「笹の葉さらさら〜、七夕ですねマスター」
「そうだねミクさん」
「マスターの短冊見ても良いですか?」
「”ミクさんと上手い酒が酌み交わせますように ますたあ”」
「私はお酒飲めませ〜ん。残念でした」
「そういうミクさんは……」
「”来年もこうして願いごとが出来ますように ミク”」
「”笹”やかな幸せを望むタイプなんだね」
「面白くないです。そして都会の空は、曇ってて天の川なんて見えないですね」
「だから、ミクさんの歌声に浸りたい。スピッツの”流れ星”でも聞かせて」
「それって別に七夕関係ないような……」
「そうだ、来年は二人で高原に天の川を見に行こうか」
「嬉しいですが、願いごと――ううん、私…」
「空に直接願えば良いよ。来年も再来年もその先も、ずっと続くようにね」
「……何か目から水が出てきた。約束ですよマスター」