えっちなメイコお姉さんと新人カイト君のはなし 2  
 
 
「……う、あっ!」  
乳首を這う、ぬるりと生温かい感触に僕の身体は戦く。細い指が身体のあちこちを伝い、イヤらしく蠢く度に口から勝手に転がり落ちる喘ぎ声。  
男の喘ぎ声なんて面白くもなんともないですって訴えても、僕の上で「そんなことないよ」って、メイコさんはくすくす笑うばかり。  
「カイト君の声、すっごくコーフンするよ?」  
豊満な身体を伸ばし、淫靡に上気した綺麗な顔が僕に近寄って唇を舐められた。剥き出しのおっぱいが僕の胸板の上で押し潰され、柔らかな膨らみの感触に尖った両の乳首だけが自己主張しているのが分かって、より下半身に血が集まる。  
「は……っ」  
鎖骨を唇が吸い、起き上がりがなら赤い爪が濡れた乳首を引っ掻く。びくん、と反応する僕に忍び笑いが零れ落ちた。  
「いーっぱい、気持ち良くしてあげるって言ったでしょ?」  
メイコさんの爪と同じく、赤い唇がにっこりと弧を描いた。息を乱だす僕の焦燥なんてお構いなしに、繋がったから下半身が粘着質な音が響いた。跨ってるメイコさんが腰を動かしたのだ。  
「く……!」  
「どう?」  
もう三回目なのに、僕のアレはメイコさんの技巧でまた勃ってぬかるんだアソコに埋没し、爆発寸前だ。  
男の生理を熟知しているメイコさんは、身体だけでなく言葉や吐息すら操り、僕を気持ち良く絶頂に導いてくる。  
僕の肉棒はコチコチに勃起し、それをメイコさんがナカを締めたり扱いて煽り立てた。  
「すっごく硬いね。カイト君だって、コーフンしてる」  
熱い息を漏らしてメイコさんが腰を擦りつける。  
「そりゃ、します、よ」  
こんなに綺麗なヒトが、僕に跨ってイヤらしくおっぱい揺らしてるんですよ。  
「ふふ。かわいい」  
僕の腹に手を置いて、メイコさんがさっきより激しく動き出した。ベッドの軋む音と結合部の水音が大きく部屋に響き渡る。  
「うわ!」  
「……は、ん……っ」  
華奢な身体が上下し、たわわなおっぱいもたぷんたぷん上下に揺れた。下から見上げる視界は正に桃源郷。  
背中を少し起こして首の角度を下腹部に向ければ、メイコさんが跳ねる度に結合部を僕の肉棒が、出たり入ったりしてるのが見えた。薄い陰毛から覗くちっちゃなクリトリスも丸見え。  
かあっと頭が熱くなる。細腰に添えていた手に力を入れてメイコさんの動きに合わせ、下から突き上げた。  
「ひゃぁん!」  
「メイコさん! メイコさん……」  
あっあっ、と喘ぐメイコさんが腰を掴む僕の腕に爪を立てた。髪を乱し、トロンと瞳が潤んでる。  
「ああ、んぅ……イイ、カイトくんのおちんちん、すごくイイ……!」  
なんて卑猥なこと言うんだろ。奥がきゅっと締まって、メイコさんがイキそうなのが分かった。追い打ちをかけるよう更に強く突く。  
「ダメ、あ、あ、イっちゃう! イっ……あっ、あああ!」  
刺し貫かれ、メイコさんは悲鳴と共に達した。中が僕を求めて蠕動し僕も吐精する。  
 
