深夜の2時頃
家族全員がすっかり寝静まる中、一人、青い髪の男が体を起こした
「……ん…」
カイトはけだるそうに髪をかき上げ、ベッドの傍にある目覚まし時計に目をやる
「2時か…。…どうしよう、起きちゃったよ…」
もう一度眠ればいいと思ったのだが、人間もボーカロイドも不思議なことに朝は起きてもすぐ眠れるのだが夜中に起きてしまうとすぐには眠れはしないのだ
「仕方ないな」と呟き、カイトは自室のMy冷蔵庫のアイスでも食べようと思いグッと手をついて立ち上がる
―むにゅ
「…ぁん…」
「…へ?」
不意に、柔らかい何かを掴んだのと同時に甘い喘ぎが聞こえてきた
恐る恐るそちらを見る
「あ…」
隣にいたのは、裸のまま静かに寝息を立てるルカだった。…掴んでいたのは彼女のメロンだったようなので慌てて手を離した
何故ルカがカイトの隣で裸姿で眠っているのか?簡単なことである。昨夜カイトとルカが寝たからだ
「ちょっと激しくしすぎちゃったかな〜…」
苦笑しながら眠るルカの頭をそっと撫でる。そして彼女を起こさないように慎重に音を立てずにベッドから降りて冷蔵庫を空けた。目当てのアイスを取り出して椅子にゆっくりと腰掛けた
シャクリとスプーンで掬い上げ口に運んでいく。寝起きの渇いた口の中にバニラアイスの冷たさと甘さが広がり、至福に満たされていく
「……カイト…さん…?」
「…!…ルカ」
驚いて振り向くと、ルカが眠そうに目をこすりながら体を起こしていた。裸であることを思い出したのか、慌ててシーツに包まった
「ごめん、起こしちゃった?」
「いえ…お気になさらないでください」
「ん…ごめんね」
「カイトさんは…いつ起きたのですか?」
「今起きたところさ。どうにも寝苦しくてね…アイスでも食べようと思って」
「そう、でしたか」
カイトらしい、と思い苦笑を浮かべて納得したルカ。そんな彼女を見てカイトも苦笑して返す。
「…ん」
「ルカ…?」
ルカの体が、ふる…と小さく震えるのを見て、カイトはアイスを置いて彼女の傍に寄った。
「寒いの?ルカ」
「はい…。…カイトさん」
「…?なに…って、わっ!?」
グン、と引き寄せられ、ベッドに倒れ込む。突然のことに、カイトは抗うことも出来ずにルカのか弱い力に引かれるまま彼女の上に覆い被さることになった。
引き寄せた時の弾みで、ルカの体を包み隠すシーツは意味を為さなくなっていた。彼女の豊満な双丘が、カイトを煽るように小さく揺れていた。
「…カイトさんが…温めてください」
「…!」
思いもよらぬ誘いに、ごくりと喉を鳴らすカイト。だがすぐに微笑を浮かべて、彼女の桃色の髪をそっと撫でた。
「随分…誘うのが上手くなったね、ルカ」
「カイト、さ…っ」
遮るように唇を重ねてキスをする。突然のことに驚くルカだったが、すぐに受け入れて瞳を閉じた。
「ん……んっ…ふぁ…」
ぴちゃぴちゃと舌と唾液が絡み合う音が頭の奥を蕩けさせる。ルカの体が強張るのを感じて、カイトはゆっくりと唇を離した。ツゥ…と銀色の糸が名残惜し気に二人を繋ぎ、消えた。
「っは…カイト、さ……あんっ…」
カイトの手が胸に触れる。全体を撫でるように触れた感触を味わって、優しく包み込むように揉み始めた。
「あ…っ…はぁんっ…」
ふにふにと、芸術品のような双丘を弄ぶ。柔らかなその胸はカイトの指が望むままに形を変えていく。
「可愛い…ルカ」
「カイト、さん……っ、ひぁ…っ!」
