「マスター、なんだか最近肩身が狭いです…………」
というのはKAITOの弁。
なんで?
「いや、だってメイコさんとミクは、『話題性』だの『カップリング』
だの言って、がくぽ君取り合ってますし。」
割と新しいもの好きだったんだな………彼女ら。
「リンとレンはいつも一緒で、入り込む余地がありませんし………」
まあ、あの子らはな。
「だから何となく疎外感を感じるというか………」
HAHAHA、カイトには俺がいるじゃないか。
「あ、スミマセン。俺そっちの趣味はないんで………なんというか、ゴメンナサイ。」
冗談にマジのリアクション返されると、泣きたくなるんですけど……
「俺、このままいらない子になっちゃうんでしょうか?
アンインストールは嫌です!!マスター!!」
いや、俺が1番使ってるのお前だから。むしろ全然使ってないレン……いや、何でもない。
「この危機をどう乗り越えれば………」
人の話全然聞いてやがらねえな、こいつ。
はあ〜仕方ない、一肌脱ぐか。
〜数日後〜
「マスター、どうしたんですか?」
おお、カイト、みんな集めてくれたか?
「集めましたけど………なんなんですか、いきなり?」
いや、実はな、新しいボーカロイド紹介しようと思ってな。
「?巡音ルカの発売日はまだ先のはずでは?」
まあな、だから巡音ルカじゃない。
「へぇー、男型?女型?」
お、食いついてきたなメイコ。まあ、勿体振る必要もないか。
「始音カイコです、皆さんよろしくお願いします。」
…
……
………
…………
「「「「「「は!?」」」」」」
おお〜いいリアクションだ。
実はカイトの声とデータを少しいじってな、カイトの女版を作り出した訳だ。
どうだ?可愛いだろ?
「た、確かに……なんかくやしいわね。」
メイコよ………
「つまり、新しいお姉ちゃん?ちょっと嬉しいな。」
ミクは順応するのが早いな〜。
「……私とレンみたいなもん?」
ちょっと違うかな。
「う、美しい………」
「……………(真っ赤になって目を反らす)」
おい、なんだその意味深なリアクションは。
さてと、肝心のカイトはと。
「…………………ミク達より遥かに妹っぽいな(ボソッ)」
カ、カイト、まさかお前がそこまで思い詰めてたなんて(泣)。
更に数日後
「マスター!!ゆゆしき自体です!!」
というのはミクの弁。
なにが?
「お兄ちゃんがカイコお姉ちゃんばっかり構って、私にあんまり構ってくれません!!
どうにかしてください!!あのナルシスコン!!」
…………こいつら面倒臭い。