「う……く……っ!」  
 
――という、夢を見た。  
 
最近こんな煩悩にまみれた夢ばっかみんな僕は……。  
仕事場で楽譜を握りしめながら心で泣く。煩悩というか願望というかむしろ欲求不満なのか? 理由は分かってるんだけどね……。  
一カ月ほど前に、ある楽曲のPV撮影で共演した女性ボーカロイド・メイコさんと、一夜を共にした……。  
といえば聞こえはいいが、実際は女性との経験がない僕が、女性との濃い絡みのあるPV撮影に挑んだら撃沈して、主演のメイコさんに実地で指導してもらった。というのが隠しようもない事実だった。  
セインセイが良かったのか、あれだけ躓いていたのが嘘のようにPV撮影はスムーズに終わり、ついでに僕は童貞を卒業できた。  
その際、メイコさんが撮影に臨む僕を奮起させるためか『上手く出来たら、いーっぱい気持ちよくしてあげる』って約束してくれたんだけど…………あれからひと月、その約束は守られてはいない。  
撮影の後は打ち上げだなんだと落ち着く暇もなく、メイコさんとはそれっきり。  
辛うじて連絡先は交換し合ったけど、メイコさんから連絡が来ることはなかった。  
まあね、そんな美味しい話があるとは思ってしないですよ。メイコさんみたいな綺麗な女性に、僕が相手してもらったのがそもそもの間違いなんだから。  
せめて食事に誘おうと、三時間携帯電話の前で正座したこともあった。勇気振りしぼって電話をかけてみても、留守番電話……。  
電話をかけることのみで僕のライフはゼロになり、伝言を残すことはできなかった。  
メール? なにそれおいしいの? ウザがられたら立ち直れないです。  
本当は『約束』なんて関係無しに、もう一回会いたかったんだ。でも食事に誘った所で、どうしたって『約束』を期待してしまう自分に気がついた。ましてや下心をメイコさんに悟られて嫌われたらと思うともう動くことができない。  
悲しいことに僕には女性に対するスキルが全くなかった。  
これ以上メイコさんに気を取られていてもしょうがない。縁が無かったんだから忘れよう! 最近になってそう思って仕事ばかりしていたが……今度はあんな夢を見る始末。もう何回下着を汚したのか分かりません!  
メイコさんとの初経験は、それほど強烈だった。  
ピンクな思い出を反芻してたら後頭部にペシンと軽い衝撃が走った。  
「なにをニヤけてんだ。キモ」  
……同僚のアカイトだった。今日の仕事はコーラス。事務所からコイツと一緒に派遣されたんだった。  
「なにすんだよ」  
見透かされた気分になって慌てて脳内映像を掻き消す。  
「本番始まるから呼んでんのに、返事しねーのが悪いんだろ」  
「あ、ゴメン……」  
「仕事なんだから、頭切り替えろよー」  
そうだ仕事! メイコさんは取りあえず頭の隅に置いて、僕はスタジオに入るアカイトの背中を追いかけた。  
 
「最近ヘンだなーお前」  
仕事を無事終え、帰宅中に隣を歩くアカイトが言う。  
「そんなにヘン?」  
「ヘンもヘン。いつもぼんやりしてっけど、輪をかけて注意力散漫。廊下歩いてて、掃除のおばちゃんが用意したバケツ(水入り)に脚つっこんで階段から転がり落ちるって、ねーよイマドキ」  
実話だった。  
「ごめん、もういい……」  
あの後、掃除のおばちゃんから仕事増やすな! と怒られた。心も身体も痛いです……。  
「お前がおかしくなったのって、こないだのPV撮影の仕事からじゃね?」  
「え?」  
ぎくりと身体が固まる。鋭いな。つか、そんなにあからさまなのか僕は。  
「ギャラの良い、美味しい仕事だったんだろ?」  
「まーね」  
確かに美味しかったよ。いろいろ。  
「見たぜあのPV! 相手のMEIKO、超エロかったな−。お前もそれなりにカッコ良く見えた気がする。PV効果?」  
『それなりに』で、『見えた気がする』かよ! 褒められてないよ!  
「結構評判になってるみたいだぜー」  
僕出演のPV(の中のメイコさん)に思いを馳せ遠い目をしているアカイトを横目に見た。僕と同じ顔がだらしなく弛んでいる。  
アカイトは『KAITO型』の派性ボーカロイドだから僕との違いは色ぐらいなもの。そうか。僕がイヤらしい想像するとこんな顔になるのか。気をつけよう……。  
同じ事務所で同期のアカイトとは住むアパートも一緒ということもあり、一言で言えば悪友。まあ、イイヤツだ。  
「なー、カネあるんならメシでもオゴれよ」  
「なんでだよ! こっちだって余裕ないの知ってるだろ! いつ干されるか分からないんだから、ムダ使いはできないの!」  
「スロットでスッちまってさ。素寒貧なワケよ! 頼むって」  
「……メシはヤダ」  
「ちっ。シケてんなー。じゃあビール。発泡酒じゃないヤツ」  
それくらいなら、まあいっか。  
それから僕らはコンビニに寄り、晩御飯とビールとアイスを買い家路についた。僕とアカイトは事務所が借り上げたボロアパートに住んでいるので帰り道は一緒だ。  
下らない会話をだらだら交わしながら夜道を歩いて、アパートの塀に差しかかった頃、塀の向こうに人影が見えた。  
「誰だぁ? こんなボロアパートに……ん?」  
アカイトも気がついたみたいだ。そりゃそうだ。住人しか来れない辺鄙な場所にあるボロアパートなんだから。利点は事務所に近いだけである。  
シルエットからして女性? 小柄で、すらっとしてるけど出るとこ出てて、スタイルいい人……ってぇぇぇーーー?!  
「なんかの訪問勧誘か?」  
「悪いアカイト! 先行くわ!!」  
「え、おいカイト?」  
ダッシュで近づくと、足音に気付いたその人が僕を見た。やっぱり!  
「カ……」  
「こっちです!」  
その人の手首を掴んでアパートに引っ張り込む。そのまま足早に二階の自室を開けて押し込んだ。  
ぜーぜーいって玄関のドアに背をつけしゃがみ込む僕の耳に、夢で何度も聞いた声が届く。  
「……大丈夫? カイト君」  
――メイコさんの生の声が。  
 