ちゅ…と乳首にキスをされ、歓喜の喘ぎをあげる。舌で舐められ、甘噛みされる度にルカの体は快感に震えた。
「んっ…あ…ぁんっ……」
下唇をぎゅっと噛み、堪えるルカ。フッと意地悪そうに笑い、カイトは右手を下腹部へと這わせていった。
「あ…っ!やっ…カイトさっ…」
「濡れてるね、ルカ…感じてくれたんだ」
「…っ!…あんっ」
秘所を撫で回すカイトの細い指が敏感な豆に触れ、反射的に喘ぎ声を漏らす。そしてそのままカイトは指を2本、彼女の蜜壷へと差し込んだ。
「ん……ふぅっ……ふぁっ…!」
くちゅくちゅと音を立て、カイトの指は押し進んでいく。何度も体を重ねているうちに、ルカの弱いところは熟知されていた。
「…!ふぁあっ!」
「見つけたよ…ルカのイイトコロ」
「あ…っあぁん…」
敏感な部分を集中的に攻められ、ルカの官能は高ぶっていく。余裕のないルカの涙ぐんだ瞳に、カイトの嗜虐心と欲望は膨れ上がっていった。
「ひぁっ…カイトさ…わた、し…もう…!」
「イッちゃう?いいよ…我慢しないで」
「やぁっ…カイト、さんと、一緒が…いい…っ」
「…!ルカ…」
なんてかわいらしくも愛おしいお願いだろう。ここで断るのは男じゃない。そう思ったカイトは彼女の望むままに膨れ上がった分身を取り出し、彼女の秘部へと宛がった。
「爪、立てていいからね…ルカ」
「はいっ…」
ちゅ…と触れるだけのキスをして、カイトは一気に根元まで突き入れた。
「んんっ…!」
背中に回した腕に力を込め、縋り付くように抱き着く。前戯で充分に濡れそぼったソコは思っていたよりも素直にソレを受け入れた。
「っく……ルカ…大丈夫…?」
「は、い…平気ですから…動いてください……貴方を…感じさせてっ…カイト…!」
「…ルカっ!」
彼女の望むままに、律動を始めるカイト。ルカは全身全霊でカイトの存在を感じ、快楽に打ち震えた。
「あっ、あぁぁ!カイト…カイト…っひぁあ!」
「ルカのナカ…熱くてキツくて…気持ちいい、よ…」
「ん、ふっ…もっと…私を感じて…ください…っあ!私も…貴方を…っ」
「ルカ…ルカ…ッ」
「カイ、トぉ…っ…んん…!」
貪るように口付けを交わし、快楽に浸る。キスの甘美な感触は圧倒的な快楽と共に、ルカの思考を奪っていく。巡音ルカというボーカロイドは今、一人の愛する男の為だけの快楽の歌を奏でていた。
「やぁっ…カイト…わた、し…もっ…イッちゃ…!」
「っ…僕も…そろそろ…ッ」
「お願…い…私の中に…キて…カイト…っ!」
「…ルカ!」
「―っ!ふぁあああっ!!」
「く…ぁっ!」
絶頂に達し、カイトのモノをキツく締め上げる。その締め付けに、カイトも白濁の欲望を全てルカの膣内に注ぎ込んだ。
快楽の余韻を味わい、ゆっくりと腰を引き抜く。二人は浅く呼吸を繰り返しながらじっと見つめ合い、何も言わずに唇を重ねた。
「…あの…ごめんなさい…カイトさん…」
「ん…?どうして謝るのかな」
「えっと、その……アイスが…」
「……あー…成る程」
薄い希望を持って放置していたアイスを確認する。勿論予想通り、悲惨な程に溶けきっていた。
「…えっと…あの…」
「…クス。いいよルカ、何も気にしないで」
「で、でも…!私の…我が儘のせいで…」
「いいんだ。アイスよりも甘くて素敵なものを貰えたから…ね」
「…っ…バカ…」
嬉しくて、でも恥ずかしくて…ルカはカイトに背を向けた。カイトはフッ…と微笑を浮かべて、後ろからルカを抱きしめた。
「ルカ」
「…カイト」
「…愛してるよ」
FIN