「ねぇお姉ちゃん」
「なーに、リン」
「魔法使いサリーって知ってる?」
「知ってる知ってるー。女の子が変身するアニメでしょ?」
「そうそう。じゃ、歌ってみるから続けてね」
「オッケー」
「マハリークマハリータ♪」
「バンバラバンバンバン(キリッ」
「ゴレンジャーじゃねーよ!」
「おっと間違い。スマネコンティ」
「何の高級ワインだ。続けるね――魔法の国からやってきた♪」
「ちょっといかした男の子♪」
「……」
「ペリー ペリー♪ 黒船の力で江戸中に、恐怖と話題を振りーまくの♪」
「開国迫ってんじゃねーよ!」
「大砲使い、というかアメリカの使いペリーだね」
「あのね、タイトルからして違うでしょ?」
「あれれー?」
「バーローw」
「コナンかよ(ビシッ」
「乗せんじゃねーよ!」
「リンのキレツッコミ迫力あるなぁ」
「お姉ちゃんそれ、あんまり嬉しくない……で、マスター。まともに歌を歌える企画はないんですか?」
「それはその、ありそうでない少しあるようなふりをして実はないと見せかけてあるかもしれないというカモフラージュ」
「つまるところねーのかよ!」
「あ、私ラー油食べたくなった」
「置いてるラーメン屋に食いに行くか。白ごはんに熊本とんこつネギだくで」
「行く行く〜」
「…相変わらず突拍子ないなぁ。でも、私も行く!」
平和って良いな。