 
事務所借り上げのボロアパート。二階突き当りの六畳一間の和室が僕が暮らす部屋だ。  
昭和臭漂うこの部屋に、今、夢にまで見たあの綺麗なお姉さんが僕に頭を下げている。なにこの状況。  
ベッドを背もたれ代わりに並んで畳に座り、上目使いで僕を見上げるメイコさんの仕草は大変可愛らしい。  
今イチ現実感が伴わなくって、僕は唖然として傍らの彼女を見ていた。  
「―――というワケ。連絡取れなくってゴメンね?」  
顔の前でメイコさんが手を合わせて首を傾げた。  
なんのことはない。あの撮影の後、急な仕事がメイコさんに入りしかも出張だったため、留守にしていたということ。出かける際に携帯電話を持っていくのを忘れたという……。ははは……。  
そして出張から帰ったメイコさんは、携帯電話を携え僕を訪ねてアパートまで来てくれたらしい。  
「でも、よく僕んち分かりましたね」  
僕の食事はアカイトに持たせていたので無い。メイコさんが持って来てくれた、手土産の酒やお菓子をローテーブルに広げ腹に入れた。あいつ、食っちゃうだろーな……。僕のご飯。  
メイコさんは缶チューハイのプルトップを開けながら答える。  
「監督に聞いたら調べてくれた。カイト君に伝言つたえるの条件で教えてくれたの」  
監督。個人情報ナントカは……まあいっか。おかげでメイコさんに会えたし。  
「こないだのPVの出来が良かったから、またカイト君を使いたいって」  
飲んでいたペットボトルのお茶に噎せた。ま、また?!  
「え?! いや、あれはっ」  
「ん〜? ヤなの? まあ、あの監督とプロデューサーじゃ内容はアレだから……」  
「違います! あの時は、その、相手がメイコさんだったから上手くいったんです……」  
一瞬きょとんとしたメイコさんが、ふんわり笑った。言った後、すごく恥ずかしくなって赤くなった顔を見られないよう伏せた。  
「私だから?」  
鼻先にいい匂いが漂う。これは知ってる。メイコさんの匂いだ。ちょっとだけ視線を上げると、メイコさんの身体が僕へ傾いているのが分かった。  
「きっと、他の女性だったら撮影進まなくて仕事降ろされてましたよ」  
肩にメイコさんの頭がコツンと当たり、さらさらした髪が流れる。僕の腿に置かれた手が撫でるように動き、身体が硬直した。  
「そうなんだ?」  
「〜〜〜〜…………」  
あんなに会いたかったのに、言葉が出ない。気のきいた台詞が言えたらいいんだけど、生憎僕はそれを持ち合わせていなかった。  
困り果ててあーとかうーとか唸る僕にメイコさんは腿に置いた手を止め、軽く重心をかけた。視線を向けると赤い瞳が僕を覗き込んでいた。  
「私もカイト君が相手だったから、いいPVできたと思ったよ」  
ありがとね。って、唇が軽く僕のそれに触れた。わ……。  
そのままメイコさんは膝立ちになって僕の首に腕を回し、頭を胸に抱え込んだ。甘い匂いとふくよかな感触を頬に感じて、どっかの回路が焼き切れんじゃないかと思った。  
「なのに、連絡しなくってゴメンね?」  
「し、仕事だったんだし! ……というか、あの」  
「ん?」  
「……もう、僕のこと、忘れているかと……」  
あの撮影の後、メイコさんを知りたくて唄やPVを聞いた。仕事の面ではジャンルに偏りがあるものの評価の高いメイコさんは、一方で交友関係の評判は芳しくない。特に異性関係が。  
それを知った時、僕はもう一度会うことを諦めた。まだ駆け出しで実績もなく、女性の扱いもままならない僕が振り向いてもらうには、あまりにも高値の花だった。  
メイコさんにとって僕はただ一度、気まぐれで一晩過ごした相手なんだと。そう思ってたのに。  
「そんなワケないでしょ。もうちょっと自信持ってよ」  
メイコさんは前屈みになり、僕の顔を両手で挟んだ。綺麗な顔が近いです。心臓なんかないのにドキドキします。顔が熱いです……!  
 
