聞いてない聞いてない聞いてない!
目の前の光景に半ば呆然としながら、それでも目はしっかりと彼女を追っていた。
スタジオ内に組み上げられた巨大な流れるプールのセット。
そのステージの上でMEIKOが曲に合わせて踊っている。
そう、ここまでは今朝の時点で知っていた事。
お互い今日撮影で、スタジオが近いから一緒に帰ろうかと、出かける前に話をしていた。
それで、俺の方が早く終わったから、こっそり撮影の様子を見に来たら…。
何その水着
何かエロくないですか?エロいですよね!?
あ、ホラ。あそこでモニタチェックしてる奴スゲーニヤニヤしてる。
ちょ、カメラさん近い近い!つーか何処撮ってんの(^ω^#)
一旦そう見えてしまうと、スタジオにいる男性スタッフが全員敵に思え、
野郎どものいやらしい視姦からMEIKOを守るべく、
いつ、全裸でMEIKOの前に躍り出て「残念、それは俺のお稲荷さんだ!」と叫びだしても
おかしくなかった。しかし、そこは大人で謙虚なヴォーカロイドの俺。さすがに違った。
鎮まれッ…鎮まれぇッ!!
マフラーをギリギリと噛締めながら己の内なる衝動と戦っていたら、
いつのまにか音楽が止んでいた。
「ハーイおKでーす。お疲れ様でしたー」
撮影の終了を告げる声が響き、スタジオの張り詰めた空気がホッとしたように和らいだ。
ステージで撮影監督と話し込んでいたMEIKOをソワソワと待ち、
やっと、ガウンを掛けられながら降りてくるのを確認した。
駆け寄りたい気持ちを抑え、それでも通常の3倍の歩幅で近づく。
「お疲れ、めーちゃん」
「あら、KAITO。来てたの」
「うん、さっき撮影終わったからさ、一緒に帰ろうと思って…」
「着替えて来るからちょっと待ってて」
そう言って控え室に戻ろうとするMEIKOの腕を引いて、声を潜めた。
「ちょっと話があるんだけど…控え室で話せないかな。二人で――」
*************
控え室に入るなり後ろ手で鍵をかけ、
背を向けているMEIKOのガウンを剥ぎ取り、壁際に押し付けた。
「―ちょっと、何なのよ!」
「何って…もうね、これは仕方ないでしょ」
改めて水着一枚になったMEIKOを正面から見下ろした。
赤いワンピースの水着がとてもよく似合っている。
しかし、それだけでは済まされない所がこの水着にはある。ありすぎる。
「大体、ビキニより布面積多いクセに何このエロさ!」
ホルターネック式のハイレグ水着の胸元フロント部分が、ヘソ下あたりまでざっくりと
切り取られたようなデザインをしているのだが、
申し訳程度に谷間を横切る意味の無さそうな紐が何故か余計いやらしく見える。
「べっ、別に普通でしょ!やらしく見えるのはアンタがスケベだからよ」
「ぶーっ。違いますぅー。さっきあのスタジオにいた男はみんなそういう目で見てましたー」
少なくとも、俺にはそう見えた。
まったく、自覚もなくこんなエロイ衣装をホイホイ着て踊ってたなんて!
