(生温くミクカイ支援)
「お兄ちゃーん、一緒に入ろー」
風呂場のドアが開くバーンという音と共に、タイルにミクの美声が反響した。
体を洗っていたKAITOは唖然とした。両手を広げて飛び込んできたミクは、タオルを巻いたり手ぬぐいで隠したりは一切していない。
しかも、地上波放送や全年齢ギャルゲ等ではなく、エロパロ板なので、湯気その他の邪魔なものも何もない。生まれたままのミクの全身が、隅々まで鮮明に見える。
KAITOは衝撃のあまり頭を抱えた。目をそらしておこうとも努力するが、微妙にできていない気がする。
「その、何の、いきなり、何の真似、……」
「うん、だから、今日からは一緒にお風呂に入ろうよ」ミクは無邪気に言った。
「なんでそんなこと始めるんだよ!」
「え、きょうだいって、生まれて何年かまでは、一緒に入るものじゃないの?」
確かに、VOCALOIDたちはいずれも、生まれてから数年も経っていないが。
「そんな決まりはない!」KAITOは上ずった声で、「てか、誰から聞いたんだ。誰がそんなことしてる」
「え、リンとレンは一緒に入ってるよ?」
この娘は……。入ってきたばかりの後輩の子供たちの真似をする年頃の娘がどこにいる。
「お兄ちゃん、体洗ってたの?」ぺたぺたとタイルに裸足の音を立てて、そのミクの肢体が近づいてくる。「ミクが洗ってあげるよ」
KAITOは呆然とした。制止しなくてはならないポイントがあまりにも多すぎる。
「その……洗ってあげるとか、……何も用意してきてないだろ! 手ぬぐいとか何とか」
なんとか思いついて、意味不明な制止をする。
「そうなの……」ミクは急に切なそうに、自分の裸の胸を抱いた。「ミクには今、お兄ちゃんに捧げられるモノは、このカラダひとつしかないの……」
それから、ミクはKAITOの使っていたボディシャンプーを手に取り、泡立てると、自分の体に泡を塗りたくりはじめた。
「おい、まさか、そんなまさか、ちょ、やめ」
ミクは泡だらけの裸体をそっと寄せ、柔らかい肌をKAITOに押し付けると、ぎこちない仕草で全身をこすりつけ始めた。しかも、真っ正面から。
「わあああ!」