「やぁぁ…っ」  
 
レンが差し出した太ももの上であたしは喘ぐ。  
彼は容赦なくあたしの腰を掴んで、  
自分の太ももへと押しつけている。  
太ももに擦られて感じるなんて、  
あたしはどうかしている。  
ぼんやりとした頭で、  
何故こんなことになったのかを  
必死になって探している自分がいる。  
もうイってしまいそうだからかもしれない。  
ことの発端はなんだったのか。  
あたしは、雑誌に夢中で  
生返事を繰り返すレンに腹を立てて、  
ソファに腰掛けているレンの太ももの上に乗って、  
ただ邪魔をしようと思っただけだったのに。  
暑さのせいで下はパンツだけだったのが  
悪かったのか、  
最近ご無沙汰でかなり溜まっていた  
相方のスイッチを入れてしまったらしい。  
彼は雑誌を傍にある丸テーブルに置くと、  
両の太ももに乗っていたあたしを持ち上げ、  
片方の太ももに座らせた。  
何をするつもりなのかと不思議に思っていたら、  
急に腰を掴まれて――――  
 
「や、はぁ…っ、れ、あ、あ、…っ」  
 
この状況である。  
 
イきそうなくらい気持ち良いのに、  
決定打となるような大きな快感は得られなくて、  
まるで焦らされているようで  
(いや、レンはそれを狙っているのかもしれないけれど。)、  
まともに考えられない。  
先程から喘ぎっぱなしのあたしの口に、  
レンの口が近付いて来て深く口付けられる。  
ざらざらとした舌が口内を駆け巡り、  
ただもうその感触に夢中になっていた。  
 
「ぷは…っ」  
 
「は…リンってばこんな喘いじゃってさ、  
本当、いんらんだな…っ」  
 
「…ちが…う、ぁんっ…ひゃあ…っあ」  
 
一層激しくなった足の動きにバランスを崩して、  
あたしは前に倒れかける。  
咄嗟に落ちてしまわないように手をついたら、  
前方に傾いたあたしは更に  
良いところにレンの刺激を受けてしまった。  
 
「やだ…うぁああレン、レン、れ…  
あぁああぁんっあ、あ、あ」  
 
レンが急に腰を持ち上げ、  
 
「いいくせに…っ この、いんらん…っ」  
 
と耳元で囁いて、膝でぐりぐりと刺激してきた。  
 
「あ、あ、あ、やだあ…っそれ以上した、ら  
いっちゃ、いっ、いっちゃ…あぁああぁっ」  
耐えられず達したあたしをレンは笑った。  
 
「…はは…リン、すご…超えろい」  
 
「うるさ…!レンのばか…っ  
なんでいっつも突然盛るのよ!  
もっとムードとか場所とか時間とか考えてよね!」  
 
今は真っ昼間なのである。  
いくらオフの日だからといって、  
明るい陽に照らされながらヤるのは恥ずかしい。  
だから、リンが怒る気持ちもわかるのだが。  
 
「ノリノリで喘いでたくせに…」  
 
「な…!」  
 
リンの顔が真っ赤に染まる。  
 
「だいたいさぁ、太ももと膝で  
イッちゃうとかヤバくない?」  
 
「〜〜っ!!」  
 
「リンって本当にえろいと思う。」  
 
「それは…っだって…!」  
 
「それにさ、」  
 
彼はそう言ってあたしをお姫様だっこして持ち上げると、  
寝室まで行き、布団の上にあたしを置くと、  
 
「こういう昼間からヤる方が、  
背徳感があって良くない?」  
 
とニヤリと笑った。  
 
「レンの方が断然変態…!」  
 
「否定はしないけど〜」  
 
レンはそう言って楽しそうにあたしの下着を脱がすと、  
自分自身を取り出した。  
そうしてあたしのそこにそれを当てた。  
少し触れただけで声をあげたあたしをレンはまた笑って、  
あたしのそこを擦るように自分を緩く動かしながら言う。  
 