危機感が無さ過ぎるってものだろう。情けなくて溜息が出る。
ここは、ひとつ俺が身体で教えてやらなくては。
「まずは、このけしからん大胆なスリット!」
「あっ!」
両手を水着のフロント部の隙間から差し入れてMEIKOのむに乳を揉みしだいてやった。
「手を差し込んで下さいと言わんばかりじゃないか!」
「―んッ!」
MEIKOの背がびくりと反る。
「ちょっ…やめ…!!」
「こんな隙間があるから…!こんな隙間があるからっっ!!」
先程から抵抗するMEIKOにぺしぺし頭を叩かれているが、
ぷくりと立った乳首を指で挟んでこりこりしつつ、さらに揉みまくった。
次第にMEIKOの膝から力が抜けて、抵抗が弱弱しくなる。
「―ッ…ぃや…あ」
「おっぱい人一倍弱いくせに、弱点晒してるようなもんでしょ」
「―それともやらしい格好見られるの…好きなの?」
囁いて、ぺろりと耳の中を舐めたら、MEIKOは2、3度身体を震わせた後、
漏れ出た吐息と一緒に力も抜け、ずるずると座り込んでしまった。
ぺったりと尻を床につけて座り込むMEIKOは、どうやら浅くイったらしい。
額と胸元に薄っすらと汗が浮いている。
脱力しているMEIKOの足の付け根から水着の中に指を突っ込んで具合を確認してみた。
まだひくひくしているそこからは、愛液が後から溢れてきて、十分に指を濡らした。
あーもーたまらん。
既にズボンの下で怒張しているムスコさんを外気に晒し、
MEIKOの口元に突き付けた。
「ねぇ、めーちゃん。欲しい?」
満面の笑顔で聞いてみた。しかし、MEIKOは答えない。
俺が嘘ついて楽屋に入り込んだ事とか、勝手に良い様にされたのが悔しいのだろう。
乱れた呼吸のまま涙の滲んだ眼でこっちを睨んでいる。
この状況でそんな顔したって余計ムラッとするだけなのに…。まったく、わかってないな。
まだまだ、身体に教え込む必要がありそうだ。
俺自身を咥えようとしないMEIKOの顎を片手で上向かせ、先程の透明な粘液で濡れた指を唇の隙間から捻じ込ませる。
「ほら、こんな濡らしてるくせに欲しくないワケないじゃない」
座り込んでいるMEIKOを無理やり後ろから抱え上げ、
すぐ脇のメイク台に手を突かせるように下ろす。
「何よ…勝手に触んないで…やっ……!!」
「この水着のけしからんトコその2!ワンピースタイプであること!」
通常、男は選択を迫られる。
パンツはぜんぶ脱がすのか、片足に引っ掛けておくのか、膝まで下げるに止めるか…。
その一瞬の逡巡が、下半身に若干のブレーキをかける。故に中間地点からの勃ち上がりが僅かに遅れる。
しかし、この場合は完全一択。角度最強のままフルアクセルで突っ込める!!
「ずらし挿入せざるを得ない」
「ぁんっ!」
すでに十分すぎる程に透明な蜜がとろけ出しているそこは、簡単に俺自身を受け入れ、みゃくみゃくと蠢いた。
じれったい程にゆっくり深い挿入から、徐々にテンポを上げていく。
部屋には、肉がぶつかる音に粘っこい水音が絡み付いて響いた。
「ぅ…ゃあ…っ」
「あーすごいねー。中、ぐっちゅぐっちゅ言ってるねー」
バックで突きながらMEIKOの首で結わかれている水着の紐を咥えて解いた。
ぴったりした水着から開放された胸は突くたびに大きく揺れ、
その先端を片手で先ほどよりも乱暴に弄べば、咥えこんだ中がじゅくりと喜びながら締め付けてくる。
「その3、ホルターネックとか、解かないわけ無いだろうjk」
それから、更に浅く深くを繰り返し、彼女の身体を指先まで味わって、体中の熱が一点に昇り詰めていくのを感じた頃。
MEIKOは自力で立っているのもやっとな状態で、
既に結合部から溢れた二人分の体液が太ももを伝い落ちる程になっていた。
メイク台の鏡には、エロい水着を半ば脱がされ乳を鷲掴みされ、
バックから突かれまくって息も絶え絶えなMEIKOの姿が映し出されている。
これは視覚的にもかなりクるものがある。
そろそろ、フィニッシュと行こうか。
「ホラ、めーちゃん言って?」
「はぁ…はッ…ヤっ、や…あッ」
「もー、そうじゃないでしょ?ちゃんと言えないとココで止めるよ?」
嘘だ。止められる訳が無い。
「…KAITOの、キモチ…イ」
「うん。で?」
「もぉ…イかせ、てェ…ッ」
「よくできました」
MEIKOの上体を引き寄せて背後から唇を塞ぐと同時に、彼女の最奥に身体中の熱を放った。
急激な脱力感と吹き出る汗を意識の遠くに感じながら
互いの舌を絡ませあい、まどろみに落ちた。
*************
翌日、スタジオ撮影が終わった俺はMEIKOに楽屋に呼び出された訳で。
海パン一丁で、両腕をマフラーでギッチギチに拘束された状態で、
床に転がされMEIKOに攻め“勃て”られていた。
「ふぅ〜ん、足なんかで弄られて興奮してるの?この変態」
あふぅ〜。
そういえば、ウチのめーちゃんは、MもいけちゃうドSなんでした。
ちなみに俺はその逆っていう、超相性バツグンな俺達です。
「首輪と尻尾も用意してあげたわ。ホラ、踏まれて嬉しいなら尻尾を振りなさい!」
「あああああ!!おひりはらめええええええええ!!!!」
無い無い無い!それはナ…アッ――!
…いや、でもそうでもないかな…。