手のひらから頬に伝わる体温がコレは現実なんだって教えてくれる。  
昨日まで夢の中にしか会えなかったのに、今目の前に焦がれたヒトが居るなんて俄かに信じがたかった。  
実はこのアパートに知り合いが居てその人に会いに来て、僕はそのついでとか、もう帰るね! とか言い出したりとか、今更そんなオチだったらどうしよう?  
「それとも来たらマズかった? よく考えたら、カイト君にカノジョいるか聞いてなかったし……」  
マズイなら帰るよーって言うメイコさん。頬に添えられた両手を僕は掴んで握りしめた。いかないで。  
「いませんよ! メイコさんとするまで童貞だったんだから!」  
僕に会いに来てくれたって、自惚れていいんですよね。  
テンパった僕の剣幕にきょとんとしていたメイコさんはふふっと笑って、僕の瞼にキスした。  
ビクッと震える僕にお構いなしに、額や鼻や顔のあちこちに柔い感触が落ちて、最後に唇が合わさった。  
「ん……」  
差し込まれた舌が僕のそれを誘い、絡まる。メイコさんの口の中にそおっと忍び込むと、唇が優しく僕を吸ってくれた。  
嬉しくて、更に潜り口腔を味わう。  
「ふ、んっ……」  
悩ましい吐息が僕の鼓膜を震わせる。顔を離すと粘膜が糸を引いて互いの口元が濡れて光った。  
息を乱す僕の唇を細い指が拭う。そのまま何度もなぞられて、もう、それだけで背筋がぞくぞくした。  
「ねぇ、どうして欲しい?」  
「……え……」  
「今日は頑張ったカイト君との約束守りにきたの。ご褒美だもんね。なんでもしてあげる」  
嫣然と微笑み、エロい空気を纏うメイコさんに圧倒された。緊張して喉がからからに干上がる。  
「じゃ、じゃあ……メイコさんにいっぱい触って欲しいです」  
「いいよ……」  
唇から顎へ、そして首と指先が辿っていく。  
「それから?」  
それから……。  
メイコさんの着ているチュニックの、大きく開いた胸元から覗く谷間が視線を奪う。  
「……それから、メイコさんにいっぱい触りたい」  
更に笑みを深くしたメイコさんは僕の手を取って、自分の胸へと導いた。大きくて、ふんわりした頼りない感触が手のひらに感じる。  
服越しに胸を掴んでるだけなのに、その中心が段々手のひらを押し返してくるのが分かった。  
「――! メ、メイコさん……」  
白く柔らかい手が僕の首を撫でている。  
「いっぱいカイト君に触ってあげる……私にもいっぱい触って?」  
艶めいた声音が僕を呼んだ。  
我慢できなくなって抱き寄せた僕の耳元に「かわいい」って吐息交じりの囁きが聞こえた。  
 
一度触れてしまうと、どうにも止まらなくなった。  
「う……む、んっ」  
ベッドの上で向かい合い、膝を付くメイコさんが座り込む僕に屈みこんで唇を交わしていた。  
くちゅくちゅと音を立てて絡んだ舌。唇が離れ、粘膜が糸を引いて互いの口元が濡れて光る。離れたそれを追いかけまた塞いだ。  
呼吸すらもどかしい乱暴なキスだけどメイコさんは嫌がる素振りを見せず、むしろ自分から舌を差し出す。それを吸って、口腔を深く探った。後頭部に回された手が、僕の髪を戯れるように梳く。  
おっぱいを揉んでいた手も、服の上からじゃ足りなくてチュニックの裾を捲り、真っ白なふくらみを露わにした。メイコさんは薄いチュニックやキャミソールを重ね着していただけだったから簡単だった。  
服の上から触ってた時から気づいてたけど、今日もブラは付けてない。  
なんつーか、無防備過ぎませんか? こんな格好で訪ねて来て、何されてもモンク言えないでしょ? 主に僕とかに!  
おっぱいはあの日と変わらず大きく美乳で、桃色の乳首がツンと勃って愛らしい。下から持ち上げるとそれだけでふるふる揺れた。  
「吸って、いいですか……?」  
なにこの聞き方、まるでヘンタイじゃないか。もっと他に聞きようがあったんじゃないか僕。  
「カイト君のえっちー」  
「えっちなのはメイコさんも同じでしょ」  
おどけるメイコさんの背中をを抱き寄せながら、乳首にむしゃぶりついた。乳輪をくるりと舐め、硬くなった乳首を引っ張るよう吸い上げる。あの夜、メイコさんが感じてくれたやり方で。  
「ん……あ……あっ……!」  
ピンクの乳首を甘噛みして表情をチラ見すれば、気持ち良さそうにメイコさんは喘ぐ。吸いつく程に肢体がぴくぴく反応するのが腕に伝わった。  
離した唇で胸の谷間を鎖骨を登り、また唇を味わう。グロスはすっかり僕に舐め取られメイコさんは差し入れた舌を唇で愛撫してくれた。  
おっぱいをむにむに揉みながら、もう片方の手で腰のラインに合わせるように撫でさっきから気になっていた部分へそうっと下ろしていく。今日はデニムのショートパンツなんですね。そういえば初めての時もショートパンツだったっけ。  
好きなのかな?  
脚の付け根の隙間に中指を潜り込ませ、下着の上から大事な部分をなぞった。  
下着はもう湿って……というか、濡れているのが分かった。目を見張ると、メイコさんがキスを中断して僕の頬をつついた。  
「だって、気持ちイイんだもん……でも、ちょっとがっつき気味だね? もしかしてあんまり余裕ない?」  
「そうかも」  
それはもう一回メイコさんに触れるのを、ずっと待ち焦がれてたから。  
撮影の時、約束があったから頑張れたのも勿論なんだけど、メイコさんが元気付けてくれたんだから頑張らないと、と撮影に臨んだ。撮影中もさり気なくリードしてくれた。沢山親切にしてくれて、もう一度会いたかった。  
……僕は、自分で思っているより遥かにメイコさんにハマっているのかもしれない。  
だから、本人を前にして自制が効かないんじゃないな。  
腕の中からメイコさんが身を離し、僕の額に小さなキスをした。  
「なら、一回出しちゃおっか。口とナカ、どっちがいい?」  
え? えーっと……。  
「ナ、ナカ……かな」  
「うふふ。りょーかい」  
 