「ほんと、リンってば敏感。」  
 
「ちがっ…!」  
 
「うそ、こんなに濡らしといて?」  
 
「れ、レンにだけ、だも…んっ」  
 
「!あ、やべ」  
 
「あ、レン…おっきくなった」  
 
「言うなって…恥ずかしいだろ」  
 
「レンにも恥ずかしいとかあるんだね」  
 
「うっせー」  
 
レンの変化をあたしのそこは敏感に感じとった。  
レンも余裕がないんだ、とあたしがチラリと舌を出して笑うと、  
 
「あ、イイコト思いついた」  
 
げ。嫌な予感がする。  
レンがこういう顔をするのは…いつも嫌な事を思い付いた時だから。  
 
「ね、縛ってやっちゃう?」  
 
「冗談じゃ、な…ちょっと?!」  
 
「いいからいいから♪」  
 
あたしは両手首をあたしの服のスカーフで後ろ手にきつく縛られた。  
 
「本気!?や、やだやだやだ」  
 
うつ伏せの姿勢で、腰から先だけ高く持ち上げられて、  
いいようもない恐怖感があたしを襲う。  
 
「お願い、レンやめて…っ」  
 
「えー?すっごいそそるんだけど」  
 
「ちょっとぉ…」  
 
もう一度レンは先っぽを触れさせてきた。  
 
「リンだって、さっきのじゃ足りないでしょ?」  
 
俺がもっと気持ち良くしてやるよ、と耳元で囁かれる。  
あたしが耳が弱いの知ってるくせに…!  
 
「ね、俺が、欲しいんでしょ…?」  
 
「う…っわ、分かったわよ…でも今日だけだから…あぁんっ」  
 
喋っている途中で急にいれられる。  
レンがあたしの中をかきみだして、  
先程と比べようもない快感があたしを襲う。  
 
「う…はぁ…んっ はいって、…っやだぁ…っ  
どうしよ…っおかしくなっちゃ…ぅ!」  
 
「…はっ、なれば…いい…!」  
 
「あ、ぁ、あ… レンっ そんなに激し、く動かさ、ないで……っ」  
 
「無理…っ良すぎて腰とまんねー…っ」  
 
「あ、やぁあぁっ… あ、深っ…  
これふかぁい…レ、ン…あ、うあ、あん」  
 
「リン、いつもよりキツいんだけど…  
もしかして…っこういうアブノ、好きなんだ?」  
 
「違…ひあぁ、あ、あ、んぁ、」  
 
容赦なく攻めたてられてあたしはまた喘ぎっぱなしだ。  
どうしよう、いつもより奥に当たるそれは  
あたしをいつもより追い詰める。  
両手は縛られて自由が効かない、  
そのことが余計にあたしを煽った。  
苦しいのに、すごく気持ちがいい。  
レンはかまわず動き、その律動に合わせてあたしの腰も揺れ続けた。  
 
「ひ、や、はあぁっ あ んぁっあんっっ」  
 
「く…あっ…はっ」  
 
「もっと、もっと、奥ぅ…!」  
 
「だ…からいん、らんだ…って…!ほらよ…!」  
 
「きゃう…っ!」  
 
自分の口からとんでもない言葉がこぼれだす。  
もう、本当にヤバい。  
レンは更にあたしの腰を掴んで自分に押し付けた。  
強い刺激に頭がチカチカする。すごく気持ちがいい。  
このままどこかへいっちゃいそう…  
 
「いた…ぁっ」  
 
意識を手放しかけたあたしの首筋にレンがきつく噛みついて、あたしは引き戻された。  
でも、本当にそろそろお互いに限界だった。  
 
「ひ、や、はあぁっ あ んぁっあ、あっれ、ん…あ…いっちゃ、またいく…ぅっ」  
 
「俺も…限界っ…だす…よ?…っ」  
 
「いいよ…っ中に…中にきて…ぇっ」  
 
「…はっ」  
 
「うぁあぁあぁあああ!いく…っ」  
 
 
 
 
「レンのばか…腰痛い…」  
 
「ごめんごめん」  
 
「しかもすごい跡ついてるし…」  
 
「うわ皮むけてる!痛そ…」  
 
「痛いわよ!」  
 
「や、もう本当にごめん!ちょっと暴走した」  
 
「ちょっと?」  
 
「でもリンもいつもより感じてたし、良かったんでしょ?」  
 
「そんなこと…!」  
 
「またまたぁ〜」  
 
「…レンの…ばかーっ!!!」  
 
 
その後ヤるときに度々レンに縛られるようになったことは、言うまでもない。  
 
 
 
 

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