軽く頬ずりしながら、半分上の空のような調子で呟いた。  
「がっくんに、もっと気持ちよくなってもらいたいな……」  
 リンががくぽの肉茎にちゅ、と音を立ててキスした。小さな舌でペロリと舐めたり、そ  
こここにキスしたりする度に、がくぽのモノがビクンビクンと反応を見せる。  
「がっくん、気持ちいいの?」  
「無論」  
「じゃあ、ごほうびほしい」  
「言ってみろ」  
「抱っこして。キスして」  
 リンが腕を伸ばした。がくぽは彼女の身体を抱き上げ、己の膝の上に乗せようとした。  
と同時に、二人の唇が溶け合う。  
 そのまま、グチョグチョに解れたリンの入り口と、リンの奉仕によって限界まで張り詰  
めたがくぽの先端が合わさって──  
「抱っこ、し……あ、あんっ……入っ……入っちゃ……や、はぁぁん!」  
 がくぽの膝の上に乗ると同時に自らの体重によって、リンのソコががくぽのモノをズプ  
ズプと飲み込んだ。完全に収まってしまい、がくぽがため息のような吐息を吐いた。  
「がっくん、リンの中、はいっちゃった……」  
 切なげにリンが呟き、がくぽがその唇を噛みつくように塞いだ。  
「んぅ、あっ、ああっ!」  
 がくぽが下からズンズンと突き上げた。その度にリンの口から甘い嬌声が漏れる。リン  
はぎゅっと目を閉じ、がくぽの身体に必死にしがみついていた。その眉根が襲い来る快感  
に耐えるかのように寄せられている。  
「ふあっ、やぁ……ああっ、あん、きもちいいっ、よぉ……! あああん!」  
 リンはがくぽにキスしようと懸命に唇を合わせるが、下から突き上げられる衝撃で上手  
くいかない。ぎゅっと抱きついているせいで、身体が動く度にリンの乳房とがくぽの胸板  
が触れあい、乳首の先端が擦れてそこからまた別の快感が生まれる。首が据わらず、突か  
れる度にガクガクと揺れる。  
「あっ、あっ、あっ、やぁっ、はぁんっ! もっと激しく、突いてぇ……っ、リン、こと  
っ……ああっ、めちゃくちゃに……はぁん、してっ……!」  
 気が狂いそうなほどの快感に、普段なら絶対に口にしないような恥ずかしい言葉もぽん  
ぽんと口を突いて出てくる。今や全身脱力してしまったリンは、がくぽに揺さぶられなが  
ら上半身を完全に彼に預けていた。リンが倒れてしまわないよう、がくぽは彼女の身体を  
しっかりと抱きしめて、より一層激しく責め立てた。結合した内部からズチュッズチュッ  
といやらしい音が鳴り響く。  
「あ、あ、い、イキそ、う……っ!」  
 掠れた声でリンが訴えると、がくぽは挿入したまま体勢を変えた。彼女の身体を仰向け  
に横たえ、その上から覆い被さるようにしてガンガンに腰を使う。早さを増した腰の動き  
に、リンが一際高く鳴いた。  
「あ、あん、あんっ、ああああっ! も、だめ……っ! イッちゃうっ! ああああああっ!」  
 リンが昇天した次の瞬間、がくぽが中に収まっていたものをズルッと引き抜いた。  
「ぅうっ……!」  
 絞り出すような声と共に、ついさっきまでリンの膣内に挿入されていたペニスの先から  
ビュッと白い粘液が飛び出す。片膝を突いて、がくぽはリンの腹の上に精液をぶちまけた。  
 ビュルッ、ビュルッ、ビュルルッ、ドク、ドクッ……  
 ビクンビクンという収縮に合わせて吐精を続けるがくぽのペニスを、リンがぼんやりと  
見つめている。やがて完全に射精が終わると、リンは己の腹に飛び散った精液をそっと指  
ですくい、舌先を付けた。  
 嵐はいつの間にかやんでいた。  
 

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