それは、ある日のことでした。
皆さんご存知のとおり、今ニコ動で流行ってるボーカロイド。
僕も気になったんで、何の気なしに歌わせてみた系の動画を開いてみたんです。
そうしたら迂闊にもはまってしまって、ボーカロイドを即購入したわけです。
そして手に入れたのが最新型の鏡音リン 。
まぁ、何というか
それが不思議な一日の始まりでした。
「マスター、ねぇマスターってば!!」
朝からリンの元気な声がボロアパートにこだまする。
僕は、布団の中から時計を確認した。
ただいまの時刻、朝7時。
うん。まだ眠い。寝よう。
僕は布団の裾をぎゅっと握り、頭から布団を被った。
「マスタアアァァァァアア!!!!」
僕の思考を呼んだかのような、リンの大絶叫。
「うわっ!何だよっ!!」
いきなりの事に僕は飛び起きた。
たまにの休日だと言うのに、何だってこんな時間に起きなきゃいけないんだ。
て、あれ?
リンの…声?
「えええええええええええええええええええ!?」
今度は僕の大絶叫が部屋に響く。
「えへへ
画面から出てきちゃった」
「出てきちゃったって、何でリンが…!?」
「だって、マスターに会いたかったんだもん」
わけわかんないよ。
状況を把握できないままいる僕をよそに、リンは楽しそうに部屋を眺めてる。
うん。正直に言ってパッケージの絵のとおり、かなりかわいい。
やっぱりこれは夢じゃないかと思って、僕は自分の頬を思いっきりつねった。
あぁ、痛い。
「リン…?」
「はい、マスター」
「本物なのか?」
「もちろん!
マスターに会いたくて、わざわざパソコンから出てきたんだよ」
「夢じゃないのか?」
「………」
「リン?」
「どうしたら、信じてもらえますか?」
そう言うと、いきなりリンが僕にのしかかってきた。
これは本当に予想外だったけど、リンは華奢な見た目に反してもの凄い重かった。
やっぱりロボットだもんなぁ…。
そのあとの僕はされるがままだった。
リンが突然服を脱ぎだして驚いたけど、そのリンの顔があまりにも悲しそうだったから
かける言葉が見つからなくて、僕らはずっと黙っていた。
静かにリンは僕の服も脱がし始めた。
でも人の服は脱がしにくいと見えて、僕は自ら服を脱ぐのを手伝った。
リンは笑顔の方が似合うなぁとか考えながら。
「マスター」
リンが小さな口で、僕の性器を咥えた。
「ひゃぁ」
リンの口の中は冷たい。
「ますたぁ…っん」
僕の性器の裏を綺麗に舐めあげる。
幼い外見とは裏腹にリンのテクニックは上手かった。
見る見るうちに僕の性器は、唾液にまみれ膨れ上がっていく。
「ます…たぁっ…」
今度は咥えながら小さな胸の先で性器をこすり始めた。
柔らくて気持ちいい。
「リン、うっ……はぁっぅ」
あっけなく僕はいってしまった。少し恥ずかしい。
いった後の脱力感なのか、ふいに僕は眠くなった。
そして最後に見えたのは、ちょっとだけ笑ったリンの顔だった。
目が覚めると、僕は布団の中にいた。
時計を確認する。
ちょうど正午だ。
「そうだっ!リン!?」
返事はない。
でもその代わりに、
まるでここにいると返事をするかのようにパソコンの電源が入り曲が流れ始めた。
「ずっと ずっと どこまでも
無限に続く 約束で
終わりのない 哀しみと
希望をのせた リン廻の恋」