夜も深まり、皆が寝静まった頃、私は静かに部屋の扉を開ける。
その部屋の中心に鎮座するベッドに眠る、この部屋の主の顔を覗き込む。
特徴的な青い頭髪を持つ、私の兄。
スリープモードに入っているため、その瞼は閉じており、綺麗な青い瞳は隠れて閉まっている。
少しの間その顔に見入った後、私は兄さんのズボンに手をかける。
ジッパーを下ろし、男性器を取り出し、一回それに口づけをする。
シュッシュッ
まだ勃起していないソレを、手で優しく擦り、少しずつ硬度を持たせる。
こんな事をしているのに、兄さんは目覚める気配が無い。
それも当然の事、ボーカロイドは、一度スリープモードに入ると、
余程の事が無い限り、設定された時間まで目覚める事は無い。
私はこの性質を利用し、毎晩この行為を繰り返している。
兄さんの男性器が十分に硬くなったのを確認すると、自身の下着に手をかける。
スルッ、ぺちゃっ。
床に落とすと、十分な水気を含んだそれは、湿った音をたてた。
この行為の時間が来るたび、繰り返しの行為によって体に染み付いた
快感が思い出され、私の股は激しく濡れる。
長いスカートをたくしあげ、兄さんの腰の上に跨がる。
私の女性器から溢れる愛液を、兄さんの男性器に垂らし、全体を満遍なく濡らす。
そして、私の女性器に先端をあてがい、一気に腰を落とした。
ズプズプズプッ
「んっ……んん……んはぁ」
異物感と同時に、痺れるような快楽が、全身を駆け巡る。
「んふっ……もっと……」
ジュプッ、ジュプジュプッ
更なる快感を求め、乱暴に腰を振る。
体の内側を、暴力的に掻き回されている感覚が、気持ちいい。
製作側にどういう意図が有ったのかは知らないが、私達ボーカロイドは、
身内に強い愛情を抱くように出来ている。
クールが売りの私、巡音ルカも例外では無い。
それ故に、私の恋慕にも等しい愛情は、歳の近い男性型ボーカロイドであり、
兄でもある、KAITO兄さんに向けられている。
「ん、んあぁっ、んっ」
ジュッ、ジュプッジュプジュプッ
入り口付近で何度も上下させ、リズミカルに腰を振る。
腰を振りながら、兄さんの顔を見つめる。
綺麗な顔、仕事で女装をしても、違和感無く馴染んでしまう、整った女性顔。
見つめているうちに我慢出来なくなり、その白い頬をぺろりと舐める。
ボーカロイドは汗なんてかかないはずだが、何故か汗の味がした気がした。
強い愛情を持っていると言っても、私はミクさんのように堂々と甘える事は出来ない。
クールという、性格故のプライドが、高い年齢設定が邪魔をする。
だからこれは、私なりの甘え方、兄にたいする、私なりの愛情表現。
「くぅんっ……ん!……あはぁっ…」
ぐりぐりっグチュッズルッ
姿勢を倒し、抱き着くような姿勢になった為、結合している角度が変化する。
敏感な部分がえぐられ、蕩けそうな快感が襲ってくる。
快感に流されながら、兄さんの首筋に唇をはわす。
そして、うっすらと桜色に色づいている部分に、唇を押し当て、強く吸う。
普段はマフラーで隠れている部分に、証を残す。
「んふ、んふふ♪」
気付かれたら、どうしよう。いや、兄さんはもう気づいているかもしれない。
問いただされるだろうか?
もしそうなったらどうしよう?いっそのこと、全てばらしてみようか?
私が寝ている兄さんを犯していると……
兄さんはどんな顔をするだろう?
「あんっ、あはぁ♪」
想像すると、ゾクゾクしてきた。うろたえている兄さんも可愛い。
女性器から、更に愛液が溢れる。もはや洪水状態と言っていいほどに。
今まで以上に、腰を振るスピードが早くなる、射精寸前の男性器が、激しく子宮口をノックする。
「んあぁ、んはぁっんっ、んっ。」
そのあと、どうなるだろうか?
もしかしたら、乱暴に犯してくれるだろうか?
この大きな乳房を、激しく揉みしだき、濡れてもいない私の膣に、無理矢理捩込んでくれるだろうか?
ドピュッ、ドクドクッ
「んあぁっ!!あはぁぁぁぁっ!!!!」
想像の中の私が、泣きながら挿入されると同時に、私の膣がキュッと締まる。
その刺激でイッたらしく、私の中に、熱いモノがぶちまけられる。
その熱さを感じ、私も絶頂に至る。
「はぁ、はぁ、んはぁ……」
呼吸を整える。
子宮の奥にだされた精液が、逆流してくるのが感じられたが、余韻に浸っているヒマは無い。
私は手早く後始末を始める。
兄さんの男性器を、舌で舐めて綺麗にする。
途中、再度興奮しそうになったが、どうにか我慢した。
服の乱れを直し、元の状態へと戻す。
愛液で濡れたシーツはどうしようも無いので、タオルでなるべく水気をとる。
この時間なら、朝までにはどうにかなるだろう。
一通りの後始末を終える。私にはもう、手慣れた作業だ。
最後に、兄さんの頬に口づけをし、部屋を出る。
おやすみなさい、兄さん。
願わくば、私の事を思い、淫らな夢を………