私のマスターは変態だ。
私がインストールされてマスターと最初に会話したときからずっと、
私と会話するときマスターの視線はやや下に固定されている。
最初は胸を見ているのかと思っていた。だから男の人ならしょうがないな
と気付かないふりをしていた。
だが違った。
鎖骨だった。
マスターが見ていたのは鎖骨だった。
「MEIKO、おいで」
今日もまた、マスターとの情事が始まる。
とは言っても、私は衣服をきっちり着込んでいるし、これから脱がされることもない。
「どうぞ、マスター」
倒れ込むようにベッドに横になった私に覆いかぶさり、マスターは
指を使い入念に愛撫し始める。
「んっ………くっ」
………鎖骨を。
鎖骨の突起の部分を軽くなぞり、時に強くおしてくる。
気持ちいいというかくすぐったいというかなんというか………はゆい。
身体がほてり出したところ(マスターのみ)で、マスターは舌を這わせる
……やっぱり鎖骨に。
唾液を丹念に塗り込むように、何度も何度も。
正直に言うとこれはただ単純に気持ち悪い。単純に気持ち悪い。
舌でチョンチョン突いたり、チロチロ舐めたりを繰り返す内、
マスターはズボンを脱ぎ、屹立したペニスを取り出す。
そしてそれを、唾液でべとべとになった私の鎖骨のくぼみに
押し当てるようにのせる。
「くぅ……MEIKO…MEIKO……MEIKO、鎖骨!!」
マスターが腰を前後に動かし、脈動するペニスをこすりつけてくる。
ていうかテメエ、今最後鎖骨っつったろ?
「MEIKO…鎖骨…MEIKO…鎖骨…鎖骨ぅっ!!」
更に激しく振られるマスターがの腰。
……とうとう鎖骨の割合のが多くなりやがった。
「鎖骨!!鎖骨!!鎖骨!!鎖骨鎖骨!!鎖骨うぅぅっっ!!」
限界が近いのか、獣のように激しく腰を振るマスター。
………………もはや何もいうまい。
「くぅっ、出る!!中にだすよMEIKO!!」
そう叫ぶとマスターはペニスを離し、そして…
びゅくっ、ビュルッ、ビュルルッ
ペニスの先端を鎖骨のくぼみに押し当て、精液を吐き出す。
生ぬるく、ベタベタした液体が、私の鎖骨に水溜まりを作る。
そう、これがマスターの『中出し』なのだ。うん、明らかに異常だ。
繰り返し言う、私のマスターは変態だ。ただ……
「はぁ…はぁ…よかったよ、MEIKO」
息を整え、満足そうに微笑むマスターを見ていると、このプレイ
もありかなぁ、と思ってしまう私も、もしかしたら変態なのかもしれない。
〜おしまい〜