ミクの髪をぐいと掴んで、メイコは強引に唇を重ねた。  
「んっ」  
ミクが眉を寄せる。  
同性に唇を奪われた嫌悪ばかりでなく、メイコの荒い口付けはほぼ衝突と言ってよい勢いで、  
現にミクの唇は切れて血が滲んでしまった。  
メイコは酒の香りを漂わす吐息を漏らし、ミクと額を付き合わせた。  
こつり。  
微かに頭が揺れる。  
二人の額の境で、前髪が混じりあう。  
亜麻色と碧色。  
「可愛いね……ミクは可愛いね。ほんとに」  
メイコはむずがるミクを抱きすくめて、唇に滴を浮かべる血を舐めた。  
「ミクも錆の味がするんだね。やっぱり、生きてるんだね。嬉しいよ。私、嬉しいよ」  
酔いで真っ赤なメイコは微笑む。  
羞恥で真っ赤なミクはむずがる。  
「ねえ、お姉ちゃんに教えて。ミクはどうやってオナニーするの?」  
ミクは表情を読まれないように目を逸らす。  
「恥ずかしいの?じゃあ、私、当ててあげる」  
メイコは唐突に左手でミクの胸をもみしだいた。  
「痛いっ」  
きゅっ、と目を瞑るミク。  
「じゃあ、こっちは?」  
今度はもみしだいた胸の先端を摘む。  
「ひあっ」  
目は瞑ったまま。  
だが、やや色めいた声音。  
「なるほど。じゃあ、ここは?」  
「いやっ、やめて!やめてよう!」  
メイコの手が、ミクの制止を振り切って、ミクの太股をなぞる。  
そこで突然、メイコは泣き出した。  
ひっ、ひっ、と嗚咽を漏らしながら、ぽたぽたと涙を流した。  
「ミクは、私のこと、嫌い……?だから、嫌がるの?私、嫌われてるの?」  
泣きたいのはこっちだと言いたい気持ちがミクの心に浮かんだが、メイコは質の悪い酔っ払いだった。  
泣き腫らした目がまたまた突然に据わる。  
「嫌われっ子上等じゃん。めんこい女の子ゲットするためなら神様にだって嫌われてやるわ」  
酔っ払いの痴女行為はまだまだ続いた。  
 

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