着ていた服を互いに脱がし合い、ベッドの下に放った。  
すっかり裸になったメイコさんの白く滑らかな肌と豊かなおっぱい。折り畳んだ脚の付け根にちらりと見える陰毛に気が逸った。綺麗でエロい肢体に見惚れてしまう。  
「……すっごく、勃ってる」  
うっとりとした顔で僕の脚の間の硬く屹立したそれにメイコさんの手が伸びてきた。  
「ダメ!」  
指が触れる、寸でのところでメイコさんの肩を掴んで押しやった。  
メイコさんはびっくりして目を丸くしている。  
「ダメって」  
「今触ったら持たないから……!」  
さっきの今だし、裸を見てるだけで爆発寸前なんですよ!  
腰に手をやって引き寄せると「あん」って声を上げ僕の首に腕を回してくる。  
片膝にメイコさんのお尻を乗せて、首の下に柔らかい温もりを感じつつ視線を下げながら平らな腹部のその先に、指を運んだ。  
「だから、僕が触ります」  
薄い茶色の陰毛から透ける筋に合わせ、指を滑らすと大して力を入れていないのにくぷんとソコに沈む。溝に合わせゆっくり動かすと粘膜が指を濡らしくちゅくちゅ音を立て始めた。  
「あっ……あん……あ……」  
ぴっとり肌をくっつけ、耳元をメイコさんの可愛い声が擽る。  
ちょっと硬くなったクリトリスを軽くつつくと腰が焦れたように動いた。  
「あぁっ……もっと、強く、して……っ」  
「こう?」  
押し潰すよう捏ねる。途端に背中が反りかえって慌てて支えた。  
「……もしかして、メイコさんも余裕ない?」  
拙い愛撫に過剰に反応する姿を不思議に思って尋ねると、股に僕の手を挟んだメイコさんは、熱い吐息を零して僕を見た。  
「……うん。最後にしたのカイト君とだったから、えっちするの久しぶり……あ!」  
尖りを押し潰しながら人差し指と中指を秘裂に差し込んだ。ナカの膣壁を指の腹で擦って僕から意識を逸らさせる。  
そっか、あれから僕以外とえっちなことしていないんだ。嬉しくて緩みそうな顔を必死で押し隠す。ここでニヤけたらカッコ悪すぎるよ。  
「んっ! ねぇ、しようよ……ねぇ……」  
「僕、もうちょっと可愛いメイコさんが見たいです」  
調子に乗って下腹部の手を動かしていたら、自分の股間に違和感を感じてぎくりと身体が硬直する。  
……メイコさんが、いつの間にか僕のアレを握り込んでいた。  
 
「なによコチコチじゃない」  
「ちょっとま……うわ! 動かさないで!!」  
扱く動作がもうヤバい! 出ちゃう、出ちゃうから!  
メイコさんから引き抜いた手でイタズラな白い手を阻止した。  
「……も、ナカに入れる前に出しちゃったら大惨事ですよっ?」  
「そしたら、口でおっきくしてあげるよ」  
口を尖らす僕にメイコさんはそんな嬉しいことを言う。  
「だっこして」  
正面から胡坐をかく僕をメイコさんが跨ぐ。だっこって? と考えてた僕はその意図を察した。  
腰のくびれた部分を両手で支えると、メイコさんは僕の肉棒を手で位置を調整する。  
そっと腰を下ろすと先端がぬかるんだ花芯にずぶずぶ沈んでいった。  
「……っく!」  
「はぁ……ん」  
どちらともなく溜息をつき、抱き合い動かさないまま互いを感じ合った。粘膜の溢れるソコは僕を熱く包み込む。  
「気持ちいいです……!」  
お尻を掴んで結合部を擦りつけると肩を掴む指に力が入って僕の肌を刺した。  
「……やっぱり、いい」  
「え?」  
「カイト君の、すごく気持ちいいの」  
言葉に嘘が無いことを蕩ける笑顔が物語っていて、照れくさいというか恥ずかしいというか……。  
「僕も……僕もメイコさんのナカ、ヤバいぐらいイイです」  
「あぁっ!」  
堪らなくて腰を動かすと繋がる場所から粘着質な音が立ち、僕を惹き付けて止まない白い膨らみがたぷんと揺れる。  
片手で華奢な腰を支えながら淡色の乳首をくりくり弄っていると、ナカが蠢いて僕を求めた。  
「あ、ひっ! んん……」  
揉みしだくおっぱいが形を変え手のひらからはみ出る。メイコさんが自ら腰を僕に押し付け、快楽を求め擦り付けた。透明でねばつく体液が互いの内股でぬめっているのが分かった。  
「突いて……もっと、つい、て」  
濡れた声で喘ぎながらのおねだりに、もう脳が沸騰しそうだ。  
「なんで、そんなイヤらしいかな……っ」  
力強く突き上げるとメイコさんの身体が跳ねた。反動でナカの深い部分に強く深く穿ち、何度も繰り返すと甘い声が上がる。  
「ひん! あっ、あっ……ん! もっ、もう……」  
跳ねる肢体が反って腰を支える腕に加重がかかった。僕も限界が間近で、細腰に両手をかけ上下に揺すぶる。  
「きゃ……、あっ、んぁっ、ダメ、も……っ」  
膣が僕を欲しがって切なく締めてくる。目の前で激しく揺れるおっぱいがすごく僕をそそった。  
「メイコさんっ……メイ……」  
もう互いに登り詰める。後少し……固く目を閉じた射精直前に、がちゃりという音が耳に届いた。  
……がちゃり?  
 
「カイト悪ぃ。お前のメシ持っていったままだったわ。後AVの音量下げ……ろ……」  
音源は出入り口のドアだった。僕の部屋は玄関からすべて一望できる。ちなみに玄関の対面がベッドだ。  
そして玄関にはさっき別れた友人がいた……コンビニで買った弁当入りのビニール袋を下げたアカイトが。  
ぎょっとし声も出ない様子で、ベッドで絡み合う僕らを凝視している。  
サーっと血の気が下がった気がした。  
「ア、アカイ……」  
おっぱいとか、その他を隠そうと全裸のメイコさんを引き寄せると、その動きに感じたのか「やん」と可愛く啼かれた。あー……。  
「悪かった……」  
ぱたんとドアが閉じられる。  
見られた……友達にセックス見られた……。おまけにメイコさんのナイスな身体までも!  
予想だにしなかった出来事に打ちひしがれ俯く僕に、メイコさんがちゅっと軽くキスして現実に戻す。  
「見られちゃったね」  
ふふってメイコさんは愛らしく笑ってるけど。笑ってる場合じゃないよ!  
混乱した感情のやり場が無くて、思わずぎゅっと抱き締めた。  
「見られたもなにも、全部ですよ?! お尻とかおっぱいとか!」  
僕の裸なんかどうだっていいけど、メイコさんに恥をかかせてしまった。鍵かけておくんだったと本気で後悔した。  
「私は別に?」  
あっけらかんとした声には、本当に羞恥心が無かった。多分撮影で慣れているんだろうけど……。  
「僕がヤなんです」  
仕事とか関係ない所で他の奴にメイコさんの身体を見られるのは……嫌だ。そんなことを彼氏でも何でもない僕が言える訳も無く。  
「ほらぁ……続き、ね?」  
「メイコ、さん?」  
「うふふ」  
可愛いけど、何故かこっちが不安になる微笑みでメイコさんが僕を見下ろしている。  
メイコさんの身体が僕へ傾く。僕に重心がかかり思わず後ろに手をつくと、膝でメイコさんが激しく動き出した。  
「うぇ、ちょっ……」  
勢い良く上下運動を始められ、忘れてた快感が強烈に腰にキた。形の良い脚が大きく  
開き僕をナカの奥深くに招き入れている。  
「はっ……ダメ、ですって! メ、メイ……」  
膣壁に擦られ締められる度に、ナカに埋没しているアレが徐々に力を取り戻す。  
数度抜き差しされただけで、もうすっかり元気になった。でも、メイコさんは止めてくれない。  
「あん……」  
「う、……っは……」  
容赦の無い攻めに白旗を揚げると、喘ぐ口を塞がれ声を封じられる。  
腰を僕に引き寄せたまま、自分のソレでがんがん責め立てると肩に痛みを感じた。メイコさんが爪を立てている。傷になるだろうな。いいけど。むしろ嬉しい。  
しっとりと汗ばむ肌がメイコさんも絶頂寸前なのを教えてくれる。息苦しさに合わせた唇の隙間から熱い吐息が零れていった。  
再び競り上がる射精感が膣の動きに更に煽られていよいよ限界に達した時、メイコさんのしなやかな肢体が強く強張った。  
「ふ、うぅん! んっ、んんーー!」  
ぐっと膣壁が狭ばり、きつく締められて誘われる。  
「あ、うぐっ……!」  
イッて震えるメイコさんのアソコに、僕は白濁の欲望を思い切り吐き出した。  
 
 
メイコさんは約束を守る人だった。  
自分で言った通り、あれから僕の身体に様々な快感を与え、これでもかと言わんばかりに煽りまくった。  
メイコさんの舌、指、唇、おっぱいや腿。勿論アソコも全部体感した。  
時には僕が想像もしなかった部分を駆使され、何度達し、メイコさんの身体を汚したか分からない。  
ベッドに寝そべる僕の視界は、見慣れた天井と妖しい笑みで見つめてくるメイコさんが映っていた。  
「……会えない間、私が夢に出てきたんでしょ……」  
僕の内股を撫でる焦れったい手つきに、びくりと身体が震えた。  
「さっき、言ったじゃないですか……」  
こそばゆさが性感に置き換えられ、また股間が首を擡げ始める。  
「また聞きたいの。話して? 私は夢の中でカイト君にどうしたんだっけ?」  
指が脇腹を掠める。身体の輪郭を辿って、今度は胸を撫でられた。  
「ねぇ……」  
甘い声に逆らえず、僕は口を開いた。  
「優しくキスしてくれて……」  
柔らかな唇の感触が僕のそれに落ちて舐められた。応えようとする僕の舌から逃げ、離れていく。  
「……胸とかも、吸ってくれて」  
首筋や鎖骨の下をキスしながら茶色の髪が下がっていった。乳首を生温い舌が這い、その刺激に息を呑んだ。  
「う……」  
「……声、堪えてね」  
ちゅっと音を立て乳首から唇を離し、「それから?」と問われる。  
「……その、僕の、アレを……」  
「アレってなあに?」  
声にからかいが混じり、メイコさんは楽しそうだ。  
「酷いですよ……夢の中のメイコさんはもっと優しかった」  
くすくす笑いながらメイコさんは僕に跨がり直し、頬に一つキスをくれた。  
「ゴメンね。でも夢の中の私より、現実の私の方が気持ちイイと思うけどな……見て」  
少し半身を起こし、メイコさんの視線の示す先を見た。  
下腹部に腰を降ろすメイコさんの性器が、反り返って臍に付いている僕の硬い肉棒の上に乗っかってる。濡れた襞が、ぴっとり僕にくっついていた。  
メイコさんは腰を使う。潤ってるソコが僕のアレの上を前後に滑り、温く半端な刺激を感じた。  
「……どう?」  
「エロい……気持ちイイ……」  
熱と快感で爛れた脳が率直に思ったことを答えた。  
「この後、どうしてほしい?」  
そんなの決まってる。手を伸ばし、細い指先をそっと握った。  
 
「メイコさんの中に、入りたい……」  
赤い唇が弧を描き、メイコさんは少し腰を浮かせた。僕とメイコさんの性器の間で透明な糸を引く。  
指が割れ目に入り、濡れそぼった襞が開かれるとちっちゃなクリトリスが顔を出した。  
……夢の情景そっくりにメイコさんが再現してくれる。でも現実のメイコさんの方が、エロさも気持ち良さも段違いだ。  
僕の肉棒が起こされ、襞の狭間に突き立ててメイコさんは腰を落とした。  
「……はっ……あ」  
声を上げたのは僕。メイコさんはぐじゅりと水音と共に根元まで僕を招き入れると身震いした。  
「カイト君。声だしちゃダメよ?……お友達に聞こえちゃうよ」  
自分の唇を舐め、僕の腹に手を添えるとそう言って動き始めた。  
ゆっくりした上下運動は直ぐに激しくなり、繋がる下半身からはあられもない音と快感が生まれる。  
つい零れそうになる声を噛み殺しながらメイコさんを伺った。  
口元に片手をやり漏れる嬌声を押さえて、身体を、おっぱいを揺らしている。官能的な視界は直接的な刺激でないのに、膣の中の僕を嬲った。  
 
ねえ、どうして家まで来て僕との約束守ってくれたんですか?  
一ヶ月も前の約束なんだから、忘れちゃってて良かったのに。  
あの約束、馬鹿正直に待ってたの僕だけだと思ってた。  
こんな風に守られたら……忘れられなくちゃっちゃいますよ。  
この先、メイコさんとのことを期待してしまう。  
 
ピストン運動から一転しねっとりと細腰が動く。膣の収縮が僕を扱き、射精感が募った。  
「……私の方がいいでしょ……?」  
甘く囁く声が遅効性の毒のようだ。頭も身体もじんじんして、思考が熱に浮かされる。  
惜しみなく与えられる快楽に言葉が声にならなかった。声無く口を動かす僕に気づいてメイコさんが首を傾げる。  
「……ん、どうして欲しいの?」  
もっと、メイコさんを知りたい。僕は……。  
「……また、会ってくれますか?」  
驚いたように赤い目が見開かれた。少し間があってから「そうね」と声が降ってきた。  
「この後の、カイト君の頑張り次第かな……?」  
快楽で上気した顔。潤んだ瞳が艶かしく僕を見つめて、胸が苦しくなった。  
動き出した僕に、跨がる白い肢体が揺れ出し控えめな喘ぎが耳に届く。  
「ふ……あ、ん……っ」  
 
これが最後なんて嫌だから、僕は精一杯頑張った。  
 
 
「ズルい、ズル過ぎるだろカイト!」  
仕事帰り、近所のラーメン屋で箸を握りながらアカイトが叫ぶ。奢ってやってんだから、黙って食えよ。  
「あの『MEIKO』、こないだのPVの相手だろ? すげえ色っぽかった!」  
「アカイト、頼むから静かに喋ってよ」  
先日、メイコさんとしている現場をこいつに目撃された僕は、口止めのために夕食を奢るハメになった。  
おまけに、メイコさんのことを聞きたがってしょうがない。絶対に教えてやらないが。  
「いいよなー。あんなキレイなお姉さんに相手してもらってさ。ずりぃよ」  
「おい、ホント声下げて! ボカロは地声でかいんだから!」  
ああもう、周りのサラリーマンとか店員さんが何事かとチラチラこっち見てるの気づけよ!  
「いいじゃんよ妬むぐらい。一晩中やってたんだろ?」  
う……っ。  
あの夜、僕はダウンするまでメイコさんに攻め続けられたのだ。寝たのは空が白み始めた頃だった。  
えっちなお姉さんはきっちり約束守ってくれましたよ……。  
「声は聞こえなくなったけど、ベッドの軋みがずっと……もが!」  
聞きたくないのでアカイトの丼のシナチクを口に突っ込んだ。  
黙って咀嚼するアカイトにほっとし、自分のラーメンに箸を伸ばす。  
メイコさんは、次の約束をしないまま僕の部屋を去っていった。正直、また会えるか不安だったけど、帰り際、見送る僕に「じゃあね」って頬にキスしてくれた。  
期待してもいいのかな? つか、僕から連絡入れても大丈夫かな……?   
テーブルの上に置いたマナーモード設定にしてある携帯電話が視界に入る。あれから三日、肝心のメイコさんからの連絡は未だ無い。でも、再会前のあの焦りのような感情は無かった。  
メイコさんから僕に対する拒絶は一切感じられなかった。なら、自分から動いてもいいんじゃないかって思えてきたのだ。メイコさんからの連絡を待つのではなく、約束に縋るのでもなく……また会いたい。  
順番を全部すっとばしてしまったから混乱したけど、僕はメイコさんが好きだ。自分の欲望に忠実で、えっちで、可愛くて面倒見の良いあの人が。  
携帯電話を手に取って、簡潔な用件を打ち送信した。あんなに逡巡してたのが嘘のように呆気なくメールを送れたことに、内心苦笑した。  
大人しくなったアカイトに目を向ければ、なんか遠い目をしている。  
「スタイルすげぇ良かった。色白で、おっぱいでかかっ……むが!」  
アカイトの丼からチャーシューを摘んでその口にまた突っ込んでやった。我ながら早業だった。  
「それは忘れろ。記憶から削除しろ消去しろ!」  
もぐもぐ口を動かし、飲み込んだ後アカイトが不満そうに口を開く。  
「ヤだよ、もったいないじゃん。オカズに使……」  
間髪入れず、今度は熱い餃子を口に押し込んだ。ラー油浸しにしておいた物だ。  
熱と辛味に悶絶しているアカイトを冷ややかに見下ろす。いい気味だ。  
あのことはとっとと忘れた方がいいよ。ていうか、メイコさんの身体を思い出されるのイヤなんだよ! もう絶対部屋に鍵かける!!  
ひーひー言いながら苦しんでいたアカイトが水を飲んでから顔を寄せてくる。なんだよ……。  
 
「なあ、お前でいいなら俺でも良くね? 俺、お前の亜種なんだし……」  
 
僕は椅子を倒しながらゆらりと立ち上がると、アカイトの顎を掴んでラー油を注ぎ込もうと口元に押し付けた。  
 
「いい訳ないだろ! ホントにお前はもう黙れーー!!」  
 
もがくアカイトを押さえ込むのに躍起になっていたせいで、携帯が待ち焦がれたメールを受信していることに気がついたのは大分時間が経ってからだった。  
 
 
おしまい  
 
 

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